2003年10月30日(木曜日)

 (23:08)ははは、できましたできました。私はエッセイを書いただけですが、それでも参加した本が出来るのは嬉しい。全日本鍋物研究会の鍋本  リンク先を見て頂ければ良いのですが、出版社は日本経済新聞社です。私は大体目を通しましたが、この本は一気に読む本ではない。時折開いて、知識と体験を重ねていく、という本だと思います。是非、enjoy してください。


2003年10月30日(木曜日)

 (12:08)あれ、じゃ日本はどうなるんだい.....

 何の話かというと、人民元の切り上げを拒否していて対中姿勢でテンションが高まっているアメリカを宥めるために、中国が「アメリカからの大量輸入」を検討しているというのである。ボーイングが作っている旅客機から、GEのガスタービンやジェットエンジン、それに通信機器、化学関連機器など。その輸入によって、去年1000億ドルに達したアメリカの対中赤字を減らし、アメリカ国内の対中政治的圧力を減じようと。

 中国は戦後の日米関係をよく調べてますな。アメリカがなぜ怒るか、そのためには何をすれば良いのか。しかし、それでどのくらいアメリカ・サイドの赤字が減るのかは分かりません。また一時的に買って、数年たって突然やめたら、それはそれで摩擦になるような気もするが、そんなことより今のアメリカのヒステリアを冷ましたい、と中国は考えているのでしょう。

 言われてやるよりも、言われる前にやる方が賢い。12月には中国の首相が訪米するらしいのですが、その時に大勢の中国人ビジネスマンが同行するらしい。その時にアメリカ製品を買おうというのだろう。中国にはそれだけの外貨準備がある。

 中国は元を据え置いているが、日本は既に日本円の大幅切り上げに直面した。117円くらいから既に10円近い切り上げ。しかしこの間にも日本の株式市場は非常に堅調だった。過去の例と同じように「円高と株高は共存する」という図式。しかし、注意深く見ていると、当局の介入が「(為替相場の動きが)株式相場に打撃とならないように」という形でかなり思慮された形で行われていることもあるかもしれない。

 これは証明のしようがないのですが、株式市場が終わった段階で円高方向での台替わりを許容し、大台替わりを起こして円が円高に進んでいることを立証し、その後東京の朝までにはまた多少円安にして市場に安心感を与えるというような。

 しかし105円を上回る円高のレベルでは、こうした小手先の方法は効かないかもしれない。中国の対応と日本の対応のどちらが賢いかは今後答えが出る。日本は円高の中で産業構造の高度化を行った。中国もいつかは人民元を切り上げざるを得なくなるでしょう。

 今夜のスノー財務長官の議会証言は、日本時間の深夜からです。何を言うのか。


2003年10月30日(木曜日)

 (08:08)海外の市況記事を読んでいたら、おもしろい指摘があった。予想というか。海外の連中が日本の景気をどう見ているか、という視点からおもしろい。昨日朝発表になった鉱工業生産に関連してです。

The yen was bolstered by unexpectedly robust economic data. Japan reported that industrial production in September rose 3% from a month before. That was more than twice the consensus estimate of 1.4% and superior to August's 0.7% decline in output.

The yen has been steadily rising since finance ministers and central-bank heads from the Group of Seven major industrial countries in late September called for more-flexible exchange rates based on market mechanisms, as opposed to government intervention, which is practiced by Japan, China and other Asian countries.

Japan's Ministry of Economy, Trade and Industry is forecasting production to expand by 2.8% in October and 2.5% in November, making for an 8.5% rise in cumulative output growth for three months.

"This would be unprecedented in postwar Japan, despite its history of rapid industrialization," Richard Jerram, an economist at ING Financial Markets in Tokyo, told clients in a report Wednesday. "Even if the next two months fail to hit [ministry] projections, there appears to be a strong revival in output taking place."

 9月の数字と、10、11月の予想を足すという発想はなかなか日本人にはない。確かに9月の3%アップは予想以上だった。予想が1.4%でしたから。で、問題は今後に関する経済産業省の予想。10月2.8%、11月2.5%というのがそれだが、ウォール・ストリート・ジャーナルはその三つを足して「3ヶ月で8.5%」として、これは「unprecedented in postwar Japan」(戦後日本では前例がない)と。

 そうでしたかね。これは調べる必要があるのですが、まあそこまで書くならそうなんでしょう。この記事が指摘する通り、今の外国為替市場で強いのは、超低金利の日本円と高金利のポンドやオージー。後者2通貨についてはしかし、「高成長」という要素もある。イギリスに関しては、以下のような文章もあった。来年の6月までにイギリスの政策金利が今(3.5%)より1%上がる、そういう可能性があるというのはあまり考えませんでした。

"On top of that, revisions to data were quite significant: Second-quarter growth was double initial estimates," said Mr. McMahon. "Together they all suggest that the rate cut in July wasn't needed." Instead, he said that "it looks now that the Bank of England will be the first major central bank to hike rates."

Futures markets indicate that official U.K. rates will rise by a full percentage point by June 2004. By contrast, "they are only looking for the first 0.25 point rate hike by the Fed and ECB at that point," the strategist said.


2003年10月29日(水曜日)

 (08:05)ははは、昨日と9月16日の両方のFOMC声明をともに印刷して、重ねてライトにかざしてみました。1パラ、3パラ、4パラはまったく重なった。ほんのちょっと違っていたのが2パラの下の2行でした。9月16日の声明は以下の通りだった。

Release Date: September 16, 2003

For immediate release

The Federal Open Market Committee decided today to keep its target for the federal funds rate at 1 percent.

The Committee continues to believe that an accommodative stance of monetary policy, coupled with robust underlying growth in productivity, is providing important ongoing support to economic activity. The evidence accumulated over the intermeeting period confirms that spending is firming, although the labor market has been weakening. Business pricing power and increases in core consumer prices remain muted.

The Committee perceives that the upside and downside risks to the attainment of sustainable growth for the next few quarters are roughly equal. In contrast, the probability, though minor, of an unwelcome fall in inflation exceeds that of a rise in inflation from its already low level. The Committee judges that, on balance, the risk of inflation becoming undesirably low remains the predominant concern for the foreseeable future. In these circumstances, the Committee believes that policy accommodation can be maintained for a considerable period.

Voting for the FOMC monetary policy action were: Alan Greenspan, Chairman; Ben S. Bernanke; Susan S. Bies; J. Alfred Broaddus, Jr.; Roger W. Ferguson, Jr.; Edward M. Gramlich; Jack Guynn; Donald L. Kohn; Michael H. Moskow; Mark W. Olson; Robert T. Parry; and Jamie B. Stewart, Jr.

 10月28日の声明はほぼ identical ですが、ではほんのちょっとにしてもどう変わったかというと、第二パラの二番目の文章が以下のようになった。
The evidence accumulated over the intermeeting period confirms that spending is firming, and the labor market appears to be stabilizing.
 つまり、「弱く推移してきた」とされていた労働市場が、「安定してきている」とされたのである。これは大きな前進と言える。にもかかわらず、前回の声明と全く同じように「policy accommodation can be maintained for a considerable period」として緩和に時間軸を打ち出した。これで、スノー財務長官の発言(近く利上げもという)が消された。

 結果は、債券高、株高、ドル高です。最後のドル高は一番色彩が薄い。この表現自体を不思議に思われる方もおられるでしょうが、ドル相場を対ユーロで見るとそうなる。円には政治的圧力がかかっているので、株高を受けてドルは強かったと言える。株はダウで140ドル、Nasdaqは50ポイント弱の上げ。にもかかわらず、債券相場が上昇して10年債の利回りが4.20%前後に下がったのが重要です。

 つまり、市場は「労働市場も安定した後の物価上昇圧力」を懸念するよりは、FRBの決意を勝った、ということでしょう。恐らくFOMCの声明をもっとも手放しで喜んだのは、株式市場です。昨日の世界の株式市場を見ると、ほぼ全部の主要市場で上がっている。物価上昇圧力、金利上昇圧力の萌芽が見える世界市場ですが、株の上昇を脅かすほどの「萌芽→懸念」ではないということでしょう。ニューヨークでは、消費者の景気信頼感も良かった。

 念のため繰り返しますが、ドルは引き続き円に対しては弱いでしょう。それはこれまで繰り返し述べてきた理由による。


2003年10月28日(火曜日)

 (16:05)ロシアの金融市場が混乱に直面している。日本の新聞ではあまり報じられていませんが、月曜日には株価が20%も下げたという。同国の債券も通貨も大幅に下げて、1998年の通貨危機以来の混乱となっている。

 きっかけは、同国の有力石油企業であるYUKO'Sの経営者であるコドルコフスキー氏(Khodorkovsky 40才)をロシアの警察がシベリアでの給油中に逮捕したこと。逮捕理由は、詐欺、脱税、文書捏造など。

 この人物はロシアでもっとも裕福(資産80億ドルと推定される)であること、さらにプーチン大統領の政敵であることでも知られている。要するに財界の大立て者が逮捕されたことで、金融市場が混乱に陥った、という構図。

 ロシアでは、12月に議会選挙が、来年の3月には大統領選挙が行われる。今回の逮捕はこの二つの選挙を睨んだプーチン政権サイドの動き、との見方が強い。もっとも、大統領は、「逮捕は何ら政治的な意図を持たない、独立性を持つ警察の政治とは関係のない行為」と説明しているが、誰もそれを信じてはいないようだ。

 ロシアのマスコミはこの逮捕を批判している。これがソ連時代と違うことだが、見出しには「スターリンの顔を持つ資本主義」「ロシアでクーデターが起きた」などの言葉が並んでいるという。

 プーチンの仮面が剥がれた、との見方もある。彼がスパイ組織であるKGBのトップだったことは良く知られている。もっとも、ソ連の崩壊とその後の市場経済化の混乱の中で、コドルコフスキー氏が様々な違法行為に携わったことも十分考えられる、という。問題はプーチン政権が政敵追い落としのための意図的警察行為をしているかどうか。

 ロシアの混乱は、ヨーロッパ全体への不安感に繋がる。これは今も昔も変わらない。今週に入ってのユーロ安(対ドル、対円での)には、ロシア情勢がからんでいると見るのが自然だろう。


2003年10月28日(火曜日)

 (00:05)日曜日のday by dayでSUNDAY NIKKEIの自転車に関する記事を取り上げたら、この記事を担当した記者の方からメールを貰いました。かねて知り合いの記者だったので私が取り上げたことに関してメールをくれたのですが、あの記事は私ばかりでなく、各方面から反響が大きかったようです。

 ですから、私の方からは、「うーん、小難しい記事よりも、あの手の身近な記事の方が読者には受けるんじゃない。」と言っておきました。彼からのメールの中には、私から見ても非常に興味深い、そして重要な追加事実が入っていました。それは

  1. 自転車が歩行者をはねて死亡させる事故は、自賠責のように保険が完備しておらず、実は事故がおきると大問題になる
  2. 賠償金が2000万円にも達するケースもザラで、賠償金が支払えず加害者が一家心中した例もある
 といった点です。被害者になっても、加害者が賠償できないケースもあって、その場合には被害者になったのに賠償金が全く入らず、経済的に苦況になることもあるらしい。

 私は知らなかったのですが、自転車を都市の短距離通勤・移動手段にしようという運動もあるらしい。車一台分の占有面積は、自転車にして20台以上に相当するという。都内の繁華街の自動車の平均時速は18キロで、駐車場の出し入れ等を考えると、特に5キロ圏内の移動では自転車のほうが省エネルギーの面だけでなく、時間的にも圧倒的に有利(雨が降ると使いづらく、真夏や真冬は億劫という欠点はあるものの…)でもあるという。

 よって、最寄り駅までの交通手段ではなく、直接オフィスまで自転車で乗り付けるようにすれば、駅前放置自転車問題も大幅に緩和するというわけだ。自転車は車よりも我々の身近にあって、関連事故も多い。もうちょっと関心を払った方がいい、ということです。それにしても、自転車の事故が大きな問題を抱えているとは。


2003年10月27日(月曜日)

 (18:05)日本シリーズの最終戦が戦われていますが、今日で今年の野球は日米とも終わりかと思うと、寂しい。あとはオリンピック予選だけ。

 ニューヨーク・タイムズを読んでいたら、マーリンズに負けたヤンキースは来年に向けてかなりチーム構成を変えてくるようです。まずベンチ・コーチのドン・ジマーが辞める。トーリの横にいた顔の丸い人です。スタインブレナーに対して相当頭にきているようで、「人間の扱いをしてもらえなかった」と。

 ストットルマイヤー・ピッチング・コーチも去就は不明だとか。ちょっと休んで考えると。トーリはあと一年契約が残っているが、優秀で彼が集めたピッチング・コーチがいなくなったら、どうなるのか。

 選手では、ブーンとは契約継続の意向はないようだ。あのボストン戦最後のホームランにもかかわらず、打撃もダメ、守備も穴が多いという理由で、ヤンキースとしては西武の松井を「pursue」すると書いてある。実現したら、三塁KAZU松井、レフトHIDEKI松井となる。

 モンデシーが抜けた後のライトは穴だった。そこには、モントリオールのゲレーロとか、アトランタのシェフィールドが候補らしい。ピッチャーでは契約期限切れのペティットとはヤンキースは是非契約継続をしたいらしく、ネルソンは去って、ミネソタのホーキンスがセットアップ役として候補とか。クレメンスがいなくなり、ウェルズも去る可能性が高い。ということは、二本の柱が抜けることになる。

 HIDEKI松井のことは何も書いてない。契約一年目が終わったところ。来年も「レフト松井」ということでしょう。問題は打順ですな。私は4番の可能性もある、と見ている。ソリアーノは外野という案もあるようだ。確かに彼の守備はシーズンの後半には酷かった。あと彼は三振をなくさないと。


2003年10月26日(日曜日)

 (12:05)ヤンキースと、そこに移籍した一年目の松井を応援していたのですが、残念ながらワールド・シリーズは負け。松井の一年はここにあります。

 来年もこうしたページを作ろうかしら。


2003年10月26日(日曜日)

 (08:35)今朝のSunday Nikkeiの自転車に関する特集記事は面白かったな。というか、目から鱗。「自転車は車道を走るのが万国共通の原則」と言われて、そうだよな、そう言えば北京の自転車は全部車道だし、ニューヨークでも自転車は皆車道を走っていて歩道でなんか一台も走っていなかった....と。

 あと「やっぱりそうか」と思ったのは、あまりの東京の街の自転車の多さに、「一体どのくらいあるのだろう」とずっと思っていたのですが、この記事によると日本にある自転車の数は8500万台と。ということは、自転車に乗れる能力のある日本人全員に一人一台あるということになる。目の子ですが。

 車を運転していると、車道を走る自転車は危ない。事実、事故が多発したようです。自転車は「交通弱者」だった。それで25年前に歩道でも指定したところは、「通行可」になったようです。その時以来、日本人には「自転車は歩道」が当たり前になった。

 それ以降は、歩道での自転車は「交通強者」というわけです。実際のところ、歩道を走る自転車は決めて危ない。特に子供と老人にとってです。自転車専用道路がもっと必要ですな。

 日本中にある8500万台もある自転車。これをどうするかは本当に大きな問題なのに、この記事にある通り日本では自転車に関する施策の目に見える限りでは少ない。最近は自転車の人を跳ねて死亡事故も増えている。自転車を持って真剣に考える必要あり、ということでしょう。


2003年10月24日(金曜日)

 (00:35)中曽根、宮沢問題を海外のマスコミの中で注目しているところがあるだろうかと思って少し見ていたら、BBCのサイトにhttp://news.bbc.co.uk/2/hi/asia-pacific/3207245.stmという記事があって、この記事の中で面白い単語を発見しました。

 何かというと、「Octogenarian」というのです。Octoというのは、10ではなく8だというのはよく知られている。タコ(octopus)の足(tentacle)は8本。つまり、英語の「October」の月名は一般的には「8月」であるべきところが「10月」に誤用されているという理解ですから、「8」に関係あるなと思って調べたら、「80歳[代]の」とある。つまり、中曽根、宮沢両方の大御所を指す。

 野中さんがああいう形で政界を引退されたので、このお二人がどうするのかな、と注目しておりました。結局小泉さんが出馬して説得した結果、中曽根さんは「冗談じゃねえ」となり、宮沢さんは「了解いたしやした」となった。

 これはもう生き方の問題です。それぞれ。野中さんの生き方は私は良いと思う。中曽根、宮沢のご両人よりお若かったのでは。まあ73歳定年制を決めたときにその責任にあった人で、ごねることもままならなかったという事情(確認してありません)があったのかもしれないが、自ら引退を言い出したのは一つの見識だと思う。

 では、中曽根さんの主張は間違っているか。間違ってはいないと思う。あの人の偉いところは、ずっと理想の日本像というのがあって今でも確かにそれに邁進していること。「終身関東のブロックの比例区の一位」というのは、自由民主党が約束している。だから、「今の総裁である小泉君もそれを守る義務がある」、という主張には一理ある。

 にもかかわらず私は、日本という国の長期的な視点から見れば中曽根さんは身を引かれた方が良いと思う。それは、あのお二人が政界における「長老支配」のもっともビジブルな象徴になっていたからで、その二人が引退するということはその他の界にもある「長老支配」終焉のきっかけになる可能性がある、と思うからだ。

 老人の知恵が必要なことはいうまでもない。しかし、老人の地位は弊害が多い。議員という地位は、民主主義国家においては高い地位である。それよりも、知恵をお二人には出していただいたら良いのでは。過去を振り返って日本が一番発展した時期は、常に「若者の跳梁跋扈」が可能になった時期である。

 明治維新もそうだったし、戦後のパージ後もそうだった。老人の知恵は十分尊重しなければならないと分かった上で、しかし中曽根さんよりは宮沢さんの方を、宮沢さんよりは野中さんの生き方が良いと思うし、それが日本の為になると思う。


2003年10月23日(木曜日)

 (23:35)ははは、日米ともにHRでのサヨナラ。ということは、ホームチームが勝ったということ。これで、日米とも2勝2敗。ついでだから、そのまま日米頂上決戦を「先に4勝」の7試合制でやったらどうだい....。まあ場所はメキシコとか、台湾とか。

 しかしたまりませんな。まず第一に、ほぼ12時間4時間以上かかる試合がある。気になるじゃないですか。むろん全部は見れませんが、好きなだけに気になる。両方とも見ると、一日に8時間は野球を見るということになる。8時間というと、一日24時間の三分の一です。

 日米とも一方的なシリーズ展開にならなくて良かったと。特に日本では星野騒動があった直後に阪神が二連敗して、あのまま終わってしまったら最近ではもっとも後味の悪い日本シリーズになると思ったら、ここに来て阪神がサヨナラで2連勝(日本シリーズ史上初では)して、星野騒動の後遺症が消えた印象。

 「どっちが勝つか分からない」というのが、スポーツの最大の醍醐味。見ていて思うのは、野球ではミスはつきものですな。それをどう押さえるかがポイント。少なくするか、ということです。それにしても、スポーツ面の記事でおもしろいのは結構日経新聞なんですな。。やはり視点を少し変えているんでしょうね、普通紙よりは。特に好きなのは、豊田さんのコラムです。今朝のも良かった。


2003年10月23日(木曜日)

 (20:35)昨日スノー財務長官の「利上げ発言」を取り上げた関係で来週のFOMCの見通しに触れておきましょう。結論を先に言えば、当然ながら「利上げはない」です。理由はいくつかありますが、

  1. アメリカの物価状況は依然として安定していて、上昇する気配を示していない
  2. 景気情勢も利上げを正当化するほどに強くはなく、先行き、特に来年に関しては弱気の見通しもある
  3. FRBは時間軸を念頭に「緩和を続ける」と述べており、その方針を変える理由は生じていない
 です。スノーがどういう意図で「利上げ発言」をしたのかは最後は彼に聞いてみるしかないのですが、最近の米長期金利の動きを見ても株価が軟調なこともあって低下気味になっている。来週のFOMCに関しては、以下のワシントン・ポストのジョン・ベリーの記事も参考になる。同じ見方です。
Despite Public Fears, Quick Fed Rate Hike Unlikely =Economists Call Market Turmoil Unwarranted

By John M. Berry
Washington Post Staff Writer

 Over the past two weeks, longer-term interest rates have soared and plummeted as jittery investors reacted to recent signs of strong economic growth and a fear that the Federal Reserve might soon begin to raise its extraordinarily low target for overnight rates.

 Those fears were fed first by comments by two Fed officials that were taken as a signal that rates will be raised. Then a statement by Treasury Secretary John W. Snow in a newspaper interview was interpreted by some as indicating that the Bush administration wanted the Fed to boost rates. But the Treasury said Snow's remarks were misinterpreted, and a close reading of the comments by the Fed officials indicated they were making academic points rather than sending signals.

 When Fed officials meet Tuesday to discuss the state of the economy and set a short-term course for interest rates, they are extremely unlikely to make any change in their 1 percent overnight rate target. Moreover, they are also likely to release a statement similar to the one they issued after their September meeting saying they are more concerned about the possibility that the already low inflation rate will fall further than that economic growth will be too strong.

 恐らく、先進国の中で最初に利上げをするのは、最近すっかり影の薄くなった首相を持つイギリスになるでしょう。この見通しもあって、英ポンドは対円でも一時の180円割れから最近では185円まで値上がりして来ている。高金利を予想しての動きだ。

 それにしても、ブレアはコーヒーをがぶ飲みして入院するなど、国際政治局面にすっかり登場しなくなった。大丈夫ですかね。


2003年10月22日(水曜日)

 (07:45)ルービン、サマーズと続いた優秀な長官の系譜のあとは、オニール、スノーというアメリカの財務長官ですが、どうもこの二人は問題が多い。言っていることの一貫性がないのである。やはり、「アメリカの財務長官はウォール街経験者でなければ」と思わせられる。

 オニールが更迭されたことは今でも記憶に新しい。今は全くマスコミに登場することもなくなった。ルービンなどが今でも名前が出るのと対照的だ。良い悪いは別にして、多分生まれ故郷で静かな生活をしているのだろう。それはそれで良いが、業績と言っても思い浮かばない。サマーズはウォール街の経験はないが、それでもルービンを通じたりしてウォール街を熟知していた。

 スノーは鉄道会社の経営者から財務長官になった。しかし、見ていてどうも合っていない。ブッシュの経済政策の「売り子」との位置づけだが、それが出来ているとはとても思えないし、発言も意味不明のものが多い。

 その代表例は先日の英タイムズとの米金利上昇予測発言だ。記事を見ると、「それだけアメリカ経済は強いから」という説明だが、FRBが時間軸を置いて緩和政策を進め、選挙前のアメリカ経済を一生懸命支えているときに、その基本的なストラテジーの意味合いを薄めるような発言。金利の上昇は一端始まると大幅になって、耐久消費財の売れ行きを落とし、経済活動を不活発にする。

 このスノー発言の矛盾を鋭く指摘したのは英フィナンシャル・タイムズだ。この指摘は、競争紙にインタビューで先を越された以上の意味がある。私もこの一言を聞いたときに「えっ」と詰まったほどだ。「なんで今この時期に」というわけだ。

 多分この発言は既に市場の信頼を受けている人の発言なら、受け取られ方は違ったかもしれない。しかし、実績もないし「売り子」の地位を出ていない人の不規則発言は市場に波乱をもたらす。実際にそうだった。財務省とFRBの連携が取れていないように市場に見られるのは、市場と経済の安定の為に良くない。

 これは聞いた話で私はその信憑性を保証しないが、財務省では「なるべくスノー長官には話して欲しくない」という空気が強いそうだ。発言が不規則だからだ。財務省から為替相場の動きを示すボードを「こんなものはいらない」と除去したのはオニール長官だったと聞く。そして為替を担当する部署は、財務省の本館から追い出された。

 スノー長官も基本的にはこの方針を踏襲している。しかし、見ていてどこか危なっかしい。当局の姿勢が steady に見えないとき、一国の当局間、先進国当局間の足並みの乱れは、過去の例を見ても最大の「市場不安定要因」である。


2003年10月21日(火曜日)

 (17:45)張り切っているのは分かるが勇み足が目立ちますな、この人は。石原国土交通相のことです。21日の閣議後会見で日本道路公団の藤井治芳総裁と5日に会談した際、藤井総裁が政治家のイニシャルを挙げて道路行政と政治家の不正を示唆したことについて、国交省として独自の調査を行わない」との意向を表明した。理由は「藤井総裁は具体的な(不正の)話をしたわけではないので」と。

 しかし、あそこまで言ったら事実を究明するのが本当でしょう。料理で言えば、前菜をちらっと見せられただけで、メインはちっとも出てこないのに似ている。せっかく日本の道路行政が従来よりは奇麗なものになる機会を逸しつつあるように思う。石原大臣は、「具体的なイニシャルは何か」などの質問には、「私が(イニシャルの本人を)どう思ったか、当たっていない可能性もあるので言えない」と話したという。だったら、藤井総裁を国会に証人喚問したらどうか。

 石原大臣はまた記者会見で、「疑惑と思われる事実は明らかにすべきでは」との問いには、「こういう不正があった、という話がないのにどうやって調査を進めるのか」と応じたという。また、そもそもそういう発言があったとテレビや選挙演説で明らかにした点に関しては、「藤井総裁は突然そういう(疑惑の)話をしたから、なんでそういうことを言うのかと思った」と述べ、また会談の1週間後にテレビ番組で藤井氏の発言を紹介した理由については、「なぜ5時間も会談にかかったのか、その雰囲気を伝えたかった」と釈明したという。

 国民の一人として納得のいかない話です。私の日本の道路行政に関する疑念は、かねて建設業界や自動車業界に詳しい私の友人達が、「民間が作れば、日本の高速道路は最低2割方割安に造れる」と言っていたことに起因する。これを裏書きするようなニュースも先週出ていた。

 『財務省は14日、国の公共事業に使う資材の調達単価が民間工事と比べ大幅に割高になっている可能性があるとの見解を明らかにした。トヨタ自動車流の「無駄減らし」で工事費下げに成功した中部国際空港の現地調査をした結果、判明した。(中略)

 中部空港は大株主のトヨタ流の徹底したコスト削減を敢行。大規模公共事業で は初めて当初計画した費用(7680億円)を1000億円以上削減すること に成功している。財務省が今夏の現地調査で資材の調達価格をヒアリングした ところ「2−4割国の調達価格より安く調達していた」(主計局)という。』

 藤井道路公団総裁の解任を巡る動き、については世の中非常にうるさくなっている。同じ解雇でも懲戒だとか分限だとか。また、申し渡しが今週後半になるとかならないとか。藤井さん側は、石原大臣と安倍自由民主党幹事長を名誉毀損で訴える構えだとか、さてまた新総裁が誰になるとか。

 しかし、納税者の一人として思うのは、「最も重要なのは、日本の今後の道路事業が日本経済にとってコスト・パフォーマンスに合うものになるかどうか」「我々の税金が無駄使いされないか」という点である。新しい総裁が来ても、今後も日本の道路が無駄に、割高に造られ、そこに利権を漁る人々がとりつくような構図が続くとしたなら、それはなんの意味もない。

 今後もこの問題を巡る議論が、些細に渡る法律論だとか、個人的な怨恨関係、それに人事問題だけに偏ったら、せっかく日本の道路行政をより筋の通ったものにするチャンスを逃すのではないか、と思う。今まで、日本の道路作りのプロセスに、誰がどういう形で食い込み、それがどのうように日本の道路造りから経済性、妥当性、正当性を奪ってきたのかを今の時点で明らかにした方が良い。

 今後それが再び出来ないようにするために、この問題を徹底的に議論出来る場の設定が必要だと思うわけです。そのチャンスが失われるとしたら、それは残念なことだ。議論の本質を忘れないで欲しい。


2003年10月20日(月曜日)

 (17:38)ワールド・シリーズ第二戦に関しては、アメリカのマスコミがまず誰に焦点を当てているかと言えば、大方ペティットです。そりゃそうだ。彼は、ディビジョン決定シリーズ、リーグ決定シリーズに続いて、ワールドシリーズでも第一戦で負けたチーム(ヤンキース)に勝ちを与え、タイに導いた。しかも、日曜日の試合について言えば、ブーンのエラーがなければ1962年以来の完封達成ヤンキース投手になるところだった。

 それは当然と思いながら、松井に関して論評している記事はないかと探していたら、ありました。まず見つかったのがこのワシントン・ポストのコラム。コラムそのものはここにありますが、ここには松井に関する眩いばかりの言葉が並んでいる。見出しは「A Star Learning to Shine 」(輝くことを学びつつあるスター)です。ここに書かれていることは、筆者も非常に納得がいく面と、ちょっと褒めすぎでは、という面と。どんなことが書いてあるか。

  1. His three-run homer over the center field fence in the first inning not only ignited a 6-1 New York romp to even this Series, but underlined Matsui's emerging role as the most productive performer in the entire Yankees lineup during this postseason. (松井の3ランはチームを勝ちに導いただけでなく、ポスト・シーズンにおけるヤンキースの中にあって松井がもっとも大仕事をするプレーヤーであることを裏書きしつつある)

  2. After a quiet season of blending with his teammates and adapting to American baseball, the greatest Japanese slugger since Sadaharu Oh has begun to show his true pedigree as an all-around star.(松井は真にオールラウンド・スターの系譜に属する選手になりつつある)

  3. Matsui doesn't need 3-0 lollipops to produce. And he's been helping the Yankees' personality all month. According to Derek Jeter, the most important hit in the comeback rally against Pedro Martinez in the eighth inning of Game 7 of the American League Championship Series was Matsui's scalding double into the right field corner. That blow put two runners in scoring position with only one out. Before Matsui's hit, the Red Sox had a solvable problem. After his double, they were in deep trouble from which they weren't likely to escape(ジーターは対ボストンの第7戦ペドロ・マルチネスに対するヤンキースの反撃シーンの中でもっとも価値ある一打として8回ウラの松井のライト線二塁打を挙げる)

  4. "Hideki has been awesome, a great addition," said Pettitte, who threw a major monkey-wrench into the Marlins-hit-southpaws theory that has held true in the National League all season, but not in this World Series. "He's a better outfielder than we thought he'd be. . . . And he's stepping it up in the postseason."(松井を賞賛するペティット)

  5. New York, which goes baseball crazy in the fall, has found comfort in Matsui's dependability. The town has fretted over the batting slumps of many Yankees this month. Into this potential mess, Matsui has brought a sense of calm. With his 415-foot blow, Matsui, who signed for $21 million for three years, showed why he is such an excellent symbol of everything that is best about the Yankees as exemplary players, but worst about a Yankees organization that can, to a greater degree than any team in any sport, consistently buy championships. (ヤンキースの他の多くの打者が不振に沈んでいる中で、ニューヨークのファンは松井の頼りがいのある姿=dependability=にほっとしている)

  6. On the field, Matsui fits perfectly into the Yankees tradition of classic ballplayers. He looks ideal in any photo that includes Jeter, Bernie Williams, Giambi and Alfonso Soriano -- all of whom look like the exact physical prototypes one might create in a laboratory for their respective positions. Except for the occasional Wells, Mickey Rivers or Yogi Berra, the Yankees seem to select living sculptures, like Mussina or Roger Clemens, who look charismatic from the first glance. As soon as Matsui takes his upright, balanced left-handed stance -- a posture so perfect it might be taken from a textbook -- opponents realize that the pinstripers have added another in a long line of imperial, elite players. (松井は名前を残した名選手の系譜に完全に合致する)

  7. For those who love the Yankees of George Steinbrenner, as well as those who despise them, Matsui showed again Sunday night why the Bronx is still the home of the most elegant, clutch collection of players that bottomless wealth can buy.
   うーん、これだけ褒められると、火曜日からの試合はうっかりできない。たった数日で評価をがた落ちさせているブーンの例もありますから。しかし、楽しみです。このワシントン・ポストのコラムは読み応えがある。


2003年10月18日(土曜日)

 (23:38)あらら、kanbeiさんは、塩羊羹で相当なご苦労をなさったようで。でも、金曜日にはちゃんと現物の引渡式(?)において、赤坂の浅田屋の昼飯を献上させていただきました。それにしても tks まあ、質問を小生に投げたのが運の尽きだったと。ははは。またよろしゅう。(^-^)ニコ

 ところでテレビを見ていると最近ハウス食品のコマーシャルに野崎さんが盛んに出てくる。徳山の親父さんですが、金曜日のお伺いしたときに「どないしたんですか」と言ったら、なにやら香港ガーデンの先、天現寺の中間辺に新しい店を作るのだそうです。最後の出店として。

 徳山は最近伊勢丹に店を出した。「出し過ぎでは...」と思っていたのですが、しばらく話しをしていたら、いろいろ考えもあるようでそれは納得。本店は現状のままにして、今度の店は庭付きの結構大きい店になるようで、一階がカウンター、二階は座敷にして運営するのだそうです。「常連が入れなくなって....」と。コマーシャルはその資金稼ぎのようですな。

 伊勢丹に出た経緯も聞きました。デパートの商法の一端が見えて面白かった。でもどうですかね、やたらに支店を出すのは。徳山のような例外もあるかもしれないが、例えばkで始まる有名な寿司屋なんて、有名ホテルには二ヶ店も入っているケースがあって、味も感心しない。目が届かなくなるのです。

 やはりその親父さんが見張っている単店がいいな。そう御願いしたい。でもそれじゃあまり儲からないということがある。うーん。それにしても、徳山の新しい店がどうなるか。


2003年10月17日(金曜日)

 (17:38)ヤンキース松井のワールド・シリーズ進出までの軌跡は、ここでお読み下さい。


2003年10月17日(金曜日)

 (13:18)最後にね....最後に。一番お荷物の印象があった選手がHRを打ってさいなら。ブーンの打球が上がったときには、「行った....」と思いました。嬉しいでしょうね、ブーンは。

 もちろん、ヤンキースのチーム全体の盛り上がりは凄まじかった。抱き合って抱き合って、という印象。そりゃそうだ。マルチネスのできから見て、「ダメかも」という展開だった。私も一回昼飯に出た。

 しかし帰ってきたら5−5。リベラが前例のない3回を投げ、「この回に点が入らなかったら....」と思い始めた時のブーンの一発。この日二塁打二本の松井も嬉しそうでした。これまで不調だったジオンビーも二本のHRを放った。松井の試合直後のインタビューは以下の通りでした。

 (今の気持ちは)言葉にならない。最高に嬉しい。信じられないことが続いた。(ワールドシリーズについて)興奮していますが、あさってからまた4っつ勝ちたいと思います。
 ヤンキースは弱そうで強い、強そうで弱い。面白いチームです。でもこのシリーズ全体から見れば総合力があったということでしょう。何よりも先発が良かった。最後に負け投手になったのが、ヤンキースに今シリーズで2勝したウェイクフィールドだったというのも因縁でしょうかね。

 「野球は筋書きのないドラマ」と誰が言ったか知りませんが、本当にその通りでした。


2003年10月16日(木曜日)

 (17:34)世界中の新聞の一面トップになった中国からの輝かしい、そして一方で日本人をなにがしか焦らせるニュースは、今後何波かにわたって彼の国から発せられる中国ショックの第一波にしか過ぎないでしょう。今後日本人が確実にショックを覚えるであろう、しかも着実に到着するニュースとしては、中国のGDPが日本を超えて日本がアジアで最大の経済国の地位を譲る日などが予想される。そのほかにも、様々ななショックがくるに違いない。中国が

  1. 有人宇宙船を打ち上げ、地球の回周軌道に乗せることに成功し
  2. 地球回周軌道の上の宇宙船の中で生命体(人)を24時間未満とはいえ維持し
  3. かつその安全な地上での回収(帰還)に成功した
 ということは、広い裾野でのサポート技術を必要とするこの分野で中国がかなり高度な技術集積を誇っていることを明らかにした。ロシア、アメリカの「有人宇宙船飛行クラブ」に中国は入ったわけだ。有人衛星計画を持たない日本と日本人が焦るのも変な話であり、「宇宙開発の方向が違っただけ」(福田さんでしたっけ)ということは確かに言える。

 しかしこの手の話では「アジアではまず一番」という日本人の思いこみ、そしてその実績を大きく覆すもので、何かしら日本人の間で素直に大声では話せない雰囲気があるのは当然だろう。正直言って、ちょっとショックな人が多いのではないか。私もそうだ。

 日本人が受けたショック感は、また世界の人々が受けたショックでもある。例えばフランス人がこのことをどう考えているか、アメリカ人はどうかなどと考えてみると、それぞれが受けた国と国民のショックは十分に推測できる。だから、世界的に新聞の一面トップになり、世界中のテレビ・ニュースの最初のニュースになった。

 有人宇宙船を打ち上げられたからといって、それだけでその国が周囲の国から羨ましがられる存在になれるかどうかは、保証の限りではない。ロシアが良い例だ。世界で最初に有人宇宙船を上げたが、その後のソ連の帰趨は悲惨だったし、国民も苦渋の何十年かを過ごした。今でもロシアは自殺が世界各国の中でももっとも率として高く、平均寿命が下がり続けている希有な国になっている。有人宇宙船の打ち上げ成功は、その国の国としての成功を意味しない。

 しかしそれでも、今の中国が徐々にまぶしい存在になりつつあることは明らかである。ソ連の経済が停滞したのに対して、中国の経済成長率は「過小評価してきた。実際には年率11%前後に達するのでは」(FT)といわれるほど高い水準にある。中国のGDPは既に1兆ドルの水準を大きく超えている。この分野でも過小評価があるとすれば、GDP規模が5兆ドル前後の日本も追い越されるのは数年しか要しないと見るのが自然である。

 上海を初めて訪れた日本人が受けるショックを、日本人は中国に行かないでも様々なニュースで受けるようになるわけである。それはもう覚悟しておいた方がよい。ただし、中国全体の経済規模が日本と同じになっても、平均すれば日本人は中国に住む人々より10倍は豊かということになる。

 なぜなら、少なくとも中国の人口は日本の10倍いるからだ。しかし一方で、日本に住む富裕層と中国の富裕層の数を比べると、中国の富裕層の数の方が遙かに多い、という今でも進行しつつある事態がいっそう顕著になるだろう。なぜなら、中国の底辺で生活する人々の数は多く、その底辺ぶりは悲惨だからだ。その分だけ、平均が低くなっているに過ぎない。

 ということは、日本の多くの企業にとって、中国が非常に大きなマーケットになる、ということである。これは過去数年毎年中国に行ってきた小生が以前から「脅威論のみは間違い。中国は確実にお客さんになる」と言ってきた事の証明になる。

 やや話がぶれましたが、今回我々が感じた中国ショックは今後何回となく我々を襲ってくるでしょう。平然と迎え、日本は日本であるべき国の形、理想の国の形に思いをはせるべきだろう。

 恐らくアメリカでは、有人宇宙船「神舟5号」の計画を立てたのが人民解放軍であることなどから、中国を軍事脅威と見る向きが増えるだろう。しかし推測するに、ミサイルや弾道に使われるprecisionの技術では、アメリカと中国では雲泥の格差があるのではないか。私が知る限り、日本の方が遙かにアメリカに近い。

 しかし確実なのは、アメリカが中国の動静に今後かなり神経を使うだろう、ということだ。CIAの活動が活発になるかもしれない。中国は今回、宇宙船の運航をフォローするために、4隻からなる「遠望」という通信専門の船舶グループを作った。世界的レレベルで通信が行える体制と整えた。かなりシステム的である。ロシアにはない考え方だ。

 繰り返すが、今回の事態は日本、それに世界の各国が受けるであろう数々の「中国ショック」のはしりに過ぎない、と思われる。問題はその国とどうつきあっていくか。日本は、右と左に(地理的な話ですが)付き合いの難しい国を持ったことになる。


2003年10月15日(水曜日)

 (23:34)メールも多いし、会合も多い一日でした。中でも傑作なメールは、諏訪に出張している某君から、「諏訪のおみやげには何が良いですか....」。ちゃんとしらべっしゃい。下諏訪諏訪大社下社の近くの塩羊羹を推薦しておきました。凄くうまいのに、絶対他に出店(デパートなど)しない。

 久しぶりにロータリークラブなるところで卓話を昼に。こういうクラブにはいろいろな印象を皆さんお持ちでしょうが、けっこうのんびりした、かつ呑気な集まりなんですよ。ちゃんと女性の方も居ましたし。その名も轟く(?)「銀座ロータリークラブ」というところで、いろいろなつながりから私にお話が。今は expecting な大泉君の奥さん(長竿さん)のお父さんからのご依頼とあっては行かなくては。頼まれた講演に行くかどうかは、結構属人的なんですよ。

 銀座の老舗の大店の方々、企業の経営者を経験された方々が主要なメンバーですから、「ああどこかでお見かけしたな...」という方も多い。勉強されて居るんですな。聞いていると、一ヶ月に2回ほどこういう会合を開いて、あちこちから講師を呼んできては退屈しない時間の長さ、短さの中で話しを聞いていらっしゃる。100人前後の方が居らっしていましたかね。

 一つの収穫は、小生が大好きな三笠会館の社長さんにお会いできたことかな。銀座には行かないのですが、新宿の三笠会館にはよく行って、「魚介のスープ」と「ペペロンチーネ」はよく食べる。あとはお刺身サラダ。好物なんです。で、そのお礼を。そういえば、桜井さん、藤川さんに会うのも久しぶりでした。

 夜からはこの番組の連勝会。というのも、この番組は今年の春からずっと「全国のラジオの中で一番聞かれている」状態を続けている。他の出演者の方々もむろん来ていて、話しをしたり聞いたりしていたのですが、やはり実績が残るのはこの番組が「deep and wide」だからだと思う。

 つまり短い時間の間ながら、真面目な政治経済の話あり、スポーツあり、評論あり、天気の話あり、書評あり、家計の話あり、現場にアタックがあり。そういうものが、森本さんと遠藤さんの時に鋭い、時に笑い豊かな柔らかい話しの中で繰り返し出てくる。極めて informative であり entertaining であるのです。むろん、スタッフの方々の努力が実っている。

 ラジオは今はどちらかと言えばマイナーなメディアと思っていらっしゃる方が多いでしょうが、どっこい私はインターネットとの相性が良いことなどから、隠れた人気メディアになる可能性が秘めているとずっと思っているのです。最近では地下鉄の中でもラジオが聞こえるようになった。他の局の同時間帯のラジオ、いや他のテレビ番組とも比較できない内容をもった番組です。機会があったら、AM954に合わせて下さい。おっと、永谷さんと日本シリーズの予測大会をしたことを忘れないようにしないと。


2003年10月15日(水曜日)

 (06:34)ブッシュも徐々に来年の大統領選挙を控えて追い詰められてきているのですかね。「大幅な雇用の創造(significant job creation)」の為には、ドルがもっと競争力を得るべきであり、そのためには日本と中国が介入を停止しなければならない、と確信するに至ったようです。しかもそれを公の場で口に出した。

 14日にブッシュが一連のアジア諸国歴訪の直前に同地域からの記者たちと会見した際に、通貨に関して直接述べた部分をウォール・ストリート・ジャーナルなどの記事から抜粋すると以下のようになります。

その一= "Markets ought to be determining respective currencies," Mr. Bush said in an interview with Asian journalists.

その二= "We expect the markets to reflect the true value of currency the way that currencies ought to be valued is based upon economic activity, a fiscal policy, monetary policy of the respective governments, the potential for growth, the potential for long-term viability of the economies," Mr. Bush said. "That's how our respective currencies ought to be valued. And, yes, we'll bring that up."

その三= "I'm going to say that where there's trade imbalances, you know, countries need to be mindful that we expect there to be fair trade," Mr. Bush said. "And I fully understand the competitive world is one that I think is positive, so long as the competition is fair."

その四= "My main focus here in America is there to be significant job creation," he said. "It looks like we're getting some positive results.

 注意深いが、かなり確信に満ちた言葉です。たぶんこの発言は、その会見に出た記者の一人が「アジア歴訪では通貨問題を取り上げますか」といった質問をしたのに応えたのでしょう。だから、「yes, we'll bring that up(はい、議題に持ち出しますよ)」の部分がある。

 こうしたブッシュの一連の発言を受けたウォール・ストリート・ジャーナルの記事の見出しは、「Bush Pressures China, Japan On Their Currency Policies」となり、記事の最初のセンテンスは

China and Japan should stop intervening in the currency markets in a way that gives them an unfair trade advantage, President Bush said Tuesday, the eve of a nine-day trip through Asia.
 となって、昨日の海外市場では一時110円にまで乗せていたドル・円相場を今朝の段階(午前6時過ぎ)で再び108円台後半の円高にした。この結果、ブッシュのアジア歴訪におけるトピックスの一つが、「通貨問題」となることが明らかになった。「日本はもう一時の停滞から回復した。今度は小泉よ、アメリカ(ブッシュ)を助けてくれ」ということでしょう。円は既にかなり上昇してきたが、介入を受けながらである事実は変わらない。

 中国がどう反応するのか。中国は14日に、輸出に関する税の還付制度の一部撤回を発表した。過度に輸出促進に向いていた制度を抑制気味に運用するという意味でしょう。来年の選挙を控えて、アメリカ国内の「アジア通貨アレルギー」がメイン・ストリートを中心にかなり強くなっている、ということです。まあ、八つ当たりの面も強いとは思いますが、通貨市場では大きな材料になる。


2003年10月13日(月曜日)

 (10:34)理由を示さずに罰金刑.....と読んで、関心はじゃ誰と誰に、ということになりました。大リーグのア・リーグ第三戦の試合についてです。読んでいくと、4人に科されたとあって、内訳は以下の通りらしい。

Martinez was fined $50,000, Ramirez $25,000, Garcia $10,000 and Zimmer $5,000, according to a baseball executive who spoke on the condition he not be identified.
 妥当なところかな、と思う。「理由は示さず」となっているのは、理由を示すと議論が細かくなって「じゃ、あの行為は...」ということになってしまうからでしょう。しかし、推測は出来る。マルチネスの罰金ば高いのは、ガルシアに対する明らかに意図的と思えるデッドボールと72才の高齢者であるジマーをひねりを加えながら投げ飛ばした二つの罪。だからラミレスの二倍になっている。

 ラミレスの罪はそれほど危険でもないクレメンスの投球に突然叫びだして、騒ぎを大きくした罪ということでしょう。あれは見ていて危険でも何でもなかった。騒動を期待しての行為のように見えた。だから、クレメンスは無罪。

 ガルシアの1万ドルは、恐らくトッド・ウォーカーに対する滑り込みです。ジマーへの罰金は、「刑を受ける人間の数」の均衡を取るための措置のようにも見えるが、まあ一応ラミレスに突っ込んだのは彼の方から、ということでしょう。しかし、マルチネスは、彼が言うように「(ジマーを)避けただけ」ではなく、明らかにジマーと取り組んで彼を投げ飛ばした。これは非難されるべき行為です。

``I'm embarrassed for what happened last night,'' he said, his voice quivering and body shaking. ``I'm embarrassed for the Yankees, the Red Sox, the fans, the umpires and my family.''
 ジマーは大人だから、上記のような発言を「his voice quivering and body shaking(声を震わせ、体を慚愧に揺すりながら)」という状態でしている。しかし、周りは明らかにジマーに同情的です。ニューヨーク市長のブルームバーグは以下のように述べている。
In New York, Mayor Michael Bloomberg said Martinez should have been arrested for throwing Zimmer to the ground.

``If that happened in New York we would have arrested the perpetrator,'' Bloomberg said. ``Nobody should throw a 70-year-old man to the ground, period. ... You just cannot assault people, even if it's on a baseball field.''

 つまりニューヨークだったら「マルチネスは逮捕だ...」と言っているわけだが、まあこれはジマーが突っ込んでいったという事実から難しい。しかし、都市間の対立の色彩を帯びてきている。こうした中で、第四戦が雨で流れたのは事態の沈静化を図る意味で良かったかもしれない。

 恐らく、大リーグ機構が両チームにかなりきつい警告を出していますから、第4戦は静かに展開するのでは。9回のブルペンでの出来事、つまりネルソンとガルシアが球場のグランド・キーパーに暴行を振るったとされる事件については、警察沙汰になっているので、そちらの方はどう動くかは不明。しかし、ヤンキースのブルペンで盛んにボストンの応援をしていたと言うから、このグランド・キーパーの方にも問題はある。


2003年10月12日(日曜日)

 (23:34)ゲーム(リーグ・チャンピオンシップ第3戦)が始まる前に、ヤンキースの先発投手であるクレメンスは、ボストンのエースであるペドロ・マルチネスとのエース対決、因縁対決について「We are not in a boxing ring」と言っていたそうだ。しかし、始まってみればフェンウェイ・パークはやはり「boxing ring」になった、ということでしょうか。

 まあでも、アメリカの新聞も ugly と言っていますが、これもプロの試合の一場面かな...と。二人はセイヤング賞受賞の回数を争うリーグを代表するピッチャー同士。しかも予定では、クレメンスにとっての最後のフェンウェイ・パークでの登板。もともとは彼はボストンの選手だった。積み重ねた310勝のうち、100勝前後をボストンで挙げている。

 ヒートアップする理由はいくつもあった。ともに東海岸を代表する都市で、ボストンニアンにしてみれば自分達こそアメリカの発祥の都市の住民との思いがある。ニューヨークには負けたくないと。しかも1918年以来、ボストンはワールドシリーズに勝っていない。ずっとニューヨークの格下にいた。今年はチャンスです。打線が素晴らしい。ニューヨークは、「ボストンごときに負けたくない」という気持ちがあるし、去年は地区シリーズで負けた苦い経験がある。

 4回の表に松井の二塁打でヤンキースが勝ち越したあとのガルシアへのマルチネスの一球は、私の目にも意図的に見えた。トーリも「意図的投球に見えた」と言っているようですが、ガルシアが怒るのは無理もない。その段階で、ガルシアはデッドボールで一塁へ。ガルシアはこの段階ではマルチネスを睨んだが、何もしなかった。

 したのはどうやら、次のソリアーノの内野ゴロで、ガルシアが二塁に滑り込んだとき。ボストンの二塁手トッド・ウォーカーによれば、ダブル回避の為もあったのでしょう、ガルシアは「塁を過ぎてから滑り込んできた。ショックだった」と。私はその映像は見ていない。しかし、その間にもう一点入ってヤンキース4−2。

 両軍のいざこざがあり、ドン・ジマーがマルチネスに投げられた時に、ボストン球団と球場は直ちに球場のビール販売を禁止したそうだ。ニューヨーク・デーリーニュースに書いてあった。それでも、また9回にいざこざがあった。ニューヨークのブルペンにいた整備員の一人(なんとかウィリアムス)が盛んにヤンキースを野次る。頭に来たのは最近出番のないネルソン。どうやら殴ったらしい。これにライトのガルシアが参加した。

 日本のテレビの解説だけだと、何が起こったかを知るだけでも大変。英語にしても早口でよく聞き取れない。あとで英語の記事を読むとよく分かるのです。状況が。記事にはクレメンスとマルチネスとの因縁について、次のように書いてあった。

Both pitchers are known for intimidation. Clemens hit Mets star Mike Piazza in the head with a pitch three years ago, then threw the jagged barrel of a shattered bat toward him during the World Series. Clemens hit Boston's Kevin Millar with a pitch on July 5, and two days later Martinez hit Jeter and Soriano.
 思い出しますな。地下鉄シリーズでありました。明日の試合は「警告」の中で行われる。どういう試合になるか。おっと、ここも更新しておきました。


2003年10月11日(土曜日)

 (24:34)比較的音楽や演奏に縁のあるここ数日です。まずこの下の写真。ゴスペラーズファンなら、「珍しい」と思うと思います。これがオリジナルのゴスペラーズのメンバー5人。今のゴスペラーズはこの通りで、かなりメンバーが入れ替わっていることが分かる。

ゴスペラーズのオリジナルメンバー再会  このグループの起源は、オフィシャル・サイトによれば「91年、早稲田大学のアカペラ・サークル「Street Corner Symphony」で結成。 94年8月15日ファイルレコードよりミニアルバム『Down To Street』をリリース。メンバーチェンジを経て、12月21日キューンレコードよりシングル『Promise』でメジャーデビュー。」となっているから、「オリジナル・メンバーの写真」と私が言っているものは90年代前半のものかといえば、違う。2003年10月11日土曜日午後3時ごろに撮影したものである。

 HOW come ?とどなかもが思うのでしょうが、真ん中の男性の衣装が他の方々と違っていることにお気づきでしょうか。そうです、彼は結婚披露宴の主役の一人なのです。そこにゴスペラーズの面々が駆けつけた、といえばおわかりでしょう。この写真の男性、内ヶ崎君は、かつてゴスペラーズのオリジナル・メンバーの一人だった。

 彼は今フジテレビに勤務していて、つい最近までEZ!TVのディレクターだった。お相手は同じくつい最近までEZ!TVのDだった佐藤真紀子さんで、式を見ながら「お似合いのカップルだな...」と。会場も良かったし、良い式でした。お二人には、おめでとう。

 それにしても、現メンバー、混合メンバー、旧メンバーの3パターンで、確か3曲ぐらい披露してくれたと思います。やはり本物はいいなあ、と思いながらじっくり聞いておりやした。
 ――――――――――
 もう一つは、18才の少年のジャズピアノ。よく行く青山のBody and Soulに松永貴志さんが出演すると言うことなので、「これはチャンス」と楽しみにして行きました。新聞などに「高校生の天才ピアニスト....」と紹介されている彼です。じゃ、見てみようと。

 彼のHPはここに出来ていますが、そうですね、全部で休憩を挟んで3時間くらい聞いていましたかね。うまいし、本当によくスイングしている。のれる演奏です。

「これが高校生かな」
「この才能はどこから来ているのか」
「今後どこまで伸びるのか」
「加えて、味が出てくるのかいつごろだろうか」
 などなど、いろいろなことを考えながらも、彼の音楽に惹き込まれていました。冗談ではなく、楽しみな演奏家だと思う。今度アメリカに初めて渡ってニューヨークのブルーノートで演奏し、それがCDになって「全米デビュー」となる予定と話していました。実現すれば、素晴らしいことです。

 しかし、喋るとまだ高校生です。曲と曲の間に3度ほど喋りましたが、印象は「関西系アピール派」。声がまだかなり高いので、彼が喋ると会場から笑いが沸く。それをものともせず喋るのがカワイイ。

 彼のHPにもありますが、11月06日に新しいアルバム「MOKO MOKO」を出す。そのことを、しゃべりの中でも宣伝していましたが、やはり行って良かったのは、その中の曲を数曲演奏してくれたこと。ナベサダのような落ち着いた雰囲気はありませんが、ジャズの醍醐味が十分に入っていた曲でした。

 曲名で記憶に残っているのは、あと「道頓堀川」というのがありました。「阪神の優勝の前に書きましたが」と本人が言っていた。聞いたところによれば、自分が弾く曲の殆どは自分で作曲している、というのです。新幹線に乗ればそれを曲にし、東京タワーを見ればそれを曲にする、という形でとにかく感受性が強い。それを感じると曲を作り上げる、というタイプだそうです。

 こういう若手が現れてくる、というのは留保なく嬉しい。もっと良い曲を作って欲しい。アルバムが出たら買おうかな、と思ってます。彼の演奏会には、小曽根真さんも奥さんとご一緒に来ていて、関さんが教えてくれたので、多少話しをしました。懐かしかった。実は、小曽根さんは松永さんの演奏の数時間前に、Body And Soulで演奏会を開いている。

 この店にとっては、忙しい一日だったと言うことです。それにしても、店は超満員でした。演奏が終わったら雨が降っていましたが、あまり気にならないほど良かったな。アルバムが楽しみ。


2003年10月09日(木曜日)

 (12:34)そうですな、この問題は以前から気が付いていたのです。日本語や英語の文章を読むことが多い小生はあまり直接的な被害はない。しかし、フランス語やドイツ語の資料を読むと、以下の問題にぶつかる。

「,」か「.」か、小数点記号論争にピリオド?

 「,(コンマ)」か「.(ピリオド)」か、それが問題だ――小数点は日本ではピリオドだが、これは英米流。実は世界の国々ではコンマが多数派という。英語圏の英米豪は、言語として事実上の「国際標準」を獲得した力を背景に、13日からの国際度量衡総会(パリ)で、ピリオド統一の決議を図る。だが欧州諸国などには文化的反発もあり、果たして“ピリオド”を打てるか。

 同総会を前に米英豪はそれぞれ、長さ、重さ、時間などの単位を定める国際的なメートル法「国際単位系(SI)」で使われる小数点に関し、決議案を提出した。

 文言は異なるが、いずれも「英語では、小数点にピリオドを使うべきだ」との主張で、米案は「小数点へのピリオドの使用が英語では非常に深く浸透しており、これを変えるなど、考えることもできない」と、ピリオド使用を迫っている。  英語以外の言語の中に出てくる小数まで、直接に同調を求めてはいない。だが、国際的な通商や学術では英語が国際語。その上、SIは、「金額」や「割合」なども含め数字全般の表記にもルールを広げてきており、このため決議案は事実上、ピリオドへの“大統一”が狙いと見られる。

 そうかな、「コンマの国の方が多い」ですかね。そりゃ、日本人としては慣れ親しんでいるピリオドで統一されて欲しい。「ピリオドを打つ」といった慣用句まで出来ている。「カンマを打つ」とは日本人はなかなか言えない。「カンマは入れるもの」のような気がする。

 私も実際フランス語やドイツ語の資料を読んでいて、「このコンマはピリオドでは」と何回も悩んだことがある。最初は分からないのです。1000のところのカンマとどう区別するのか。

 しかし、何でも「米英風に統一か」といわれると、「それもな」と考えてしまう。加えて、有力な国際標準規格機関である国際標準化機構(ISO)と国際電気標準会議(IEC)が2001年に出した「専門業務用指針」という指針では、「ISOやIECの規格では記述言語によらず、小数点にコンマを使う」と定めているという。

 話が難しくなってきている。でも慣れ親しんだ「ピリオド」は捨てがたい。早くコンマではなくピリオドを。


2003年10月08日(水曜日)

 (17:44)ははは、思い出した。昔会社の先輩が言っていたことを。その人の話ですよ。

今年の風邪とかけて、我が家の夫婦関係ととく。その心は、「熱は冷めたが、籍(咳)は抜けない」
 うーん、今の私の風邪の状態です。明日私を呼んでいるテレビ局は酷いことになるかもしれないな....。ま、皆さんもお気をつけを。


2003年10月08日(水曜日)

 (07:44)言葉というのは面白い。バイオメトリックスとか生体認証というと、中立的な慣れ親しんだ印象がするが、「人体のバーコード化」(朝日朝刊)というと、とたんに嫌悪感が頭をもたげ、忌避感にとらわれる。まあでも内容は変わらない。

 人体でバーコードになりうるのは、昔からの、見てもバーコードと似ている指紋、加えて手の甲、手のひら、静脈模様、目の虹彩、声、筆跡、顔の形などといわれる。現在既にあちこちにカメラがあり、千葉の16才の女性の殺人事件もコンビニに備え付けられていたカメラが捕らえていた映像が元だと言うことですが、これはまだバイオメトリックスの前段階。コンピューターが判断しているのではない。人の目判断です。

 今度どうなるかというと、例えば顔の写真をとってそれをコンピューター情報化しておく。それをデータベースに使って、現在のカメラより精密な、デジタル情報が得られるカメラで情報をゲットする。例えば街頭に当該カメラを置いておいて、通りゆく人々を追う。その中で、例えば犯罪者とかデータベースに登録されている顔の人が通りかかると、警報が鳴る....といった状況。

 これは犯罪人の追尾や捕捉には大きな力を発揮するでしょう。一回データベースに登録されたら、街頭やマンション、デパートや地下鉄の階段などなどにカメラが増えている現状、さてまたNシステムで道路が監視されている現状からは、犯罪者はおちおち外出できなくなる。かなりの抑止要因です。

 しかし悪用されたらどうなるか。これは考えただけで恐ろしい。人の動きをフォローできてしまうのです。まあ全国のコンピューターをすべて一元に操れる人というのは、なかなか出てこないでしょうが、それが出来れば凄いこと、恐ろしいことになる。ターゲットを決めて、その人の動きを忠実にフォローできる。もしその人が携帯電話を持っていれば、もっと精密になる。

 顔のバイオメトリックスでは、髭を生やすとか小手先の細工では、データベースから逃れられない、と言われている。整形はどうでしょうか。そういえば、そういう映画があったと思った。技術の進歩が出来るようになることはきちんとフォローしていないといけない、と改めて思う。
 ――――――――――
 ところで、星野監督というのはイキな人ですね。原監督に花束贈呈を提案したのは、彼らしい。自分もフロントとの戦いではいろいろあったから、誰よりも原監督の気持ちが分かったのでしょう。耳打ちした言葉が「くじけるなよ」だったと聞いて、胸を打たれない人はいないでしょう。

 そこにあるのは、「こいつに勝った」といった狭い了見ではないと思う。いい話です。


2003年10月07日(火曜日)

 (23:44)ドルが110円を下回るのは2000年の11月以来だと思う。自然体では同通貨は対円で反発する力を最近全く示していませんでしたから、日本の通貨当局としても110円を「一応の目安」としても、最後まで守らねばらない、という目標にはしていなかったのでしょう。そこまでは予想通り。問題は how far です。

 これは正直言って今の段階では少なくとも「deep in the 100's 」としか言えない。ポイントは三つだと思う。

  1. ドルが全面安になるか
  2. アメリカの株価と債券がドル安を懸念材料にするか
  3. そしてアメリカのマスコミがドル安をアメリカの弱さとして取り上げ始めるかどうか
 ドルが全面安になるかどうかのカギはユーロです。ユーロ高が円高とともに激しく進行するようなら、それはドルの全面安といえる。ニューヨーク市場の変調とは、株価と債券相場の下落です。今のところ目立った兆候はない。だから、アメリカの金融市場はドル安をあまり懸念していない。

 アメリカのマスコミは、今は為替と言えば日本の通貨当局が介入したかどうかに関心がある。ドルの水準が安いという感覚はない。ということは、8日のニューヨーク市場でも介入らしき買いが入っていたようですが、ドルが本格反騰になるのには時間がかかる、ということでしょう。


2003年10月06日(月曜日)

 (20:44)私は一本エッセイを寄せただけですが、いよいよ鍋物辞典が出版されるようです。辻さんがメールをくれた。正式名称は「平成鍋物大全」、「形態は四六版約330ページ、定価1700円(外税)出版元は日本経済新聞社です」とのこと。

 まず5000部刷り、全国出荷は10月24日だそうで、見本が出るのが10月20日ごろのようです。このHPも再編成されるとのこと。そういえば、そろそろ鍋の季節ですな。


2003年10月06日(月曜日)

 (07:44)喉がやられました。声がうまく出ない。どこで油断したのか分からないが、久しぶりです。放送でもあまり声が出なかったのは、初めてじゃないかな。

 それにしても、僕も初めて知ったのですがシュワルツネッガーがサンディエゴからサクラメントまで行っているバス・ツアーの各バスに付けられた名前を放送で初めて知ったのですが、それはふるっていた。

The running man
Total recall
Predator
 彼が乗っているバスが最初の名前。むろん「run」には「出馬する」という意味がありますから、「the running man」というのは、本人そのもの。total recall はデービス知事に対するリコールをかけている。predator というのは記者の皆さんが乗っている数台のバスに付けられているらしいのですが、まあ彼らはニュースを略奪する人ですから。

 番組では言えなかったのですが、夫人のマリア・シュライバーさんが夫のシュワちゃんの出馬に消極的だったのは、「(ケネディ家出身の)私は政界の出身だから事前に分かるが、公職に立候補すれば過去の行状が全て出てくる」ことを理由に反対していた、という。まああるでしょう。事実出てきた。今出ているのはシュワルツネッガーの若い頃の行状。セクハラにしろヒットラー礼賛にしろ。

 ただし、いくつかの騒動のあとの世論調査でも、シュワルツネッガー優位は動いていないようだ。54%がリコール賛成(反対は41%)でリコールが成立するとすると、次の州知事に関してはシュワ39%、ブスタマンテ29%。ということは、優位は動かないということになる。

 クリントンの時もそうでしたが、シュライバーさんが完全に夫を信頼しているという立場を明らかにしている。それがかなり効いているのでしょう。夫人が許しているなら、ということになる。ヒットラー礼賛も「彼は何もない普通の人間から権力の座に上った。それは尊敬できるし、彼の演説術、人々の心をとらえる力も凄い。もっとも彼がやったことは嫌いだが」となっている。マスコミの報道には、最後の「I don't like what he did.」の部分が抜けている。投票日は火曜日です。

 ブランドの二次市場に関するレポートも面白かったな。ああなっているのか。日本の世界のGDPに占めるシェアは13%くらいでしょうか。ちょっと円が高くなっていますから上がっているかもしれませんが。ところが、この記事を参考に9月27日に私が書いた文章の通り、世界のブランド市場(市場規模550億ドル)の40%は、日本人が国内か国外で買っている、という事実。実際のところ突出している。

 まあ、二次市場が生まれて当然、ということでしょう。二次市場に行けば、いろいろなブランドが揃っている。一次市場の店を歩き回るのは面倒でしょうから、と言ったら女性の行動パターンが分かってないと言われたな。

 日本の二次市場はブランドだけではない。私は高円寺に住んでいるのでよく分かるが、あっという間にこの街は二次衣類市場の街になってしまった。土日にちゃりで街をうろうろすると、若者達が二人連れ、三人連れで二次市場の衣類を漁っている。また街でふっと気が付くと、前を歩いている女性が明らかに二次市場で手に入れたのだろう、と思える古いジーンズは履いている。あれがファッションなんでしょうね。

 着るものがそうなんだから、鞄など二次でも良いということは分かる。ダイレクトには手に入れられないものでも、二次市場では結構入手可能というのも魅力なんでしょう。「日本人の家には、何兆円もの潜在的な二次市場向け商品が眠っている」というのは、本当なんでしょうな。それらを出すのは、家が小綺麗になって良いかもしれない。


2003年10月05日(日曜日)

 (09:54)昼間寝て日曜日午前2時過ぎからのヤンキース対ツインズの試合を見ていたのですが、すっごく欲求不満が残る試合でした。いや何が不満かって、2回の表に出た松井のホームランが一体どこまで飛んだのか、最後の最後まで分からない。

 同じ映像が何回も出てくるが、それには松井のホームラン・ボールの着地映像がない。多分カメラアングルの上に行ったのでしょうが、それが見えない。「他の映像はないのか」といいたかった。NHKのアナウンサーや解説者(昨夜は二人いた)も我々と同じ映像を日本で見て解説しているだけなので、「一体どこまで飛んだのか....」と呑気なことを言っている。

 たった一つの映像を日本で見ながら、東京のスタジオから解説するというのはなんとかならないんですかね。経費がかかるから映像だけで解説するのだったら、少なくともいろいろな角度の映像がもらえるようにしておいて、ノーアウト1塁の時に、「内野の守備はどうなっていますかね(ダブル狙いか、前進守備か)」といった発言が出ないようにして欲しい。

 

"He did mention to be careful of the high fastballs that are out of the strike zone," Matsui said through an interpreter. "But the situation was one out and a runner on third, and what I was intending was at least to try to get a sacrifice fly."

Matsui did much better than that, blasting the pitch into the first few rows of seats in the upper deck in right field. The Yankees had a 2-0 lead, and they made it 3-0 on Williams's two-out run-scoring single in the third.

 松井のボールがどこまで飛んだかは、朝になって読んだニューヨーク・タイムズのこの記事でやっとわかった。右翼のアッパーデッキの最前の数列まで飛んだのです。解説者の一人が見えていないのに、「あそこまで飛ぶのは素晴らしい....」とか言っていたのは、なんなんでしょうかね。

 松井は8回だったかな、センター前ヒットも打って、これでポスト・シーズン3本のヒット。打点2。ホームラン1。打率3割(3ー10)。なかなかの活躍です。レギュラーシーズンの頻度だと、松井のポストシーズンのホームランはあと1本程度となるのですが、もっと欲しいですよね。


2003年10月03日(金曜日)

 (17:54)米大リーグの地区シリーズが始まりましたが、2試合終わった段階で松井のバットから快音かつ快ヒットがなかなか出ない。まあまだ後試合はありますから、それに期待しましょう。

 ところで、地区シリーズの5戦中3戦先勝というのは、その後の7戦4勝とは一勝の重みが全然違う印象がする。例えばアスレチックスに連敗したボストン・レッドソックスのことを考えてみると、あと3戦のうち一つでも負けると敗退。これはきつい。

 松井のいるヤンキースは1勝1敗で最初の2戦を終えたが、ボストンはもう後がない。ボストンの優勝をどうやらアメリカ人の多くは期待しているようで、日本人は圧倒的にヤンキースを応援する人が多いのですが、アメリカのテレビを見ていると、ボストン地区の住民でなくてもレッドソックスを応援する声が多く聞かれた。

 どうやら、ボストンは1900年代の初めから優勝してないらしくて、ベーブ・ルースの呪いといったものもあるようだ。ルースは初めボストンにいた。ボストンは彼を放出した。そしてヤンキースに行って伝説になった。ボストンがそのまま彼を保持していれば、ボストンは今のヤンキースの地位にいたかもしれないのに。その時から、ボストンはどうやら優勝していないらしい。

 アメリカの新聞が阪神を紹介するときにはかならず、「アメリカで言えばボストンのようなチーム」と紹介されることが多い。確かに熱狂的なファンは多いようで、ワイルド・カードでポスト・シーズン参戦が決まったときにはボストンの街は大パーティーだったらしい。川に飛び込んだ人がいたかどうかは知らないが。そういえば、この町はティー・パーティーの街でした。

 オークランドで連敗したボストンが本拠地に戻ってどういう試合をするのか。オークランドは、あの2死満塁での意表を突くバンドがこのシリーズの、これまでのところの全てだったような気がする。あれは、守っている方も呆然としたでしょう。ヤンキースの試合も気になるが、久々に出てきたボストン・レッドソックスがこの後どう戦うかも気になるシリーズです。


2003年10月02日(木曜日)

 (12:54)久しぶりに新丸ビルに行って、そこで感じたのは「退潮の兆し」でした。まあ一時の人出がすごかったから、ある意味では当然ですが、それにしても気になることがいろいろあった。

 私たちが行ったのは12時前の時間帯ですが、それにしても驚くほど空いている。各店の前には呼び込みの従業員がいて、呼び込みを行っている。どこかの街角で見かける光景です。開場当時はこんなことはなかった。

 もっと気になったのはプライスレンジです。恐らく神田に行けば1000円で食べられる一品が1400円とか1500円する。あれでは、あの周辺の普通の勤め人は厳しい。よく見ると、お客さんはとてもその近辺に勤めている人には見えない。どこかから来た人が多い。

 多分かなり難しいことだと思う。新しくできた街が、その魅力を常にリフレッシュしながら保つのは。私が食べたのは6階のなんとかという店で、好きな鯛茶を食べたのですが、結構貧弱なのに1400円だった。あれはいけません。


2003年10月02日(木曜日)

 (07:54)この二日間の日米の景況の数字を比べると、「上げ潮の日本、もたつきのアメリカ」という構図が明確です。短観は、DIで見て大手製造業がプラスになった。2年9ヶ月ぶり。その他は依然としてマイナスですが、大手非製造業の横ばいを除けば全部改善。9ー12月変化幅を見ると、全部プラス。景況は今後も良くなる、と企業が見ているが伺える。1日の東証の株価は、前日のニューヨーク安にもかからず、大きく上げた。

 対して、日本時間の2日朝までに出てきたアメリカの数字は悪い。火曜日と水曜日に出た数字の記事を備忘のために取っておくと

 (火曜日)Tuesday, the Conference Board's index of consumer confidence sank to 76.8, nearly a five-point dip from 81.7 in August. Economists had expected a much smaller decline. Meanwhile, the Chicago-area purchasing managers index ? often seen as a barometer of national manufacturing health sank to 51.2 in September from 58.9 in August -- well below economists' expectation of 56.5.

 Investors will be watching for Wednesday's report from the Institute of Supply Management to see how it compares with the Chicago managers' reading. Also on tap is Friday's September unemployment report from the Department of Labor.

 (水曜日)The Institute for Supply Management said its index of manufacturing activity eased to 53.7 in September from 54.7 in August. Despite the drop, the index, based on a survey of purchasing managers at more than 400 manufacturers, remained above 50, indicating expansion in the sector, for the third straight month.

 The economy had started to pick up over the summer as war uncertainty diminished and the latest round of tax cuts took effect. But the decline in the level of activity in the manufacturing sector, which accounts for about one-sixth of overall economic activity, is one of several recent signs that the economy has slowed a bit in the last few months. Weekly chain-store sales and auto sales suggest consumer spending slowed in September from torrid growth in July and August.

 それでも、期初10月1日のニューヨークの株式市場は、「manufacturing data failed to meet investors' worst fears」(最悪にはならなかった)ということで上昇。もう少し詳しくニューヨークの市況を見ると、
 National manufacturing numbers missed published targets but weren't nearly as bad as some thought they might be after a Tuesday report on Chicago-area activity came in far weaker than expected. The regional report is often seen as a barometer for manufacturing health on a national scale.
 とある。故に、ダウは2%強(194.14)、Nasdaqは2.4%(45.31)の上昇となった。上げ下げを見ると、大部分の株が上がっている。セクターを見ても。ただし、サン・マイクロシステムズなど一部のハイテク株は弱い。まあ業績が悪化していますからね。

 伝統的に見ると、10月はアメリカの株にとって鬼門だ。ブラックマンデーも確か87年の10月19日だった。初日の良さは、その後の良さには必ずしも繋がらない。一つのポイントは今週末の雇用統計でしょう。


2003年10月01日(水曜日)

 (23:54)今日は大学の講義があった日で、講師室にいる顔見知りの大学の職員の方と話をしていて「武士の家計簿」の著者は今は何曜日を担当しているのですか、と聞いたら前半を最後に大妻はお辞めになりました、とのこと。それは残念。

 その職員の方の話だと、今年前半までは水曜日の午前中の授業、2時限の授業をしていたとのこと。ということは、私は午後一からですからニアミスしていたかもしれない。「この本は良かった」と話を向けたら、「そうなんですね。実は映画化の話も出ていたようでした」と。

 私はあの本は「江戸末期の新しい歴史」という感覚で十分に映画になる内容だと思ったので、「そうですか。それは楽しみですね....」と。本当にそうなれば面白いと思う。名前の通った人の、「これでもか」といっても過言ではない美化、偉人化とは格別した新しい歴史が描かれるのではないか、と思っています。

 本日の大妻の講義では、後期初ですが学外講師に1時間半の講義を依頼しました。私が毎週金曜日の朝に出ているスタンバイのプロデューサーである藤井君に出馬して貰いました。「番組作成から見たマルチメディア論=ラジオ編」といったイメージで。なかなか話がうまいので感心しました。この番組は、日本国内の全ラジオ番組(FM局などを含む)の中で、一番聴取率が高い、良く聞かれている番組です。

 もう一年半以上行き続けている私でも、女性だけの、しかも18から22までの女性だけの世界というのは、なかなか迫力があるものだと思うのですが、初めて女子大というものに足を踏み入れる人はもっとそうなようで、強い印象を持つようです。藤井君もそうだったように見えた。

 恐らく大妻の講師の中では私は異色ですが、私が連れてくる学外講師はもっと生徒さん達には異色、かつ「実際に仕事に携わっている人」なんでしょうな。彼女らはものすごく関心を持って話を聞いてくれる。短い時間の中で、入学、学生生活、そして卒業・就職というプロセスを経る彼女らを見ていると、「なかなか大変だな」と思う。

 短大の二年生は春から就職活動が始まり、決まっている子はもう決まっている。「決まりました」と報告してくれる子もいる。しかしまだ決まってない子も結構いて、有効求人倍率の1割れの現状がそのまま見えるのですが、こちらが心配してやると「先生、何とかなりますよ.....。お母さんもそう言ってました....」と。逆に返されたりして。まあ、そうなんですが。

 今まで3人ほどの方に学外講師に来て貰いましたが、恐らく来た方々にもそれなりきに「はあ、こうなのか」と勉強になるのではないか、と思っています。なぜなら、一度に彼女らのように若い大勢の女性達を前に喋ることはなかなかないだろう、と思うからです。彼女らは10年もたてば着実にかなりの部分が結婚し、過程を形成して子供を持つ。結婚しなくても消費者群のコアになるのです。そういう彼女らがどういうことに関心を持ち、何を考え、どの程度の学力を持ち、何をしているかは非常に大きなフィールドワークになる。

 本を作っている人には、「どうやったら本が彼女らに売れるか」、ラジオ番組を作っている人にとっては「どうやって彼女らにラジオ番組を聞いて貰うか」という形でいろいろな発想に繋がる筈です。ただ来て話をして帰る人はいないでしょう。  ところで、2日前ですが以下のメールを下さった方がいました。住所から見ると、この店は私のオフィスの直ぐ近くです。今度行ってみよう。そうですな。結構売れているのかも。だとしたら、日本も捨てたものじゃない。

 9月26日の日記に「武士の家計簿」をお読みになった感想を書いておられましたので参考までにお伝えしとこうかと思いたちメールいたします。

 我が家の近くに「もくち」という和食のお店があります。実は、そこに「武士の家計簿」を書かれた磯田さんて方が来るそうなのです。そこの社長さんに(鬼塚さんというのですが)「本が売れたら、印税を飲み代に週一回そのお店にくるのが夢です」と仰ったそうですが、それが週3回来るくらい売れたそうです。そんなに売れなさそうと書かれておりましたが、意外に売れているのかもしれません。

 というわけで、その社長に勧められ、さっそく本を購入し(はじめしか読んでいない)、いつかサインもらえるかなと毎回行く時には持参するのですが、なかなか会えないん ですね、これが。(でも、印税ってそんな美味しいんでしょうか?)

 まあごく普通の和食の店ですが、ご参考まで。
「もくち」
 住所:東京都港区北青山3−12−7カプリ−ス青山B1
 目印:青山通り紀伊国屋スーパーの二軒隣りのビル
    GAPの看板があるビル
 Tel:03-5468-5886

 どんな店なんでしょうな。ははは、私には「印税は美味しい」なんて思い出はないな。


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