2005年05月31日(火曜日)

 (00:23)そりゃ、じわりときますわな。EUの柱の一カ国であるフランスがEU憲法を国民投票で否決したことは、「EUの先行きはどうなるのか」という疑念に繋がる。ユーロに対する売り圧力が徐々に強まっている。

 この選挙を見ていて、去年のインドの選挙を思い出しました。理念を掲げ、実際にメリットもないわけではない政権の政策。対外的には説明のつく、理念ある政策でした。国内にメリット(しばしば理念的な)を享受できる人も多かった。しかしその政策の恩恵を被らない人々はいて、その人々も一人一票の票を持っている。インドの場合はそれが3億人の「成長に預かれない人々」だった。

 「ヨーロッパが一つになる」という理想を掲げるシラク政権の夢に賛同している人は国内にも多いと思う。45%いた。ヨーロッパの過去を考えると、フランス、ドイツ、イギリスといった国の境目を徐々に取り除いていった方が良い。EU憲法は、その方向に向けての大きな前進です。

 しかし、実際に暮らしているフランスの一般庶民にしてみると、「EUが出来てから、何か良いことがあったかい....」ということになる。今はEUは東に向かって拡大しているが、それだけでさえ安い労働力がEUという大きな市場に投げ込まれるという状況になっている。それが今度は今でもフランスやドイツの国内で数多くの問題を抱えているトルコ人の故郷であるトルコがEUに入る方向で進みつつある。

 東ヨーロッパやトルコからの労働者と直接に、そうでなくても間接的に競争状態に置かれている働く人々にしてみれば、「EUのメリット」は実感できないでしょう。実感できなければ、景況の良くないフランス経済の中にあって、シラク現政権に対する不満は吹き出てくる。インドもフランスも「それでも一票を持つ民衆の反乱」という気がする。

 ユーロが買えない雰囲気がドル高に繋がっていると思う。ドルは対円でも強い。ドルには金利高というメリットがある。市場とはそんなものです。アメリカの双子の赤字への懸念は今は忘れられている。しばらくはこのまま走るのでしょう。

 しかし、市場の関心は巡る。ユーロの底はそれほど遠いものではないような気がする。それにしても、子供もいるでしょうからそれは除外して「10億人以上の人口が一人一人一票を持った時の中国」を想像してみるのは、良い頭の体操になる。


2005年05月30日(月曜日)

 (10:00)ウォーキングな人は、ちょうど一週間前の23日にこの世を去りました。まあ、80才を優に過ぎていたし、大きな病気があったわけでもないので、天寿を全うしたと言える。

 「歩くことが好きな人」(晩年は寝ていることが多かったのですが)であると同時に、彼は古代史の人でもありました。文章を残し、本も残した。苦労もしたが、好きなこともした人生でした。

 私は葬式を出すのはこれが二回目ですが、別物の印象。前回の大叔母の時は、通夜から告別式まで東京での式。しかし今回は、親父が最後の数年は東京に居たので、東京で仮通夜・火葬までして、告別式・本葬は彼が80年以上を過ごした諏訪で行った。二つやったようなものなので、セッティングはなかなか難しかった。

 通夜は大叔母と同じ新井薬師さんにお願いし、火葬は私が家のご近所さんである堀之内斎場で。高円寺に住み始めた時(随分昔だな....)に、まさか親父を堀之内斎場で火葬していただくとは思ってもいませんでした。まあ、時間の流れの中ではいろいろなことがある。葬式を出して改めて、「葬式はいろいろな人からお気持ちをいただき、手伝ってもらってやっと出来るものだ」ということが分かりました。流れはこちらが作らないといけないが、こちとらが知らないことがいっぱいある。それを教わらないと出来ない。

 今回驚いたのは、諏訪には「門悔やみ」という習慣があったことです。これは知らなかった。何かというと、本葬・告別式の日の午前7時から一時間ほど家の前に焼香台を設けて、遺族が立ってご焼香を受け付けることです。しかし、その理由を聞いて「それは合理的」と思いました。

 歳をとってなかなか式場まで行くのが難しい人もいるし、日中の本葬には出られないが、朝早くなら会社への通勤の前でもあり焼香が出来る。是非焼香を希望する人に、場を提供するということらしい。本葬は28日土曜日だったので実際には通勤はあまり大きな問題ではなかったのですが、「ご近所の方々には良いシステムかもしれない」と思いました。まあ、一軒家がほとんどで、近隣の付き合いがまだ濃密な地方ですからそういうことになるのでしょう。しかし葬式は、同じ諏訪でも岡谷に行くとまた全く違うらしい。分かったのは、「葬式には決して慣れない」ということです。出すサイドに立つと。

 お葬式は昔は家でやった。家でやった時期は、もうその家は戦場で、ご近所の力添えがなければ当然できない。「手」が足りないからです。遠くの親戚より、「ご近所の底力」だったはずです。今は専門のホールが出来ていて、今回もそうでしたが、それにしてもいろいろな習慣は残っている。それを一つ一つ越しながら、ということでした。

 一つ今思っているのは、お葬式ではいろいろな方からもらい物をする。それは良いのですが、「是非、ご住所を」ということです。徐々にその整理に入るのですが、お返しをするときに住所が書かれていないのが一番困る。昔は「who's who」の確認の為に、何人もが数日間かかったらしい。私のところは、私がエクセルのファイルを作って、この筋の人、あの筋の人に回して項目を埋めていこうと思っている。もうかなり出来た。

 帳付けと言うのですか、香典袋などの記帳がスキャナー処理になっていたのには驚きました。受付で記帳もしないのです。いただいた袋をそのままスキャナーにかけて1ページに10枚入れて金額を書き込み、それで何冊か作って終わり。彼等は専用のソフトを使っていた。残るのは手書き文字のスキャナー画像なので、エクセルに持ち込むのは難しい。それにしても、受付は楽。受け取るだけです。まあ確認作業は引き続き大変ですが。

 生前の親父の文章を自分のサイトにネット収録しておいたよかったな、と思いました。その時はそんな考えがあったわけではない。しかし、いつでもどこでも会える気がする。

 残ったおふくろには長生きして欲しいものです。


2005年05月29日(日曜日)

 (24:38)「ミンダナオ島の元日本兵2人」のニュースを取り上げたのは確か金曜日の朝のスタンバイだったと思う。ということは、木曜日から数えて4日間。もし本当に虚偽だったのなら、その間は日本中が振り回されていたことになる。

 日曜日の深夜のネットニュースを見ると、『(日本の大使館関係者が)情報を提供した仲介者の浅野馨介さん(58)と接触した結果「(浅野さんと)これ以上会う必要はない」と述べた。生存情報自体があいまいな上、その確認も極めて難しいと判断したようだ。数日中にも撤退する方向で検討を始めたとみられる。』(毎日)とある。

 大使館側が疑念を強くした要因は、「仲介者によるカネの要求」。酷い話ですな。日本兵2人については、名前まで出てきていた。そして「あと40人も」という情報まであったと思った。確認の使用がなかったと言うことはあったかもしれないが、いままでにも金品を要求しての元日本兵情報提供話があったようで、ちょっと日本中がこの情報に振り回されすぎた印象はする。

 戦後60年。二十歳で終戦を迎えた人は、今は80才。終戦をフィリピンなど海外で二十歳で迎えるには、10代で招集される必要がある。元日本兵の情報に信憑性がある期間は、既に切れつつあると言えるのですが。


2005年05月26日(木曜日)

 (23:38)講談社から「再校ゲラ」が到着した。担当してくれているM君が、「6月2日までにお目通し下さい」と書いてくれている。まあ、そんなにはかからないでしょう。

 再校が校了すれば、もう本になるだけです。これから校正しますからどうなるか分かりませんが、現段階のゲラを見ると「265ページ」くらいの本になっている。お世辞でしょうが、M君はさらに『ものすごく「濃く」しかも「厚く」なっています』と。ははは、読んでくれた人がそう思ってくれるかどうか。

 何冊目ですかね。そんなに多くは出していないのですが、自分が出す本のなかで何冊目であるか忘れました。単独書き下ろしとしては3冊目か4冊目。翻訳を3冊くらいやっていて、共同執筆も2冊くらいかな。だから10冊目?。冊数でそろそろ祖父やオヤジを超えられるか、といったところです。良い悪いの問題は別にして、中身は全く違いますが。上二人の関心は古代・中世。私は現代。

 出版社仲間のルールで本の題名を出して良いのかどうか知りませんから、書き手であってもまだ出しませんが、本の題名作りなんてのはやはり出版社の担当者の方がうまいなあ、と。私にもアイデアがあったのですが、まかせました。だって彼らはそれでメシを食っているわけですから。

 初校、再校と書き手が行い、出版社も大々的に校正しても、本というものにはどこか間違いがあるものだ、と「スピードの経済」の時の担当の人が言っていました。事実その通りだった。今回もそうかも。

 ほぼ毎年一冊出していた時期もあったが、最近はご無沙汰だった。一冊の本を生み出すのは、結構大変なんですよ。まあでも、他のことでは味わえないなんか「終わった....」見たいな爽快感はある。

 いつ出るのかな。知りません。6月の中旬くらいでしょうか。いろいろな人に、「5月の頭くらい」と言っていたのに、遅れてしまった。まあ、完成までこぎ着けたからいいか、と。半分、怒りながら書きました。お楽しみに。


2005年05月24日(火曜日)

 (23:36)今日目にした二つの短歌が非常に胸に染みたので、紹介します。あまりないことなのですが。

真木ふかき谷よりいずる山水の
    常新しきいのちあらしめ

           (今井 邦子)

山の端の澄ゆくところとなりにけり
    蜻蛉みだるる羽のかがやき

           (土田 耕平)

 まあ二番目は「あきつ」と読むトンボを歌ったもので季節は秋でしょうが、でも春のこの時期も山の端が綺麗に見えることがある。光が綺麗なのも、春と秋は似ている。たまには、こうして短歌にも親しまないと.....ははは。


2005年05月24日(火曜日)

 (06:36)ローソンが100円コンビニの構想を発表したと言うところまでは「なるほどな...」と。しかし、それによってこの会社の株が急落するまでは予想しませんでした。「ショップ99」に私は入ったことがないのですが、知っていた。私も参加した今年の新春のSBC(長野県の放送局)特別番組で取り上げた会社だったからです。ジャズダック上場。

 「99」というのは、なんでも99円で売ります、ということです。むろん少しの例外はありますが、ほぼなんでも99円。野菜でもなんでも。そこに行けば、生活に必要なモノはなんでも揃っているという。これでわかるのは、世の中二つの流れが共存しているということ。

 一方では、都内のデパートに行けば分かるのですが、高級化、ブランド化が進んでいる野菜も含めてです。。その一方で、徹底的にものをやすくしようと言う流れもある。物価統計がどちらの動きをより多く反映するかが問題です。なぜなら、「男物のスーツ、女性の靴の値段は?」といっても、どちらを統計に参入するかで大きく違ってくる。

 例えば高級品を好む生活をしている人たちの感覚は「インフレになってきた」かもしれない。逆に、徹底して安い製品で生きようという人にとっては、「今はまだデフレ」ということになる。この問題はいつか物価の専門家に聞いてみたいな。
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 今朝の新聞では、朝日にもNIKKEIにも「Thin Client」のコンピューターのことが書いてある。そうですね、企業のコンピューターは徐々に切り替わっていくと思う。「Thin Client」とは何かというと、「薄い顧客側端末」とでも言えるもので、要するにHDDを持たない企業内コンピューターのこと。これなら、盗まれてもデータは入っていないし、企業内部からのデータ流出も減少する。

 考えてみれば、今までの企業の秘密保持などは、言ってはいるが実際にはザルでした。FDDドライブ口は封鎖しながら、実は街でUSBタイプのメモリーが広く使われ始めていても、USB口は自由に使えたり。製品が開発されるスピードは速いのに、企業の対応は常に遅れがち。まあ、サーバーとクライアントをつなぐ線が限りなく高速になりましたから、クライアント側にデータを置く特段の理由はない。

 しかし、個人のコンピューターの場合はどうでしょうか。やはり、しばらくはHDDは必要だと思う。常時高速回線が確保できるとは限らないからだ。いまだもって、私はエアエッジのお世話に頻繁になる。FTPにしろ、重量のあるメールにしろ、エアエッジとか一般電話回線でしか対応できないソフトもある。今度調べてもらおうと思っているのですが。

 まあ、外付けのHDDもいっぱいある。せっかく「Thin Client」にしても、外付けのHDDを許してしまうようなドジなことは許さないでしょうが.....


2005年05月23日(月曜日)

 (06:36)はっきり言って、いろいろ考えさせられる本だ。出てくる単語もまた刺激的。「国策捜査」、「作られた疑惑」、「時代のけじめ」など。著者は文章を読むとすごくよく分かるが、優秀だし、ブリリアントです。外交ばかりでなく、法律にも詳しいし、記憶力も抜群だと思える。

 本の題名は、国家の罠というのです。書いたのは、鈴木宗男氏と歩調を合わせて日本の対露外交を主導し、2000年までに北方四島の返還の為に全力を尽くす中で逮捕された佐藤優氏(外務省を退官)。自分が関わった対露外交、外務省がらみの一連の事件は、「時代のけじめ」を作るために「作られた疑惑」に基づいて行われた「国策捜査」であり、佐藤氏のみならず鈴木宗男氏もその犠牲になった、と主張する。

 この本を読んだ人間には、彼がこの本で主張することが100%正しいのかどうかは分からない。私もそうです。何せ現場にいないのだから。全容が見えない。おそらく著者も主張しているとおり、真実のかなりの部分が出てくるのは、すべての文書・書類が公開される2030年前後になってからだろう。しかし、それを待たなくてもこの本は読む価値があると思う。

 それは日本の特に政治がらみの事件が、しばしばどのような意図で発生し、捜査当局、またはその背後にいる政治主体が何を考えているのかが透けて見えてくる面があるからだ。確かに日本の戦後の大きな政治捜査は、時代に区切りを作ってきた。田中角栄、金丸信などの捜査は、やはり時代の変わり目だったような気がする。犯罪が先行したように見える。しかし、そうでもない側面、その逆の面もあったのかもしれない。

 この本にも書いてあるが、日本の罪と罰の関係は、しばしば「逮捕された事実」がマスコミでも大きく報道されて、それが「罰」になってしまうケースが多い。つまり、逮捕されたという事実が一種の判決になっていて被逮捕者は社会的制裁を受け、法的な判決が出たときには世間の関心も冷めて、マスコミでも「もう過去の事件のことなのですが...」という形で報じられることが多い。それでいいのか、という思いはある。三権分立の日本の司法は最後は裁判所が担っているはずなのに、実際には捜査機構が一種の社会制裁システムになっている。

 それにしても、外務省を辞めた人の本をここ一年くらいでも何冊か読んだ。中東の外交官だった人(ブッシュの外交政策に反対し、日本の中東政策を憂いていた)の本、対北朝鮮外交に関わっていたにもかかわらず、「情報のなさが限界だった」と語った人の本など。これらを読むと、「日本の外交は大丈夫か」と本当に思う。辞めた人だからことさら、日本の外交の欠陥を指摘している面があるかもしれない。それにしても心配なことが多い。

 まず「情報がとれていないのでは」と実際に思える点。これは北朝鮮との外交に関わってきた人の本に鮮烈に書いてあったような。次に、情報がとれていないことにも関連しているが、「戦略のなさ」。情報もなく、戦略もなければ、外交は成立しない。日本が今直面している外交的課題が大きいことを考えれば、この二つの欠陥は深刻である。

 それにしても、鈴木・佐藤逮捕は、「ケインズ型の公平分配モデル」から「ハイエク型の新自由主義モデル」へ、そして外交における「地政学的国際協調主義」から「拝外主義的ナショナリズム」への時代のハンドルの切り替えの中で生じたという著者の指摘は興味深いものだ。

 筆者はこの二種の対比は渾然とした振り子の動きのようなもので、鮮明に区別をすることはできないといつも思っている。ただ趨勢としては彼が指摘している通りだ。しかし、振り子はいつ振り戻るのか分からない面があるし、実際の政策はその二つの境目で採用されている。しかし、その多少の振り子の振りの中でも、社会が「時代のけじめ」を必要としている、というか社会の空気が変わると言うことはあるだろうし、金丸捜査の時などそう思えたものだ。この問題はちょっと考えてみたいな、という気がする。

 それにしても、この西村という検察官と著者のやりとりの再現は、もし真実だとしたら鬼気迫るものがある。読み応えのある、そして考えさせられる一冊だった。


2005年05月22日(日曜日)

 (05:36)ははは、朝早く起きて大リーグの試合、ヤンキース対メッツを見てしまいました。松井にホームランは出るかと。結局出ませんでしたし、ヤンキースはメッツに大敗。

 しかし、見ていて非常に面白いことに気がついた。一つはBSハイビジョンがいかに綺麗かということと、ランディ・ジョンソンが右打ちであること。

 最初のポイントは、民放の地上波でも同じゲームを中継していてそれに偶然チャンネルを回したときに見たのですが、比べたらその画質の差はあまりにも歴然だった。同じゲームですからよく分かる。音さえも綺麗ですし。

 BSハイビジョンの映像は、いくらブロードバンドでも、インターネットとそれに繋がったPC上では見れないものでしょう。BSハイビジョンは、次世代テレビとしての特性がよく出ていると思いました。

 それと、アメリカン・リーグでは投手は打席に立たないので今まで気がつきませんでしたが、ランディ・ジョンソンは明らかに右打席で打っていた。松井は右投げ左打ちですから、ランディ・ジョンソンの左投げ右打ちはその逆です。

 松井が本当は右打ちなのに、小学生の時にお兄さんから「おまえは右では打ちすぎるから、左で打て」と言われて左打ちになったことはこのコーナーで紹介したことがある。だから、彼の小学校時代の写真が使われていたコマーシャルを見ると、松井は右打ちになっている。

 うーん、本当は行ってみたいのですが、なかなか機会がない......。


2005年05月20日(金曜日)

 (16:36)相次いで韓国からのニュースを取り上げるような気がするな。今回はヒト胚性幹細胞(Embryonic Stem Cell: ES cell=初期の胚の細胞を培養して得られる細胞で、血液、神経、肝臓、膵臓といった様々な細胞を作り出すことができ、将来の医療などに応用が期待されている細胞)の話し。朝日は一面トップで朝刊に取り上げていましたが、他の新聞はあまり大きくなかったような。しかし、FTを初めNYTなど海外の新聞は非常に大きなスペースをこの問題にさいている。私の記憶では、FTの一面トップはこれで二日連続して韓国だった。

 素人には難しい話しだが、その重要性は私にも分かる。NYTの表現を借りれば、ヒト胚性幹細胞とは「universal cells that are extracted from embryos, killing the embryos in the process, and that, in theory, can be directed to grow into any of the body's cell types. 」。つまり、理論的には体の何の器官にもなりうる万能細胞で、核を取り除いた卵子(提供者が必要)に患者の体細胞の核を移植し、それをクローン胚にして(患者にとって)拒絶反応の少ない様々な器官(骨、神経など)の細胞を作ろうというもの。

 何が画期的かというと、「自分の細胞を使って....」というところです。輸血でも何でもそうですが、医療ではその人自身の血液、体液、細胞などなどが一番拒絶反応が少ない。そうして出来た臓器や組織を使えば、患者が拒絶反応に苦しまなくて治療を行うことが出来る、ということである。それが可能になったら、難病の治療は大きく前進する。

 しかし、クローン胚を卵子提供者などの女性の子宮に戻せば、それはクローン人間が誕生することになる。先進国はクローン人間作りの禁止では一致しているものの、医療目的のヒト・クローン胚研究については賛否が分かれている。クローン胚の研究もやめるべきだ、と言っているのがアメリカ、フランス、ドイツなど。今年3月の国連総会では、医療目的の研究を含めて人間のクローンを全面禁止する宣言が採択されたという。多数決で。しかし、拘束力はないようで、イギリス、日本、韓国などは研究を進めていた。

 韓国が進んでいる理由の一つは、今年1月に生命倫理法を作ってクローン人間は禁止したものの、限定的ながらもクローン胚の研究を明確に認めたことだという。日本はそこがまだ曖昧で、研究にも力が入っていない。で、先を越されたような形になっている。

 どう考えても、これは非常に倫理に関わる問題です。難病の治療にはあればよい。本当に欲しているヒトはいる。しかし、野放図に認めると、クローン人間の製造にまでつながりかねない。しかし、可能性が確かめられ、コスト的に見てもその製造確率が高まっていくのは、それ自身は人間の進歩のように見える。この問題は難しいが、どう展開するかは非常に興味がある。


2005年05月19日(木曜日)

 (21:36)久しぶりに日本の野球の事を。本当に力を入れて応援しました。対ソフトバンクの工藤投手の力投。合計137球ほど投げたのではないでしょうか。42才。セリーグ最年長での完投勝利だそうだ。よくやったと。

 ジャイアンツはソフトバンクに2連敗して、交流戦のどちらかといえば良い流れを全く失いそうな展開だった。村田がヒットで一点アヘッドし、その後2点入って5−2でリードからの9回裏。工藤の顔には汗が流れ落ちる。100球で代えてもらっている投手が多い中での工藤の力投は見応えがあった。

 その9回裏。バティスタにセンター前、松中にレフト前、そして城島に四球。一球一球が息をのむ展開。ズレータの外野フライでまず一点、次にカブレラのゲッツー崩れでジャイアンツのリードは一点差。最後の打者はファーストフライで元木が押さえたと思う。その時の工藤の、「やっと終わった」という顔は人間味があったな。

 あそこまで真剣にやってくれると、見ていたいと本当に思う。勝った後は例の工藤のとぼけたインタビューで笑ってしまったが、彼の愛工大名電時代から知っている人間としては、例のカーブも健在だし、そこから24年間もプロ野球を続けられているという事実を見ても「凄い奴」という印象がする。

 もう一回くらい出来そうですな。今度は彼の完投を球場で見たいものです。


2005年05月19日(木曜日)

 (18:36)今日は日本の新聞はあまり面白くなかったが、海外の記事には面白いものが多い。FTの「S Korea rules out further cerrency intervention」は、「なんで今頃」という問題を含めて面白い記事だし、それ自体はもしそれが韓国が公式政策とするならば興味深い措置だと思う。米財務省は、通貨操縦の罪で中国を名指しにはしなかったが、同国には「半年以内に人民元制度改革を行うように」という時限を設定した。

 その全く同じ時期に、韓国は「もう外国為替市場には介入しません。十分な外貨準備を持っていますので」と英紙に語ったのである。この記事によると、韓国が持っている外貨準備は2060億ドル(日本は8000億ドルを軽く超える)。

 これは具体的には、韓国中銀のPark Seung氏がFTに語ったもの。外国為替市場の関係者がこのニュースをどうとらえられるかは分からないが、とりあえずの「ドル売り」は正しいように見える。同総裁は「We now need to take more consideration of profitability, and I think we're at a stage where we need to manage our reserves in a more useful way」と述べている。

 これがどういう事かというと、「これ以上たたただ値下がりする危険性があるドルを抱えるのは賢明でない」と言っているようにも聞こえる。相対的経済規模を勘案すれば、韓国は日本以上に外貨準備をため込んだし、貯めることだけが賢明ではないと言っているように聞こえる。そういう面はあるだろう。問題は今回の措置が韓国経済や国内金融市場に与える影響である。

  1. 内需が不振で輸出主導である韓国経済に打撃にはならないのか。(既にウォンは過去3年間に30%も切り上がっていて、韓国の輸出は打撃を被っている)
  2. 韓国が外貨準備を増やさないと言うことは、中国、日本と並んでアメリカ国債の有力な買い手メンバーだった韓国が、今後買わないということを意味する。そらがアメリカの債券市場に及ぼす影響は
  3. 中国や日本の通貨政策に対する影響
 などが注目。私の印象では、「絶対介入しない」と言明してしまうのは、ちょっと時期尚早なのではないかと思う。あとFTでは、エディトリアルの「アジアは中国だけではなく、その南や西を見るべきだ」という文章も面白かった。中国の株は今ボロボロ。その他アジア諸国の株は強い。

 FT以外では、インターナショナル・ヘラルド・トリビューンの記事で、「Iran wants significant incentives for a deal」という記事が北朝鮮問題を考える上でも参考になる。格兵器開発の疑惑があるイランがウラン濃縮計画を放棄する変わりに、EUやアメリカがイランに見返りを与えようとしている問題。この記事によると、イラン側の交渉担当者は、このたび会談に臨んだEU側の提案が全く話にならない、と拒否したという。

 アメリカや日本は北朝鮮との交渉で、「やめればこれをやる」という方式の交渉を続けている。しかし、考えてみれば「では他の国もごねれば何かもらえるのか」という気にもなってくる。「俺の所も核を開発するぞ。だから何かくれ」という国が出てくるのは十分に予測できる。

 国際政治には「a deal」は必要なケースもある。しかし、それを一つの型、パターンにしてしまったら、それに群がる連中、国が出てくる一方である。例外的な措置といいながら、実際には「ごねどく」を許すような形になるのは賢明な措置とは言えない気がする。


2005年05月19日(木曜日)

 (05:36)朝日が新手のネット詐欺として、「インターネットで利用者が金融機関などのアドレスを正しく入力しても、偽装サイトに誘導される」という「ファーミング(pharming)」という詐欺を紹介している。この新聞は面白い。確か、フィッシングを最初に報道したのも朝日だったと思った。誰か非常に興味を持っている記者がいるんでしょうな。

 仕組みは、「IPアドレスとドメイン名を正しく対応させるための端末の設定ファイルをウイルスを使って書き換えたり、住所録に相当するサーバーに間違った情報を書き込んだりすることで、利用者を偽のサイトに誘導する」ということらしい。

 ということは、ウィルスの一種なんだから、ノートンなどのアンタイ・ウィルスなんかを効かしておくと防げそうなんですが、どうなんでしょうか。これにやられると、「利用者の端末には正しいドメイン名が表示されているため、だまされていることに気づきにくい」とある。なるほど。

 それにしても、まあよくいろいろな手段が出てくる。朝日は「正しいサイトに接続したと信じる分、利用者の警戒心が薄いと考えられ、犯罪者側からすれば個人情報をより容易に収穫できる」とも。きいつけないと。


2005年05月18日(水曜日)

 (23:58)確か前回は北門から入りました。で、今回は「東門」から。何の話しをしているかというと、栗林公園の話しです。

 久しぶりに高松まで。前回は確か知り合いの当時の日銀支店長に頼まれて講演したときでした。その時もこの公園を訪れた。立派な公園なんですよ。とても広い。全部回りきれずに確か地図で見ると右半分を回った。で、今度は左半分を。

 平日の夕刻だから、ほとんど人もいない。松が実に綺麗に剪定されている。土と緑と水。それに、散在する和風の低層の建物。それしかない。しかし、それらが実によく調和している。公園の中に茶店(「花園亭」だったかな)に寄ってうどんを頼みました。ぶっかけで。あっさりしていて良い。桜の季節が非常に良いと言うことでしたが、今はあまり花もない中で、高松の人達が「日本最大庭園には入っていないが、それ以上....」とこの公園を自慢する意味が分かりました。

 今度はしかし、桜も見てみたいなと思いました。


2005年05月18日(水曜日)

 (00:58)省力化が一歩前進かな....。バンキングをほとんどネット処理する私にとって、一つ面倒だなとずっと思っていたのは、郵便局での振り込みでした。いろいろなところの振り込みは、何故だか知らないが銀行からできずに郵便局振り込み用紙を持って郵便局に行かねばならないケースが多い。それが面倒だとずっと思っていたのです。郵便局というのは、時に異常に混んでいる。

 今日も郵便局での振り込みがあったので、思い切って「なんとかなりませんか」と窓口で相談してみたのです。そしたら、その窓口の人が、「銀行のサイトの振込先に郵便貯金ネットワークが入っていれば、それでできるはずです」と。しかし、銀行のネットサイトの振込先に郵便局が入っているのは、ほとんど見たことがない。

 そしたら彼が、「郵便局に口座をもっていただければ、そこからネット上で郵便局間の資金移動が出来ます....」と。そりゃいいと思いながら、一つ気になったことがあった。それは、振り込み証明書をどうやってゲットするかです。なぜならあれ、つまり郵便局振り込み用紙の一番右は支払い証明書、正確には「払込金受領証」になっていて、それは払込を終えると返ってくる。それを税務署に収めれば領収書としての役割を果たす。支払った証明にもなる。

 ネットで郵便局間の資金移動を行ったとして、今までの一番右の「払込金受領証」はもらえない。とすると、支払いをどうやって証明するのかの問題が生ずる。ネットサイトのプリントで大丈夫なのか、という問題です。払った、払ってないの問題が起こるのは嫌だ。そういって、調べてもらったのです。

 そしたら、わざわざ本部に電話をかけてくれて、「その資金移動が通帳で確認できれば、それを受領証の代わりに税務署に提出することが出来る」とまで言ってくれた。ああ、なるほど。ということは、通帳を作らないといけない。まあいいかと思って、とりあえず口座を一つ作ることにしました。それで、混み合った郵便局でじっと自分の番号が呼ばれるまで待つことから解放されるなら良いことです。

 いつも思うのですが、ユビキタス社会が普及し、本当にペーパーレスの社会が進展して資源節約が出来るには、社会のシステムの最後のところまでその方式が貫徹されねばならない。今我々がもらっている「領収書」というのは、全部紙で出来ている。ネット上の領収書というのは、あまり見たことがない。ネット上の資金移動の痕跡を、そのまま税務署が確証として認めてくれる保証はない。となると、世の中の人は最期は「紙の領収書」が欲しい状況を続けることになる。

 郵便局への払込をネットで処理することに伴う様々な問題がすべてクリアになったわけではない。しかし、領収書をもらってもしょうがないような少額の郵便局払込から、徐々にネット処理をしていこうかな、と思っています。

 まあ、銀行から郵便局から、すべてのシステムがもっと首尾一貫したネット対応になることが望ましいのですが。想像してみても、相当時間がかかる。


2005年05月17日(火曜日)

 (09:58)今朝ですが、韓国の姜さんから電話。元気そうな声でした。掛かってきた理由は、こちらが昨日かけたため。先輩二人と食事をしていて、「姜さんはどうしたのかな....」という話になった。

 姜さんは大宇証券の東京駐在事務所長を長らく務めた後、韓国に帰って国際部長や役員をしていた。しかし、その後は投資顧問にたが、最近は投資家教育で自ら積極的に動いている。「最近仕事が調子いいんですよ.....」と姜さん。奥さんの調子がちょっと良くなかったのですが、最近は情勢好転の兆しが見えるとか。

 久しぶりに韓国に行こうかな、と思っています。両国間に問題はある。しかし、隣同士で問題があるのは、当たり前です。韓国経済も徐々に回復基調のようですし。
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 韓国といえば、おもしろい本を読みました。ジャンケン文明論というのです。韓国の初代文化相が書いた本ですが、これがおもしろい。書評に取り上げましたが、私も中国のジャンケンまでは調べたことがある。しかしこの本は、情報と雑学と、哲学と、それに文明論が詰まっています。

 この本は中国、韓国、日本のアジア三カ国の関係にも敷衍しているのですが、その一つの中国という点で言うと、昨日はおもしろい体験をしました。タクシーに乗ったのです。そしたら、どうも言葉がおかしい。中国の人の発音なんですな。

 で、「もしかしたら、中国の人ですか....」と聞いたら、「そうです」ということでしばらく話をした。そしたら、12年前に瀋陽の少し北の地方から日本に来て、7年間はいろいろな仕事をし、5年前からタクシーの運転手になっているというのです。

 「私は東京で初めてタクシー運転手になった中国人です....」と彼。へえ、と思いました。「今はどうですか...」と私。「今は、帰化した人でタクシーの運転手をしている人が2〜3人います....」と。

 ニューヨークなんかでは、タクシーの運転手を英語も分からない人がやっているのは珍しくない。しかし、東京は女性の運転手とあっても、ちょっと「へえ」と思うような場面がある。ははは、中国人で初めて東京のタクシー運転手になった人と会えたのは、ラッキーだったかも。しかし、まだ地理は頼りなかったな。確かグリーンだったと思った。


2005年05月16日(月曜日)

 (07:53)グリーンスパンらしい辞任示唆ですな。講演の冒頭で、かつ日曜日に。市場が動揺するのを嫌ったのでしょう。まんまと月曜日のアジア市場は静かな始まり。

 少し長目の解説は、ここにあるので、興味のある方は。たまたま先週、日本のエコノミスト誌の記者から長時間グリーンスパンに関してインタビューを受けたところでした。後任は誰でしょうね。誰でも、グリーンスパンがエンジョイしていた尊敬と信頼を得るのは、少し時間がかかるかもしれない。


2005年05月14日(土曜日)

 (09:53)スニーカー話に関しては、ある読者の方より「おもしろかったですね・・・。知り合いの警察官に聞いてみたら、おおよそ以下のような基準だそうです」というメールをいただきました。私が聞いたわけではないのですが、ちょっと参考になると思いましたので。

  1. 繁華街よりも世田谷など住宅街のほうが、やはり声をかける回数は多い
  2. 確かにスニーカーなどは不審者の特徴の一つではあるが、スニーカーだけで誰何の対象にはしない。する場合は、近隣で発生した事犯で、容疑者の特徴として特定のスニーカーが判明している場合
  3. また、中年以上がスニーカーを履いて若者らしい格好をしていると、繁華街ではまず目を付ける
  4. 結果的には、全体的な服装、挙動で判断する。
 ということだったそうです。あと付け加えると、なお参考までに言うと、都内ではアダルト・ビデオにからむ撮影もうるさくてできなくて、地方の都市で行うことが増えているのだそうです。誰が言っていたのかな。テレビのスタジオで話していたら、隣の人が言ったような気がした。東京は犯罪が増えているせいか、いろいろなことでうるさくなっているんでしょうね。
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 ところで土曜日の朝はたぶん私にとって初めてだと思いますが、インターネットで大量の写真を見ながら新聞記事を読みました。NIKKEIの最終面にある「絵はがきに見る戦前東アジア」という記事です。新聞に書いてある「戦前期東アジア絵はがきデータベース」とそのままのタイトルでグーグルで検索をかけるとページが出てきて、それがなかなか見応えがあるのです。

 確かにこれは非常に貴重は写真ばかりなんでしょうね。私もいくつかの都市の絵はがきを見せもらいました。上海が何回もいったから、「あ、これはあそこの写真かな....」なんて思いながら。こういうものは貴重です。


2005年05月13日(金曜日)

 (23:59)ファイナンシャル・タイムズを読んでいたら、面白い記事を発見しました。2050年に一番大きな人口を抱えるヨーロッパの国は、現在のドイツからフランスになるという記事です。

 周知の通り、EUの中で今一番大きな国はドイツです。東西が合体することによって8200万人。フランスが西ドイツの東ドイツ併合に懸念を表明した一つの理由は、それ以前はフランス、イギリスと同じような人口サイズだった西ドイツが、新生ドイツになると東の1600万人を吸収してはるかにフランスより大きな国(8000万人台)なってしまう、ということにあった。

 しかし、この記事によるとそんな心配は消え去るというのです。なぜなら、フランスの人口の伸び率は現在予想されているより遙かにスピードアップして、現在の6100万人から、2050年には7500万人になる見通しという。対して現在ヨーロッパで一番の人口を誇るドイツは、現在の8200万人から大きく減少して、2050年には7200万人になるというのです。つまり、仏独の人口数が逆転する。

 これは、人口の伸び率がフランスの方が高い水準を続けると見られているため。この記事によると、その理由の第一は、フランスの現在の出生率2.1が、このままの高い水準を続ける見通しであること。政府の各種の施策によって、フランスでは女性がより多くの子供を産むようになった。そして第二に、移民の受け入れ。フランスは少し前までは人口減少に悩む国だった。それを脱したと言うことです。

 日本の出生率はは私の記憶では1.29(でしたっけ、1.27かも)。どちらにしても、このまま行くと現在1億2500万くらいの日本の人口は、2050年には8000万前後になると言われている。ということは、2050年の日本の人口は、フランスと同じくらいになるということで、「フランスと同じ」と言われると、「なんだかすきずきした国」という印象。

 フランス政府当局者は、「人口の増加は、フランス経済成長の大きなバイタリティ」と。そりゃそうです。日本だって戦後、7500万人から1億2000万人台に人口が増えたからこそ、高度経済成長があった。しかし、今までのフランス政府の予測は、「2040年には6400万人」というものだったらしい。その結果、インフラの整備とか必要なサービス提供を考え直さねばならない、という議論になっているという。増えても減っても人口は大きな政策ファクターだと言うことです。当たり前ですが。


2005年05月12日(木曜日)

 (23:59)なんというか、スニーカー二題。東京ではスニーカーを履いて渋谷や新宿ばかりでなく、都内を徘徊するのは警察官に誰何される可能性が高いという意味で危険であり、またスニーカーを履いてタクシーに乗ろうとすると、運転手に警戒される、という話し。今週夜食事をしながら話していたら、そういう中身になった。私は驚きました。

 知り合いの放送局のプロデューサーがスニーカーを履いて自宅の近くを歩いていたらしいのです。世田谷で。そしたら、「どこに行くのですか」と警察官に誰何された。4〜5人いたという。財布を見せろとか、うるさかったらしい。財布の中に何か不法なものでも入っているとでも思われたのでしょう。

 実は逮捕状がなければ、警察官が自ら手を出して財布を取り出すことは出来ない。誰何された方が自主的に出せば警官は見ることが出来る。それを知っていたプロデューサーは、自転車に乗っていただけということもあって、逮捕状もないのに財布を見せろと言う警察官の主張は筋が通らないと考えて、お断りしたというのです。それは正しいと思う。

 どうも聞いていると、警察官はとりあえずスニーカーを履いている人間を集中して誰何する傾向があるらしい。足を使って逃げられる格好をしているのは怪しい、と思っているのでしょうか。別のスニーカー愛好家も、渋谷では何回も誰何される、という。

 もう一つ。タクシーとスニーカーの関係。特にないように思うのですが、実はスニーカーを履いた人物がタクシーに乗ろうとすると、運転手さんは経験的に非常に嫌がるのだそうです。なぜなら、「逃げる準備をしているのでは」と思うらしい。こういうのは経験が累積した結果としての定見ですから、過去にその運転手さんが、または彼が所属する会社で過去の事件を洗ってみると「スニーカー使用者」が多かったと言うことでしょう。

 そういえば、私はスニーカーというのはほとんど履かないので、そういう経験をしたことはなかった。しかし、スニーカーは外での常用的な履き物にしている人は多いに違いない。そういう人にとっては聞き捨てならない状況だ、ということでしょう。

 それとの関連で思い出したのですが、いろいろな人から「東京は締め付けが厳しくなっている」という声を聞くな。街での一種の映画作成を含めて。東京も一時のニューヨークの真似でもしているのですかね。


2005年05月11日(水曜日)

 (18:59)ガハハハハってな感じに笑える本です。これは面白い。踊るイタリア語 喋るイタリア人

 もともとは、NHKのイタリア語講座に連載エッセイとして掲載されていたものらしい。だから単語のお勉強が多いのです。それは私にはあまり面白くない。イタリア語は出来ませんので。

 しかし、そこがポイントではない。文章がうまいんです。出てくる人間の印象が鮮明に残る。珍しい名前です。著者は「松本葉=マツモトヨウ」とある。エッセイスト。神奈川県生まれ。自動車雑誌『NAVI』の創刊から編集者として参加。1990年2月イタリア・トリノに移住し現地で結婚。ふたりの子どもを育てながら短編小説やエッセイを発表している。現在は南フランス在住、と紀伊国屋の説明にはある。

 イタリアやフランスから文章を書いてくる人がいますよね。塩野さんもそうだし。あそこら辺は生活も人間関係もカラフルそうなのが良い。推薦です。


2005年05月10日(火曜日)

 (18:59)生まれて初めて、というのは大袈裟ですが、溜池の東京スター銀行の中に入ったのです。あることは知っていました。良く通りかかる。知り合いも居ますから。

 びっくりしたな。店の作りが非常に変わっていて、「Financial Freedom」を主張するだけのことはある。Citibankでもあんな作りはしていない、という作り。一番奥にいわゆる「窓口」があるのですが、そこはまるで吉野家のカウンターのような作りになっていて、たった一人の中側の女性の方が、牛丼を待つお客のように並んでいる顧客の課題(送金とか、私のように税金支払いとか)をこなしていく。なかなか新鮮でした。ちょっと興味を持ちましたね。

 さあ帰ろうと思ったら、「ちょっと1〜2分ほど宜しいですか...」と店内で行員の方から声をかけられた。こちとら、「何だろう?」と思うじゃないですか。ははは、長らくの小生のラジオとHPのファンが方でした。びっくりしましたが、嬉しかったかな。
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 ところで昼は山里で初めて雑炊まで「豆乳鍋」を食べましたが、思ったより良い味でした。豆乳の雑炊と考えたらちょっと想像力の範囲を超えていたのですが、淡くてそれまでの鍋のタレを入れながら食べるとなかなかいける。

 鍋全体は、「さっぱり夏用の鍋」という感じで、また食べたいと思いました。黒豚があっさりしていて、牛よりも口に残らない。これからの季節でも食べられる。山里さんには、「鯛茶」でも時々お世話になっています。これは事前に予約しないとダメ。「豆乳鍋」は年がら年中のメニューだそうです。

 赤坂には、たい家という名古屋系のたまり醤油を使った鯛茶を食べさせてくれる店がある。山里のそれは完全に「ごま」です。ほんの少しの距離に、全く違うタイプの鯛茶があるのが、赤坂の一つの特長です。


2005年05月09日(月曜日)

 (17:18)月曜日の午後にウォール・ストリート・ジャーナルで見つけた記事です。まあそうなんでしょうな。これしか方法がないし、トヨタにとってもいいことだと思う。普通はあり得ない。独禁法上の問題もあるでしょうに。

General Motors Corp. and Japanese rival Toyota Motor Corp. are discussing a possible technology-sharing deal that could enable the two companies to offer a wider range of gasoline-electric hybrid vehicles sooner than if they worked alone, according to individuals familiar with the talks.

Details of the discussions remain sketchy. GM Chairman and Chief Executive Rick Wagoner is expected to travel to Japan soon to meet with top officials from Toyota. Mr. Wagoner is scheduled to attend the 2005 World Expo in Japan's Aichi prefecture, where Toyota has its headquarters.

The discussions come at as GM faces its worst crisis since the early 1990s, in part because it has lost U.S. sales to Toyota and other foreign auto makers. Toyota Chairman Hiroshi Okuda recently told reporters in Tokyo that Detroit's troubled car companies needed "breathing room," adding that Toyota may try to help by sharing technology with its U.S. rivals.

 まあでも、アメリカの自動車メーカーは「なんでこう日本の自動車メーカーにやられるのか」を考えなければいけないでしょうね。まあ私には「モノを作るときの基本的な姿勢」も問題のようにも思える。

 トヨタとして、どの技術をどのくらい出すのか。ハイブリッドで協調しても、燃料電池ではまた大競争になるのでしょう。


2005年05月09日(月曜日)

 (08:18)そりゃ、新しいものは誰でも見たい。如実に表れた、ということではないでしょうか。

 楽天―巨人戦の関東地区の平均視聴率は、初戦の6日が17・3%(TBS系)だったそうで、これは巨人戦として今季最高を記録したという。9日にビデオリサーチが発表した視聴率調査で判明。交流戦など、もっと早くやっておけば良かったのに。私だって金曜日の夜はワクワクしましたよ。

  もっとも、7日は13・7%(同)、8日は13・1%(テレビ朝日系)だったという。私も全部は見なかったな。急速に関心は薄まったと言うことでしょうか。他の交流戦の視聴率を見ると、7日の横浜―ロッテ戦(TBS)が5・9%、8日の日本ハム―阪神戦と広島―西武戦2元中継(テレビ東京系)が4・4%だったという。

 プロ野球はまだまだ前途多難です。私はずっと、「企業の名前を付けることの禁止」を主張している。「ソフトバンク・ホークス」なんて言われてもワクワクしない。「福岡の球団」の方がよほど応援する気がする。まだまだやることは多いと思う。


2005年05月07日(土曜日)

 (10:18)今朝の日経には、「アップル一人勝ちに異変 !」という記事がある。「そうだろうな」と私は思う。特に、メモリー型の携帯プレーヤーでは、ipod のシャッフルより、ソニーなどの日本各社が作ったものの方がかなり良い。

 ipod のそれは、「シャッフル」という名の通り、曲をシャッフルしながらアットランダムに聞くと言う発想。だから、入れた曲は自分で覚えているとして、あとは基本的にはシャッフル演奏が原則で、今何が演奏されているかの表示画面もない。

 しかし、私が最近購入したソニーのネットワークウォークマンのまるで香水入れ(100円ライターとも言える)のような形状をした小型のスティック(メモリー型)には、ちゃんと表示画面がある。そこで、今演奏している曲の情報はしっかり表示されるし、曲の演奏の方法もアルバム演奏からシャッフルまでいろいろ選択できる。私などはまだまだ今は誰の曲、と確認しながら聞きたいタイプだから、これは嬉しい。

 ipod と同様にソニーの新製品にもソフトウエア(アップルで言う itune)が着いてくるのですが、私はここから初めてネットワークで曲をダウンロードした。ただしアップルのサイトほど曲数は揃っていない。ソニーにとってはこれが課題でしょう。しかし、アップルのサイトは日本からはアクセスできなかったので、日本における初の本格的なネットでの曲入手ルート確立という点では価値がある。

 ソニーのマシン(メモリー型にはモーターがないので、そう呼ぶのはどうかと思うが)が良いのは、機種によるがFM放送が聴ける機能が付いていること。FM放送も昔のラジオがそうであったようにテレビの3チャンネルまでは音を聞ける。ということは、NHKがスポーツ放送をしているときは、ネットワークウォークマンで音声だけは拾えると言うことです。ニュースも聞けるし、この人気で今は店頭で品薄になっているのは分かる。

 色が選べるのも良い。ブルー、ピンク、グリーン、バイオレットなどなど。FM放送受信機能を入れないマシンもあり、私はなかなな出来がよいと思う。再生可能時間が47時間というのも良い。ipod に完全に出遅れたハードディスク音楽再生市場での日本勢の fight back が始まったと言える。まあ私は、ハードディスク型は ipod を持っているので、とりあえずメモリー型しか買ってありませんが。


2005年05月06日(金曜日)

 (06:15)いつあってもおかしくない、と思っていましたが、ついにその時が来ました。GM、フォードというアメリカを代表する自動車会社の「ジャンク債格付け」のステータスへの転落。SPは5日に、両社の信用格付け(長期債格付け)を機関投資家が購入対象に出来ないレベル(投資対象以下)に引き下げると発表した。

 この発表(ニューヨーク時間の5日の午後)を受けて、GMとフォードの株価はともに5%以上下落したという。この両社の株下げで、それまで比較的しっかりしていたニューヨークの株価も、まだ最終(引け)段階ではないが下げに転じた。

 SPの声明はこのサイトにあるのですが、要するに

  1. 両社の経営(または資質)が、再浮上に必要な戦略を欠いている、という点
  2. GMについては、「management's strategies may be ineffective in addressing G.M.'s competitive disadvantages」
  3. フォードについては「reflects our skepticism about whether management's strategies will be sufficient to counteract mounting competitive challenges」
 と述べている。この結果どうなるかというと、この両社の資金調達能力は著しく毀損することになる。つまり、同じ100億を調達するにしても、従来よりかなり高いコストでの借り入れとなり、これが両社の経営を圧迫する。「アメリカを代表する会社がそんなことじゃいかん。買ってやろう」という消費者もアメリカには出てくるかもしれないが、一方で「そんな弱った会社の車なんか買えない」という消費者も多いだろう。私は両社の販売にとっても今回のSPの発表は打撃になると考える。

 久しく予想されていたこととはいえ、この二つの超有名な会社が置かれている難しい立場が鮮明になったと言える。売れる車を作れない、環境保護技術の実装にも難渋している、過去に退職した元従業員への巨額の、かつ甘い条件での年金・医療保険支払い、そして何よりも日本のトヨタ、日産、ホンダ、韓国の現代などとの厳しい競争での敗走。

 アジア車への消費者の支持があるので、昔のような直ちに政治問題への発展、日米貿易摩擦になる可能性は少ない。しかし、間違いなく国内政治問題になるし、火の粉が飛んでくる可能性はある。米自動車業界団体は「円安操作」を指摘している。

 GMのワゴナー会長が今月中旬に訪日し、トヨタ自動車の張富士夫社長と会談するらしい。日経によれば、トップ会談にはGMの研究開発を率いるラリー・バーンズ副社長も同席する予定だそうで、トヨタが安全・環境技術などでGMにどんな新たな協力を提案するかが焦点になるという。

 「晴れた日にはGMが見える」とまで言われた会社。世界で初めて自動車の大量生産を始めたフォード。クライスラーの経営危機の時もアメリカは大揺れだったが、今回も相当な、日本を巻き込む地震になりそうな気がする。


2005年05月04日(水曜日)

 (06:15)へえ、これは珍しいからそのまま残して掲載しよう。FRBのHPには、以下の声明文に関する文章があった。赤くした部分「Note: Corrects previous release to add sentence in second paragraph, which was dropped inadvertently.」は、最初にFOMCが発表した声明文が間違っていて、強調し下線を引いた部分が最初にリリースした声明文には載っていなかったことが示されている。

 FRBの声明文が訂正されるなんて珍しい。「inadvertently」というのは、「不注意で、不適切に」という意味です。今回のFOMCの声明文の全文は以下の通りです。0.25%のFF金利誘導目標の引き上げ(3%への)は予想通り。

Release Date: May 3, 2005

For immediate release

(Note: Corrects previous release to add sentence in second paragraph, which was dropped inadvertently.)

The Federal Open Market Committee decided today to raise its target for the federal funds rate by 25 basis points to 3 percent.

The Committee believes that, even after this action, the stance of monetary policy remains accommodative and, coupled with robust underlying growth in productivity, is providing ongoing support to economic activity. Recent data suggest that the solid pace of spending growth has slowed somewhat, partly in response to the earlier increases in energy prices. Labor market conditions, however, apparently continue to improve gradually. Pressures on inflation have picked up in recent months and pricing power is more evident. Longer-term inflation expectations remain well contained.

The Committee perceives that, with appropriate monetary policy action, the upside and downside risks to the attainment of both sustainable growth and price stability should be kept roughly equal. With underlying inflation expected to be contained, the Committee believes that policy accommodation can be removed at a pace that is likely to be measured. Nonetheless, the Committee will respond to changes in economic prospects as needed to fulfill its obligation to maintain price stability.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Alan Greenspan, Chairman; Timothy F. Geithner, Vice Chairman; Susan S. Bies; Roger W. Ferguson, Jr.; Richard W. Fisher; Edward M. Gramlich; Donald L. Kohn; Michael H. Moskow; Mark W. Olson; Anthony M. Santomero; and Gary H. Stern.

In a related action, the Board of Governors unanimously approved a 25-basis-point increase in the discount rate to 4 percent. In taking this action, the Board approved the requests submitted by the Boards of Directors of the Federal Reserve Banks of Boston, New York, Philadelphia, Cleveland, Richmond, Atlanta, Chicago, St. Louis, Minneapolis, Kansas City, Dallas, and San Francisco.

 前回の声明と違うのは、第二パラグラフです。「a pace that is likely to be measured」が入った第三パラグラフは前回(3月22日)と同じ。第二パラでも、「Recent data.....」以下が変わった。
Recent data suggest that the solid pace of spending growth has slowed somewhat, partly in response to the earlier increases in energy prices. Labor market conditions, however, apparently continue to improve gradually. Pressures on inflation have picked up in recent months and pricing power is more evident.Longer-term inflation expectations remain well contained.

 の部分ですが、この部分は3月末の前回FOMC声明では以下のようになっていた。

Output evidently continues to grow at a solid pace despite the rise in energy prices, and labor market conditions continue to improve gradually. Though longer-term inflation expectations remain well contained, pressures on inflation have picked up in recent months and pricing power is more evident. The rise in energy prices, however, has not notably fed through to core consumer prices.

 つまり前回は、「エネルギー価格の上昇にもかかわらず、生産活動は引き続きしっかりとした足取りで伸びている」となっていた部分が、今回は「最近のデータによると、しっかりした足取りだった支出(spending)が、先のエネルギー価格の上昇を一因として、若干鈍化したことを示している」となる。つまり、景気の強さに関する認識を緩め、その理由の一端をエネルギー価格の上昇に求めた、ということ。

 しかし、インフレに関する認識は警戒感を強く保ったままとなっている。つまり、景気鈍化、インフレ懸念というあまりよろしくない組み合わせ。もっとも、「長期インフレ期待は抑えられたまま」とは付け加えてはいる。

 で、今後どうなるかというと、全く前回と同じ認識と言うことは、次(6月29〜30)も上げる可能性が高い、ということです。多分そうなる。市場の反応は、ニューヨークの株は乱高下(最初上がってあと反落)したあと、ダウ、Nasdaqは小幅高、SPは小幅安。ドルは若干弱いかな。円が片足104円台、ユーロが1.29弱。

 債券市場では、指標10年債に利回りの3日の引けが4.20%前後で、FRBの利上げ発表前の4.18%からは若干の利回り上昇。まあ、あまり反応しようがないですな。原油価格はバレル50ドルを割っている。


2005年05月03日(火曜日)

 (08:15)「そんなことも知らなかったの....」と言われそう。しかし、私にとっては初めてだったので。新しいものが、子供でも大人でも、人間の行動パターンに影響する例として。

 諏訪に所用があって来ているのですが、珍しく車を借りた。長い距離を運転するのが嫌いな私は、どこでも運転しなければならない場合は、出来るだけ目的地に近いところまで電車で行ってあと車を借りる。「わ」にはお世話になるのです。

 駅レンのおっちゃんが、「伊藤さん、まだ162キロしか走っていませんよ.....」と。要するにメチャ新車だと言っているのです。たまたまですが。へえ、と思った。乗ったら乗り後心地が良い。「まあ、新車だな...」と思って運転していたのです。ハンドル周りの器機は、まあ見慣れたものばかり。最近の車はレンタカーでもナビやテレビは標準装備されているケースが多い。この車もそうでした。トヨタのレミオとかいう車。

 で必要があってバックしようとして。当然私は後ろを見た。しかし切り返しの必要があって前を見たら、「あら、不思議 !」。ナビで道(地図)を映し出していたスクリーンに車の後ろが映像として映っている。「へえ」と思いました。

 後ろがなかなか見えないトラックやバスにはそういう装置が付いているのは知っていた。しかし、セダンでは初めてでした。車の後ろにカメラが植えつけられて居るんでしょうね。確認はしませんでしたが。少し見ていると、今車がどのくらいずれているのかとか、ハンドルの傾きまで示してくれることに気が付いた。

 しばらく遊んでいて、「あ、これはバックするときに全く後ろを見なくなる人が出てくるかもしれないな....」と思いました。だって、人間の目より後ろが良く見えているのです。本当は両方使うのが良いのでしょう。後ろを見、そしてナビに映った後ろを見。が、慣れた人はナビ(テレビ)画面だけを見て車を操作する可能性がある。

 例えば助手席に子供が乗っているとする。母親でもいいが、父親がいつもバックするときにナビ画面便りになるとすると、「バックとはそういうことか」と思いこむ子供が出てくる。後ろを見るのを第一の行動としてバックするときに取らなくなる可能性がある。

 バックするのに前しか見ない人間の出現......。ははは、良いのか悪いのか.....。


2005年05月02日(月曜日)

 (23:15)世の中連休中ですが、なんやかんやと忙しい。あっちこっちに行ったり、いろいろな人と会ったり。

 久しぶりに親戚一同で集まっていて、面白い話になった。別に非難しているのではなく、時代がそうなっている部分が大きいのですが、「最近の子供の中には....」という話になった。次のような子供達が出現しているらしい。

  1. 水道をひねれない子供
  2. 水洗便所を使い終わっても、水を流せない子供
 最初はもうお分かりでしょうね。最近は蛇口の下に手を入れると水が自動的に出てくる水道が多くなった。それに慣れると、そうでない水道では水を出すための栓を回せない子供がいるというのです。少し慣れれば出来そうなものですが、とにかく最初はそうらしい。まあ、手が外れれば止まる水道は資源の保護には役立つ。

 次に最近のトイレは、使った人がそこから離れると、自動的に水を流してくれるのがある。それは確かですが、で、そうでない装置の家に行った子供は、大をやっても水を流すことを忘れるというのです。ほんまかいなと思ってみたのですが、まあありそうな。

 しかし、考えると最近は水洗便器の前に立つとフタが自動的にあいてくれるトイレも多い。「あれはどうなるんだい」と思ったのですが、そこまでは聞く気になりませんでした。まあ、それはさすがに何も知らない子供でもあけるのでしょう。

 世の中、ますます便利になる。我々でもワープロやワープロソフトを使い慣れると、あれっと思う漢字が書けなくなる。ふっとしたことの順序を忘れる。子供だってそうなんでしょう。だから子供が「それ」が出来なくなっても、劣化したとは私は思わない。なぜなら、昔の子供が出来なかったことを今の子供はいとも簡単にやっている可能性が高い。

 しかし、もし停電になったらとか、もし開発途上国に行ったら、もし国内でも設備の整っていない山の中に行ったらとか考えると、いろいろな局面に対応できる人間になっていた方が良い。子供ばかりでなく、大人もです。

 そういう意味では、大人も子供も日常的でない世界に一定のインターバルをおいて経験を蓄積しておく必要があるかもしれませんな。例えばウォッシュレットに慣れすぎると、今は世界のほぼどこに行ってもたぶんトイレに行くのが怖くなる。ハンドシャワーのあるところ以外。実際に私がそうですから。

 だからといって何をしたら良いのかというのはなかなか分かりませんが、たまには「全く当然だ」と思っていることを止めてみるのも面白いかもしれない。真っ暗闇の中で数時間息をしてみるとか。ははは。



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