2003年11月30日(日曜日)

 (09:01)笑ってはいけないのですが、とっても面白かったので残しておきます。ある天ぷら屋さんでの話し。私たちが入ってカウンターで食べていたのです。そしたら、直ぐ横に熟年のカップルが入ってきた。うーん、どこかアンバランスな。

 二人は「お好みで」といって食べ始めてその後順調だったのですが、しばらくして男性の方が突然「ふなすって何 ?」と店全体に聞こえるような大きな声で聞いたのです。天ぷらの材で「ふなす」っていうのは何かな、と思った瞬間に思い付きました。「小」はしばしば字を崩すと「ふ」に見える。それをそのまま大きな声に出してしまったのです。つまりそれは、「小なす」だったのです。

 慌てたのは板さんです。それと一緒にいた女性。板さんは沈黙。一緒にいた女性もしばらく言葉を失っていた。ま、カワイイおっちゃんだったのです。分からないことを聞いたのは間違いではない。でも周囲の人を緊張させてしまったことは確かで......


2003年11月29日(土曜日)

 (23:01)久しぶりにシャワーを浴びました。音楽の。しかもちょっと渋い。エリック・クラプトン日本ツアー。土曜日から6回武道館でやるらしいのですが、初回と言うこともあってあの大きな会場が全館満員。

 「最初から立つのはきついな」と思って行ったのですが、全館起立になったのは最後の4曲ぐらいでちょうど良かったと。まあ普通のロックではなく、聞き込む感じのコンサートですから。でも相変わらずギターはうまいし、歌も良かった。

 音楽のシャワーは家でも浴びることが出来る。しかし、コンサート会場にはもう一つのシャワーがあるんですな。それは光、照明のシャワー。あれは良い。まあユーミンの光のページェントに比べれば抑え気味ですが、印象に残りました。最後は「over the rainbow」を歌っていました。いろいろな経験をした人ですから、思いもあったのでしょう。

 それにしても日本語がうまい。「こんばんは....」の挨拶でコンサートが始まって、曲が終わると「どうも」ですからね。「どうも」は10数回言っていた。まあ数少ない日本語しか知らないのかもしれないが、それにしてもちょっと感心したコンサートでした。


2003年11月28日(金曜日)

 (04:01)午前3時過ぎに前の晩の打ち上げでちょっと飲んでいたこともあって喉が渇いて目を覚ましたのです。夜中でも目を覚ますとケイタイで最新ニュースをチェックする癖が付いている。見たら驚くニュース。「ブッシュがバグダッドを訪問した」と。

 そのニュースを見ながら、直ぐに三つのことが頭に浮かびました。

  1. 「突然、隠密に、発表もせず」とある。「そりゃそうだよな」と。最近でもDHLの民間機がロケット攻撃を受けた。バグダッドの空港に着陸する機にアメリカの大統領が乗っているなんて事前に発表された折りには、大変なターゲットになってしまう。それだけイラクが危険だということです

  2. 次に、「来年の大統領選挙対策、アメリカ国民へのメッセージとしてはうまい」という点です。明らかにこれはサプライズです。しかも在イラクの約600人のアメリカ兵士と大統領が過ごした日は、アメリカの感謝祭の当日。これは国民うけする。兵士に感謝の気持ちを表している

  3. 三番目に思ったのは、「ではイラクの人々はこの訪問をどう受け止めたのか」という点です。ブッシュの訪問の狙いは明らかにアメリカ(兵士、国民など)です。戦後の統治がうまくいっていないことに不満を募らせているイラク国民に向けたメッセージがなかったとしたら、「なんだ何の為に来たのか」とイラク国民は思うだろうし、普通一国の大統領が別の国を訪問するときには事前発表があり、準備があり...ということで事が運ぶ。ということは、今のイラクはブッシュから「国の扱い」を受けていない、ということです。イラクの人々はこれを快くは思わないだろう、あたかもブッシュは災害救助で国内出動した軍隊を慰問するかのようにイラクを訪問している、と考えました
 そう思った後で、アメリカの新聞を読んだら面白いことがいろいろ書いてあったのですが、その前にブッシュがバグダッドで何をしゃべったかを拾ってみると、以下の通りです。

 「"You are defending the American people from danger and we are grateful," Bush told some 600 soldiers who were stunned and delighted by his appearance.」(あなたたち=イラク駐留アメリカ兵士=は、アメリカ国民を危険から守っており、我々は感謝している)

 「"You are defeating the terrorists here in Iraq," he said, "so we don't have to face them in our own country."」(あなた達はここイラクでテロリストたちを打ち負かしつつあり、それであるが故にアメリカ国民は国内でテロリストに直面しないで済んでいる)

 「"they hope we will run."」(テロリストは、我々が逃げ出すのを望んでいる)

 「"We did not charge hundreds of miles into the heart of Iraq, pay a bitter cost of casualties, defeat a ruthless dictator and liberate 25 million people only to retreat before a band of thugs and assassins," 」(われわれは、一部の残忍な連中や暗殺者を前にして逃げ出すために、何百マイルも行軍してイラクの中心に達し、悲しい犠牲者を出しながらも無慈悲な独裁者を打ち負かし、2500万人のイラク国民を解放したのではない)

 など。まあもっと何か言ったのでしょうが、これを見る限りイラクの国民に対するメッセージはない。顔は完全にアメリカに向いている。ブッシュがアメリカをいかに極秘裏に出国したかについては、以下のような英文がある。翻訳するのが面倒なのでそのまま掲載しますが、要するに

  1. 夫人のローラさんにも直前まで言わなかったし、ブッシュのテキサスのランチで感謝祭休日を過ごす予定で、事実過ごした(ブッシュ抜きで)両親には全く知らせなかったし、この訪問を知っていたのはブッシュ政権の中でも極一部に限られた超隠密行動だった
  2. ブッシュはランチ(ranch)をこっそり抜けて近くの空港に行き、そこからアンドリュース空軍基地に行き、バグダッドに向かった。バグダッドに着く前にブッシュがイラクに向かっていることがマスコミに漏れたら引き返す予定だった。ブッシュの電撃的なイラク訪問は、ブッシュが帰りの飛行機に搭乗して離陸してから発表された
  3. 飛行機には4人の記者、カメラクルーと一部の側近だけが乗って、バグダッドに到着するときには窓を暗くするなど、ターゲットになることを最小にする努力を払った
  4. バグダッドには2時間半滞在し、VIP(ブレマーだと思っていた人が多かったようだ)が来るからと集められた600人のアメリカ兵士と感謝祭の食事をした

 

The president's plane -- its lights darkened and windows closed to minimize chances of making it a target -- landed under a crescent moon at Baghdad International Airport.

Mr. Bush flew in on the plane he most often uses, and White House officials went to extraordinary lengths to keep the trip a secret, fearing its disclosure would prompt terrorist attempts to kill him.

The news of Mr. Bush's trip wasn't released until he was in the air on the way back to the U.S. "If this breaks while we're in the air we're turning around," White House communications director Dan Bartlett told reporters on the flight to Baghdad.
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Plans for the trip were tightly held among a handful of senior aides. First lady Laura Bush, preparing a Thanksgiving Day dinner, was not told until Tuesday or Wednesday. Mr. Bush's parents, former President George H.W. Bush and Barbara Bush, were invited to his ranch for the holiday but weren't informed.

The president had slipped away from his Texas ranch in an unmarked vehicle and was driven to a nearby airport, where he climbed aboard Air Force One on the back stairs rather than the front.

 うーん.....。


2003年11月27日(木曜日)

 (06:31)GDPデータなど比較的過去の数字だけではなく、もっと近過去の景気の状態を示す指標も、アメリカでは全部上向いてきている。感謝祭の前日に出た10月の耐久財受注(3.3%アップ)、週間失業保険申請者数(11000人減)、同月の個人所得と支出は予想以上の良い数字だったし、ベージュブックも書き出しは

Reports received from the District Banks suggest that the economy continued to expand in October and early November. Descriptions of the pace of growth varied somewhat. But improvements appeared to be reasonably broadly based, with most districts noting growth in a number of industries. Overall, wages and prices of finished goods and services remained fairly stable, although some increases in input prices were noted.
 と、最近では一番強い表現になっている。これで、数末の雇用統計が良かったら、イラクではテロで悩むアメリカ経済は、数多ある懸念(双子の赤字など)にもかかわらず、カレントの視点では懸念がない状態になる。

 週間失業者申請者数(35万1000人)は、34ヶ月ぶりの低い水準。予想は「2000人の増加」だった。耐久財受注は0.6%増が予想。出た数字は繰り返すが3.3%アップ。10月の個人所得は0.4%の増加(前月は0.3%アップ)で、一方支出は横ばい。フトコロ状態はわずかに改善という状況。

 フロリダ州だったかどこかの予備選挙でブッシュが大勝したそうだが、この数字では現役は強い。株は感謝祭前の薄商いながら、ダウで15.63ドル、Nasdaqで10.27ポイント、SPで4.56ポイント上昇。にもかかわらず、債券利回りは10年債で4%の前半にあって、金利の大幅上昇は起きていない。テロ懸念もあって株式の上げが抑制されている分だけ、お金は債券に向かっている。

 強い経済指標にもかかわらず、ドルが弱い。昨日も強い指標が出ている最中に、同通貨は対ユーロで1.17ドル台から1.19ドル台に急落した。介入が入ってばからしくてやっていられない円に対しても、ドルは大きく下げて今朝現在では109円からみ。おもしろい形です。これだけアメリカ経済が強いときにドルが上がらないとしたら、「いつ上がるのか」と問いたい人も多いでしょうね。

 とにかく水曜日は終わり、アメリカはサンクスギビングに入る。テロさえなければ、良い感謝祭になる、ということです。ドルを除いては。(今見ているCNBCは、アルカイダがアメリカに対する severe new attackを警告している、と報道。本当かどうか分かりませんが。)


2003年11月26日(水曜日)

 (23:56)かねてから付き合いのある尾道の船主と久しぶりに会って食事をしながらいろいろな話をしましたが、予想通り威勢の良い話が出てきました。どの航路かは忘れましたが、一日8000ドルだった運賃が最近は70000ドルに上がっている、という。

 「異常です」とこの船主。ではすぐ沈静化するかというと、「中国ですよ。ですから、2008年の北京オリンピック、2010年の上海万博までは」と息の長い話。それまで高運賃が続くということではないでしょうが、市場の基調は強いのでは、と見ているということでしょう。

 黒字が巨大化するなかで元の切り上げ圧力を受けている中国の「輸入意欲」は強い。アメリカと貿易戦争状態になったから、そうでない国からの輸入には中国は力を入れるでしょう。恩恵を受けているのは、日本の鉄鋼メーカーなど中国のインフラ建設に寄与できる企業です。

 中国はその国際政治でとっている独自の立場もあり、テロにもあいにくい。ある意味では、非常にバランスの取れた外交姿勢をとっている。そうした点も今後の「安定した成長」を予感させる。なにしろ箱が大きいので、多少の動きが世界経済に与える影響は大きい。中国とアメリカが健康体なら、日本も経済の立ち直りは楽になる。

 それにしても、尾道とか今治とか松山当たりの海関係の経営者は好きだな。内航は別にして外航の連中は、皆目が世界に向いている。そりゃそうだ。海運は、それ自体が国際的な仕事。船主の中には、瀬戸内海の島におられながらディーリング・ルームを持って常に為替をウォッチしている、というような強者もいるらしい。昼は農作業をして、夜は為替をチェック。

 一般的に言うと、瀬戸内海の海運関係の人々にとって一番良いシナリオは、「低金利・ドル高」。ドル高はドルで運賃が入ってくるから、低金利は船を作りのにお金をいっぱい借りているため。彼らにとって懸念はドル、ということでしょう。

 景気には必ず波がある。今の海の好況にも沈静化するときがあるでしょう。彼の見方もそうだった。しかし中国故に、日本の海運業界の好況はしばらくは続きそうですな。


2003年11月25日(火曜日)

 (23:31)またまた素晴らしい数字のオンパレード。一ヶ月前に「7.2%」と出て市場を驚かした第三・四半期の成長率は年率8.2%のプラスに改訂された。これは1984年第一・四半期以来の高い伸び率。

 その中味も良い。上方改訂は、主に企業の設備投資の伸びを反映したもの。過剰だと言われる消費ではなく、「企業の将来に向けた投資」の伸びを背景としている。企業の設備投資が伸びれば、生産性の上昇というファクターがあっても、労働者の雇用の伸びや、将来のアメリカ経済の生産力の増強を予感できる。

 加えて、米企業の収益は同四半期に30%も増加した。これは年間としては、19年ぶりの対前年度比の伸びだという。米企業の収益は、歴史上初めて「1兆ドルの水準を超えた」とウォール・ストリート・ジャーナル。

 同時に発表されたコンファランス・ボードの消費者景気信頼感も良い数字だ。11月は91.7(1985年=100)と、10月の81.7から大幅に改善した。The Present Situation Indexも11月は80.1と10月の67.0から大幅アップ。

 11月の場合には、今後半年の間にアメリカ経済の景況が良くなると予想した消費者は10月の23.5%から24.1%に上昇した。逆に今後半年間で「悪くなる」と予想した人は、11%から7.1%に減少した。担当者は言う。

“Consumer confidence is now at its highest level since the Fall of 2002,” says Lynn Franco, Director of The Conference Board’s Consumer Research Center. “The improvement in the Present Situation Index, especially in the jobs component, suggests that consumers believe a slow but sure labor market turnaround is underway. The rise in expectations is a signal that consumers will end this year much more upbeat than when the year began.”
 まあ市場の反応は複雑でしょうね。この文章を書いている時点では、ニューヨークの株はダウが下がっている。昨日大きく上げていましたから、「buy the rumour,sell the fact」になっているのでしょう。但し日本時間の早朝のニューヨークのクローズ時点でどうなっているかは分からない。普段慣れ親しんだ消費者景気信頼感の調査対象は以下のようです。
The Consumer Confidence Survey is based on a representative sample of 5,000 U.S. households. The monthly survey is conducted for The Conference Board by NFO WorldGroup. NFO is one of TNS group of companies (LSE: TNN). The cutoff date for November’s preliminary results was the 17th.
 昨日もどこかに書きましたが、アメリカ経済に対する見方は、国内の楽観的な見方と国外のどちらかというと悲観的な見方に分裂している。我々日本人など国外勢は、「双子の赤字、イラクでの苦境などなど」を理由に、「アメリカ経済大丈夫かな」と見ている。

 対して、アメリカ国内の人々、特に消費者は非常に楽観的です。それがコンファランス・ボードの調査にも表れている。この二つの見方で揺れているのがニューヨークの株価、ドル相場というわけです。恐らくこれは、タイムスパンの差とも言える。どちらがプリベイルするかは時間が証明してくれるでしょう。


2003年11月24日(月曜日)

 (23:28)ははは、久しぶりに大学の先輩とゴルフをしました。先輩と言っても、行きつけの萬久満の戸田さんです。どうも2年先輩。今週行って食事をしている最中にあっという間にそういう話しになった。

 楽しみにしていたのは、「シングルも前半」という腕前でした。私のゴルフはしばしば遊びのゴルフで、時にスコアも付けない。今日もその通りのスコアだったのですが、うーん、戸田さんもちょっと不調だったんでしょうね。ものすごく不満そうでしたが、「90超え」。トリもありましたし、ドライビングはスプーンの人にオーバードライブもされていたし。

 まあ、しばしば「拍手....」というショットはありました。しかし変わってもいる。なにせ下からのパットより、上からのパットが好きという、変わった人でその通りだった。下からのパットはかならずショート。上からの変なパットをねじ込む。本当はうまいのかもしれない。ま、外野がうるさかったからな。

 行ったのが大利根というコース。清水さんが持っているコースで名門らしいのですが、まあ真っ平ら。18ホールを歩いて回っても全然疲れない。あれならもっとプレーに力を入れるのだった、と思ったが後の祭り。

 帰りに銀座のソニービルに寄ったのですが、凄い人出でした。年末の雰囲気が徐々に出てきた。しかし、ゴルフ場でも思ったし銀座を歩いていても思ったのですが、「黒」または「黒系」を来ている人が圧倒的に多い。韓国の人達も黒が好きですが、日本も黒が圧倒的に多くなってきた。どうしてでしょうね。食事の時にもそういう話しになったのですが、往事のカラフルさが消えて、まあ落ち着いてきた....というか。


2003年11月24日(月曜日)

 (06:28)昨日の番組のゲストは、中東問題専門家の大野元裕さんでしたが、彼が使った「アルカイダ・チルドレン」という言葉は面白かった。日本でも武部チルドレンとか土井チルドレンなどと言う。

 実は私はこの言葉、つまり「アルカイダ・チルドレン」をアメリカのメディアで見たことはない。検索してもなかなか出てこない。もっとも、大野さんは「アメリカではこういう使われ方もする」と言っていた。まあだから私が見たことがないと言って、ないわけではないでしょう。彼が言うんだから。

 意味としては、「アルカイダの直接的な教えを受けているわけではないが、その考え方に影響された連中」という意味らしい。アルカイダはもともと、非常に緩やかなネットワークだと言われている。誰かが絶対的な指揮権を持つというような形ではなく。

 アルカイダに対しては、相当強力な掃討作戦が行われていて、そのメンバーの数は減少している、力は減退していると言われる。むろんビンラーディンが捕まっていないので、組織としては残存しているが、往事の力はないとも見られる。しかし、アルカイダ関連とも思われる事件は続発している。それは、思想に共鳴した連中が緩やかな連携で事件を起こしているからだ、とも見られているからだろう。

 こうした「チルドレン」が世界各地に生まれているとしたら、それは現在の我々にとって大きな脅威だ。なんとしても阻止しなくてはならない。日本の何処かでも、そんなのが生まれていたら、海外からテロリストが来なくても事件は起きうる。大野さんが言うように、日本では武器・弾薬の入手が難しいので、それほど簡単ではないだろうが。

 混乱の続くイラクに関してのVTRを見ながらいつも思うのは、「失業率が80%を超えているような国では、政情は安定しないだろう」という点だ。昨日のVTRは「失業はいろいろな邪悪を生み出す」「収入がないから、若い連中は略奪、犯罪に走る」という発言が出ていた。それはそうだと思う。収入があってdecentな生活を始めれば、人と社会はそれほど荒れないものだ。

 今のイラクには全くそれがない。昨日のVTRではサマワの住民は野菜が買えない、と言っていた。野菜が食べられない、というのは酷い話しだ。インフレも酷いのだろう。ディナールだったか、イラクの従来の通貨は価値を失っているように見える。跋扈しているのはドルで、「ドルを持っている連中は、思う存分買っている」との声も。

 こうした状況が改善されなければ、豊かな資材と機材を持つ外国の軍隊は敵意の対象になっておかしくない。水やインフラが整ったとしても、仕事がなければ政情は安定しないと考えられる。仕事がなければ生活するに必要なものも買えないからだ。買えなければ、奪ってこようと考える連中が出てくる。

 水の供給やインフラの整備も必要だが、柱の石油産業を敏速に立ち上げ、国民のより多くの人が職に就けるようにする、というのが一番大きなイラク安定化のための仕事のような気がする。それが出来れば、イラク国内で不必要に大勢のアルカイダ・チルドレンが生まれることもなかろう。日本のそういうことで寄与できれば最高だと思うのだが。


2003年11月22日(土曜日)

 (23:28)一年ぶりに法事をしました。新井薬師さんで。良い天気で、あれだと集まって頂いた方々にも、足下の心配はなかった。良かった。明日も天気は良いようで。

 去年一周忌をやったばかりなので、三回忌は来年だと思っていた。そしたらもう今年だと、と誰かに言われました。どうしてそうなっているのか分かりませんが、「そうなっている」と言われると、そうするしかない。新井薬師の和尚さんには、いつもお世話になりっぱなしです。

 親戚や縁の会った方々に集まって頂いたのですが、一年たつといろいろなことが変わるもので、例えば一つ年上の従兄弟が今まで自動車会社に勤めていながら一回も海外の勤務がなかったのに、GMとの関係でまずデトロイトに行って、その後メキシコに行くという急遽の国際派転換、ということに驚いたり、99才で矍鑠としている親戚の叔母さんの話になったり。

 86才でまだ自転車を元気に乗っている、しかも雨の日は片手で傘をさしての運転が出来る父親のお姉さんも元気に見えられて、加齢というのもいろいろなタイプがあり、個性が強いなと思いました。

 親戚には同じ高校を出た先輩が一杯居たのですが、その一人の三村さんから、「今夜の日本テレビの夜7時からの番組に高校の校歌が出るらしい」と聞きました。

 半分冗談だと思っていたのですが、見ていたら「日本一素敵な最低大賞」とかいう番組に本当に出てきたのには驚きました。「素敵な最低」だから、両面があるということです。私の出た高校の何がそれに当たるかというと、校歌です。

 高校にいる間だから、「長い校歌だな」と思っていたのですが、番組はその校歌の長さを測っていて、その計測では18分59秒だった。その理由は、とにかく全部歌うと第一、第二で合わせて18番もある。興味がある人は歌詞ばかりでなく、リアルオーディオで聞いて頂ければ良いと思います。

 そう言えば、このリアルオーディオ版にも「日本一」とある。高校生の時は日本一だとは知らなかった。このリアルオーディオはそういう意味では懐かしい。私も全部歌ったのは、年に数回。日本テレビのアナウンサーの中にも、同じ高校出身者がいたのが面白かったな。昔から、マスコミなどには多い。


2003年11月21日(金曜日)

 (18:28)テロが続発している。日本時間の金曜日の午後に入ってきたニュースは、イラク・グダッドのパレスチナホテルとシェラトンホテル、それに石油省の建物なんでしょうか、もう一棟の政府ビルにロケットが打ち込まれて、負傷者が出たというもの。ただし死者は出ていない模様。

 日本の20日の夕方のイスタンブールでの二度目のテロ(イギリス領事館とHSBCを狙った)は27人の死者を出した。その前の15日の同じイスタンブールでのシナゴーグにおけるテロでは23人が死亡。トルコではたった一週間の間に50人もの人がテロで死亡したことになる。
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 トルコでのテロに関しては、アメリカの新聞などの見方は「イスラムと西洋の橋渡しの位置にいるトルコ」を狙い、その親西欧的な世俗主義的価値観を挫くことによって、西欧とイスラムとの分断を狙っている、との見方が強いようだ。

 トルコはイスラム教国でありながら、その西欧を直ちに望める位置関係からして、ダイナミックな経済発展を遂げた西欧に憧れてきたし、イスラム教国には珍しく酒も飲めるし、ポルノも許されている。世俗的な国家なのだ。イスラエルを最初に承認したイスラム国家であり、NATOに加盟し、そしてEUへの加盟を狙っている。しかし、「他のイスラム教国、特にアラブ諸国にはリップサービスをしながら」(ニューヨーク・タイムズ)という位置。

 これは、イスラムを絶対とするアラブ諸国からは猜疑の目で見られるし、特にアルカイダなど原理主義的な宗教団体からは目の敵にされておかしくない。今回は「イギリスが狙われた」と言われるが、私にはトルコで二度もテロが短期間に起こったことが重要で、テロリスト集団にはトルコを舞台にする理由があったと言うことだろう。彼らにしてみれば、イスラム教の国で英米の模範生が出てきては困るのである。模範生が増えることは、英米の枢軸がイスラム教諸国に突き刺さることを意味する。

 トルコは今でこそ政情がかなり落ち着いている状況だが、私の記憶でも軍部のクーデターが何回か過去に起きている。経済苦境が続いていること、加えて失業の増加などで若者の間にはフラストレーションが高まっている、と言われる。

 明らかにテロリスト達は、かなり組織的に弱い、しかし肝心なポイントを突いてきている。日本に対する攻撃が有効だと彼らが考える理由はありそうだ。なぜなら、イギリスに次ぐアメリカ支援国であり、アメリカが言うところの「有志国同盟」を挫こうとするには格好のターゲットとなりうるからだ。

 日本がテロの側に立つことはむろんない。どんなことがあろうと、そのほとんどが無実の人を殺すのは許されることではない。ではどうしてそのテロを減じていくか、が問題だろう。アメリカに出来ることは、恐らくテロの象徴的存在であるオマル、ビンラーディン、フセインなどトップを捕獲すること。テロが見返りのない行為であることを示さなければならない。

 その上で、やはりイスラム諸国で「不満」「鬱積」などなどが蓄積しないような努力をしなければならないだろう。それがないと、第二第三のテロ指導者が出てくる。日本はこの分野で出来そうなことがありそうだ。しかし、それでもテロ行為というものは消えない、と考える。数が減るくらいだろう。つまり、我々はそういう時代に生きていると言うことだ。
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 そうした時代は、金融市場も不安定になる。事実不安定になっている。昨日のニューヨークの株式市場など、トルコでのテロがなければ上がっておかしくない材料が揃っていたが、ホワイトハウスでの避難騒ぎもあって、株価は日本時間の午前5時頃から急速に下げた。ダウで100ドル近い下げ。それでも東京がしっかりしていたのは、勇気づけられる。何時までもアメリカ市場の後追いでは情けない。

 アメリカにはこのテロ以外に、たとえば貿易収支の赤字が巨額なことなど、いろいろな懸念材料がある。テロに加えて市場がそれを心配すると、市場の混乱が深まると考えたのか、グリーンスパンで彼は昨日の段階でこう言っている。

But in a speech Thursday to a conference sponsored by the Cato Institute and The Economist magazine in Washington, Mr. Greenspan said there was little evidence the current-account deficit was putting stress on world financial markets. For example, despite the dollar's decline, "inflation, the typical symptom of a weak currency, appears quiescent," and inflation expectations as reflected in long-term interest rates "have fluctuated in a relatively narrow range since early 2002."

Those remarks indicate Mr. Greenspan doesn't agree with some analysts who say the dollar's decline is contributing to inflationary pressure by making imports more expensive. Many Fed officials in recent weeks have emphasized the central bank's commitment to keep their short-term interest rate target, now at 1%, low for many more months because there is no upward pressure on inflation.

Mr. Greenspan said he had "little doubt" that if the deficit widened further, foreigners would eventually slow their investments in the U.S. But because the global financial system has become more flexible, "imbalance are likely to be adjusted well before they become potentially destabilizing." He said a current- account deficit equal to 5% of GDP wouldn't have been easily financed just a few decades ago, but the spread of specialized financial products and institutions and investors' willingness around the world to increase their foreign holdings have made the global financial system more flexible.

 確かにドルの下げはアメリカの金利を押し上げてはない。インフレ懸念も行き過ぎだろう。金融のツールが増えていて、資金調達も比較的容易になっていることも確かだ。彼は言う。「世界の金融システムは、従来より柔軟になっている」と。アメリカの通貨当局者として、事態の沈静化に心を砕いている、と言える。

 しかし彼がこういう事を言わざるを得ないまでに、市場が心配していることも確かである。市場はいずれテロ慣れするし、今までのケースを見ても、「アメリカの経常赤字」という周知の事実によって大きく動揺することもないだろう。そういう事態は徐々にプライスに織り込まれるものだ。しかし、それらのリンクを考えつくことがなかり難しい時代に我々が生きていることは確かである。


2003年11月20日(木曜日)

 (23:28)「evil」とは今のアングロ・サクソン諸国の指導者であるブッシュとブレアが好んで使う単語だ。確かにそうだ。テロは起こしている方が非難されるべきだし、かれら(テロリスト)こそ「evil」だと思う。いったい最近だけで、何人の民間人が死んだのか。ブレアは次のように言う。

"Once again we are reminded of the evil these terrorists pose to people everywhere and to our way of life," Mr. Blair said. "Once again we must affirm that in the face of this terrorism there must be no holding back, no compromise, no hesitation in confronting this menace, in attacking it wherever and whenever we can and in defeating it utterly." Blair also reaffirmed his commitment to the U.S.-led coalition in Iraq. "It should not lessen ... our commitment to Iraq," he said. "On the contrary it shows how important it is to carry on until terrorism is defeated there as well."
 そうなのだが、しかしでは今の段階でどうやってこれを減らせるか、という方法論でこれらの指導者は成果が見えそうな方法を提示していない、と言える。イラクのキルクークでもテロがあったし、最近は落ち着いていたアフガニスタンでも不穏な動きが見える。サウジアラビアもテロが頻発する国になった。

 アルカイダは「ゆるりとした連携からなる組織」との認識が一般的だった。しかし、こうした各国でのテロの連鎖を見ていると、かなりオーガナイズされている印象もする。今回のトルコでのテロは、まさにブッシュとブレアが会談に入ろうとする直前に行われた。時間が管理されているのだ。しかも標的になったのは、イギリス総領事館に加えて、純粋な民間企業であるHSBC(世界第二位のイギリスの銀行)のオフィスである。

 イギリス総領事のロジャー・ショート氏も亡くなったが、一連のテロ行為で死亡しているのは、民間人の方がはるかに多いのだろう。これは非難されるべきだし、許されるべきではない。自爆希望者が多いのにも驚く。

 テロリストが民衆に紛れやすい諸国(人種的に近い国)でテロを起こしやすいという事情はある。しかし、論理的な結論として言えることは、東京のイギリス大使館、アメリカ大使館などなどたとえば米英系の施設がターゲットになることもあるだろうし、日本がイラクに派兵した場合には、世界中の日本の施設がターゲットになることも覚悟せざるを得ない場合も出てこよう。

 緩やかな組織だからトップを捕まえても、という見方もあろう。しかし、オマルといいビンラディンといいフセインといい、いわゆるネットワークのトップにいると思われる人間が捕まっていない。トップが自由に行動しているのであれば、組織の力は温存されていると考えて良い。まず彼らの捕捉こそ、テロリストの勢いを削ぐ近道だろう。


2003年11月20日(木曜日)

 (23:18)ほうここのニュースは、夜遅く帰ったときなどに役立ちそうですな。音声もクリアだし、動画がスムーズ。今後もこういうサイトが増えて、ネットとテレビとの差が縮まって欲しい。


2003年11月19日(水曜日)

 (08:18)アメリカの繊維製品輸入業者の反応が面白い。ブッシュ政権が中国からの一部繊維製品の輸入に緊急輸入割当制度を導入したことに関してです。ニューヨークの本拠を構える米繊維・アパレル輸入業者協会(the U.S. Association of Importers of Textiles and Apparel)のローラ・ジョーンズさんは、「pure politics」(純粋な政治行為)と切り捨てる。

 つまり、今回アメリカが輸入割合の対象にした bras、 evening gowns、そににゴルフ用のシャツに使われるニット繊維は、アメリカの製造業者がホンデュラスや中央アメリカに作った加工会社から輸入されているもので、直接的にアメリカの職を守る、というものではないというのだ。

 ではなぜアメリカは筋を外れた輸入制限行為に出たのか。「pure politics」の延長線上にある来年の選挙でしょう。ブッシュ政権の抱える問題は大きい。イラクでの泥沼、経済での雇用問題、自らの支持率の低下などなど。繊維製品でのWTO条項を使った緊急輸入割り当ては、どう見ても「ブッシュ政権の焦り」に見える。

 それを敏感に感じ取ったのが外国為替市場です。日本の通貨当局の介入懸念のある円はそれほどでもないが、ユーロは昨日のニューヨーク市場で対ドルで急騰した。ドルが急落したということです。ユーロは史上最高値になった。その動きの背景にあったのはアメリカの対中制裁行為です。

After a lazy, rangebound session overnight, the selling began in earnest following news that the Bush administration has granted U.S. industry requests to impose temporary quotas on some imports of Chinese textiles.

That fed into growing concerns that the U.S. is edging closer to low-intensity trade wars with its major trading partners, over not just textiles but also steel tariffs and currency manipulation.

"In general, intervention in trade flows is a backdoor devaluation," said Ram Bhagavatula, chief economist for North America at Royal Bank of Scotland in New York. "It's an implicit admission that the currency should be weaker."

Perhaps more importantly, the Treasury Department released data showing a big pullback in foreign investment in Treasurys, agency debt and equities in September. The slowdown in net inflows to $4.2 billion has major implications for the dollar, because it comes at a time when the ballooning U.S. current-account deficit requires an increasing amount of financing from abroad to keep the dollar from falling

 普通輸入規制が直ちに当該国の通貨安に繋がるという論理関係はない。なぜなら、対外収支への影響という意味では、赤字が減ると言う連想になるからだ。しかし今回は事情が違った。アメリカの他の業界への輸入制限の広がり、単独主義のうねり、それに伴うアメリカからの資金の引き上げ傾向を市場は読み取ったのでしょう。

 中でも一番注目されるのは、この英文の最後にある9月の米財務省証券に対する外国の投資の減少です。なぜなら、アメリカのようにGDPの5%にも達する巨額の対外収支赤字国は、外からの資金の流入がなければ金融市場を円滑に運営できない。一つ安心は昨日の米債市場が落ち着いていたことだが、他の市場、具体的には株と為替が大きく落ちたことはその間の事情を物語る。

 ブッシュ政権は、「袋小路」に入ってきた印象が強い。それからの脱出をいろいろ試みると思うが、それがどうも独善と単独行動主義の臭いに満ちている。それが心配です。


2003年11月17日(月曜日)

 (19:18)よう下げましたね。東京の株の話です。決算や投信不信がらみで外国人が買えない、国内機関投資家は動かない、個人は追い証かその影に怯えている、という状況では、ちょっと嫌な材料が付加的に出ると、一気に下げるのも頷ける。

 サウジ紙への「アルカイダのメール」(東京の中心地でのテロで日本の繁栄を脅かす、という内容だったとか)というのも、実に良いタイミングで日本に報道された。先週末のニューヨークの下げを受けた週明けの朝で神経質なところでしたから。この神経質な状況が、ニューヨークに行ってどう帰ってくるか。アメリカの市場はテロやテロ報道慣れている。どう受け取るか。

 ま一つ従来の市場とは違うと言えるのは、ネット証券会社の信用取引規則にビルトインされた「強制終了システム」ですかね。昔は信用取引をしている顧客に関しては、追い証は証券会社の担当者の日にちのかかる仕事として処理した。

 しかし今は、各社によって違うのでしょうが、私が知っている範囲ではたとえば「20%を割ったら強制終了」というような形になっている。ネット証券会社としてはそういう安全弁がなければ、信用取引などやっていられないのでしょう。ということは、しのごの言うまもなく急落局面でポジションがクローズされた勘定が多いのではないか、と推察されること。

 もしそうなら、従来は追い証がらみの整理に2〜3日かかったところが、今のような状況ではかなり敏速にポジションの傾きが整理される、ということもありうるということだ。むろん頭で考えた結論で、その通りに動くかどうかは不明ですが。春からの上昇局面が、本格的な試練に直面しているということです。


2003年11月15日(土曜日)

 (23:18)「地球に乾杯」っていうんですかね、何気なしに見たNHKの番組は面白かったな。日本人なら誰でも「麻雀のルーツは中国」と思っている。しかし、では中国のどこか...というと私など「皇帝の周りの連中や貴族の間で、暇な連中が考えた」くらいにしか思っていなかった。

 しかし、中国でも「では中国のどこで麻雀が出来たのか」については、定説がないそうで、番組は競技麻雀のプロを目指す女性が、その前段階として「麻雀のルーツ」を探る旅に出ることから始まるのです。

 私も初めて知ったのですが、競技麻雀とは日本で行われている麻雀とはかなり違ったものらしい。NHKの番組では、日本で「役」として認められているのは32だが、競技麻雀では82あるとしていた。これは国際的にそう決まっていて、それに基づいて国際大会も開かれている、という。

 普段やっている麻雀から役が50も増えているというのは何なんでしょう。一つ番組で取り上げられていたのは、マンズで123、ソウズで456、ピンズで789という一通手があることなどらしい。あとどんな手があるのか知りたいですね。

 起源説ですが、一つは蘇州説。蘇州には昔倉庫(米など)があって、それを守備していた兵士達が考えた、という説。日本ではソウズは「竹」だと思われていますが、蘇州で最初に使われたパイのソウズの「1」には雀が描かれている、というのです。確かに我々もそれを「鳥」と呼ぶことがある。だから、我々が「竹」の本数だと思っているソウズは、「あれは鳥の足だと」中国の学者が言っていた。へえ、なるほどね。

 じゃピンズは何かというと、その鳥(雀)を打つための銃の砲身だと。横に切れば確かにイーピンになる。そう言えば、「鳥打ち」というのがあるのです。確かそれは、7ピンで1ソウを打つといった役だと思う。銃で雀を追い払う構図です。

 もう一つの起源と目されているのが、このサイトにも出てくる寧波(浙江省)。「陳魚門」という人のことは番組でも出ていたな。いずれにしても、「貴族が考えた遊び」というのではなかったようです。

 もっとも、麻雀が中国発という意見には反対もあるようです。例えばここには古代エジプトとある。へえ、ってなもんですな。ま、私も好きな方です。麻雀は。だから、そのルーツがどこにあるのかは興味深い。それはそうと、番組の中でダブル役満が出てきたのにはびっくりしたな。字一色・小四喜だったかな。誰でもが、死ぬまでに一度、と思う役です。「小四喜」は私も10年以上前にやったことがある。積もってきたのは確か「北」でした。

 あと探していたら、こことか、ここに面白いサイトが結構ある。調べればおもろいことはいろいろある、という印象。


2003年11月14日(金曜日)

 (13:18)先行して第三・四半期のGDPを発表したアメリカにやや遅れて、この一両日に日本や主要欧州国の同統計が相次いで発表されている。今朝発表になった日本のそれは国民所得統計速報で示され、GDP(季節調整値)は物価変動を除いた実質で4―6月期に比べて0・6%増、年率換算で2・2%増加した。これで7・4半期連続の増加。名目はマイナス0.02%の減少だったが、それでも実質の数字は市場予想の「0.4%増、年率換算で1.5%増」を上回った。

 ユーロ圏経済の50%をしめるドイツ、フランスの7〜9月期GDPも今週に発表され、ドイツは一年ぶり、フランスは二・四半期ぶりのマイナス脱却になった。ドイツの同期は前期比で0.2%、年率で0.8%。「輸出の急増と同時に輸入が減り、差し引きで明らかな外需増加が寄与した」と説明。

 フランスの実質GDPは、前期比で0.4%増。「2004年については、強いとはいえないが、年率1.6%の成長が期待できる」と国立統計経済研究所は述べている。ユーロ圏経済全体について欧州中銀月報は、「ユーロ圏経済活動は改善に向かっている」「2004年に向けて、景気回復の動きがより幅広く、より強くなる」と述べ、さらに世界経済全体について、「明らかに回復が進んでいる」との判断を示した。

 先に発表されたアメリカの第三・四半期の成長率は年率7.2%で、ほぼ20年ぶりの高い伸び率だった。今後については、第四・四半期については年率4%前後になった後、来年の前半も高い成長率が続くとの見通しが一般的のようだ。今朝のウォール・ストリート・ジャーナルには、以下のような予測が掲載されている。

Economists are nudging higher their projections for economic growth early next year, suggesting they are becoming more confident the recovery is sustainable.

Among 53 economists who participated in The Wall Street Journal Online's November economic-forecasting survey, the average forecast for the inflation-adjusted, annualized growth rate of the nation's gross domestic product during the first quarter of 2004 was 4.1%. That was revised up from the 3.9% rate predicted when the group was last surveyed in October.

The average estimate for the second-quarter growth rate was 3.9%, revised up from the 3.8% forecast in the prior month's survey. The economists put growth for the fourth quarter of 2003 at 4%, unchanged from their predictions in both the September and October surveys. Gross domestic product is a broad measure of the nation's output of goods and services.

The economists expect growth to remain steady throughout 2004. Offering second-half forecasts in the Online Journal survey for the first time, they forecast growth at a 3.9% rate for both the third and fourth quarters of 2004.

 来年上半期の成長率に関しては、それぞれ一ヶ月前の調査よりエコノミストが前回見通しよりも数字を引き上げているのが分かる。日本は徐々に内需にも景気拡大の火がつきつつあるのですが、欧州は「アメリカ依存」が強いだけに、このアメリカの景気拡大持続予想は心強い。

 来年上半期のアメリカ経済に関しては、今までは「減速」に対する懸念が強かった。個人消費の息切れ、住宅投資の鈍化など。しかし、アメリカのエコノミストはどうやら先行きを懸念はしていないようだ。今のアメリカ経済については、私を含めてアメリカ以外の国から悲観論が聞かれ、アメリカ国内からは楽観論が聞かれる、という構図。

 全体的に見ると、懸念材料を抱えながらも世界経済は一時の危機的状態から徐々に抜け出しつつあるとも言える。商品相場の動きなどは、世界経済の大きな変化を指し示しているようにも見える。


2003年11月13日(木曜日)

 (19:18)またまたですが、「あらら...」。でも今度はどうかな、という「あらら...」。自民党は藤井さんの道路公団総裁後任に近藤剛さん(参議院議員)を内定したという。

 伊藤忠商事の経済研究所担当の常務さん、兼研究所長さんだった方ですが、私のその筋の友人たちの反応も

  1. え、本当 ?
  2. 大丈夫かな....
 などというものでした。というのは、道路公団の総裁には組織管理、人事管理という面が全部でないにしても非常に必要とされる、と思慮される。しかし少なくとも近藤さんはそういう面の仕事を商社出身であるけれどもしたことはあまりない。むしろ大勢の人の見方でもあるし、ご自分でもそう思っているでしょうが、得意分野は「エコノミスト」です。

 今後民営化とか大きな波をかぶる可能性が高い組織を引っ張るには、強靱な個性とリーダーシップが必要ですが、それが備わっているかどうか。地位が人を作る、ということはあるでしょうが、今のところ経験はあまりおありにはならないと推測できる。

 本決まりになるかどうか知りませんが、なかなか近藤さんにはチャレンジングではないでしょうか。勝手に推測するならば、政府・自民党が意中の人と思った人には、結構ふられたあげくの人事案のようにも見える。


2003年11月13日(木曜日)

 (08:18)鉄鉱石など金属系の資源・製品価格や海運相場を押し上げているだけだと思っていたら、中国は世界の穀物需給にも大きな逼迫要因になってきたようです。今朝ウォール・ストリート・ジャーナルを読んでいたら、その印象を強くした。

 アメリカ市場の大豆定期相場は1999年から2002年半ばまで続いたブッシェル5ドルから上放れて、現在は8ドルに達しようとしているのですが、その背景には中国からの需要があるらしく、この程米農務省は10月時点の今後一年間の中国の大豆輸入予想5500万ブッシェルをなんと8億800万ブッシェルに引き上げたという。

 これは、大洪水などに伴う生産高の減少や人口増や生活水準の向上に伴う需要増加が予想以上に進むとの観測に基づくという。こうした見方を裏打ちするように、中国の穀物在庫は減少しており、この結果まず中国国内で穀物価格が急騰、地方では昔日本であった「米騒動」並の騒動が起きそうな状態になっているという。米農務省は、10月時点の中国の綿花輸入予想も大幅に引き上げた。

 一方で、アメリカの穀物産地である中西部は早魃に近い状態で生産高は8年ぶりの低い水準。となれば、中国への輸出が進む中で、アメリカの在庫も少なくなる。その結果は、高価格ということになる。

 デフレの元凶である中国は、同時に世界的なインフレの芽になりつつある、ということです。


2003年11月12日(水曜日)

 (08:08)起きて日経を読んでいたら、「あら..」という記事。水上さんがあおぞら銀行の社長になると。「え、」ってなものです。なぜって、水上さんは現役の取締役兼常務執行役員だから。ということは、サーベラスは現役の役員をスカウトしたことになる。日本の銀行業界では珍しい。

 よく存じ上げていますが、新潟か富山出身の気さくな方ですな。ニューヨークが長くて、英語もすごく出来る。彼の銀行のニューヨーク支店に80年代の半ばにいた人では、東京スター銀行の今は会長(就任は社長で)をしている大橋さんに続いて、当時のメンバーの中からまた外資系のトップが出たことになる。

 どういう経緯でのあおぞらトップ就任か知りませんが、大橋さんの推薦もあったのかもしれませんね。そういう意味では、おもろい銀行ということです。


2003年11月11日(火曜日)

 (18:08)松井が4票差で米大リーグ・アリーグの新人王を取れなかったと報じられている。「残念だ」という見方の方も多いだろうし、日本のマスコミもそういう論調だろうが、私はそうは思わない。「当然だ」と。

 松井は、日本ではプロ中のプロ、経験を積んだプロだ。10年もやっている。高校を出て直ぐにである。彼のアメリカに行く前の成績を10年分じっくり見たことがあるが、毎年ステップアップするそれは素晴らしいものだった。言ってみれば、松井はベテラン・プロである。

 その人間がアメリカに行ったら突然「新人」になるというのは、おかしい。ムッシーナはワールド・シリーズでの松井の落ち着いたプレーと残した赫赫たる成績に対して、「だって彼は何回も日本でワールド・シリーズに相当するシリーズを戦っているんだろう」と発言している。

 もうアメリカの選手の間では、「日本にも大リーグには到達しないが、それに近いリーグがあって、そこにはアメリカに来ても成功する実力のある選手が数多くいる」という認識が広まっていると思われる。つまり、松井は誰が見ても「場を踏んできたベテラン」なのだ。

 「新人王」というタイトルは、10代、20代前半の選手に相応しい。日本ではそうだし、もしそうならアメリカでもそれが普通であるべきだ。松井は私の記憶では29才だ。かつ、日本から行った選手は連続して30前後で、野茂、佐々木、イチローと新人王を取ってきた。マイナーリーグから上がってきたアメリカの、またはその他の諸国の選手にとって、ここ数年は「狭き門」だったに違いない。

 日本で10年もプレーした選手をアメリカに送り込んで、その人間が「新人王を取った取らない」で騒ぐのは、日本のプロの水準がその程度、と認めたに等しいと思う。だったら、アメリカの大リーガーが日本に来て突然良い成績をあげたら、その人に「新人王」を与えるのか。

 アメリカの野球協約では、松井に新人王の資格があることは知っている。しかし、投票を行ったア・リーグ担当の記者28人のうち2人はそもそも松井を新人とは見なさなかった、という。妥当だろう。アメリカのスポーツ専門ケーブル局ESPNはコラムニスト名で「松井は新人ではない」と断定し、さらに「日本のプロ野球を第三の大リーグ」と扱うべき時が来た」と指摘したという。妥当だろう。

 アジアで野球を活発にやっている台湾、韓国と比較すると、プロまで含めた総合力では日本が突出している。それはオリンピック予選での長島ジャパンの活躍で示された。その突出部分のかなりは、アメリカの大リーグのレベルを超えている。全部ではないから、「第三」と言われても仕方がない。しかし、いつまでも日本のリーグを大リーグのマイナー並みに扱う必要はないと思う。  松井にとっても、「新人王」なんて取れなくて良かったのでは。松井が狙うとしたら、来年のMVPだと思う。シーズン全体でもいいし、ワールド・シリーズでもいい。彼にはそれが相応しい。


2003年11月11日(火曜日)

 (08:08)やはり「投信不信」による資金流出はあるんでしょうね。どのくらい続くかですが、「市場不信」はそれこそ日柄整理が必要。経済は基本的に良い環境ですが、市場はそれ自体が一つの生き物ですから。

 パットナムからは、140億ドルの資金流出だという。出たお金はまたどこかで市場に戻ってくると考えられる。ただし、利が乗ってい資金だけに、絶好の利食い場として、しばらく株式市場以外に滞留するかもしれない。その見極めが大事でしょう。

WASHINGTON -- Marsh & McLennan Cos., in its latest accounting of damage to its Putnam Investments unit from the widening mutual-fund scandal, reported that Putnam's assets under management fell by $14 billion, or 5%, in the first seven days of November.

In a Form 8-K filed Monday with the Securities and Exchange Commission, Marsh & McLennan said the total stood at $263 billion as of Friday, comprising $171 billion in mutual funds and $92 billion in institutional assets. That compares with $175 billion in mutual-fund assets and $102 billion in institutional assets at the end of October.

The latest data indicate that on top of $4.4 billion in withdrawals by individual investors for the week ended last Wednesday and the high-profile withdrawal of more than $4 billion by institutional investors such as state pension funds, many other big investors have pulled their money from the firm.


2003年11月10日(月曜日)

 (12:08)雇用統計があれほど良かったのにニューヨークの株がなぜ上がらなかったのか。日本の選挙よりも摩訶不思議なことなのですが、今日読んだNY TIMESの記事は、この問題を考える上である程度参考になる。そこには、ほとんどマーケット慣行となっていた取引手法が抱える問題がある。これが是正されるには少し時間がかかるでしょう。その間は、取引熱意は落ちると思慮される。

 問題は、market timing と言われる手法、慣行です。90年代の初めからあるらしいが、どうやら市場に広く広まったのは2000年代の初めの株価急落時点。ヘッジファンドの取引が欲しかった投信は、このmarket timing の手法を認めて取引の増加を図った。しかし、それは一般投資家には認められていないから、普通に投信にお金を預けている投資家には損失となった。以下のような認識が一般的です。

Market timing is a misnomer, of course. What these traders were doing was trying to capitalize on pricing anomalies or discrepancies in securities the fund held. This is also known as securities arbitrage.

The easiest way to profit in this manner is by trading in international mutual funds. These portfolios hold stocks that do not trade when United States markets are open but that may respond to the direction American markets take when the shares open for trading the next day. Furthermore, shares of foreign companies may not trade as frequently as big domestic stocks and therefore may be more likely to have stale prices than those of more liquid securities.

 まあ言ってみれば、「後出しじゃんけん」です。後出しだから、勝てる。たとえば企業の決算発表は引け直後に発表になる。それを知った上で、引けのプライスで取引できるとしたら、それはそれは美味しい話です。

 この問題が尾を引いている間は、ニューヨークの株式相場は無邪気には高値を追えないかもしれない。practice がタダされるには、それなりきに時間がかかる。それほど大きく反発しないにしても、市場の重しにはなると考えるのが自然でしょう。


2003年11月10日(月曜日)

 (08:08)月曜日の新聞は、日曜日の夜遅くまでテレビを見ていた人間には新しい情報が全く少ない。ページ数も少ない。まあ、仕方がないのでしょうが。

 出てきた総選挙結果は、私にとっても予想通りでした。金曜日ですかね、ある講演会で質問が出たので自民党の議席を「238」と予想した。今朝の結果を見ると、テレビ、新聞には「237」と「239」の両方の数字が出ている。これは自民党が昨夜のうちに2名を8日時点で追加公認したため。それを入れるかどうかで数字が違ってくる。238はその中間。直前に自ら出した予想の結果というのは、気になるものです。

 今朝の時点で、筆者は今回の選挙結果を以下のように分析しています。今後もっと詳しい数字的背景が出てくるでしょうが。

  1. まず言えることは、民主党は「政権選択」の枠外となった社民党と共産党の議席を食った、ということだ。社民、共産の二党は今回の選挙で合計23議席を減らしたが、それはもっぱら民主党に行ったと思われる。  しかし民主党はそれ以上に議席を伸ばした。民主党の議席の伸びは40に達しており、17は主に自民党の議席を食ったことになるが、その理由については以下のように考える
  2. 自由党を解党して民主党に合流しても「日本の政治の流れ」を変えようとした小沢さん(元々自民党員)の熱意に動かされた人が少なからずいたのではないか。今でも日本の選挙民の中に「小沢ファン」は多い
  3. 小沢さんの決意によって自由党が解党して生じた新しい民主党の規模の大きさがもたらした存在感の大きさと、新しく生まれた政党に対する一種のエールが選挙に表れた可能性が大きい、という点だ。無党派の中で従来は自民に入れていた人でも、新しい民主党に入れた人がいたはずだ
  4. 「マニフェスト」「政権選択」という今までの日本の選挙では見られない単語が飛び交う選挙の中にあって、「この変化の芽」を伸ばすには野党第一党を大きくするしかなく、多少の不安はあるが民主党に一票を入れよう、と思った有権者が多かったと思われる
  5. 小泉首相の政治手法や選挙手法に対する飽き。長くその役職にとどまれば、今まで見えなかったその役職者の別の部分も見えてくるし、見たくなってくる。小泉手法はこれまでうまくワークしてきたが、もう今回はそれに乗せられたくない、と思った選挙民もいたはずだ
 比例で民主党の得票が自民党を上回ったのは、選挙区選挙で自民党に入れた人の中に、「では比例は民主に」と自分の中でバランスを取った人が多かったということでしょう。選挙結果も国民のバランス感覚を反映したものとなっている。

 形としては、これ以上議席を与えたら奢るであろう自民党(小泉首相)に警告を与えるという意味で、民主党に「目に見えた躍進」を与えた。しかし一方で、一挙に政権交代というリスクは選ばなかった、ということだろう。

 重要なのは、確かに民主党は勝ったが、これは社民党、共産党の議席を食った、もともと反自民の議席を自らにたぐり寄せただけの面があること、さらには結婚(民主+自由)祝いの側面もあったということを忘れてはならない、ということだろう。だから私には、40という議席増ほどには民主党は大勝利したという印象はしない。

 民主、自民の課題は明らかなように見える。民主には rising な印象がある。それを政策面、人材面から固められるのかどうか。自民はもっと具体的な政策を国民に提示し、それを政権政党らしく実行できるかでしょう。例えば消費税の問題など、今回の選挙で避けた争点に今後の選挙できちんと示していかないと、政権維持は難しくなる。

 来年の選挙としては6月の参議院選挙が既に予定されている。自民党に対するいらいらが今後も続くようなら、「選挙に強い小泉」の看板を下ろさなければならない状況が生まれるでしょう。


2003年11月09日(日曜日)

 (10:08)ははは、思い出しました。確か金曜日でした。都内某所のホテルのロビーを歩いてたら、京都の財界の方々との会合でお会いした日東薬品工業の北尾哲郎社長とばったり。

 つい先日京都でお会いしたばかり。「あれ...」ってなもんです。ほんのちょっとの立ち話しかできませんでしたが、北尾社長が自己紹介の時に言っていた「昼眠くならず、夜眠くなる」風邪薬の話しをしたら、ちょうどもっていたらしく「これです」と出してこられた。ははは、いただいちゃいました。

」  contac 昼夜タイプというやつで、 ネットを調べてみたらここにありました。まだ試してはありませんが、風邪薬の一番悪いところは常々「眠くなること」だと思っていたので、発想としては良い商品だな....というわけです。

 最近はある会合で会った人に、その数日後に会うということが続いている。不思議ですね。


2003年11月08日(土曜日)

 (10:08)最近何かと「ゆべし」を食べる機会があって、おいしいお菓子だと思っているのですが、よく考えたら「ゆべし」というものを知っているわけではない。で、ちょっと調べてみました。

 サイトとしてはここなどを見つけましたが、小生がよく買うのは霞ヶ関ビルを前に見て、ジェトロのビルから大通りに出て虎ノ門に向かう途中。右手のビルに山形県の物産店(県がやっているのですかね)があって、そこにいろいろなものが置いてある。

 ここの蕎麦も美味しいのですが、売っているちょっとしたものも良い。最近はここを通りかかると、ゆべし、特に「ごまゆべし」を買っては、あちこちで使っているのです。例えば知り合いのレストランに行くときはちょっとした店の人へのお土産などに。

 サイトのなかにある「行糧」というのも知らなかったので調べたら「薄焼き菓子」とあった。でもポイントは「行糧」という字のごとく、「素晴らしい栄養を持っており、それだけで一日歩き回ることが出来る」という意味でしょう。確かに腹持ちが良い。


2003年11月06日(木曜日)

 (23:08)やはりイギリスの中央銀行も金利を引き上げました。引き上げ幅はオーストラリアと同じ0.25%。その結果は、オーストラリアが5.0%、イギリスが3.75%。

 同じ利上げでも、イングランドはG7のメンバーとして初めて。イギリスとしては2000年2月以来。そのときの6%以来、同国の金利は下げを続けていたが、今回反転に転じたもの。おそらくイギリスの金利は一年後には今より1%は上昇することになるでしょう。

 イギリスの利上げは、1)the world economic recovery was gathering strength(世界経済の回復増大) 2)at a time when household borrowing and spending remained stronger than expected(家計の借り入れと支出が予想を上回る) 3)the housing market hasn't slowed as quickly as the committee had forecast(住宅市場が予想ほどには落ち着かなかった)ーーなど。

 この結果インフレ圧力が増大する可能性が高くなった、と見ている。オーストラリアの利上げも、国内住宅価格の上昇が一つの背景。日本でも長期金利が株価の下げにもかかわらず上げる基調が続いている。日米の政策金利が上がるのはしばらく先でしょうが、世界の金利の方向は上を向いてきたということです。


2003年11月05日(水曜日)

 (23:08)京都に来てここの財界の方々との会合を持ったのですが、何人かの人と話していろいろ考えることが多かった。「やっぱり」と思ったり、意外に思ったこともあったり。

 「やっぱり」と思ったことは、最近の新聞でも盛んに取り上げられているのですが、「再生機構」に対する強い不満。私はこの組織が出たときに、「こんなものはいらん」という立場だったのですが、その後のこの組織の活動を見ているとこの見方が正しかったことが証明されているように思うし、京都で話した財界の人たちもおおむね同じような意見でした。

 日本には官製では整理回収機構という組織があって、そこがすでに再生機能をもっていた。もうそれで十分だったのです。民間には同様の機能を持つ組織がすでに数多くある。官製の屋上屋の組織を作ることによって、資金も人材も分散した。

 もっとはっきり言う人もいた。「もともとダメだった会社を再生させるより、一度つぶして新しい会社ができるのを待った方が効率的」という意見も多かった。再生手術を受けた会社が「安値受注」をして業界の秩序を乱している、という意見だ。それもそうだろ、と思う。

 私の記憶では再生機構は時限立法だったと思った。多少は大きい案件を扱うこともあるでしょうが、早くフェードアウトしたほうが良いと思う。
 ――――――――――
 意外だったのは、電池会社の人と燃料電池の話をしたとき。移動体での、たとえば車などでの利用が盛んに取り上げられているのですが、今は燃料電池車というのは一台1億200万くらいして、うち1億円が燃料電池の値段だというのです。これを消費者が買えるような価格にするのはやはり時間がかかる。

 それよりも固定施設での燃料電池の利用の方が先に進むのではないか、というのがこの方の見方でした。そりゃそうだ。移動体だから高くなる。家庭用にしろ、商店、工場にしろこれを送電が途切れたときのセキュリティーの為に使う、という方法が考えられる。

 ま、経済的にバイアブルなものになるには、もう少し時間がかかる、ということです。


2003年11月04日(火曜日)

 (18:08)中国の交通事故に関する話題には、何人かの方からメールを頂きました。tks

 中には本当かどうか知りませんが、「中国では(交通事故で)怪我をした場合の賠償は大きいそうですが、”死亡”すると賠償額が少なくなるそう。だから小さい事故が発生してしまいそうな場合は”息の根を止める”つもりで交通事故を起こす。それで中国の交通事故は”死亡”する場合が多い.....」というものもありました。しかしこれは私としては確認してありません。

 このメールはアメリカ在住の方からでしたが、つい最近、つまりこの連休中ですが上海に行ったというこの方からは、以下のようなメールを頂きました。

 週末上海にカニを食べに行ってきました。さすがに美味かったです。日本のカニとは違った楽しみがありますね。

 交通事故の話が書いてありましたが、上海も車がどんどん増えています。ほとんどがVWですが、BMWのあたらしい7シリーズを自家用に持っている人も何回か見かけましたし渋滞が多くなった気がしました。タクシーをはじめかなり運転は乱暴ですし、自転車も多いので事故は多そうです。

 それにしても今回感じたのはレストランが予約できない、ホテルが満室、 飛行機ももちろん満席というインフラのタイト感でした。 車も増えて、タクシーも時間がかかるようになりましたし、 そもそも捕まえるのに一苦労。 降りる車に新しい乗客が殺到する状態は日本のバブルの頃を思い出しました。 半年前に比べ変化が見えるのはすごい成長をしているからでしょう。

 でも日本の13倍といっても人口も13倍いるでしょうから 統計的には対人口比では日本並ということですね。

 いいですね。上海蟹。こちとら「テーマ食事会」で上海蟹を一ヶ月ほど前に取り上げましたが、今はもっと美味しくなっているかもしれない。

 いや話しは事故の件です。まあ、中国も事故の多い国になってきたということです。それと上海の交通事情がそんなに悪化しているとは知りませんでした。行く時は、気を付けないと。


2003年11月04日(火曜日)

 (08:08)選挙真っ最中ですが、いつだったか我が家から30メートルくらいのところに石原伸晃・国土交通大臣が個人演説会に来たのです。で、家族とちょうど出かける途中だったのでしばらく「何を言うかな....」と聞いていたのです。

 つまり、選挙民に政治家がどう接しているか、というのが知りたかったのです。何を言い、何を強調し、いつもテレビなどで出ているときとどう違うか。全部を覚えているわけではないのですが、ケイタイでメモを取りながら聞いていたら、結構面白かった。

 まず初めが、はやり重要ポストの大臣になりましたからその経緯。「何をやるのか全然分からなかった」から始まって、呼ばれて入った大臣室の様子。首相以外に何人かの方がいらっしたようですね。自分でもびっくしりしたと言っていましたが、気になったのは「恐らく首相は私にこれを期待して....」という部分が何回も出てくる。話しの中でです。小泉さんは、「君にはこれを期待する...」と明確に言わなかったのですかね。

 次は叔父さん、つまり裕次郎の話です。「雨男だった」とかいう話し。ああ、石原軍団を売りにしているな...という印象。驚いたのは、突然田中角栄の物まねをだみ声でしたこと。「ほほ....」と思いました。これがまた聴衆に受けるのです。さらには、歌を歌い出した。何だったか忘れましたが。これにも驚いたのですが、集まった人々は喜んでいた。  あとは、60年だか70年前に東京では環状線で8本の道路が予定されたのに環状7号線しか完全には開通していない、それも狭くしか出来なかった、東京の道路は「熊しか通らない道路より優先すべきだ」というような話し。環状7号線は直ぐ近くで、この辺の住民の関心は高い。

 まあ聞いていて思ったのは、「ずいぶん顔が違うな」ということ。いや物理的には同じですが、話しの中身とか姿勢とか持ち出すネタです。彼の歌や物まねは初めてでした。大変なんだ、選挙は。


2003年11月01日(土曜日)

 (13:08)今週のニュースではこれが興味深かった。「昨年の中国の交通事故死は10万人」という。ニュースはこうでした。

 29日付の中国系紙、香港商報によると、中国でのマイカーブームなどで交通事故が増え、昨年は死者が10万人以上と日本の13倍に達し、同紙は「大型旅客機一機が毎日墜落するのと同じ状況になっている」と報じた。

 2002年に中国で起きた交通事故は77万3000件で、死者は10万9000人、負傷者は56万2000人。1日平均約300人が交通事故で死亡している計算となり、直接的な経済損失は推定33億2000万元(約500億円)に上る。日本で昨年、交通事故発生から24時間以内の死者は8326人だった。中国の死亡事故の原因で多いのはスピード違反のほか、違法車線走行、無理な突っ込み、違法な追い越し、酒飲み運転など。事故予防の当局者は交通ルールを守る意識が薄いことが大きな問題と指摘、今後3―5年間は交通事故が増え続けると予測しているという。

 中国の沿岸地方、それに重慶など内陸部の両方に行ったことがある私がまず感じたのは、「あれ、中国にそれほど車があったかな」という点。確かに都市の車の数は多い。しかし、都市と都市を結ぶ高速道路には昼でも夜でも数えるしか車が居ないのが一昨年までの中国だった。当然考えられるのは、「それから中国の車の数は急増した」という点。マイカーブームと書いていますから、今の中国では車保有が俄然増えているのでしょう。だから事故も増える。

 しかし、一つ思い出したのは、私が最初に中国に行った70年代の話し。かなり昔のことですが、北京から万里の長城に行く高速道路で、突然反対方向から軍用車が巨大なうねり音を出しながら走ってきた。すぐ隣の車線ですよ。つまり逆行。まだそういうこともあって事故が多いのか、とも思った。軍用車が走ってきたのは反対車線ではない。同一方向車線(複数車線道路で助かりましたが)での話しです。

 ニュースを良く読むと、「違法車線走行」という文字が見える。私が当時経験したのはまさにこれです。強い衝撃を覚えたのを今でも思い出す。あれが今でもあるとしたら、それは事故の原因になるでしょう。モータリゼーションの初期においては、恐らく日本では考えられないような事故も起きているに違いない。

 日本は今8000件くらいですかね。一時は10000人を越えて「交通戦争」という言葉が生まれた。今の中国は当時の日本に匹敵するかもしれない。タクシーも怪しい連中が多いし、まあそういう状況に中国はある、というのは行かれる人は知っておいたほうがいいかもしれない。

 西安の「寸劇事件」のような、国によって事情はかなり違う。そこら辺をよく知った上で行動しないと。今思いましたが、恐らく中国は人口が多いということもあるでしょうが、世界で一番一日当たりの交通事故が起きている国かもしれませんね。



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