2002年07月31日(水曜日)

 (15:55)へへ、ちょっと賢くなったのでお裾分け。日本語辞書にATOKを使っている人だけに意味があります。

 複数コンピューターで同一辞書(ユーザー辞書)を使う場合ですが、このシステムの登場によって、辞書の同期が非常にしやすくなった。その結果、複数のコンピューターで同じユーザー辞書が使える。これは便利で、これまでもものすごく重宝していました。

 しかし、問題があった。それは不必要になったユーザー辞書単語を削除する場合。一つのコンピューターのATOKで削除しても、別のコンピューターのATOKに残っていて同期をとるとそれがまた削除したコンピューターにも戻ってしまう。一台一台削除して歩くのは大変。

 ユーザー辞書ファイルは今までもメモリースティックにも入れて持ち歩いていたのですが、これを直しても従来のユーザー辞書とのマージでは仕方がないのでほっておいたのです。で、最近思っていたのは、「ユーザー辞書の削除」が出来れば、そして手直しした新しい辞書をすぐ入れれば問題は解決するではないか、という点。

 ところが、ユーザー辞書の削除の方法を今まで知らなかった。で、ジャストシステムにрして聞いたのです。そしたらユーザーIDなどを聞かれましたが、以下のように教えてくれた。

プロパティ(環境設定)→辞書・学習→詳細設定→一番下のユーザー辞書のクリア
 これがわかれば、あるコンピューターのATOK辞書がおかしくなったら捨てて、「正」の辞書を入れ直せば良いのです。ATOKの辞書ユーティリティの「一括出力」でできるファイルは要するにテキストファイルですから、秀丸で開くことができる。それで辞書を編集し、不要な単語を削除することもできます。それを改めてコンピューターに入れれば、実に使いやすい、不要な単語を見てイライラする必要のない辞書になる、というわけです。

 ATOKを複数のコンピューターで同期を取りながら使っている人は、もしこれまでそういう使い方を知らなかったら、どうぞ。私もしばらくやりましたが、辞書を整形し、古いのを削除し、新しいのをアップするという行為を繰り返していくと、かなり使い勝手のよい辞書ができあがる。

 しかし警告しておきますが、一括出力で出来たファイルを保存しないでユーザー辞書を削除したら、また一から入力しなければならなくなりますよ。警告まで。(16:25)


2002年07月31日(水曜日)

 (08:43)自分が欲しいものの筆頭に来るものが題名の映画なので、タイムマシンを見ましたが、がっかりしました。ロマンも何もない。見ていて何度も外に出ようと思いました。

 このマシンは未来へ未来へと行くのですが、月が地球にぶつかっただとか、それで人類が進化(?)して地上人と地下人とに分かれた、地下人が地上人を餌にしているとか。画面も暗い画面が多い。最近では一番はずれの映画でした。

 がっかりしたので、近くの紀伊国屋ビルの一階のDVD屋に行って、DVDをオペラを中心に何枚か買いました。あそこがいいのは、品数が揃っていると言うことです。DVDで出ているものだったら大概のものがある。CDショップの一角を借りてやっているDVD屋さんはだいたい駄目です。品数がない。

 ほかにどこか、良いDVD屋さんはないですかね。むろん、都内の赤坂、新宿方面でですが。(08:55)


2002年07月30日(火曜日)

 (06:43)29日発売の週刊エコノミストの22〜23ページに「リスク高まるブッシュのドル安放置」という2ページものの文章を書きましたが、ポイントはブッシュ政権のドル政策はクリントン政権(ルービン以降)の同政策とは大きく異なっているという点です。

 それはブッシュの中西部ビジネスマンとしての基本的考え方や彼を取り巻く閣僚の考え方、経歴による。ルービン、サマーズとオニールではあまりにも経歴が違う。もともとブッシュ政権はウォール街出身者がほとんどいない最近では非常に珍しい内閣です。

 この記事で注目して欲しいのは23ページに掲載したチャートです。アメリカのドル政策は大統領よりも財務長官によって彩られることを非常に明確に示している。私の隣にいる今西君のお宝。今回メシ2回で。まあ大統領はドル政策を変えるときには財務長官を代える、ということ。ということは、オニールの財務長官の間はここ数日のようにドルが反発する局面があっても、ルービン、サマーズの時代よりはドルははるかに脆弱である、ということです。(06:57)


2002年07月30日(火曜日)

 (06:43)ダウは先週水曜日の488に続く447ドルの急上昇。幅としては史上三番目だそうだ。ダウ構成30銘柄のうち、上げたのが29というから、広範な上げと言うことで、市況記事には以下のような文章が入っている。

"The market is roaring today. The volume is heavy and just about everything is up. We're seeing bargain hunters coming in, and people seem more focused on earnings than the latest scandal," said Stephen Carl, head of U.S. equity trading for The Williams Capital Group.
 roaring という単語がいいですね。雄叫びを上げて上昇しているという感じ。昨日は寄り付きからずっと高かった。the latest scandal とは、Qwest Communications International が2000、2001年の決算結果を修正すると日曜日に発表したことを指す。しかし市場は、企業決算の好調査を材料とした。買いの主なものは、ショートカバーと安値拾いの買い物だったようだ。

 しかし、市場では慎重な見方も残っている。先週水曜日の上げは、その後木曜日の下げで、かなり上げを消してしまったと思った。しかし、大きな上げ、大きな下げが繰り返す現状は、当面の底に接近と考えるのが自然とも思う。相場観が大きく交差している。

"We are not ready to anoint a new bull market, or even a bear market rally," Brian Belski, fundamental market strategist for U.S. Bancorp Piper Jaffray, wrote in a research note. Mr. Belski said he questioned the sustainability of the any rallies and said last week's one-day jump was mostly "short covering and very short-term bottom fishing, not the sort of strategic or disciplined buying associated with a broader feeling of recovery."
 今週は経済指標がアメリカで一杯出る。売り買い一巡した後は、市場は再び指標に関心を集めると思う。(06:19)


2002年07月29日(月曜日)

 (09:43)土曜日のBS放送番組「ネクスト経済研」の特集は、「住民基本台帳ネットワーク」に関してでした。このシステムに関しては、運用の任に当たる総務省の外郭団体である地方自治情報センターHPに基本的情報があります。また来年から配布が可能になる住民基本台帳カード(ICカード)に関してはこのPDFにイメージ図がありますが、ご存じの通り反対論が強い。

 ゲストに来て頂いた石村耕治さん (白鴎大学法学部教授、プライバシー・インターナショナル・ジャパン=NGO代表)も「反対」に立つ立場の方。石村さんが代表を務めるプライバシー・インターナショナル・ジャパンのHPはここにあります。なお、以下に掲げる文章はこの番組に関して私が書いた番組放送後のエッセイです。

 こうした番組後記は、このコーナーの下の方にも一部残っているのですが、1995年から一年間「東京マーケット・フォーカス」を担当していたときにもしていた。当時は番組のHPなどなくて、小生のHPしかなかったのでここに収容したもの。

 今回は番組のHPがありますからそこに掲載すれば良いのですが、非常に残念ながらこのHPのアクセス数より、小生のこのコーナーへのアクセス数の方が圧倒的に多い。そこで、初めての試みですが、そこの文章をこのコーナーに掲載します。今後継続するかどうかは決めてありませんが。

 ====================

(7月27日 第17回放送「住基ネット」関連エッセイ)

 ワードやエクセルを扱え、メール交換が出来て各種HPの閲覧やネット検索もできる....といった程度で、「コンピューターやネットワークが分かった」と考えてはいけないのだろう、と最近よく思う。筆者は自分のHPも立ち上げているし、コンピューターには普通の人より興味もあって調べてもいるが、それでもまだ入り口。要するに車を運転しているだけなのだ。

 コンピューターやそのネットワークには、セキュリティー上数多くの問題がある。回線の専用度、ネットワークの閉鎖性・開放度、ハッキングの危険、OS(基本ソフト)のソースコードに潜むリスクなど実に多い。そして、その全部に知識を有する人は実に数少ない、というのが実情なのである。つまり、普通の人は車を動かしているエンジンの部分にあたるところが本当は分かっていない。ただ便利だから使っているだけだ。

 そしたら、使わなければ良いか。そうではない。一定の条件を満たして相対的「安全性」が確認されたら、使うしかない。デメリット対メリットで、メリットに当たる効果の部分があまりにも大きければ、使わざるを得ないのだ。人類は、多大な交通事故を起こしながらも、車社会を止めようと言う議論を真剣に闘わせたことはない。あるのは、安全向上の努力だけである。

 コンピューターとそのネットワークも恐らくそうだろう。ラダイト運動はいつでも、相対論の前に挫折する。当然だろう。だからこそ、人類はこれだけの文明を享受している。むろん、その副作用とともに。

 問題となるのは、正目的効果と副作用の綱引き具合、そして相対的「安全性」の線を引く場所だ。今回のテーマである「住民基本台帳ネットワーク」は正にこの問題である。政府は「安全面に十分目配りした上に行政の効率化に役立ち、国民にも便利だから」と運用開始(8月5日)を主張するが、懸念を表明している地方自治体を含めて反対論者は「政府が主張する"安全"の線引きは、国民のプライバシー保護の面から見て極めて危険」と反論する。反対論も千差万別で、個人情報保護法案が通れば良いという意見もあれば、その法案が通っても個人情報の集積はリスクが大きいと主張する向きもある。

 今回のゲスト、石村耕治さん (白鴎大学法学部教授、プライバシー・インターナショナル・ジャパン=NGO代表)は後者の意見である。石村さんの主な主張は、今回すべての国民に付けられる11ケタの住民票コードと、来年出来てくる住民基本台帳カード。前者は汎用・多目的で使われる国民背番号そのものであって、それを手に入れれば国民のプライバシーを全て知りうるマスターキーのようなものになると指摘する。後者は、これまでの磁気カードと違って膨大なデータを蓄積できるICカードで出来ており、「国民登録証携帯制度」につながると懸念する。

 石村さんは、「利便性追求」の末の情報の集積は避けて情報を分散存在させ、それに伴う非効率は社会が受け入れるべきだと主張。また、総務庁が主張する行政コストの削減は年間130億円。しかし、このシステムの年間維持費が190億円に達していることも石村さんは指摘、「これはIT産業に対する一種の公共事業だ」と述べる。

 筆者はコンピューター社会について常々こう考えていた。「ネット社会は黙っていても情報の収集は恐ろしいほど進む。カメラの目はあらゆる所に光っているし、そのデータは各所で蓄積されている。GPSはそれとつながる車や、携帯保有者の位置特定さえ出来る。ネットの個人情報を含むデータ蓄積は恐ろしいほどだ。それが、悪用のために集積・ソートされたら恐ろしい社会になる」と。ビッグブラザーの出現だ。

 テクノロジーではバイオメトリックス(人の顔を識別するシステム)があり、監視システムとしては道路にはNシステムがある。これらのシステムは犯人も捕まえるが、個人の行動や移動も把握する。GPSは今や車の運転にはなくてはならないものだが、逆に言えば誰がどこにどう移動したか分かってしまう。GPS情報を拾う携帯もそうだ。利便性と背中合わせのリスク。

 ここでのポイントは、システムを運用する人の問題だろう。どんな立派なシステムでも運用する人に悪意があれば、いかようにも悪用できる。その人を牽制するには、法的枠組みが必要だ。しかし個人情報保護に関する法的枠組みは、日本ではまだ出来ていない。今のままだと、運用は見切り発車の危険性が高い。 昔も今も、情報は一種の権力である。その集積はより大きな権力となる。昔の政治学者の「権力は腐敗する。絶対的な権力は絶対的に腐敗する」と言う真実を突いた言葉を想起するならば、権力としての情報の集積は、それを運用する人の腐敗を招くと考えることが出来る。

 であるからして、筆者も「情報は分散」がこれからのテーマになると思う。石村さんによれば、その動きはアメリカでもスウェーデンでも起こっているという。またICカードは情報の集積という意味では、従来のカードとは比べものにならない力を持つ。その使用方法も十分考えた方が良いのではないか、とも番組をやりながら考えた。


2002年07月27日(土曜日)

 (23:22)大ではないが、まあ災難。親戚が眠る狭山湖畔霊園にお墓参りに行こうと、車を借りたのです。近くのいつものレンタカー会社の支店で。「伊藤さん、まったくの新車ですよ・・・・」。へえと見たら、34キロしか走っていない。松田のイプなんとかという車だった。つまり、私が最初の客。

 気分よく環七を走って目白通りに入った当たりから、隣を走っている車が何台もこちらを指さす。二人でおかしいな....と。まあ止まって見てみようと思って、左に入ったのが目白通りと環八の交差点・谷原のほんの手前。見ると左後輪の近辺から煙が出ている。かなり。しかも、臭い。

 「これでは周りの車が心配してくれるのは無理ない..」と思って、ガストの近くで止めて携帯で連絡。代わりの車が来るまで、ガストの店内でコーヒーなどを飲んで時間をつぶして、来たのがセリナ。随分、車のタイプが違うな....。

 こっちは7万キロも走っている。一時間遅れくらいで再出発。まあ、狭山なんて近いから大した予定変更にはなりませんでしたが、初物に乗るにはリスクがあると改めて思った次第。そのおかげで、end を3時間も延ばしてもらって、その時間に実に久しぶりにゴルフの練習場に行きましたがσ(^^)。空いていた。

 それにしても、狭山に行くといつも思う。トトロの森の土地だと。豊潤な、しかも背の高い緑が風にゆっくり揺れている。トトロがほんとうに出てきそうな環境。墓地では親戚は固まっているので、そこでお水を上げて、綺麗にし、線香と花と塔婆を備えて。二つのお盆に挟まれた時期ですが、かなり多くの方が見えていた。

 たまには墓参りの週末も良いものだと。故障の理由は、新車故に車体のどこかに油が付いていたのが燃えたとか、ブレーキが甘くなったのでそのれとも理由と思いましたが、理由は不明。でも一時はひやっとしました。でも逆に、あれが自分の車でなくてよかった。自分の車なら、直ぐには代替車はもらえなかった。所有よりは、借りが有利なことが今では多い。(23:29)


2002年07月27日(土曜日)

 (08:22)素晴らしい......。家に置いてあったauのCDMAONE(global passport)をオンにして、XPのインターネット同期時刻としばらく比べていたのです。そしたら、両方の分変わりが0.1秒も違わずに行われた。

 素晴らしい。だってそうでしょう。全く違うマシンの、しかも時計あわせをしたのは随分前の、時計の時刻が完全に一致している。これに対して、ドコモの私の愛用機であるSO211iの時刻は、だらしなく2分もずれていました。

 その後分かったのですが、GPSが最初から着いている車の時計も完全にGPSに同期している。従って狂わない。(08:26)


2002年07月26日(金曜日)

 (12:29)朝8時ごろでしたが、太平洋にあってメキシコの海岸のそばをヨットで航海中の白石康次郎さんと10分ほど話しました。彼がTBSのこの番組に洋上から出演したのですが、それが終わったあとで。

 彼が持っている電話はイリジウムの電話ですが、音声は非常に明瞭です。国内にいるといってもおかしくない。航海の予定は一週間ほど遅れているようで、「これからパナマ運河に向かい、その後北上してニューヨークに着いてからレースに参加する」と。

 彼の公式HPはここにあるのですが、彼は洋上からHPを更新していて(日一回が目標だそうです)、結構人気がある。

 どうしているのかな、と思って少しその話もしましたが、なにせこのイリジウムの電話のデータ通信速度は2400だと言うのです。写真一枚送るには、膨大な時間がかかる。しかも途中で切れる....と。通信費は相当かかるらしい。ネットの出始めに我々が使っていた9600よりはるかに遅い。ですから、ftpは難しい。で、メールを東京の事務所に送って、事務所にアップしてもらっているらしいのです。

 どうりで結構踏み込んだ、しっかりしているHPです。電話したときも「風がないんですよ。遅れて困るんですよ」と。エンジンは付いているのだそうですが、使うと燃料が直ぐになくなる。今回も、アカプルコで燃料を補給したそうです。パナマ運河をヨットで通とは、なかなか優雅ですな。もっと優雅なのは、「来年の5月頃日本に帰ります....」と。はははってなもんですな。(12:41)


2002年07月26日(金曜日)

 (12:26)携帯電話の時刻に関しては、以下のメールを午前中にいただきました。GPSね、そうですよね、これも当然時計を持っていて、携帯の時刻を動かす力を持っている。

 第一電=はじめまして。角谷諭三郎と申します。 7月26日のDay by dayに携帯電話の時間がよく狂うということを 書かれていましたが、auのCDMA OneではGPSを利用して 同期を取っているため時間は狂わないとAUに勤めている弟から 聞きました。実際に使っていても時間は狂わないようなので、 私は腕時計をはめるのをやめてauの携帯で時間をみるように しています。

 第二電=「携帯電話は電源を入れると通話中でなくても位置確認のため常に 基地局と交信を行なっており、その交信を利用してGPSとの時間の 同期を行なっている。このため電源を入れた後は表示される時間は 狂わず極めて正確である。」というような内容でした。

 第二電は最初のメールに追加する形できたもの。今のところauのCDMAだけですかね。私も一台auを持っていますが、ちょっと見てみます。あまり正確でもどうか、面白みがないというのはあるかも知れないが、やはり正確性を担保出来る方が良い。(12:29)


2002年07月26日(金曜日)

 (08:15)ふと、こんなことを考えました。携帯電話の時間はよく狂う。しかし、今の携帯というのは定期的にネットに接続している。としたら、なんでインターネット時間との同期ができないのだろうか、と。

 というのは、OSレベルでもXPでは時間をインターネット時間と簡単に同期を取ることが可能になっているのです。時間を示す右下(大部分の人のコンピューターで)にある時間表示をダブルクリックすると、三番目のタブに「インターネット時刻」というのが出てきて、そこで同期を取ると今まで時間が大きく狂う時計だったコンピューターの時計は、極めて正確なものになった。

 だとしたら、携帯電話の時刻もネットとの同期が可能だと考えたのです。多分、OSレベルの対応が必要でしょうが。一般論ですが、時々受け取るネットメールにはひどいのがある。この前来たメールは発信が2000年になっていた。これでは受け取っても、ずいぶんと過去に潜り込んでしまう。出した方は、返事がこないなと考えていたでしょうね。偶然見つけて返信をあとでしましたが。

 この前のIPV6の面から考えると、例えば10年後には「時間が狂った時計」というのは珍しいものになるんでしょうね。良い悪いは別にして。今の携帯の時間は狂いすぎる。時計を忘れたときは携帯の時間が頼りですが、これが頼りにならない。しかし、気にして直す気にはならない。だとしたら、速くインターネット時刻に同期するケータイを出して欲しいものです。(08:24)


2002年07月26日(金曜日)

 (08:10)備忘の為に書いておきます。ちょっとした遊び。銀座のルイビトンの店(7丁目 ?)の前に「Chez Torigai」というワイン中心の店を開いた鳥飼さんに聞いたもの。彼は京都のお姉さま達から聞いたと言っていた。

(その人の生まれた月×2+5)×50+その人の年齢−250
 これで出てきた数字の下二桁がその人の年齢(01は一歳)、その前の一桁ないし二桁がその人の生まれた月です。どうやって楽しむかというと、ある人に向かって「それじゃやりましょうか。私には何も見せないで計算してくださいね.....」と。

 素早くやるには、相手に電卓を持たせて、ゆっくり楽しもうと思ったら紙と鉛筆でも持たせて。「私は何も聞きませんよ....」と言って、では次のように自分で計算して行ってください、と。

 「私は聞きませんよ」とか何とか言いながら、自分の生まれた月(数字)に2を掛けて、その次に5を足して、それに50を掛けて、それに自分の年齢を足して......さあ出来ましたか.....そしてその合計の数字だけを私に教えてください......。

 重要なのは、「その人の年齢」を足したところまでで、その合計点だけを聞き出します。ちょっと難しい顔をして、その合計から自分でそっと250を引くと、出てきた数字にはちゃんと対象にした人の月と年齢が出てきます。直接年齢を聞けない人から年齢を聞きたいと思う時に便利です。

 当てると(当たるのですが)、誰もが最初は吃驚する。しかし、数学的素養のある人はこの方程式でなぜ誕生月と年齢が分かるか直ぐ分かる。結局、月と年齢を方程式に入れていることによって、それがちゃんと下2桁とその上に出るようになっている。

 我が家の18歳の息子も、私の両隣の若手も直ぐに分かった。ただし、数学の基礎を忘れた人間には、どうしてそうなるか分からない。ははは、ちょっとした遊びに使えますよ。(08:18)


2002年07月25日(木曜日)

 (08:10)寝るときはまだ「このまま上がるのかな」という印象でしたが、目を覚ませばダウは500ドル近い上げで、レベルも8200ドルに接近。ウォール・ストリート・ジャーナルに書いてある背景は、「安値拾い」と「ショートカバリング」と。この言葉が市場の実態を一番よく表していると思う。Values got down to a level where buyers were comfortable coming in despite what was happening.  ただしニューヨークの大反発の前に終わった欧州の株価は下げて終わっている。まあ、一番の心配だったニューヨークの反発は、世界経済にとっても安心材料です。資産が目減を続けることは、消費、投資に打撃を与えるから望ましくない。

 「何が起こっていても買い手が心地よいと感じる水準にまで落ちたから」買われたとしたら、じゃ8200ドルはどうかという話になる。こういう大幅な上げというのは、その後持続的な上げにつながる可能性はそれほど高くないことは確か。しかし、一気に20%の下げを記録した後ですから、少し反発基調で高下するんでしょうね。問題はその後です。(08:24)


2002年07月25日(木曜日)

 (00:10)確か今週の月曜日だったと思いますが、朝の10時から夕方まで、6時間以上に渡ってIPV6のお勉強をしていました。新聞社が開催したこの新しいインターネット技術に関するセミナー(経団連会館で開催)に出席。

 いまひとつ、この新しいコンピューター技術に関する自分の知識をまとめておこうと思ったのです。既に言われていることですが、今のIPV4ではIPアドレスの枯渇(43億個)は目に見えている。IPV6が実現すれば、IPアドレス不足問題はアドレスがほぼ無限大になり解消し、家電にまでアドレスがふれるユビキタス社会に一歩接近する。そこまでは知っているのです。その後が知りたかった。

 いろいろなことが分かりました。ブイロク(IPV6)の世界になると出てくるメリットとしては

  1. アドレス空間の飛躍的な拡大
  2. プラグアンドプレイの実現(IPアドレスの自動取得)
  3. サービスクオリティーの向上(高品質なIP電話や音楽配信が可能に)
  4. IPsecurity の向上(ユーザ認証、データの暗号化等への対応可能に)
など。

 アドレスの増加をもっと具体的に言うと、今までのIPV4のIPアドレスは皆さんもご存じの通り

140.20.10.20
 などというものだった。しかし、IPV6のIPアドレスは以下のようになる。無限大に近づくのだから当然長くなるだろうなと思っていたら
E51B:6B37:ACAC:1330:5462:FCDE:AB50:89AB
 と。こう見せられると、ええ...というわけ。まあメチャ長くなると言うわけです。こんなのとても覚えられない。結局ドメイン名をふることになるのですが、また最後の「com」「org」「net」などなどを増やすんでしょうね。会場で「こんなの覚えきれない」と質問したら、まあコンピューターは「検索」とか出来ますし、実際にはマシンに覚えさせて使うことになるから、という答え。そりゃそうだ。

 じゃ、どういう形で実際の社会に登場するのか。これも質問したのです。そうしたら、基本的な考え方としては、IPV6というのは現在のIPV4のネット基盤の高度化という位置づけで、今後の課題はIPV4に加えていかにv6に向けた基盤整備を行っていくのかという点にあるという。その間は、デュアルスタック状態。つまり、IPV4とIPV6のシステムが共存する。共存のあり方はデュアルの他にトランスレータ、トンネル方式などがあるという。

 まとめると、会議の冒頭に話をした総務省の青木氏は以下のような点を指摘していた。

  1. IPV6への移行とは、IPV4が一気にIPV6に置き換わるものではなく、IPV4に加えIPV6レディな環境を実現していくもの
  2. IPV6は、ISPのみならず、企業、ベンダー、政府、家庭等の幅広い対応が必要
  3. 本年後半〜来年には、主要ネットワーク機器・ソフトウエアを早期にIPV6に標準対応することが求められる
  4. 今後のシステム更改時には、システムの耐用年数を考慮して、IPV6対応化を進めていくことが求められる
 と。IPV6に関しては、OSであるXPがサービスパックという形で今年の秋くらいにIPV6に完全対応し、その他のルーターとかそういう周辺機器も大部分は既に対応を終え、遅れているものでも来年の半ばくらいに対応を終えるという。ということは、これからはV6対応かどうかを聞いて買った方が良いと言うことです。

 面白かったのは、このセミナーの直前にIETF(INTERNET ENGINEERING TASK FORCE )の54回目の大会が横浜で開かれていて、そこで多分大活躍したであろう村井純さんが話した内容。V6は未来の技術ではなくて、今の技術だということですが、具体的にあちこちで実験が行われているらしい。名古屋を走っているタクシー千数百台のワイパーにアドレスをふってその稼働状況を瞬時瞬時に調べて、それを気象情報として集積したり。これは今の気象庁の観測点の数よりむろん遙かに多いわけで、気象観測データの収集で革新的なことが起きる、といった内容。

 面白かったのは、なぜだか理由は分かりませんが、IP アドレスは欧米で十分であり、中国をはじめとするアジアが足りないという話で、IPV6に熱心なのは中国。不足問題が深刻化している。出席した中国の北京インターネット協会(BII)の方は、IPV6について欧米は不熱心であり(IPアドレスが足りている)、アジアでも中国=市場先行、日本はRD先行と言っていた点。

 セミナーを全体として聞いていた印象では、IPV6というのは要するに新しい基盤ということであって、IPV4から一気にふり代わるというものではなく、長い(10年くらいですかね)併存状態を経ながら移行するもの、という印象。やっぱしここでも、それをどう使うかのアイデア競争なんですよ。基盤は黙っていても徐々には整備される。むろん、村井さん初めいろいろな方の努力の賜ですが。それはそうと、司会をした江崎浩という東京大学大学院情報理工学系研究科助教授は、なかなかうまい仕切を見せていた。(00:25)


2002年07月23日(火曜日)

 (22:09)ほんまに暑いですな。暑いので「暑い」と言わない方がいいと思うのですが、つい出てしまう。明日はどうなんでしょう。

 ところで、予定通り我が家の「光」が開通しました。実質48MBくらいでしょうかね。最高速ADSL(8MB)の6倍のスピード。「光」はよく宣伝には100MBとか書いているが、あれは殆ど無理らしい。実質は40台の後半。我が家もそうだったと言うことです。

 光ケーブルを部屋に入れて、「光加入者線終端装置」(何という名前なんでしょうか)というNTTのマシンでまず光信号をデジタル信号に転換し、それをルーターに回して電波を発した後、一本のラインでネットワーク・ハブに入れて二台のコンピューターをラインで結び、他のラップトップPCをランカードで結ぶという方式。

 一つ問題があったのは、今まで使っていたネットワークハブが10BASEで10MBまでの送配信しか能力がなかった点。これではせっかくの光の能力が死んでしまう。仕方がないので自動的に10MBと100MBを選べる一つクラスの上のネットワークハブを買ってきて、これを付けました。家のコンピューターは私の部屋では48MBで統一されましたが、少し遠い部屋だと壁の構造などでかなり遅くなる。

 その上で、無線LANを組んで暗号化ネットワークとしました。ラインのつながっていないPCの印刷コマンドを押すと、遠くの部屋のプリンターが動くというのが、へえ世の中進んだなと思う。しかしどうなるんでしょうね。仮に私が自分の部屋でプリンターを使っている時に、別の部屋の他のPC使用者が印刷コマンドを押したら。キューイングになるんでしょうな。

 光ケーブルというのは知りませんでしたが、鋭角的に曲げられない。直進が原則の光の特性なんでしょう。だから、光ケーブルというのは壁にぴったしとはいかない。つまり、このケーブルはビルを建てるときから配線されている方が景観的にも良いと言うことです。

 NTTの方によると、ISDNから光に移行した人は本当にその早さに驚くそうだ。ADSLから見ても確かに速い。しかし、「うーん、ちょっと速くなったな」という印象。まあ暫くはこれ以上速いのがないのですから、ネットワークのスピードという意味では完成形に近づいたと言うことです。(22:25)


2002年07月23日(火曜日)

 (08:09)ニューヨークの株はまた大幅に下落。理由は「dour earnings news and a fresh dose of corporate accounting accusations.」と。「dour」ってどういう意味と調べたら、「不きげんな、気むずかしい、陰気な、厳格な、頑固な、きびしい」と続く。そりゃ、厳しい。

 では、a fresh dose of accounting accusations とは何か。登場した名前は Citigroupで、疑いはan unusual financing technique。そのテクニックによって、エンロンが潤沢な資金を確保したというもの。この慣行は、議会が調査対象にしているという。破綻したエンロンに続いて、ワールドコムも破綻。ウォール・ストリート・ジャーナルには、ソロモン・スミス・バーニーの話しも載っていた。メリルリンチのBruce Steinbergは同紙に対して、

"The pervasive gloom gripping the equity market threatens to spill over into the real economy," said Bruce Steinberg, chief economist for Merrill Lynch. "The massive wealth meltdown of recent months, when overlaid with a breakdown in trust ... could feed back to the economy. Companies may feel a need to conserve cash and/or pay dividends, which could delay a pickup in capital spending, even as earnings accelerate.
 と述べて、市場の軟調の消費へのスピルオーバーを懸念。ブッシュは株の下げについて聞かれて、「私はストックブローカーでも、ストックピッカー(stock picker)でもない」と言って、経済は強いことを強調したが、その影響はなかった。市場そのものの力で下げていて、まだしばらく続きそうです。

 為替はドルが比較的堅調。同じくウォール・ストリート・ジャーナルには、

Dollar's Slide Is Unlikely to Sway Treasury's Stance on Intervention
という比較的まとまった記事がある。この見方には私は賛成で、その意見は昨日のここに掲載して置いた。今のところ、ドルの持続的下落(またはその予想)を懸念しているは、グリーンスパンだけという状況です。(08:30)


2002年07月23日(火曜日)

 (07:34)ほう、私の i mode 上のサイトが何か雑誌に載るそうな。毎日コミュニケーションズ刊で「iモードfan」という雑誌があるらしいのですが、8月8日発売のその雑誌に。編集部の中島さんという方からメールがあった。

 こういう普段見ない雑誌をたまに見るのは、結構楽しいものです。何が話題になり、どんな付録があるか。私の i mode サイトは、このサイトの day by day を時々アップしていますが、あとはtasteの短縮版。それでも見ていてくれる人がいるとは、嬉しいことです。(07:40)


2002年07月22日(月曜日)

 (01:34)つい見てしまいましたよ。家に帰ってきたのが12時30分過ぎ。それからずっと。今プレーを終わった丸山のインタビューを聞いているのですが、「もしかしたら、今度はがんばれるかも知れない。そう思いました」と言い切るのがいいですね。今回の健闘(マイナス5)で、また一歩メジャー勝利に近づいたと自分で自信を付けている。

 周りの人がいろいろ言っているのですが、彼だけに喋らせたいという気持ち。彼はまた「とうとう自分も手が届く位置に来ました。嬉しいですよ。いい経験でした」とも。見ていて思ったのは、彼は笑っているときが調子が良い。10番、12番、13番でパーが取れなかったときには、顔が引きつっていた。笑いが戻ったら、スコアが戻してきた。

 一度は単独トップに立ったのに(マイナス6で)、残念だとこちらは思うのですが、「そう簡単には取らせてくれないですよ」というのは、本音なんでしょう。「背は大きくならないが、この The Open で一つ大きくなったと思う」とも。彼が頑張っている間は、結構海外のメジャーを見る楽しみがある。

 ところで思い出しましたが、目原君から借りて最近この本を読んでいるのですが、なかなか面白い。タイガーと丸山をともに幼少からの天才として扱っているのですが、丸山の我々の知らない性格が示されている。一読しても良い本です。

 しかし、あれだけ万全だったように思えるアーニー・エルスが最後の数ホールで大崩。ゴルフは分からない。まだ優勝は決まっていません。寝ます。結果は、こちらでどうぞ。(01:48)


2002年07月21日(日曜日)

 (12:06)へえ、そうなんだ。これは備忘の為に書き置いておこう。同じ日経。「米景気下振れ懸念強まる」という記事はなんてことはない記事ですが、一つ気になる数字が紹介されている。

 どうやって計測したのか知りませんが、「エコノミストの間では、資産が1ドル増えたり減ったりした時に消費に与える影響は株式資産が3〜5セント程度なのに対して、住宅資産は5〜7セントとの見方が一般的」と。

 株1ドルの上下が3〜5セントの消費の増減というのは、昔から読んだことがあって記憶にある。しかし、住宅資産1ドルの上下で5〜7セントの消費増減は知らなかった。

 今後のアメリカ経済にとって住宅価格がポイントという見方は筆者は既に先週のレポートで示しておいた。アメリカに住んだこともある身としては、今のアメリカ人が現在の低金利を「信じられない」という気持ちで見つめ、お金を借りたいと思っているのは分かる。向かう先は家や車。なにせ日本より遙かに金利の高い状態が続いた国ですから。私はこれを「低金利歓迎症候群」と呼んだ。

 紙面に掲載されているチャートを見ると、米国の住宅価格の前年同期比伸び率は9%を頭にこうべを垂れてきている。垂れてきてもまだ上がっていると言うことだが、どうだろうか。住宅を買う買わないの決定タームは長い。私の身の回りにも、私がよせよせと言ったのに、90年代の半ばになって金利低下、不動産価格の低下を理由に住宅資産を作った人が多い。しかし、結果はもう5年待っても遅くなかった、ということだ。

 株の3〜5セントに対する住宅の5〜7セントという数字も、当面のアメリカ経済のポイントが不動産価格にあるという見方(私もそうですが)の傍証だ。どなたか、アメリカの不動産価格の動向に関して良いレポートがあれば、教えて欲しいのですが。(12:22)


2002年07月21日(日曜日)

 (10:37)金曜日の飲みの席で確か作家の村上ちゃんとだっと思ったが、この本の話で盛り上がった。メチャ面白い本で、読んだことがあるのはそこには私と彼の二人しか居なかったのですが、酔いながらこの本についてしばらく話をしたな。それほど面白い本なのです。で、それに関連して日曜日に見つけた日経の記事も面白かった。

 「Sunday Nikkei」(26ページ)の「失われた環 つながる ?」というので、これはチャド(アフリカ中部)で発見されたトゥーマイ猿人に関する特集。「環」とは人類発祥のいわば系統図。それが切れているのです。約950万年前の「サウブルピテクス」から人がチンパンジーと別れ、そこからラミダス猿人(450万年前、その後アウストラロピテクスからネアンデルタール、北京原人などホモ種に繋がる)に至るまで。その後は、比較的化石が出てきている。しかしこの500万年については化石がなかった。系統図に出来た大きな空白、それがミッシングリングと呼ばれている。

 今回発見されたトゥーマイ猿人は、この失われた環のどこかにはまる存在らしい。うーん、タイムマシンが欲しい。面白かったのは、「イーストサイド物語」という言葉。今までの猿人化石はほぼアフリカの大地溝帯の東側で見つかってきた。大地溝帯とは、アフリカ大陸の東側に約1000万年前に出来た大きな幾筋もの溝。それに伴って山も出来て、アフリカの東側はこの山に遮られて乾燥し(地球の風は西から吹く)、それで森の人のチンパンジーの祖先(人の祖先でもある)が地面を歩くようになり、直立歩行を獲得し、手が開放されて脳が大きくなり、言葉を持ち......とされていたのです。それは知っていた。それを「eastside story」と言うとは知りませんでした。ははは、ってなもんですな。

 トゥーマイ猿人の面白いところは、このイーストサイドより遙かに西(2500キロも離れているらしい)、昔豊かな森と草原が出会った地域で見つかったこと。今まで大地溝帯理論が強かったから、私などは「なんだ、人類は地溝が出来た偶然の結果か!」と思っていたのですが、どうもそれだけではない。地溝がないところでも人類の祖先と思われる種が生まれていたのは、「進化の必然の結果としての人類」という考え方に繋がる。まあ、偶然の結果でもいいのですがね。

 もっともこの本によれば、他の動物より知性を持った人類やその祖先(であるが故に、他の地球上の生物に対しては無敵になった)が地上を移動するスピードは、相当早かったらしいから、進化を開始した瞬間に速やかにイーストサイドからアフリカ全体に拡散した可能性もある、と私は思う。アジアから北アメリカに侵入した人類が南アフリカの南端に達するのには、それほど時間がかかっていないという。

 江戸時代や明治時代の歴史もいいが、こういう昔々の歴史、軌跡、系統もロマンですな。ほんまに行ってみたい。どうなっていたか。それにしても、この記事を読みながら、ラミダス猿人もそうだし、サウブルピテクスも日本人が発見したらしい。あんな遠いところまで行って、活躍してますな。(11:48)


2002年07月20日(土曜日)

 (08:37)すこぶる遅くまで飲んでいたのですが、喉が渇いて一度起きた時に心配になってネットをチェックしたら、ニューヨークの株の惨状の凄いこと。ダウは390.23ドル、4.6%下げて8019.26ドルに。つまり、8000ドル割れ寸前。

 これはテロ後再開した市場で記録した(2001年9月21日の)8062.34ドルを下回り、1998年10月14日の7968.78ドル以来の安値。つまり、4年弱ぶりの安値となる。SPやNasdaqは既に5年ぶりくらいの安値に落ちており、ダウだけが同時多発テロの時の安値を下回っていませんでしたから、そういう意味ではダウは他の株価指標に歩調があってきた。

 The Standard & Poor's 500は33.81ポイント、3.8%安の847.75で、1997年の6月以来の安値。Nasdaq Composite Indexは37.80ポイント、2.8%安の1319.15で、Russell 2000は10.51ポイント安の386.20。つまり、「The selloff in the market was broad」であり、かつ下げは「 intensified late in the session」と、引けに掛けて加速したらしい。

 なぜ。ウォール・ストリート・ジャーナルには「earnings outlooks from Microsoft and Sun Microsystems damped hopes for a near-term recovery in corporate profits.」と書いてある。つまり、マイクロソフトやサンのように誰でもが持っているような会社が、収益見通しに関して近々の回復期待を裏切ったから、ということらしい。会計疑惑はあったし、テロの危険性もあるが、企業収益が株価を支えてくれるだろうというかすかな期待があったところに、「それもだめ」ということだから、「(安くなってきたといっても)今株式市場に参入する理由はない」ということで、買いが入らず株価が下げた。

 木曜の引け後に発表されたマイクロソフトの決算は概ね市場の予想通りで、悪くはなかった。悪かったのは、見通し。現決算年度の見通しを一株当たり数セント下方修正した。同社株は1.55ドル安の49.56ドル。一方、サンマイクロシステムズは第一・四半期に関して「小幅欠損」を予想、同じ1.55ドル安ながら、株価はたったの4.25ドルに落ちた。これはきつい。

 あと目立ったところでは元従業員の訴えを受けて(中味は不明)FDAが犯罪調査に入ったことを確認したジョンソン・アンド・ジョンソンが7.88ドル、約16%下げて41.85ドルに。ダウ構成銘柄の下げは、小生がここの文章を書くのに調べた時(1990年代の後半)で divisor が0.225でしたから、「each $1 move by any of the 30 stocks will be equivalent to a 5-point move by the Dow」となって、計算すると「7.88×5」で同社株の下げだけでダウは39.4ドル下げたことになる。今のdivisor がどうなっているかは調べた方が良い。

 金曜日にレポートを出したTony Crescenzi( market strategist at Miller,Tabak)という人のリポートの一部がこの新聞に掲載されているのですが、それは

Tony Crescenzi, market strategist at Miller, Tabak, said individual investors are selling because they are disgusted with the market's downturn and concerns about corporate governance at major companies. Foreign investors are selling due to the falling U.S. dollar and a widening federal budget deficit. Pension funds are allocating more funds to bonds as falling stock prices create difficulties in meeting obligations to retirees. "In almost every camp there's justification for reduced equity exposure," Mr. Crescenzi said in a report Friday.
 あとニュースを見ると、5月の米貿易赤字は史上最高の376億ドルで、これは4月の361億ドルを上回った。エコノミストの予想は「小幅減少」だったから、これはドル安要因。しかし、ドルはニューヨークの引けレベルでは115円台の後半であまり円高・ドル安にはなっていない。ただし、ドルはユーロに対しても弱いことに違いはない。

 Crescenziの話しに戻ると、「ほんじゃ誰が買うんだ」ということですな。買いが入るとしたら、恐らくレベルでしょう。誰もが安いと思う水準が近づけば、企業収益がどうであろうと、企業統治に疑念があろうと、買う人は出てくる。なぜなら、この世から企業というものがなくなり、経済活動の基盤でなくなる日は当分予測できないからです。企業の活動には価値がある。

 しかし、先日の「seven questions」ではないが、それ(株を買えるレベル)をダウで相当低い水準まで見ている人はいる。ただだらだら下げているより、下げがきつくなってきたのはセンチメントの面で一つの極に達しつつある兆候とも見えるのですが、まあ今週末はこの株価をどう考えるか、で頭の体操でもしましょう。(09:09)


2002年07月19日(金曜日)

 (05:37)まだワールドカップを懐かしんでいる人々に。「これを見たら、目が覚めますよ....」とsuzukiさんから数日前に送ってもらったものです。 enjoy !(05:38)

 おや、出ないぞと思われている方。ニューヨークのオフィスでこれを開けたら問題が起きるという懇願が来たので、もう良いだろうと21日の午後に削除しました。見なかった人は残念でした。


2002年07月18日(木曜日)

 (22:45)フーってな感じですな。4月から続いていた大学の授業が、今週で一応終わり。9月下旬までの夏休みの間は、何もなし。ほんまに大学の先生というのは、楽な.....

 水曜日に2時限を連続して担当することになったら、きついこと。だって、90分授業を10分の休憩を挟んで二つ。講演会だって、90分しゃべったらくたくたになる。それを二回やるわけですから。しかも、同じ内容の授業ではない。だから、結構準備も大変なのです。

 サイトを設けてそれで効率的にと思ったのですが、高校を出たばかりの彼女達(大妻女子大)がPCを十分に持っている訳でもなく、結局教材を作ってそれをコピーして渡す方式。これが結構疲れるのです。

 今週は二講座とも試験をしました。といっても、テーマを与えて、それをA4で2枚の紙にきっちりと書き込んでもらう、という方法。授業で教えた単語やテーマを使って、かつ自分の考え方をいかに展開しているかを見ました。授業に出席日数の足りない子には気の毒でしたが、アウト。
 ――――――――――
 そういえば思い出した。17日の授業の前に、近くにオフィスのある久保田ちゃんと飯を食べて、小生もまだ行ってなかった学内の地下一階の大きな喫茶室に行ったのです。我々二人だけが男性で、あとは全部女性。

 彼も「若き知」で書いているが、それはちょっと圧巻でした。一人静かに本を読んでいる大人っぽい女性から、高校出たてという感じでまだ4〜5人で騒いでいるグループ。まあこの年代は一番変わりますから。

 クラスの子に「夏はどこに....」と聞いたら、案外「バイト」という答えが多かった。へえ、結構働き者なんだ。(23:36)


2002年07月18日(木曜日)

 (22:07)夕方5時くらいですかね。ホテル・オークラの一階を通りかかったら、おそらくこれに関連した記者会見だったと思うですが、今や始まる直前だった。面白そうだったのでよっぽど寄っていこうと思ったのですが、予定があったので通過。朝日の記事になったのは、以下のような点でした。

 電力10社が出資する全国規模のデータ通信会社パワードコム と、独立系のインターネット接続大手インターネットイニシアティブ(II J)が、将来の合併を視野に事業運営の一体化の検討を進める、と 正式に発表した。電力業界の豊富な資金と光ファイバー網に、豊富 なインターネット技術が加わることになる。電力連合が、NTTの「最 強のライバル」に向けて、また一歩を踏み出した形だ。

 東京都内のホテルで18日夕開かれた記者会見で.......

 ソニーやトヨタもこのグループに加わるそうなので、うまく行けば相当強力なグループに確かになりそう。しかし、私は待っていられないので、先々週にNTTと話をつけて来週の火曜日にBフレッツに加入する手配を済ませたところでした。ルーターを置いて、デスクトップをラインで結ぶ以外はラップトップにカードを入れて無線LANでつなぐ予定。fire wall も作らなくては。ルーターもまだ一種類しかできてないらしい。

 100メガとか言っているが、これはウソらしい。最大54メガ程度らしい。今の我が家の今使っているadslは多分2メガに達しないから、それよりは相当速くなる。値段も相当安くなっている。家の直ぐ近くまでNTTの光ケーブルが来ていたのが、比較的素早く実現の原動力になった。

 まあちょっと使ってみます。何が違うのか。グローバル・オンラインが光に対応していないので、at nifty につなぐ方法を選ぶ予定。ネットが一段とテレビに、従ってデジタル映画館に近付くと言うことです。(22:23)


2002年07月18日(木曜日)

 (21:35)映画については一家言あり、私もその推薦を頼りにしているSKさんから、以下のメール。

 伊藤さん

 今お勧めなのは、「笑う蛙」という邦画です。去年の湯布院映画祭で見ました。笑えて、しみじみする映画です。

 あと自分で見たいと思っているのは、「父よ」というイタリア映画です。

 おや、ネットで調べたら「父よ」はフランス映画になっていました。銀座シャンテでやっているらしい。蛙は、新宿の武蔵野館。彼が推薦する映画は良いものが多い。時間を見つけて行って来ます。tks(21:37)


2002年07月18日(木曜日)

 (09:11)立て続けに映画を見ている。時間を見つけては。しかし、なかなか胸にこっとんと落ちる映画がない。何か良い映画は......

 DVDで見た「宋家の三姉妹」は原題が「宋家皇朝」(一個人愛財、一個人愛権、一個人愛国)といって、孔子の子孫のお金持ちに嫁いだ靄齢(愛財)、27も年の違う孫文に嫁いだ慶齢(愛国)、そして蒋介石の婦人となった美齢(愛権)という宋家の三姉妹の物語。

 映画はちょっと堅い。台詞も絵も。人物の表情も。実際の彼らの人生の方が波瀾万丈だったのでは。しかし、清朝の末期から蒋介石が生きた時代、そして現代への時代のつながりがこの映画で分かるのが良い。まずまずの映画。

 「突入せよ ! 浅間山荘事件」は、前売り券があったのに行ってなかったので、新宿での上映がもうすぐ終わる直前になって行った。関連警察のメンツ争いが笑える。「総括は俺だ....」と騒ぐシーンが何回出てくることか。この映画を見たが故に、「連合赤軍 浅間山荘事件」という佐々さんの本が読みたくなった。

 「春の日は過ぎゆく」は「八月のクリスマス」が良かったので渋谷の文化村で見たのですが、要するに「春の日は短い」という結構当たり前のテーマの映画で、英語名が「one fine spring day」という、まあgeneralized されたテーマの映画。たしかにうまく作られているが、八月のクリスマスほどしっくりはこなかった。

 ちょっとこの監督(ホ・ジノ)の映画の作り方にこちらの方が慣れて、読めてしまうところがあるのかもしれない。誰も注目しないのでしょうが、この映画では主人公のおばあちゃんが良い味を出しているのです。痴呆状態なのですが、時々良い台詞をもらっている。彼女にふられた主人公に「バスと女は後を追うな」という場面は笑えた。

 で、主人公ははっきりとは言わないが、最後におばあちゃんの言うとおりにするのです。彼女が何回かのどんでん返しの後、最後におつきあいを持ちかけてきたのに。地球の音を記録する「音声さん」と、ラジオ・キャラクターの映画。まあ、見て損はしない。(09:21)


2002年07月18日(木曜日)

 (08:47)グリーンスパンは目玉になる単語を作るのがうまい。昨日は気が付きませんでしたが、15日の議会証言でもっともあとあと残りそうな単語は、「An infectious greed seemed to grip much of our business community」の文章の中に入っている「infectious greed」でしょうか。

 この単語が当てはまる事例は、別にアメリカの企業社会に限らない。今の日本の某私立大学の経営者達が伝染的に罹患しているのもこの病気でしょう。一方で「greed」は資本主義の根っこにあるもの。これがなければ経済は発展しないが、時にそれが暴走する。

 この二つのバランスもナローパスですな。米企業は8月14日までに決算会計の irregularities の報告を義務付けられている。だからまだ出てくるのですが、これから出てくるのはある意味で予測されたもの。その後は経営者の質が問われると言うことで、アメリカの株式市場も8月の中旬に一つの曲がり角を迎える可能性が高いんでしょうね。

 昨日寝るときにはニューヨークの株はダウで200ドル以上上げていましたが、引けは70ドル弱の上げ。対してNasdaqは22ポイントの上げ。パーセントにしてもNasdaqの方が大きい。ダウに比してNasdaqは下げが先行していた分だけ、底に近いんだろうと思います。(09:53)


2002年07月17日(水曜日)

 (06:47)多分「ナローパス」を選んだんでしょうね。とても弱気な発言は出来ない。しかし、強気を表明するにしても、あまり根拠レスなことを言うことも出来ない。少し強気を言ってみた。

 ところが、市場は彼の言葉を信じなかった、ということでしょう。ブッシュの15日の発言もそうですが、グリーンスパンの16日の議会証言も、「長期にフォーカスした演説」で、市場の短期的関心に答えていないためだと思われる。グリーンスパンは冒頭に以下のように述べている。

 Although the uncertainties of earlier this year are as yet not fully resolved, the U.S. economy appears to have withstood a set of blows--major declines in equity markets, a sharp retrenchment in investment spending, and the tragic terrorist attacks of last September--that in previous business cycles almost surely would have induced a severe contraction. The mildness and brevity of the downturn, as I indicated earlier this year, are a testament to the notable improvement in the resilience and flexibility of the U.S. economy
 「a testament to the notable improvement in the resilience and flexibility of the U.S. economy」と言われても、それが「ちょっと美しすぎる表現では」と思えてしまうのは、16日の下げ(ダウがdown 166.08 at 8473.11 Nasdaqが dropped 7.36 to 1375.26)で7日連続安(テロ後の8連続以来の連続下げ)となって、市場の uglyさが目に付くからでしょう。現段階では、楽観論が鼻につく感じがする。

 ブッシュやグリーンスパンが強調するように、アメリカ経済の全体ピクチャーはまだ良い。昨日も6月の鉱工業生産が0.8%も増加したと発表された。予想は0.4%増だったから、それより良い。米鉱工業生産はこれで6ヶ月連続の増加。ということは、市場は経済の現状ではないところを反映して下げていると言うことになる。

 市場自体が問題を抱えていることは明らか。90年代のアメリカの株価の上げは振り返れば凄まじいものだった。その精算は続いている。加えて、今は市場にお金を投じている人を不安にさせる事態(不正会計、テロなど)が次々に発生している。この市場自体が抱える問題がある程度「あ、終わった」か、「もう慣れた」という状況まで進まないと、市場を取り巻く雰囲気は変わらない、ということでしょう。

 彼の議会証言はここにあるのですが、その最後に彼はこう自分の証言をまとめている。

 To sum up, the U.S. economy has confronted very significant challenges over the past year or so. Those problems, however, led to only a relatively brief and mild downturn in economic activity, reflecting the underlying strength and increased resiliency that the economy has achieved in recent years. The effects of the recent difficulties will linger for a bit longer but, as they wear off, and absent significant further adverse shocks, the U.S. economy is poised to resume a pattern of sustainable growth. Indeed, the central tendency of Federal Reserve policymakers' forecasts is for expansion of real GDP over the four quarters of 2002 of 3-1/2 to 3-3/4 percent, somewhat above the rates anticipated in our February report.
 というものだが、「The effects of the recent difficulties will linger for a bit longer」と言う言葉の方が当面は当たっているんでしょう。ただし、今度は逆に経済にちょっと変調の兆しが見えても、その時点では株価が水準訂正を終え、今度は逆に強さを発揮することもあると言うことです。投資は、それをきっちり見ることが必要。(07:10)


2002年07月16日(火曜日)

 (08:17)心配ですよ、マーケットが壊れていないかと。で、朝起きてネットを調べたら、あやや。凄く戻ったんだ、と。見たら、一時は私が寝る前のダウ300ドル安からさらに440ドル安まで行ったらしい。ウォール・ストリート・ジャーナル紙の関連記事の最初にある文章の単語が、「heart-stopping session」。まあ、そりゃそうだ。

 引値は、ダウが43.34ドル安の8639.19ドル、Nasdaqは昨晩寝るときもそれほど大幅安ではなかったのですが、9.12上げて1382.62。一時ダウは9月24日(8242.32)以来の安値に落ちたと言うから、心臓も止まりそうになる。

 なぜ反発したのか。ブッシュの演説ではないようだ。ブッシュの演説はニューヨークの午前でまだ株価が下げている最中。市場は「新味なし」ということで、下げ止まらなかった。実際には、市場が反発に転じたのは引けも近づいた時点。ではなぜか。

 ウォール・ストリート・ジャーナルには「In the end, profit-taking took over as prices cheapened by sharp drops Monday and the previous week lured investors into the market.」と書いてある。つまり、安値拾いの買い物が入ったということだ。ショート勢の利食いも入ったのでしょう。理論的に言えば、ダウが8300ドル近くに下げた段階で買った人が、反発後の8600ドルで売ったとすれば、たった一時間もたたないうちに300ドルも勝ったことになる。では、この引け際の大反発は何を意味するのか。

The market's fierce turnaround, impressive as it was, probably meant little.The jury remains out."What it really says it that we're in a volatile market that went from nasty and negative to less nasty and less negative."
 最後の発言はAlan Ackermanという方。まあそうなんでしょうな。他の指標も日中大きな動きを示しましたが、結局上げで終わったのはNasdaqだけ。SP、ウィルシャー、ニューヨーク証券取引所総合などはすべて下げで終わっている。

 グリーンスパンが6年ほど前に、当時のニューヨークの株式市場の急ピッチな上げに関して「irrational exuberance」(根拠なき熱狂)という単語を使ったのは、正確に1996年の12月5日だったと思った。ちょっと当時の自分の文章を検索したら、こんなのもあった。懐かしい。グリーンスパンの発言は以下の通りでした。

「But how do we know when irrational exuberance has unduly escalated asset values, which then become subject to unexpected and prolonged contractions as they have in Japan over the past decade?」
 今となっては、「unexpected and prolonged contractions」の単語の方に目が行く。その時、つまり1996年の12月初めのダウは、実はこのダウ・ジョーンズ社のチャートを見ると、6500ドル前後だったことが分かる。

 しかし、それにしてもこのチャートで、1990年代というのはアメリカの株式市場の歴史の中でも異常に株が上がった期間だったと言うことが分かる。ブッシュが使った「binge」という単語は、このことを指す。(08:58)


2002年07月16日(火曜日)

 (01:06)午前様で家に帰ってネットをオンにして為替相場を眺めたら、ドルが「1ドル=116円01〜09銭」なのに対して、ユーロは「1ユーロ=116円81〜86銭」。ああ、ひっくり返ったんだ、と。15日の午後にオフィスで見たときには、ドルが「116円20銭」前後だったのに対して、ユーロは「115円75銭」程度だった。

 アメリカの新聞の記事を探ってみたら、ドルとユーロのヒストリーに関しては、以下のような文章があった。

 The euro has risen from about 87 U.S. cents in early April. It hit its all-time high shortly after its launch on Jan. 1, 1999, but then began to slide, falling through the $1 mark in February 2000 and hitting a record low of 82.30 cents in October 2000.
 1999年1月04日に小生が書いた文章を見ると、以下のようになっていた。
 レート算出時に採用した相場によると、1ユーロは対米ドルでは1.16675 ドル、対円では132 円80 銭となった。主要国通貨間の取引は4 日開始だが、既にドルとユーロとの外為取引については1 月1 日にインドの外為市場で最初の大口取引が報告されている。元旦のウォール・ストリート・ジャーナルが報じたところによると、インドの国営銀行と一部の顧客が1 月1 日に1 ユーロ=1 .17 ドルをやや上回る相場で500 万ユーロを買ったという。第一号の取引は若干ユーロ高・ドル安の相場だったことになる。
 懐かしいですな。1ユーロが1.17ドルだった。それが2000年の10月に1ユーロが82.30セントまで落ちた。今年の4月はまだ87セントだったと書いてあるから、この間のユーロの上げは急ピッチである。ということは、ユーロの対ドル・パリティ回復は、2年6ヶ月ぶりと言うことになる。

 一方、ニューヨークの株はと見ると、日本時間の午前1時過ぎ現在では、ダウが300ドル近い下げ、Nasdaqが22ポイントの下げ。ブッシュ本人がインサイダー取引の疑いもあって、市場は政権の市場クリーニング策を信頼していない。ということは、最後の救世主はグリーンスパンでしょうか。彼が喋るのは、今日の日本時間の深夜だったと思いましたが。(01:16)


2002年07月14日(日曜日)

 (23:42)土曜日の深夜に封切られたばかりのスター・ウォーズ エピソードU(クローンの逆襲)を見ましたが、予想通り「首傾げ」の作品でした。確かにCGはうまく使っている。しかし、クローン同士が戦争してどうなるという印象。ジェダイと上院議員の恋愛もままごとみたいですな。

 全く対照的ですが、時間があったので土曜日にDVDで見たこの映画は凄く良かった。比較するのも憚られるほどジャンルの違う映画ですが、やはりこちらの方が出来がずっと良い。単純なテーマの映画だが、女優がうまい。心に残る。

 中国の山をテーマにした映画はどうしていいんでしょうかね。この映画も秀逸だったし。エピソードUは、まあ見たい方はどうぞといったところ。伊勢丹の前で見たのですが、すきずきでした。(23:45)


2002年07月14日(日曜日)

 (23:36PM)先日韓国に行って携帯メールが使えないのが不自由だと思ったら、KDDIは土曜日にauブランドの携帯電話を海外に持ち出して、現地で電子メールの送受信や、インターネットへの接続ができるサービスを始める計画を発表した。来秋以降、中国と韓国で開始すると。

 これは便利だと思う。すでに、音声でのやりとりは中国、韓国、アメリカなど6か国 で可能。これにメールなどのデータ通信が加われば、海 外出張や旅行で使い勝手が増す。例えば、カメラ付 き携帯電話で海外で撮影した記念写真を、日本の友人に直ちにメー ルで送ることも可能。

 私が先月韓国にいた時に、「これが出来たら」と真剣に思ったのはリモートメールだ。これがあれば、自分のPCのメールアドレスに来たメールは全部チェックできる。添付など読めなくても、誰からどんな内容(タイトルと最初の数行で分かる)か分かれば、その後の仕事の進め方が全く違う。まだ使っていない人は利用すれば良いと思うのですが、これがソウルでも出来たらと思った。

 KDDIは当面、包括提携を結んでいる中国連 合通信(チャイナ・ユニコム)と韓国のSKテレコムとの間で技 術協力を進め、新サービスを実施、その後、アメリカやオース トラリアなどにも広めたい考えだという。

 いいじゃないですか。どしどしやって欲しい。あとはドコモの電話番号を他社に移せるようになれば、競争は一段と激しくなる。我々使用者にとっては利便性が増すのに加えて、安くなると言うわけです。(23:40PM)


2002年07月14日(日曜日)

 (23:01PM)久しぶりにフジの番組がなかったのでNHK特集をゆっくり見たのですが、著作権の問題(9時からの特集)はなかなか面白かった。これはコンピューターOSソフトのソースをブラックボックス化する(WINDOWS など)か、オープンとする(リナックスなど)かの問題と相通じる面がある。

 我々が家やオフィスで使っているコンピューターはまだ大部分がソースをブラックボックスとしたwindowsが主流だ。これは言ってみれば、使用者が恒常的にマイクロソフトに著作権を認めて、その対価を払い続けている形。対して、リナックスは最初から ever-changingの形で世界中の利用者がよりよい形に変えている。皆で「PUBLIC DOMAIN(公共領域)」でコラボを繰り返している形。

 アメリカでも著作権は最初14年だったとは知りませんでした。それが50年になり、75年になり、そして95年になった。今はミッキーでも大体2020年前後。95年に延長された段階(1998年だと番組では言っていた)で、「憲法違反」の訴訟が起きて、今喧々囂々の議論が起きている。リナックスの例を取れば、やはり短くするのが筋なんでしょうね。
 ――――――――――
 リナックスで思い出したが、土曜日のBSジャパンのネクスト経済研は面白かった。司会をしていても、身を乗り出すテーマというものはある。今回はそうでした。15回目の今回はサイバーテロを扱った。

 番組の途中で、ゲストの話を聞いていた私の左隣の三浦さんが心配からだろう、眉間に皺をよせるほど、聞いていて寒気がする内容。彼女も「これは大変だ」と思ったのだろう。しかし、まだ若いのに眉間の皺が定着してもと思い、「そこまで心配しなくても....」とつい声をかけてしまった。σ(^^) 番組の中で。

 そもそも番組は6月の末に「アルカイダが対米でサイバーテロを計画している」とのワシントン・ポスト報道もあったし、ここで一度専門家の話しを聞こうと言うことだった。ゲストはコンピューター・セキュリティの専門家、レイヤーセブンの社長である杉原修さん。杉原さんは、いろいろな形で日本政府のコンピューター、軍事に関わるセキュリティの仕事をしておられる方である。

 9.11という物理的・暴力的なテロを受けたアメリカが「次のテロ」(サイバー、物理的テロとサイバーの合体型など)を心配しなくてはならないのは当然だ。ブッシュ大統領もそれなりきに動いている。杉原さんは、「サイバーの世界では正規軍に属するコンピューター要員を含むいろいろな勢力がお互いに常時火花を散らしているのが当たり前」と指摘、ワシントン・ポストの記事のようなことは今年3月にドイツで知っていたとした上で、日本を巡ってもどちらかというと敵対的なアジアの国が、そのターゲットに日本を狙っている、と指摘する。

 彼によると、日本のコンピューター保安システムの欠陥は、

  1. ソースがブラックボックスなウィンドウズをOSとして使っているため、完全自前のセキュリティ・システムを構築できないこと
  2. 危機に対する総合的な指揮体系・法体系が整備されていないこと
 だという。具体的に言うと、ドイツではかなり前から、そして最近ではアメリカでもソースが公開されているリナックスで上位システムを構築しているが、日本は依然としてソースがマイクロソフトに握られているウィンドウズに依存している。これは極めて危険だというのです。アメリカまでも軍の最高部署はリナックスを使っているとは知らなかった。アメリカでは、「今でもウィンドウズを使っているのはセクレタリー・クラス」(杉原さん)と。

 次に体制面。日本の場合はサイバーワールドでの攻撃に対処する場合の法整備が極めて遅れている上に、指揮系統が不明確だという。「これは懸念材料です」と。日本は歴史を見れば明らかだが、今まで海に守られてきた。しかし、サイバーの世界には太平洋も日本海もない。庇護膜としての海はないのである。

 サイバーテロの攻撃に晒されるのは通信システム、ダム、貯水・水道、航空管制システム、原子力発電所などだと言われている。私は日本の場合は新幹線が危ないと思ったのだが、杉原さんは「新幹線はサイバーアタックでは暴走はせず、停止する。しかし、日本経済の動脈が止まることには違いない」と。杉原さんの言葉を聞いて、「日本も早急な対処が必要」と思ったのは、私、三浦さん、もう一人のゲストの高橋さんだけではないだろう。

 では個人としては。杉原さんは、

  1. 常時接続になっても、不必要なときにはコンピューターはなるべくネットワークから切り離す(電源を切る)
  2. きちんとしたファイアウォールを構築する(ウィルス防止ソフトとは別に)
  3. ネット取引(銀行、証券など)は、細心の注意をしながら、記録を残しながらやる
 必要があると指摘していた。極めて示唆に富み、警告的で、ネットワークの持つ危険性を改めて認識した一時間だった。感じるのは、番組はゲストが私が知っている以上ことを知っていればいるほど、余計面白くなる。(23:15PM)


2002年07月13日(土曜日)

 (11:36AM)ウォール・ストリート・ジャーナルなので契約している人しか読めないのですが、今朝これまで読んだ記事の中ではこの記事が一番面白かったな。見出しは「SEVEN QUESTIONS:David Tice Thinks the Bad Stuff Is Only Just Getting Underway」というのです。その七つの疑問とは

  1. Walk us through the bear case today or how could things get worse from here?
  2. Is there a bubble we're all overlooking today?
  3. Where are your biggest short positions?
  4. Seems we've come through a three-year stretch that was the best environment for short sellers in a long time. Is it harder to find short ideas than it was two years ago?
  5. Are you expecting more accounting scandals?
  6. On the sunnier side, some investors are saying our current integrity issues will lead investors to companies with cleaner, leaner balance sheets along with more honest managers. And the likes of Warren Buffett and Bill Miller of Legg Mason are predicting lower, but positive returns of 7% or so for stocks in coming years. What's your response and when would you be bullish?
  7. Despite the past five years' volatility and sagging returns, millions of 401(k) investors are buying shares of stock mutual funds each month. Most would say that staying the course is the right thing to do in times like this. What would you say to them?
 まあ大して意味のない質問もあるのですが、簡単に答えだけを拾うと、
  1. 3000ドル
  2. yes 不動産、ハウジング関係の株、structured finance
  3. 依然としてテレコムだ、半導体も
  4. いやいっぱいある
  5. yes
  6. Maybe at the margin [investors will focus on cleaner companies]
  7. They ought to preserve principal rather than be thinking about getting rich SP500でなく、マネーマーケットファンドの方を推奨する
 さて、この意見をどう考えるかです。しかし、日本の市場とアメリカの市場が置かれている環境では「時間」という大きなファクターの差がある。これは、考えておいた方が良い。(11:53AM)


2002年07月12日(金曜日)

 (17:23PM)メチャ面白いアルバム、それに曲を発見しました。新宿伊勢丹の地下2階は面白グッズを集めたようなフロアでたまに覗くのが楽しみなのですが、その一角にCDコーナーがあって、普通のCDショップでは買えない代物が多くある。木曜日でしたか、そこで買ったBAH SAMBA というグループのアルバムが面白かった。

 全然知りませんでした、このグループ(多分)。ネットで調べると、こんな説明が出てくる。要するにサンバなのですが、ソウルの趣を吹き込んだ、ということでしょう。で、その6曲目に「It tasted good」というのがあるんですが、これが笑える。

 多分ラテン系の人々、ペアかもしれないが食事しているであろう場面の音が曲の最初と最後に入っているのですが、その部分がすごく想像力を駆り立てられて笑えるのです。つい笑みがこぼれる。途中でもいろいろ雑音が入りますが。

 私がずっと前から好きというか、面白いと思っている曲の一つにポール・マッカートニーの「TUG OF WAR」というアルバムの中の、ポンドが下がっている、円は上がっているといった曲がある。コインの落ちる音から始まるのが面白いと思っていたのですが、この「It tasted good」はそれに輪をかけている。

 どうってことないアルバムですが、ノリもいいし、笑えるし、ちょっと今までのアルバム、曲に飽きた人にはお勧めです。(17:30PM)


2002年07月12日(金曜日)

 (08:23AM)読売新聞で知ったのだが、中国で製造された3種類のダイエット用健康食品を購入・服用した男女12人が肝障害を発症し、うち一人の女性が死亡したという。この健康食品には、表示されることなく医薬品にしか使用が許されていない食欲抑制剤のフェンフルラミンや甲状腺ホルモンが検出されたという。

 成分不正表示という問題もあるし、厚生労働省が日本で販売されているこうしたいわゆる健康食品を把握できていなかった問題もあると思う。しかし私は、日本のいわゆる健康食品ブームそのものにも大いに問題があると思っている。

 このブームが例えば自然野菜をしっかり食べる程度のものだったら望ましいし、問題はないと思う。しかし、えたいの知れない一種の風評のようにして広まるいかがわしい食品(しばしば輸入食品)まで「健康」の名の下に広まり、それがマスメディアなど媒体を通じてより一層広まっているとしたら問題ではないかと。健康ブームはいいが、日本のそれは変な方向に向かっていて、それが死者を出したのではないかと思う。

 私は、サップリメントと言われるものを含めていっさいその種の食品を口にしない。リポビ何とかといったものも飲まない。食に対する基本的な考え方はこうです。今の我々人間は、種としても最低でも20万年の時間を経ながら何が食べられ、どう食べられ、何が食べられず、何が栄養になるかを検証してきた。その結果が今の食体系だと。

 そんなに長い歴史の中で培われてきた食の世界に、「これを食べれば健康になる」といった魔術的食材が突然何種類も現れる訳がない....と。しかも今の健康食品ブームは、その人の健康状態を勘案せず、医師の見立ても無しに「誰にでも効く」といった広まり方をしている。うさんくさいことこの上ない。デフレの時代に、年50%で回る金融商品があると宣伝するようなものだ。

 女性一人の死を招いた食品が中国の産だというのもポイントだ。中国は確かに食の国だ。世界の食べ物のかなりの部分は中国発だ。この点において中国を崇拝するのは間違っていないと思う。富を独り占めにした絶対王朝が、食文化の発展を促した。しかし、だからといって中国が健康食品のメッカだと考えることは間違いである。もしそうだとしたら、歴代の中国の皇帝はもっと長生きしていなければならない。健康に生きたはずだから。しかし、100年、200年生きた皇帝の話は聞かない。

 沖縄とかロシアの一部で健康に生き、長寿を楽しんでいる人々の話を聞いていると、健康と長寿のこつは以下の四点に集約されるような気がする

  1. 腹8分に食べて、良く噛むこと
  2. 良く寝ること
  3. 労働を含めて適度に体を動かすこと
  4. そして、くよくよしないこと
 人種を問わずにそうなのだ。ロシアではヨーグルトをよく食べるとか、沖縄では海のものを食べるとか食べるものは違っていても、サップリメントを飲んだから健康に生きられたという話は聞いたことがない。最後の4番目「くよくよしない」が実は健康に一番重要なのではないか。

 例えば毎日5種類の健康食品(サップリメント)を食べ(飲み)ている人がいるとする。その人がある日4種類しか食べ(飲み)なかった。その人が一種類を食べ(飲み)なかったことを後悔してくよくよしているようだったら、その人にとって健康は最初から無理な望みだと。

 私は全く参加していないし、今後も参加する気持ちがないのでやってもらって結構なブームだが、上の4条件で自然に生き、活力絶えたら死ぬというのが自然だと思う。上の4条件を満たす生活をしているか、というとそれは疑問。しかし、だからといってその不足分をいかがわしい食品やサップリメントで補えるとは思っていない。自然のもの、おいしいと思うように食べるのがすべてではないでしょうか。(08:48AM)


2002年07月11日(木曜日)

 (16:53PM)あるラジオ番組のために今週一週間のニュースを振り返っていたら、七夕の日にこういうニュースがあった。

 証券アナリストがテレビに出演して特定の企業について語る際、その企業の株式を保有しているかどうかを明らかにしなければならない――。証券業界の自主規制団体、全米証券業協会(NASD)などが定めた新ルールが9日から発効する。大手証券会社のアナリストの投資判断は客観性に欠けるとの批判が市場で高まったのに対応する新規則だ。

 経営破たんしたエンロンでは、破たん直前までアナリストが同社株を買い推奨した例が出たことから、アナリストの中立性に疑念が高まっていた。新規則ではテレビ出演するアナリストに、担当企業への投資状況などを開示させることで、個人投資家に対しアナリストの利益相反の可能性について注意喚起する効果を狙う。

 9日から実施ということは、その時点から証券アナリストがCNNとかBloombergとかCNBCに出演した場合、ある銘柄についてコメントするときには「自分がその株を持っているか、いないか」を明らかにしなければならない、ということ。で、実際に行われているんでしょうかね。こちとら日本に住んでいて、CNNやBloomnbergをそれほど頻繁に見るわけではないので知りませんが。

 これは良いことかもしれませんが、例えば生(ナマ)で出ていたときなどにはややこしいですね。ずらずらと言った名前の中に一つ保有している株の会社があったら、その旨言わなければならない。これはなかなかしんどい。忘れたらどうするの ? 言わなかったら後で指摘が出て規則違反と。自主規制団体の規則ですから、どのくらい守るべきかという点についての基準がはっきりしない。努力目標と言うことなら、あまり意味がないような気がするし。

 それはそうと、いまのアメリカでは「headline risk」という言葉があるそうだ。headline とは新聞の見出し。つまり、ある日突然ある企業の会計に関する不祥事が見出しになる。それによって当該株価が、そしてそれにつられて市場全体が下がる、といったリスクを指す。確かに、メルク、クエストと headline risk が現実化した。

 普通「企業不祥事は買い」なのですが、今回は市場全体のシステムの不備なのでそうは行かない。割高感が消えるまでは、確かに「headline risk」は続きそうだ。(17:01PM)


2002年07月11日(木曜日)

 (06:36AM)早起きしてニューヨークのマーケットを見たら、まあ良く下げている。今度は Qwest Communications。経営破綻したグローバル・クロッシングと通信回線の空き容量を相互に売買することで、約10億ドル分収益を嵩上げしたとの容疑を受け、検察当局から犯罪捜査を受けているという。同社も、容疑内容は明らかにせず、捜査されていることを認めている。

 アメリカの株式市場には三つの懸念が囁かれているが、中でもここしばらく市場を揺るがせそうなのが企業会計の不祥事。その他の二つはテロと企業収益。株価本位主義のアメリカでは、株価を高く保つことのメリットは大きく(企業買収、ストック・オプション、年金など)、かなり多くの企業で「なんとか株価を高く保つための努力」が行われていた可能性が高い。その一つが収益を膨らます為の不正会計。それが今一つ一つ株価低迷の中であぶり出されてきている。市場が「不正経理」全般を織り込むまで続く可能性がある。

 また、自動車好調の日本からはほど遠い事態ですが、Banc of America Securitiesによって一株当たり収益見通しを引き下げられたGMとフォード(ダウ構成銘柄)が大幅安。株価下げの中で市場の混乱に拍車を掛けたのが、SPの発表した「S&P500」の構成銘柄入れ替え。よりアメリカ企業の株価指数とするための措置だそうでウォール・ストリート・ジャーナルの記事には以下のように出ていた。

 More than a dozen big stocks were affected by Standard & Poor's decision to remove foreign-based companies from its S&P 500 Index and replace them with companies that are based in the U.S. S&P said the move was to align the index as a purely U.S. index, which S&P said is its current mandate.

  Royal Dutch Petroleum, Unilever, Nortel Networks, Alcan, Barrick Gold, Placer Dome, and Inco will be removed. Goldman Sachs Group, Prudential Financial, United Parcel Service, eBay, Principal Financial Group, Electronic Arts, and SunGard Data Systems will be added.

 アルキャンが除外されているのは、どうしてでしょうかね。ノーテルも。すっかりアメリカの会社かと思っていましたが。ロイヤル・ダッチ、ユニリーバは理解できるのですが。10日の主要株価指数の引値は、
DJIA * 8813.50 -282.59
NASDAQ * 1346.02 -35.10
S&P 500 * 920.47 -32.36
 よう下げたものですな。ダウは昨年9月11日のテロ後の8000ドル前後まで行った安値には遠いのですが、SPは1998年の秋以来の安値だと思う。Nasdaqもそのころからの安値。ダウはテロ後もよく頑張っていたと言うことです。地価本位制だった日本と同様に、株価本位制のアメリカが株価の連続的な低落にはまっているとしたら、その影響は深刻です。

 アメリカの場合は、まだ不動産は昨年一年間の急速な金利引き下げの影響が残っているのか、売買価格、賃貸価格など非常に高いらしい。つまり、株価は高値から大幅反落を開始したが、不動産はまだ高いということ。資産効果(逆資産効果)を考えるときには、日本の場合もそうだが株価と不動産の両方を考える必要がある。アメリカはまだ一方が高い。当面はアメリカの不動産がどう動くかを見る必要があるのですが、それも落ちだしたらいよいよアメリカ経済の牽引車である消費にも黄色信号が付くことになる。なぜなら、アメリカの消費者は潤沢な貯蓄や給与から消費をしているのではないからだ。(07.00AM)


2002年07月10日(水曜日)

 (08:36AM)7日に書いた長野県の知事と議会の対立に関する文章に関しては、いろいろな方からメールを頂きました。長野県の方から、そして遠くドバイの方から。その後の長野県の世論調査の結果などを見ると、知事に対する支持が強いように見える。しかし、議会選挙が同時に行われる選択をしなければ、基本的な対立構造は溶けない。また知事派の議員がそう沢山いるわけではないから、議員サイドの構成が直ぐに大きく変わるとは思えない。

 ただし、選択を迫られたら県民は徐々に決めざるを得ない。今の状況では知事的手法に対する支持の方が、議会サイドに対する支持を凌駕しているように見える。しかし、投票行動にはどう表れるか。

 以下に紹介するメールもそうなのですが、「両方欲しかったんでしょ」と長野県の人に言うと、「そういわれれば、そう」という反応が多いこと。つまり潜在的に選んでいるのです。「変化、改革」と「安定、慣性」の間の選択は、長野県民だけの問題ではない。

 大変貴重なご意見を拝見しました。

 なぜ田中知事は当選したか? 私は地元地銀のOBですが、県の指定金融機関のトップが県庁に反旗を翻して対抗馬を担ぎ出すなんて、金融界の常識では驚天動地だったと思います。私も頭取気が狂ったかと思いました。事実土建業者は大口預金を下ろしたものです。負ければ辞任覚悟だったと思います。保守的な金融のトップ(他の財界人も)が反対したということは決定的な要因でした。(何人もの人からその意見は聞いた)それほど対立候補の前副知事は評判悪かった。自業自得仕方がありません。

 そこまではいいが、あの人はいままで部下を持ったこともないし、上司を持ったこともない、子供を育てたこともない、そんなところが結局出てしまうのでしょう。しかし県議が言うようにそんなに悪いことをやっているわけではない。小泉さんよりずっと改革を進めている。県議は95%が前知事を押したので、田中知事を憎くて仕方ない。

 おっしゃるように県民はアンビバレントなところを楽しんでいる。それは真実でしょう。言われてみればああそうかと思う。私自身もそうです。

 田中知事にはもっとやってもらい世間を賑わしてもらいたい。これで終わればテレビや新聞を見て楽しむことがなくなってしまう。ちょうどW杯が終わったみたいになってしまう。またまた普通のつまらない県政に逆戻り。あの人がいるから騒ぎが起こって(?)楽しいのに。

 最後の「楽しいのに」というのが、実は県民の素直な意見でしょう。豊かな社会の、一種の政治ショーの面もある。しかし、重要なインプリケーションを持つショーでもあります。日本の中心の県で起きていることが、特殊的事態であるわけはない。

 ドバイの方は私の文章を news and analysis で読まれておられる方ですが、企業名から個人名まで出てきますので、ここでは一部を。

伊藤様:定期的に購読しているのは伊藤さんのニュースとリチャードクーさんのメモの2紙ですが、何れも示唆に富んで何時も勉強になります。特に今回の伊藤さんの長野レポートは秀逸です。朝日の記者にも読ませてやりたいほどです。いつも自らの足で稼いだ記事には感心させられています。Ambivalentをよしとするのは島国国民の特性かも知れません。

 ところで、ドバイは中東の香港、或いはシンガポールとも言われており 中東地域ではもっとも自由な貿易都市です。一度こちらにも足を運ばれ 中東レポートでもお書きになってはと存じます。その際はアテンドさせて いただきます。取り急ぎ感想まで。

 本当に行きたいんですよ、中東には。近く実現させたい。その時はよろしく。(09:11AM)


2002年07月08日(月曜日)

 (15:03PM)書店にはまだ出ていないのですが、「親日派のための弁明」(草思社、キム・ワンソプ著)という本を読み始めました。韓国で実質的に入手不可能になっている本の日本語訳。

 まだ読み始めたばかりですが、朝鮮半島を統治していた当時の日本の役割を、ただ単に侵略者という見方をするのではなく、半島の近代化に果たした役割などを含めて包括的に見直そうという趣旨の本。著者は、韓国でベストセラーもある人気作家。読み始めたがなかなか説得力もあるし、刺激的。

 戦前の日本に対する評価は、台湾と韓国では全く違う。その違いを解きほぐそうと思っていたところなので楽しみに一冊読もうと思っています。18日には書店にも並ぶようです。(15:15PM)


2002年07月07日(日曜日)

 (17:37PM)土曜日に両親の関係で5時間ちょっとですが、今やマスコミの関心の的となった長野県に行って来ました。話題の中心の下諏訪ダムの直ぐ近くを通ったり、諏訪の人とちょっと話したり、地元の新聞を読んだり。

 で思ったことはこうです。東京の新聞社説などには、「県民不在の県政混乱.....」とある。しかし、聞けば聞くほど、話せば話すほど、圧倒的な数の力を持って田中康夫知事に不信任を突き付けたものの、それ以外には特に目立つところもない、日本の各県ならどこにもありそうな県議会と、自分の不信任案が議会を通ろうかという日にまるで結婚式の新郎のような白基調の背広を着て議会に現れた知事の組み合わせは、実は県民の心模様そのものであり、対立も県民がある程度望んだシナリオ通りの展開の、しかしちょっと行き過ぎた形だったのではないかと。

 だってそうでしょう。両方とも県民が選んでいる。そしてこの組み合わせを選んだ県民に聞くと、「議員なんてこれまで通り選んだわよ....田中さんはもうちょっと考えたけど、面白そうだったので...」という説明が圧倒的だった。つまり、県民は二つの代表を使い分け、県知事には県議会議員にないもの、今までの知事にはないものを求めた。両方欲しかったのです。地味な県議と派手な知事を。

 県議には着実な、今まで通りの安心できる県政を、しかし知事にはこれまでとは違った、何かワクワクさせてくれるパフォーマンスを求めたと言っても良い。両方欲しかった。そういう、アンビバレント(ambivalent)な心模様の結果としての選択だった。つまり、県民は最初からこの両者の対立を望み、仕組んだのです。悪く言えば欲張った。たった二人の副知事出身者が41年も県知事をしていたという事情もあるかもしれない。しかし、改めて言いますが、この組み合わせを選んだのは県民です。

 その結果、県政に対する関心は今までのどの時期よりも県内からも、県外からも高くなった。つまり、県民の思惑通りに芝居は進んでいたのです。別の言い方をすれば、県民の心模様の使い分けで生まれた議会と知事は、シナリオ通りの対立劇を演じさせられる環境に置かれた。別の言い方をすれば、知事と、あの知事を押しつけられた県議会は、県民に踊らされていたのです。県民不在どころではない。

 何が県民の思惑を外れたかというと、もうちょっと大人だろうと思っていた主役の二人がどうにもソリが会わなかったことです。もともとソリが会わない主役を二人選んで「うまくやれ」というのは虫の良い話ですが、それについては県民はたかをくくっていた。しかし、田中康夫という人には上司を持った経験も、部下をもった経験も、ましてや行政経験もない。多くの人が指摘する実に特異な個性もあったかもしれない。一方の県議には、地元のしがらみが絡みついている。よそ者がなんだという気持ちもある。
 ――――――――――
 自分達(投票者としての県民)の心模様の投影だから、これは結論が出ない。なぜなら、今でも長野県の県民の気持ちはアンビバレントなままだ、と想像されるからです。彼等は改革的安定、または安定的改革が欲しい。「改革」を知事に、「安定」を自分達に身近な県議会議員に求めている。だから、選挙をしてもこの対立が解消するとは俄には期待できない。何故それが分かるというと、県民誰に聞いても、「どうなるんでしょうか」と。こっちが聞きたい。気持ちの整理もまだ出来ていない。かといって、彼等が深刻かというとそんなこともない。仕組んだ芝居がうまく行き過ぎてちょっと困っている、といった風情。どだい県の政治は、身の安全に直ちに響くものではないのだ。

 で私は思ったのです。県政の停滞とかいうが、県知事が空席になっても、県議会が機能しなくても、明日明後日に長野県が潰れるわけでもない。投票者たる県民が自らのアンビバレントな気持ちを整理して、どちらで行くのか決めるまでこの混乱は続くのだろう、と。権益以上に気持ちからしてアンビバレントなんだから、簡単に解決するわけはない。今でも世論調査すると、田中康夫の支持率が高い。ということは、彼的県議が出てくる可能性は低いだけに、対立の長期化を予想させる。県議的知事は、一人出てくれば問題は解決する。しかし、県議は少なくとも50人はいる。これには時間がかかる。
 ――――――――――
 一つだけ私が警告しておきたいのは議会と行政の長にアンビバレントな期待を寄せているのは、長野県の県民だけではないということです。日本の国民全部にそういうところがある。だとしたら、首相公選制が施行された場合の日本の政治は、今の長野県のようになる可能性が十分にあるということです。議会(衆議院、参議院)も首相も選挙民の直接選挙の結果になる。しかし、それがアンビバレントな国民の心模様を直接反映して、極めて対立的構図だったら.....と正直心配になるし、それは今の長野県を見れば現実味を帯びる。。

 実は小泉政権にもそう言うところがある。なぜなら、小泉さんという首相は、実は自民党員という限られた範疇ながら、”公選”の勢いで生まれた政権だからです。日本全部の国民にとって、今の長野県の事態は他人事ではない。(18:00PM)


2002年07月05日(金曜日)

 (17:37PM)これは笑える。アメリカの企業会計を巡る不祥事が相次ぐ中で、我々が慣れ親しんだ略語の本来の単語が以下のような単語列びに変化してきているようです。時事通信さんの「金融観測」という記事ですか。ちょっとお借りします。

ウォール街“最新”会計用語集

CFO=“Corporate Fraud (不正)Officer”(本来は Chief Financial Officer)
CEO=“Chief Embezzlement(横領)Officer”(Chief Executive Officer)
 CFOは本来は財務担当役員のことだが、最新の“ウォール街的意訳”では 『不正担当役員』、最高経営責任者を意味するCEOは『最高横領責任者』と いったところか。正味の資産価値であるネット・アセット・バリューは

NAV=Normal Andersen Valuation

 金利や税金、償却などを行う前の収益はEBITDAで、エビットダ、エビー タ、エビダなどと称されるが、今では「Earnings Before I Tricked The Dumb Auditor」を略したものと揶揄される。日本語にすると「ばかな会計士をだます前の収益」か。本来は「Earnings Before Interest, Taxs, Depreciation and Amortization」

 このほか紹介すると、金利・税金を除く収益のEBITは「Earnings Before Irregularities(反則・不法)and Tampering(不正・買収)」.....など。

 しかし、5日の日経朝刊によれば、日本公認会計士協会は、01年に実施した監査法人の業務内容調査の結果、対象となった法人の約9割に改善勧告を出した、という。アメリカを笑ってはいられない.....ということです。(17:45PM)


2002年07月05日(金曜日)

 (12:12PM)私も見て「これはなかなか良い」と思っていたのですが、この写真すこぶる評判が良い。いや私がポーズを指示したんじゃないですよ。6月26日のコーナーに書いたとおり、私はただシャッターを押しただけ。彼女らが数秒のうちに考えてやったことです。実はその前に撮った一枚は、普通のポーズだった。「では、もう一枚(one more)」と言ったら、このポーズになった。

 笑顔がいい、3人の寄りかかり方が良い、一つの国旗の下に3人がいるのが良い、韓国の応援色である赤で着ているものが統一されているのがよい.....などなど。私がいままで撮った写真の中でも秀逸のものになりそう。実は、ある雑誌に載るかもしれません。この写真が。(12:17PM)


 ソウル市庁舎前で、ドイツ・韓国戦後の深夜に


2002年07月03日(水曜日)

 (22:51PM)カーンが今回のワールドカップのMVPになったと聞いて驚愕していたら、この投票は決勝戦の前に締め切られたと。記者投票だったらしい。最終戦を見ないで大会のMVPを決めるとは大胆ですな。

 確かに準決勝までのカーンは完璧だった。しかし、大会全体を通せば、やはりロナウドが最優秀選手ではなかったかと私は思うのです。FIFAのワールドカップはあれやこれや、驚くことが多い。しかし、それを乗り越えてのあの視聴率。このアンバランスが特徴ですな。2006年のドイツ大会でも繰り返すのでしょう。
 ――――――――――
 それはそうと、先日紹介した白石康次郎さん、ヨット冒険家ですが、どうやらこのページが公式HPのようです。kimura さんが教えてくれました。(23::00PM)


2002年07月03日(水曜日)

 (09:51AM)おんや、 decouplingですかね。火曜日のニューヨークの株価は安い、というより大幅続落しているのに、日本の株は朝方だけ見ると上げている。まあ、おもんばかっての特殊な買いが入っているのかも知れませんが。

 しかし、いくら日本経済がアメリカ経済に依存する度合いが依然として高いと言っても、だからといって発射台の違うアメリカの株と日本の株が手に手を繋いで(coupling)歩まねばならない、という理由はない。向こうはまだ発射台が高い。こちらは一回低くなっている。

 そういえば、先週韓国に行ったとき姜さんが面白いことを言っていた。

 韓国企業の伸びは今後凄まじいものになると予想されていて、従って株価も高かったのですが、ここに来てアメリカの株につれて安くなっていて、不思議なんです。こういう状況はいつまで続くのでしょうか、日本はそういうことはなかったでしょうか ?
 と。考えてみれば、decouplingは別に珍しい状況ではない。ブラックマンデーのあとに日本の株が世界で真っ先に反騰に転じたのは良く知られている。それがアメリカの株を勇気づけた。当時の日本が今の韓国かどうかは、多分違うと思う。韓国はまだ経済の規模が小さい。世界経済の牽引車にはなれない。

 しかし、アメリカの株が下げるから必ず日本の株が下げなければならない、という理由もない。市場には歴史があり、発射台が違う。まあ、朝9時45分くらいの相場を見てだけの印象ですが。昨日も東京の株は上げていた。(10:00AM)


2002年07月02日(火曜日)

 (16:15PM)家に送られてきている Businessweek を読んでいたら、editorials のところに、「The U.S. Economy Can Survive The Scandals」という投資家鼓舞的文章。今のアメリカ経済は大変だという記事ばかり最近読んでいるので、へそ曲がりの私はさっそく読みました。

 内容は見出しの通り。現時点で@投資家が Corporate America に裏切られたと感じ、A企業経営者達の言っていることが信じられないと思い、Bさらには次のスキャンダルを恐れて投資家が資金を株式市場から引き揚げるとしても、「それは理解できる」としながらも、投資家は重要なことを想起する必要があると指摘。具体的には、アメリカの資本主義は

  1. 80年代のハイパーインフレ
  2. SL(貯蓄金融機関)危機
  3. 80年代の海外企業との厳しい競争
  4. 87年のブラックマンデー
  5. 97年のアジア通貨危機
  6. 98年のLTCMの破綻
 など過去20年間に繰り返し発生した(一見修復不可能な)危機を乗り越えてきた、と指摘し、今回も乗り切りは可能だと主張している。「すべての危機は、官民両方の”必要なことはする”という意志によって乗り越えられてきた」と。そして、今回も危機乗り切りが出来るであろう理由として
  1. 監督当局、政治家、企業経営者達が問題の深刻さを認識するのにちょっと時間がかかった
  2. しかし、NYSE、SEC、SP、それにコンファランス・ボードなどが企業統治に関して新しい基準作りを始めている
  3. もっと肝心なことには、ブッシュ政権がこの問題への取り組みを約束していること
 などを指摘して、「こうした動きが一朝一夕に成果を生み出すことはない」としながらも、いずれ問題は正されると楽観論を展開している。

 まあそうなんでしょうね。企業の不祥事でつぶれるほど、資本主義は脆弱ではない。危機が起きると、「もう世も終わり」というような論調が高まる。しかし、人間の社会は多少の不祥事など織り込んで進んでいくと考えるのが自然だ。でなかったら、この地球上での人類の天下はとっくに終わっている。だとしたら、この雑誌の主張していることは基本的には正しい。

 しかし、個々の投資家にとっては、相場の波の中で自分のポジションがどのようになるかが一番重要だ。人間の投資タームは短い。いずれ良くなると言っても、必要な時に株式貯蓄した資金が半分になっているなら、アメリカの投資家にとっては「敗北」を意味する。だからBusinessweekも社説の最後で言っている。

 一番大きなリスクは、1990年代に根拠なき熱狂(irrational exuberance)にうかれた投資家達が逆方向に走り、根拠なき悲観論(irrational negativism)に取り憑かれることだ。
 と。アメリカ人の性格を考えるとあり得そうもないが、人間が常に同じ行動をするとは限らない。「根拠なき悲観論」が蔓延すれば確かに怪我人は多数出る(その後は絶好の買い場の到来と言うことだが)。この雑誌の結論はまたしても投資家鼓舞的だ。最後にこう述べている。
 懐疑的な態度にならざるをえないのは、そうだろう。正しい。しかし、株式市場から資金を引き揚げるのは正しくない。アメリカ経済は過小評価すべきでない回復力を持っている
 と。「過小評価すべきでない回復力」に関しては、誰かが言ってましたな。まあ、Businessweekの主張は、実にアメリカの雑誌らしい。これが日本の雑誌だったら、「というわけで、大変です」で終わっている。

 日本との比較が出てくるかも思ったら出てこなかったのが予想外と言えば予想外。しかしずっと昔から思っていたのですが、実は日本人は「悲観論を装うのがうまいだけで、実は心の底ではなんとかなる」という根拠なき楽観論者なのではないかと。江戸時代の長屋の住民が悲観論の中で暮らしていたとは思えない。

 日本が問題なのは、根拠レスな楽観論ではなくて、根拠フルな楽観論を構築する方途を知らないことなのです。アメリカの雑誌を読みながらそんなことを思いました。(16:48PM)


2002年07月01日(月曜日)

 (08:56AM)見ていて、バラックを欠いて攻め手のないドイツは気の毒でした。対して、ブラジルにはロナウド、リバウド、ロナウジーニョの「3R」がいて、全体的には押されているように見えても、あっという間にチャンスを作れた。そしてそれをものにした。その差でしょう。やはりブラジルは、強かったということです。

 ドイツは2006年の開催で、今年は準優勝くらいが一番良い。今年優勝したら、今年のフランスのようになる可能性がある。目立つ選手がいないなかで、「ブラジルが優勝したのは当然」とドイツの監督が言っているのは真実だと思う。

 それにしても、神様は本当に時に残酷だ。カーンの涙はそれを物語っている。評価が高まれば高まるほど、その人がミスを犯しやすくなるのは人の世の常なんでしょうか。直前の指の怪我が響いたのか、まさかのファンブル。海外を含め、多くの新聞が、「カーンが今大会で犯した唯一のミス」と書いていた。それを走り込んできたロナウドに決められた。「慰められるなんてことはない」というカーンの言葉が痛々しい。

 カーンは、4年後でも37才。「次は素晴らしいものになる」と言っていましたから、私には2006年も闘う意思表明のように聞こえた。シーマは今年38才でワールドカップに出ていたので、2006年にカーンがでられない理由はない。

 これに対して、2年半苦しみ抜いたロナウドには、神様は素晴らしい舞台を用意した。32年ぶりの8得点による今大会の得点王。彼はあのペレに列んだ。歴代3位。まだ25才。もっと上に上がれるチャンスはまだある。

 韓国ばかりが終盤は話題になりましたが、日本チームの出場2大会目にして5得点は素晴らしいと思った。しかも一次リーグ突破。もともとサッカーが盛んな朝鮮半島では、1966年に北朝鮮がイタリアを破った輝かしい歴史がある。国技が相撲の日本とは、キャリアは明確に違った。

 今度の大会で決まったシュートは161本。その161本のシュートの一つ一つに成功した選手の思いと、防げなかったキーパーの思いがある。むろん、数え切れないキーパーが防いだシュートにも、両サイドで思いがある。

 チケッティング、内部抗争など失態も目立ったFIFA主催の17回目のワールドカップでしたが、テレビの視聴率はこのスポーツイベントが類い希なるコンテンツであることを証明している。2006年のドイツ大会はどんなものになり、どのようなドラマが待っているのでしょうか。日本代表チームには是非行って、今年以上の活躍を見せて欲しい。

 ニューヨーク・タイムズは「ブラジルの直感がドイツの効率性を破った」と解説していた。しかし、ドイツは効率性も落ちていた。駒不足だった。ブラジルのサポーターは、「ドイツの壁を破った」と。

 カーンは本当にそれまで壁のように開けるのが難しく見えたが、3Rの才能がそれに穴を明けたといえる。「ブラジルの直感」と一言で言ってしまえばそういうことだが、そのブラジルの中でたった一人の選手の名前を挙げるとしたら、ロナウドでしょうか。2002FIFAワールドカップは、「ロナウドの大会だった」ということでしょう。(09:10AM)



ALL RIGHTS ARE RESERVED.Copyright(c)1996〜2002 伊藤 洋一