2001年03月30〜31日(金〜土曜日)

 ははは、3月の最終日に雪ですか。プロ野球が「雪で中止」というのも珍しい。年度の終わりと言うことで、ジョークを。kawamotoさんからいただいたものです。実際にはブッシュもヘルムズももっと賢いでしょうが、京都議定書に対する信じられない態度を見ているとちょっと危険な大統領という印象もする。

While visiting England, George W. Bush is invited to tea with the Queen. He asks her what her leadership philosophy is. She says that it is to surround herself with intelligent people. He asks how she knows if they're intelligent.

"I do so by asking them the right questions," says the Queen." Allow me to demonstrate."

She phones Tony Blair and says, "Mr. Prime Minister. Please answer this question: Your mother has a child, and your father has a child, and this child is not your brother or sister. Who is it?"

Tony Blair responds, "It's me, ma'am."

"Correct. Thank you and good-bye, sir," says the Queen. She hangs up and says, "Did you get that, Mr. Bush?"

"Yes ma'am. Thanks a lot. I'll definitely be using that!"

Upon returning to Washington, he decides he'd better put the Chairman of the Senate Foreign Relations Committee to the test. He summons Jesse Helms to the White House and says, "Senator Helms, I wonder if you can answer a question for me."

"Why, of course, sir. What's on your mind?"

"Uhh, your mother has a child, and your father has a child, and this child is not your brother or your sister. Who is it?"

Helms hems and haws and finally asks, "Can I think about it and get back to you?"

Bush agrees, and Helms leaves. He immediately calls a meeting of other senior Republican senators, and they puzzle over the question for several hours, but nobody can come up with an answer. Finally, in desperation, elms calls Colin Powell at the State Department and explains his problem.

"Now lookee here, son, your mother has a child, and your father has a child, and this child is not your brother or your sister. Who is it?"

Powell answers immediately, "It's me, of course, you dumb cracker."

Much relieved, Helms rushes back to the White House and exclaims, "I know the answer, sir! I know who it is! It's Colin Powell!"

And Bush replies in disgust, "Wrong, you dumb shit, it's Tony Blair!"


2001年03月29日(木曜日)

 e-JAPAN 構想が発表されましたが、ブロードバンド化は賛成。あちこちでADSLを使うことの多くなった小生から見て、ISDNはいかにも遅いし、ADSLにしてもあまり速いとは感じない。ADSLの100倍くらいのスピードが必要に思う。やはり光が必要です。ネットワークが本当に使い勝手の良いものになるには。  

†u・biq・ui・tous ubiquitous
《形式またはおどけて》遍在する(omnipresent).
 ブロードバンドの次の要件は、この単語ではないでしょうか。日本では「ユビキタス」と表記される。「同時にいたるところに存在する」という意味です。ユビキタス・ネットワークと言えば、パソコン、携帯電話、ビデオゲーム、テレビ、カーナビなどあらゆる情報機器がネットワークで結ばれ、誰もがいつでもどこでも情報のやりとりができるようになる世界。

 別の言い方をすれば、「多様な情報ネットワークの中で、必要とする情報を、時間や場所の制約を超えて、安全にかつ意識せずに活用できる社会」ということでしょう。最近は「ユビキタス+ブロードバンド」との表現が用いられる。それはそうだ。

 しかし小生はそれに加えて、「FOR EVERYBODY」というのが必要だと思う。とりあえず、一部の人が便利に使えるようになるのは仕方がない。全員が同時に使いこなせるようになるということはありえない。しかし、利用者の幅が増えないと、ネットワークはその価値を増さない。メカトフの法則でしたっけ。e-JAPAN 構想は後者の二点において弱い印象がする。あとは、ネットがどの程度の利便性を提供できるかでしょう。
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 岸、古瀬の両君から送られてきた面白いサイト。人民日報は大まじめでこう報じているのですが、これに関してはこういう理解もあるようです。


2001年03月28日(水曜日)

 昨日の私の疑問に関しては、木村さんからこんなのはどうでしょうというメールをもらいましたが、実はああ書いた後自分でいろいろやってみました。で、このサイトに載っているようなことの一部には気が付きました。知らなかったこともある。tks

 「同期」は更新があったファイルに対してのみ行われるようで、その点2回目からのアップロード、タウンロードには時間が短縮できそうです。それより一つ良いことに気が付いたのは、今までファイル更新の主対象はメモリー・スティックに対して(というよりその中のファイルに対して)行っていて、これを持ち歩いていたのですが、本日からはファイル更新の主対象は「マイインターネットディスク」内のものに対して行うことにしました。

 どうなるかというと、更新した上にそれをFTPのローカルサイドのイニシャル指定フォルダにしておくのです。FTPをかけた段階から、左側の更新元のファイルは揃っている状態になる。それをそのままFTPにかけると同時に、「同期」の対象とするのです。そうすれば、「あっちのをこっちにして、こっちのをあっちにする」といったややこしい手順がいらなくなる。

 ついでに、あちこちで使うドライバーも全部ぶちこむことにしました。コンピューターをあちことで使っていると、FD一枚に入っているようなドライバーをあちこちに持ち運ぶのは面倒です。しかし常に更新の対象になるのは面倒ですから、たとえばホームページデータが入っているサーバーの空き容量に入れるなんてのもいいかもしれない。まあ、いろいろ使い方を考えます。
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 高校野球が始まり今日の一番は昨年のちょうど今頃に行った沖縄の「宜野座」の高校が勝かどうかでしたが、21世紀枠で出て実力を心配していただけに、ちょうど3時頃行った銀行のテレビがリードを報じていたのには興味を抱きました。

 テレビ放送によれば、なんと9人の出場選手のうち7人が同じ中学の出身だというのです。甲子園に出るためだけに都会から来ている選手は一人もいないという。ナイスですね。結局かなりリードしたまま勝った。まあ、勝ち進むのは難しいでしょうが、体を見ても全体に小さい。あの投手のゆっくりした球を岐阜の選手は打ちあぐねていた。それにしても、なかなかナイスな試合だった。
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 消費者信頼感指数の急上昇を好感したニューヨークの株高も、火曜日は寝る前に見るとピンチ。まあ株価が市場関係者も驚くほど上がるのは、基調が下げの時。基調が上げの時は、投資家はもっと静かに踏み固めるように上げるものです。時々大きく上げる上げは、あまり市場の基調を見る上では信頼できない。

 それよりも円が予想通り120円台の大台の中でやや円高になってきた。予想通りです。自分のレターにも書いたし、共同通信から依頼された文章にもそう書いた。ちょっとロングが貯まっている。ドルの基調はそう直ぐには崩れないとは思いますが、いくつか心配なこともある。


2001年03月27日(火曜日)

 昨日紹介した伊藤園の「花粉症対策ジュース」は、街ではひどい品薄になっているそうで、「なかなか手にははいりませんよ....」とメールをもらいました。知らなかった。そんなに売れているなんて。まあ、昨年の3月ですが、OKINAWAからの放送で「花粉症に効くしそジュースの話をしたら、TBSの電話がパンク寸前になった」ということもありましたから、需要は強いのでしょう。今日一本だけもらえることになっているので、楽しみです。
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 久しぶりにソフトウエアの買い物をしました。テレビをほとんど見ない人間なのでコマーシャルをしていたのを知りませんでした(両氏によると、盛んにしているという)が、ジャスト・システムが発売した「一太郎11」が50MBのサーバースペースを提供しているとMenjoさんやNaitoさんに聞いたので、さっそく買ってきたのです。私が持っていた一太郎(というかATOK)は二つ前のやつで、それをどこかになくしたこともあって、新しいのが欲しいと思っていたこともあって。

 私が興味を持ったのは、いくつかある新機能のうち2つです。「インターネット・ディスク」と「ATOK sync」。期待が高かったのは前者にたいしてでしたが、やり方をよく調べてないこともあるのですが、どうも期待はずれの面がある。というのは、基本この「ネット・ディスク」はPCのハードディスクの「マイ・インターネット・ディスク」フォルダと同じコンテンツを持つように設計されている。必要なファイルだけ送ってはい終わり、ということにはなっていない。

 私は試しにネットサーバーに置いているファイルを全部送ってみたのですが、その時間のかかること。最初に考えたのは実は、「データ書庫」にしようと思ったのです。データを次々にぶちこんで、そのデータをどこからでも見れるように。しかし、「同期」を取るときに全データを同期させるとすると、時間がかかる。そしてファイルの数を少なくしないといけない気がするのです。また今日調べますが、もう使っている人で「こんなことができる」「こんな使い方が便利」というのがあったら、教えていただきたいと思います。

 文句なく「これは使える」と思ったのは、「ATOK sync」です。複数台のPCを使っている私にとって一番頭が痛いのは、実は「辞書の同期」なのです。あるPCで辞書登録する。それを他のPCの辞書に伝えるために「一覧出力」をし、「辞書登録」しを繰り返さなければならなかった。昼間登録した辞書を別のPCで夜使おうと思ったら、なかなかややこしかった。

 しかし、これをネット上で短い時間で「同期」してくれることが出来るようになったので、今後は面倒の仕事が省けた状態で、常に仕事ができるようになった。ナイスです。


2001年03月25〜26日(日〜月曜日)

 先日紹介したアーミテージ氏が中心となってまとめた「The United States and Japan:Advancing Toward a Mature Partnaership」という論文を、私のネット友でもあるkanbeiさんが、このサイトで全訳していることが判明しました。翻訳もこなれている。一読されると良いと思います。

 彼からはまた

  伊藤園が「花粉症対策」と銘打った、しそのジュースを売り出しました。 500mlでシソ150枚分、りんご果汁も加えて飲み安くしています。 自分で作る手間が省けそう。
 という一報もいただきました。私もこのコーナーの上で「花粉症対策」を掲載していますが、似たようなものかもしれない。私も少し呑んでみよう。
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 本を2冊紹介しましょう。なぜアメリカの大学は一流なのかシングル女性のおいしいマンション。最初の本は、私がまだニューヨークにいたころ、当時東京銀行にお勤めだった川本卓史さんがその後京都の大学関係の仕事についてお書きになった本。日本の大学の質については今いろいろ言われている。対照されるのはアメリカの大学ですが、そのアメリカの大学を足で歩きながら取材し、なぜ一流なのかを探った本。しかし、堅苦しい本ではなくエッセイ風で読みやすい。

 もう一人は、別のネット友であるのりちゃんが、自らのマンション購入の経験と、資格としての宅建に挑んだ体験をまとめたシングル女性のおいしいマンション。なぜマンションがおいしいのかは、この本をお読みいただけると思います。

 女性がマンションを一人で入手するのは、静かなブーム。働いて自分の所得がある女性が増えて、旅行も飽きたし、一つの目標としてという人が多いらしい。そういう人たちに、彼女の本は参考になるでしょう。ご一読を。


2001年03月24日(土曜日)

 尾道とか、広島、今治、松山には知り合いが多いんです。今年も、年明け早々に行ったところばかり。石井さんや、安保さんは、丸田君や村上君は.....今治の造船所の方々は、そして広島の自動車会社の方々は。地震と聞いて、名前が次々と思い浮かんだのです、「大丈夫かいな....」と。

 何人かには電話もしました。しばらくして落ち着いたころで。繋がらなかった人も多かった。通じた松山の丸田君によると、中国地方出身の彼にしても、記憶にないほど強い地震だったとのこと。たまたまこの週末に彼の奥さん(東京)が来る予定にしていたのが、岡山で足止めになって、結局東京にそのまま戻ったそうです。可哀想に。

 石井さんにも電話しましたが、こちらは通じなかった。村上君も。丸田君によると、松山では地震の直後には携帯電話もつながりにくい状態になったという。手動のラジオでも買っておきますか。同じような地震が東京で起きたら大混乱ですな。

 その後テレビを見ると、揺れは大きかったようです。見ただけでは分かりませんが。けが人も死者も出ている。余震がなければ良いのですが。
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 土曜日に読んだ新聞記事で一番面白かったのは、この記事ですね。たまたまこの機関から昨年10月に出た「The United States and Japan:Advancing Toward a Mature Partnaership」というアーミテージが中心となって作成した論文を読んでいたので、その二つをつなぎ合わせて読むと興味深かった。

 ラムズフェルドは相当な大物です。今まで静かにしていたのですが、ついに動き出した印象。アメリカの「二正面対処作戦」を変えうる話です。それだけ、アジア・太平洋とその要である日本が重要になってきている。ブッシュも先の首脳会談では、「日本のことは日本が...」とは言えなくなった事情がある。

 アーミテージは、「世界の人口の53%はアジアに、経済規模は世界の25%に達する」としたうえで、「今後10年にヨーロッパで大きな戦争が発生する可能性はないのに対して、アジアには今世界で最も近代化された軍隊が存在し、核武装した大国があり、そして潜在的核保有国もある。アメリカが直接的に巻き込まれそうな戦争が発生する可能性も、インド亜大陸、朝鮮半島、台湾海峡にあって、そのどれも核戦争に発展する可能性を有する」と述べている。

 ワシントン・ポストから借用して、ラムズフェルドの今の考え方をコーナーに残しておきます。

・The Pacific Ocean is the most likely theater of major U.S. military operations, as China becomes more powerful and Russia less so. This would require a reorientation of a defense policy that has been geared since the end of World War II to keeping the peace in Europe and deterring the Soviet Union.

・Operating in the Pacific will require an additional emphasis on "long-range power projection," which means greater attention to airlift capacity and other ways of sending troops and firepower across thousands of miles.

・The proliferation of missiles and other weapons of mass destruction could cause U.S. allies to limit access to overseas bases, requiring the U.S. military to be able to sustain itself while operating at long distances.

・Missile proliferation in the Third World also means that the U.S. military should place greater emphasis on acquiring planes, ships and vehicles that have "stealth," or radar-evading, capabilities.

・To achieve these goals, the armed services should cut spending on older weapons systems that they are likely to stop using within the next 10 years or so.

One Pentagon official said the review "basically does away" with long-standing doctrine that the U.S. military must be prepared to fight two major wars simultaneously. It is not clear, he said, whether the review will formally abandon the policy or simply ignore it.


2001年03月23日(金曜日)

  昼飯時に外苑前から表参道を歩きながら、そういえば青山通り(246)の赤坂見附から見て右側(北側)にはろくなレストランがないな.....なんて考えていました。本当にないんですな、右側には。逆の左側、つまり南側には良いレストランがいっぱいある。

 なぜだろうかと考えたのですが、まず実体的に言うと赤坂見附から青山一丁目までは赤坂御所でまったくなにもなし。これは仕方がない。青山一丁目から外苑前まででは、そういえば絵画館通りの道沿いに一つだけなかなかない良いレストランがある。しゃれた名前(たしかセランだった)のレストランですが、料理がそれほどうまいとは思わない。その手前の中華料理もいまいちだ。

 それをすぎると伊藤忠プラザ。何かおいしいレストランはありましたっけ。中国人の有名なシェフ(周富徳とか言った)が店を持っているのですが、おいしいと思ったことはない。月並みな中華レストランです。それなのに値段が高い。伊藤忠のビルの隣はNTTのビルでなにもなし。ともう外苑前です。

 外苑前から表参道の間も実はありそうでない。サバチーニはありますが、ここは嫌い。唯一サバチーニ・トラットリアがあって、ここのラザーニャはおいしい。しかし過ぎるとベルコモがあってここには昔は満珍楼というまずまずの中華料理屋があったのですが、閉鎖して今はなし。梅の花がありますが、まだ行ったことはない。

 そこから表参道までまったくレストラン砂漠。あるけれども、入る気がしない。表参道を過ぎて渋谷が近づくと少し食べられる店があるが、どう考えても南側に比べると劣る。たぶん建物の種類が北は良くないのです。御所か、大きなビルか、外苑前から表参道のちょっと入ったところのように東営住宅群があったりする。

 これに対して、南側は良いレストランがいっぱいある。赤坂見附から見ると、まず赤坂の一群のレストランがあって虎屋は愛嬌としても、コロンビア通りに入って上がったところの近くには名前を忘れましたがおいしい中華料理屋があって、カナダ大使館の下にも良い店があった。伊藤忠の反対側には大江戸があるし、青山三丁目の周辺もベルコモの反対側にレストランが多い。

 その後もずっとそんな調子なのです。特に表参道から渋谷に向かう青山通りの南側には、良いレストランが多い。渋谷までずっとそんな感じなのです。「あの店はなかなか...」という店が続く。なぜかと考えたら、青山通りの南には渋谷に向かって赤坂、西麻布、高樹町、南青山と懐の深い、レストラン向きの街が後ろに控えていることに気づいた。

 南ってことも関係するんでしょうかね。より太陽の光を受ける。北にあるレストランよりは、南にあるレストランの方が暖かそうだし、明るい。くだらんことを考えながら一瞬を過ごしたのですが、まあ青山通りの歩く人は南側を歩いた方が楽しいでしょうな。


2001年03月22日(木曜日)

 閑話休題を三つ。一つ目は、バガー・バンスの伝説の話の続き。良い映画だと書きましたが、実際のところあれからちょうど一週間後に私はゴルフをしたのです。そしたらなんと「18ホール中9ホールでワンパット」。多分私のゴルフ歴の中で最高でした。

 この映画の最後はパットのシーンなんですな。そして、マット・ダーモンが最後それを入れるのですが、そのときにラインがくっきり示されるのです。そのときのイメージを大事にしていたことは確かなのですが、まさかそこまで効き目があるとは。オリンピックは小さいチョコでなんと65枚の勝ち。これも最高でした。ゴルフの予定のある人は、この映画をちょっと前に見ると良い。
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 おけいで4人で昼飯を食べていたら、瀬谷ちゃんが桜の葉っぱでくるんだ寿司を出してくれた。「へえ、南から葉っぱを採取して作ってくれたのか....」と思っていたら、伊豆の桜の葉っぱを去年採取してそれを一年間塩漬けにして、そして今年出しているとのこと。

 そこから話が発展して、「桜餅」の桜の葉の話になった。彼によると、桜餅の桜の葉っぱは大体3年塩漬けにするのだそうです。そういえば、寿司をくるんだ葉っぱは桜餅のそれよりやや硬かった。「桜餅」桜の葉はかなりこなれている。時間が柔らかくしたということでしょう。
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 最後はジョークが入荷しましたので、紹介しましょう。まずまずの出来ですかね。座布団半分くらい。ちょっときれがない。「 ニワトリはなぜ道を横断するのか?」という問いに対する各賢人の答えです。

「 ニワトリはなぜ道を横断するのか?」

アリストテレス   ニワトリが道を横断するのは自然である。

カールマルクス   ニワトリが道を横断するのは、歴史上避けられないことである。

サダムフセイン   ニワトリが道を横断するのは、正当な理由のない破壊行為だ。よって我々は50トンの神経ガスで抗戦する。

フロイト   ニワトリが道を横断するのを意識しているという事実は、性的不安定さが根底にあるということの表れだ。

ビルゲイツ   わが社はeニワトリ2001をリリースする。eニワトリ2001は道を横断せずに卵を産み、ファイル管理もする。もちろんeニワトリ2001は、インターネットエクスプローラーと切り離せない。

アインシュタイン   本当にニワトリが道を横断するのか、それとも道がニワトリの下を動いているのか。

カーネルサンダー   1羽逃がしたのか!


2001年03月21日(水曜日)

 いままで日米の景気悪化の中で比較的堅調を保っていたヨーロッパ経済にも黄信号が点滅している。この日発表になった経済指標では、EU12カ国の鉱工業生産が1月は前月比1.9%の減少。さらに、ヨーロッパ経済の中心を成す旧西ドイツ部分の景況心理を指数化しているIFO産業心理指数(ビジネス・センチメント指数)は2月が94.9と1月の97.5から大幅に下落した。市場の予想は、低下しても97前後というものだった。

 この結果、この日は株安、ユーロ安が進行した。21日の東京市場がPKOの噂もある中で上がったものの、他のアジア市場もヨーロッパもそしてアメリカも安かったが、ヨーロッパの株式市場の全面安が目立った一日で、ヨーロッパ各地市場は軒並み3%以内ながら軟化した。ユーロも今朝見ると、1ユーロ=90米セントを割って89.60セント前後。

 東京市場でもしPKOが入ったとするならば、それはFOMAの利下げ後にニューヨークの株価が急落したことから、世界的株安の防波堤になろうという意志があったのでしょう。しかし、世界の市場では引き続き株価水準の見直しが進んでいると言うことです。21日のダウの引値9486.19ドルは1999年3月4日以来の安値。ニューヨーク・ダウは2日間で5%弱下げた。引け際まで高かったNasdaqも下げた。

 では、FOMCが利下げ幅が0.5%にとどめたのは失敗かというと、昨日も書きましたがそうは思わない。0.75にしても、状況はたいして変わっていなかったでしょう。つまり、0.75%の利下げで市場の機嫌を取ったらではヨーロッパやニューヨークの株価も持続的上昇基調に入ったかというとそれはない。

 何が起きているかというと、FOMCが声明の中で認めた「アメリカ経済の回復はU字型、それも底の期間が長い鍋型のU字型になりますよ」という予測に沿った形で株価が修正しているということでしょう。最近読んだ記事では、ビジネス・ウィークの「Rethinking The Internet」という記事が比較的面白かった。

 あらゆる技術革新は産業セクターの一部により重点的に影響を与えるが、インターネットは情報と知識の分野での影響が大きい。しかし、今までは過大に評価されたいた部分があって、たとえばモノを動かす産業では引き続きロジスティック(兵站)が重要であることは間違いないというような内容だった。

 問題なのは、90年代の過剰投資でアメリカや欧州の景気がしばらくは底バイの状態が続くだろうと言うこと。世界的に株価は、酔いが醒めた現実に水準に合わせようと動いているということでしょう。修正のピッチも比較的速い。


2001年03月20日(火曜日)

 20日のFOMCに関しては、0.75%の利下げを予測する向きが多かった。しかし私は、月曜日に書いた文章でも

 一方FOMCは今週「少なくとも0.5%の利下げ」(ウォール・ストリート・ジャーナル)に踏み切るものと見られる。筆者もその点について見方は同じである。市場ではさらに「0.75%の利下げ」を求める声が強いとされる。

 しかし筆者は、FOMCが今の時点で市場の要請だからといって0.75%の利下げに直ちに乗ってくるかはなかなか難しいと考える。第一に、0.5%と0.75%の差はどのくらい大きいものかという疑念がある。アメリカは1月に2度の利下げをしており、その2度の合計1%の利下げに加えての今回の利下げである。0.25%を上乗せすることが、実体経済面でそれほど大きな違いを生むとは考えられない。あえて0.75%の利下げに踏み切れば、「アメリカ経済はそれほど緊急事態か」という印象を強めてしまう危険性もある。

 次に市場の機嫌を取って0.75%引き下げたとしても、その効果が長持ちしない可能性もあり、そうであったら0.5%の利下げにとどめておいて次の利下げに期待を残しておくという方法の方が賢明な気がする。

 として「0.5%説」を唱えていましたが、結果はやはり0.5%。グリーンスパンは自ら今が危機であると宣伝することはないでしょう。市場には「落ち着いて実体をよく見ましょう」というのが、0.75%の利下げ期待を煽った市場に対する彼のメッセージでしょう。声明もある意味で、強弱の見方を混ぜ合わせた非常にバランスのとれた落ち着いたものである。

For immediate release

The Federal Open Market Committee at its meeting today decided to lower its target for the federal funds rate by 50 basis points to 5 percent. In a relate action, the Board of Governors approved a 50 basis point reduction in the discount rate to 4-1/2 percent.

Persistent pressures on profit margins are restraining investment spending and, through declines in equity wealth, consumption. The associated backup in inventories has induced a rapid response in manufacturing output and, with spending having firmed a bit since last year, inventory adjustment appears to be well underway.

Although current developments do not appear to have materially diminished the prospects for long-term growth in productivity, excess productive capacity has emerged recently. The possibility that this excess could continue for some time and the potential for weakness in global economic conditions suggest substantial risks that demand and production could remain soft. In these circumstances, when the economic situation could be evolving rapidly, the Federal Reserve will need to monitor developments closely.

The Committee continues to believe that against the background of its long-run goals of price stability and sustainable economic growth and of the information currently available, the risks are weighted mainly toward conditions that may generate economic weakness in the foreseeable future.

In taking the discount rate action, the Federal Reserve Board approved requests submitted by the Boards of Directors of all twelve Reserve Banks.

 まあこの声明のポイントは、FOMCとして回復はあっても「U字型」だということを認めたということでしょう。「excess productive capacity has emerged recently」として、設備過剰を認めている。しかし一方で、「spending having firmed a bit since last year」とか「current developments do not appear to have materially diminished the prospects for long-term growth in productivity」とかで楽観論を振りまいて、市場を覆っている悲観論とは一線を画している。

 しかし、声明全体のトーンからすれば次回のFOMCが4月をスキップして5月になることを考え会わせれば、FOMC間の緊急利下げの余地を残したということでしょう。


2001年03月19日(月曜日)

 今の日銀に出来ることと言えば、サッカーにたとえてみると「ナイス・アシスト」でしょう。ゴールを決める人は別で、日本ではまだみんな遠慮しているのか、勇気がないのか、決断が出来ないのか出てきていない。多分一人で決められる人はいないから、政府、銀行、企業、それに国民一人一人が出来ることをきちんとしていくという事が必要なんでしょう。

 常に不安定な市場という「不可解なプレーグラウンドの場」で危機の時に「ゴールを決める」ことが出来る、と私が考えている人は、実はアメリカの大統領です。市場というのは、不安な投資家の集まり。普段は損得の観点から適切な判断を下しているようで、時に羊のように間違った方向にむやみに動き出すことがある。市場に一番近いところにいた人間だから分かるのです。

 そういうときには、それを沈静化させる能力のある人が必要で、それが時にはグリーンスパンになったり、日銀の総裁だったり、各国通貨当局の介入だったりする。しかし、最後は世界で最高の権力を持っているアメリカの大統領の意向が一番大きいのです。アメリカの大統領は常に世界の市場に対して「最終的安心感を与える人物」でなければならない。

 そういう意味で、「市場は市場が決める」という姿勢を続けているブッシュ大統領がいつこのことに気づくか私は注目していて、今回の日米首脳会談もそういう観点から見ました。声明を読むと、最終的に市場を安心させる力を持つのは自分であるという自覚はブッシュうにはないようです。しかし彼もそのうち気が付くでしょう。市場は放置しておいて必ず良い結果を生むほど常に理性的ではない。
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 ここにも書きましたが、実は私は19、20日の日米の金融政策決定会合よりも、この日米首脳会談に注目していた。両方の決定会合は「金融緩和」の方策を巡るものであって、その内容は予想できた。しかし、最初「無駄な首脳会議」とも言われた日米首脳会談は、当然ながら直前にかけて重要な意味を持つものになった。

 世界経済のGDPの40%を占める日米両国の首脳が、市場の危機の時に会って意味ある会談をもてなかったら、それはそれで世界経済を一段と不安定にする。ブッシュが直前になって日米首脳会談に力を入れざるを得なかったのは当然でしょう。

 声明には、「首相は企業債務、不良債権問題に効果的に対処し、日本経済再生、金融システム強化のための構造改革、規制改革を促進する決意を表明した」という一文がある。アメリカはこの一文を「森首相からの約束」としてよりは「日本からの約束」と受け取るでしょう。

 日銀のアシストも、これらの為の環境作り。一番難しい問題が残っていると言うことです。


2001年03月17〜18日(土〜日曜日)

 我が家でいらなくなったPCをハワイの知り合いが欲しいというので送る準備をしているのですが、何かと面倒ですな。出た直後に最初に買ったVAIOで、何年使ったか忘れました。最近はすっかり脇役で、「誰かもらい手がいたら」と思っていたら、是非欲しいという人が出てきた。

 中古PCは秋葉原などに行くと買い取ってくれるようですね。ただし買ったときについていたモノが全部揃っているかどうかで向こうの買い取り値段がかなり違ってくるようです。たとえばリカバリー・ディスクとか説明書。

 どういう人が買うのか知りませんが、初心者だったら確かにリカバリー・ディスクや説明書は必要。PCも何台か買い慣れてくると「これがあるから、これはいらない」てな具合ですぐ処理したくなる。しかし、次ぎに使う人のことを考えれば、買ったときに付いてきたモノで必要なモノはあった方が良いし、売るときも高く売れると言うことは残した方がお得ということでしょう。

 アメリカに送ると消費税がかかるらしい。いくらかかるか知りませんが。面倒なのでDHLに家にまで取りに来てもらうことにしたのですが、包装は自分でしてくれという。近くの電気屋に行って箱をもらってこなければ。あとあのクッションを。
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 インテルが1ギガヘルツのラップトップ向けのペンティアムを今週から発売、アメリカでは既にいくつかの機種に装備されているらしい。昔はヘルツはあまり気にならなかったのですが、音楽や映像の扱いを増やすと、ハードディスクの容量と処理スピードには神経質にならざるを得ない。

 しかし、以前は「何々ヘルツが出た」と言えば、それがニュースでしたが、最近は「ああ、そう」と言った感じ。PCもごく身近なものになった証拠です。もうたいして感覚的には普通の家電と変わらない。デスクトップの最高速は1.5ギガヘルツらしい。

 まあ、PCも最近は一段とかなり安くなったのでVAIOのB5の以前買ったやつが古くなったらちょっと次の機種を考えることにします。

 私にとって緊急に欲しいのは、128のメモリー・スティック。3月に発売のはずが、どうも4月にずれたらしい。CDRWとかいろいろ研究しましたが、やはり記憶媒体は小さいものに限るという結論に達しました。忘れ物、なくしものの名人ですが、メモリー・スティックはなくしてない。


2001年03月16日(金曜日)

 グリーンランドから一枚の葉書。誰だろうと思ったら、大蔵さん。

 遙か地の果てにオーロラを見に来て、CNNで宮沢財務相が「日本経済は崩壊寸前」と語るのを見ました。

 同時にイギリスのブラウン蔵相の新予算発表も見ました。この日はポンドは177円。円が安いのは必ずしも悪いと思いませんが、−20℃の寒さが身にしみます....

 ははは、大蔵さんのみならずグリーンランドのCNNワッチャーも、あの宮沢発言を聞いた。そして日本人の大蔵さんは、あの宮沢発言には心から寒気を感じられたんでしょうな。情報は世界を駆けめぐる。あとで「訂正」と言っても、damage has been done で取り返しがつかない。
 この葉書を見ながら、グリーンランドよりは南ですが、1990年の冬に言った旧東ドイツのシュベリーン(SCHWERIN)に無性に行きたくなりました。小林君とベルリンの壁が落ちた直後のドイツに行って、ハンブルクのホテルでハイヤーを頼んで東ドイツに入り、2時間くらいかけて行きましたかね。

 城と湖が特徴的な小さな街。そのころハンブルクには梅本君がいて、彼と先日話をしていたら無性に10年たったシュベリーンを見たくなった。今でも覚えているのは、中世を思わせる城と、湖。ネットのこの写真では綺麗に写っているのですが、実物は中世の寂しい街がそのまま出現したような印象。

 道は石畳、商店は数えるほどしかなく、しかも商品はほとんど何もない。ホテルらしきところに入って話をしていたら、「西側のテレビは見ていた(cross-border viewing)が、皆嘘だと思っていた」という中年のドイツ人男性の呆然とした横顔が非常に印象的でした。小林君は小さいときにドイツにいて、多少ドイツ語が出来る。

 梅本君によると、シュベリーンは旧東ドイツ向け公共事業で最近新幹線の駅が出来たが、周囲にまったく何もない駅で、その駅には日本の無理矢理作った新幹線駅と全く同様に「なになに歓迎....」と書いてあるそうな。機会があったら、「10年後のシュベリーン」は見たい。ハンブルクはあまり変わっていないでしょう。


2001年03月15日(木曜日)

 コンパックが第一・四半期の収益見通しの下方修正(約5億ドル分)とフルタイム労働者の7%削減を発表したことから、米PCメーカー、コンピューター関連業界の経営状態の悪化は一段と広がりつつあることが判明した。赤字になっているわではなくて、コンパックでも2億1500万ドルから2億5000万ドルの収益見通しはあるのだが、それでもシスコ、モトローラ、デルと続いてコンパックもということになれば、業界全体を巻き込む事態だと言える。

 アメリカのPC産業でこのところ言われていたのは、PCの家庭普及率が5割近くになって「もうくるところまで来たのではないか」「需要は一巡したのではないか」という見方だった。私はそうはいってもまだ5割で、テレビのようにほぼ10割はないだろうが、PCはまだ伸びると見ていたのにこれは意外である。自分自身はPC(とそのネットワーク)の恩恵に大いにあずかっているので、こんな便利なモノを使わない人がまだ半分もいるというのはちょっと信じられない。ということは、日本でも普及率が5割に達したら要注意ということだろうか。

 ただ一つ感じるのは、PCに「わくわく感」がなくなったことは確かである。ウィインドウズ95の発売の時は、一種の熱気があった。98は少し落ちたが、最近の2000になると「買いたい人は買えばよい」といった雰囲気。この間、PCが出来ることは確実に多くなってきたが、「画期的」という印象はなかった。やはり商品はいつでもわくわくするものでないと売れ続けない。PC単体ではすこし商品としての斬新性が低下しているように思う。今はCDRWがついているのとかいろいろラップトップでも良い商品が出ているが、機能は増えてもより多くの人が楽しめる機能は増えていない。一部のマニア向けだ。

 おそらくPCの限界、それに伴うコンピューター業界の閉息感を打ち破るのは、他の商品とのリンケージが必要だ。それもおそらく非常に簡単なやりかたで、より多くの人が今までにない楽しみを得られるような形での。それはおそらく家電とPCの融合だろう。自分の身の回りを見ても、その傾向は強まっている。ステレオと一体化したり、カメラと一体化したり。おそらくそうした点では日本が世界の先頭を走っている。PCの再生でも日本が実験場になりそうな雰囲気である。


2001年03月14日(水曜日)

 企業業績の悪化見通しと悲観的空気は国境を越え、株安はセクターを越えて拡大しつつある。「特殊ハイテク的」と昨日まではまだ言えたニューヨークの株安も、ダウが昨夜の下げが300ドルを超えて、引値(9973.46ドル)が昨年10月来だった1万から1万1000のレンジも外れたことから、そうも言えない状況になった。

 昨日の特徴は、前日のニューヨーク高を受けてアジアの株はまちまちだったが、ヨーロッパの株、特に金融株が大きく下げてそれがニューヨークの株安(金融株が先導)につながったことと、それも元凶を手繰っていくと日本の銀行システムに対する市場全体の懸念にあること。

 15日朝のウォール・ストリート・ジャーナルの市況記事を読むと、短い文章の間に以下のように「Japan」の単語が三つも出てくる。少なくとも、世界的な株安の一端は日本にあるということです。

 News from Japan was worrisome Wednesday, fueling the early selloff on Wall Street, traders and market watchers said. With the Japanese stock market hitting 16-year lows recently, the Japanese finance minister acknowledged the threat of deflation. And Fitch, the international rating agency, placed the individual ratings of 19 Japanese banks on Rating Watch Negative.
 ヨーロッパ市場が不安定になったことで、世界中の市場が「悲観主義のキャッチボール」を始めたように見える。市場ですから、「行き過ぎ」があって、市場が自ら調整に入る時期というものは必ず来るのですが、今は株安が世界的に広まったことで外からのアシスト(利下げなど)が極めて難しいように見える。今のブッシュ政権は市場政策に関しては徹底した「まかせ主義」の哲学の持ち主で、指導力はなかなか期待できない。

 アメリカは1月に2回、日本は2月に2回利下げを行った。過去の例から言えば、かなり思い切った利下げモードである。しかし、株価が下げ止まらないと言うのは、多少の金利の上下に関係ない環境の中で株安が起きているということだろう。利下げが経済に効く環境というのは、そもそも資金需要はあって金利の低下をきっかけに生産活動を活発にしたいという企業や、家などの耐久消費財を買いたいという消費者が多い場合である。

 しかし、企業が設備過剰の状況に直面すると、金利が下がっても借り入れ意欲には繋がらない。90年代の日本は80年代に過剰投資に企業の過剰などいろいろな過剰が加わって、今のゼロ近傍の金利にも経済は反応してかった。アメリカも過去2回の利下げには、反応していない。アメリカでも金利政策はどの程度下げれば効くのか、それとも時間のファクターの方が重要なのかはこれからの問題です。アメリカにはあと財政政策があって、これに経済がどう反応するかを見なければなりませんが。

 来週は19日に日銀の金融政策決定会合、20日にFOMCがあって、その両方に「ゼロ金利復帰」「最低0.5%の利下げ」という予想が出ている。多分これだけでは、世界の株式市場を覆った悲観論は後退しない。日本の政治システムに形が付いて指導力を回復し、不良債権問題にメドが付くことが第一に必要なことなのでしょうが、日本の政治はまったくそんな視点を無視して動いている。困った状況です。あとはブッシュ政権が市場政策を変えてくるかどうかがポイントでしょう。あとは時間の経過。


2001年03月13日(火曜日)

 今のアメリカの株の下げを一つの言葉で表現しようとすると、「特殊ハイテク株的な」というのが当たっている。Nasdaqが昨年3月10日の高値(5048.62)から60%の下げを記録しているのは既に良く知られていますが、S&P500を指数として見ると、高値からの反落率は22%ほどでやっと「ベア・マーケット」に入ったばかり。ダウに至っては、高値からの下げはまだ20%に達していない。

 実はこの2年ほどのアメリカの株の上げと下げは、ともに「ハイテク株の跳梁跋扈と凋落」という側面が強い。その他の株は、非常に安定した動きを示しているし、アメリカの投資家が引き続き「株式」に対する買い気を失ったわけではないのです。昨日ニューヨーク・タイムズを読んでいたら、「Market Place: Bears Toss Weight Around, but Damage Is Limited」という記事があって、そこにはこう書いてある。

"The market's rise was concentrated in technology, and the market's destruction is concentrated there," said Byron Wien, a strategist at Morgan Stanley Dean Witter. "A lot of old-economy stocks have done very well."

The S.& P. 500, which fell 53.26 points, or 4.3 percent, to 1,180.16 yesterday, is now down 22.7 percent from the peak. It was the first 20 percent decline for that index since the 1987 stock market crash. And it is the first time the index has fallen below 1,200 since late 1998.

But of the 11 investment sectors that make up the S.& P. index, seven have gained since the peak, with utilities, transportation and health care leading the way. Of the 497 stocks in the index that were around a year ago three are new issues 302, or 61 percent, are higher. In a normal bear market, the damage is far broader.

 このチャートを見るとよく分かるのですが、これは一年前を出発点としてダウとNasdaqがどのような軌跡を辿ったかかを示している。当然Nasdaqはちょうど一年前が高値ですから、60%下げている。しかし、ダウを見ると驚く。0を指している、ということはダウは一年前に比べて下がっていないのである。私の記憶だと、ダウの高値は同じ去年でも4月に入ってからだと思う。

 ニューヨーク・タイムズの記事で私が一番興味を持ったのは、「But of the 11 investment sectors that make up the S.& P. index, seven have gained since the peak, with utilities, transportation and health care leading the way. Of the 497 stocks in the index that were around a year ago three are new issues 302, or 61 percent, are higher」という部分です。対指数ピーク時に比べても、上がっているセクター、銘柄は数多いと言うことです。SPは11投資セクターのうち、7セクターはむしろ上がっているという。今までの「ベア・マーケット」は遙かに下げは広範にわたる。つまり、ニューヨークの株安は「特殊ハイテク株的」なのです。

 無論、だから心配ないと言っているわけではない。騒ぐときは実体をよく見て騒ごうと言うことを言っているわけです。新聞の見出しは「世界同時株安」と大見出しだ。しかし、その中身はこれまでとかなり違う。

 心配なことがあると言えば、同じく昨日のウォール・ストリート・ジャーナルが取り上げていたアメリカの家計における純資産(Household net worth、家、現金、保有株などから住宅ローン、カードローンを差し引いたもの)の減少と、それにアメリカの家計の可処分所得に対する債務の割合の増加。今は20%を遙かに上回っている。前者については、過去55年で初めてだという。

 日本の一部企業や家計のバランスシートの痛みが日本の景気回復の阻害要因となっているのと同じように、アメリカでは家計のバランスシートの痛みがアメリカの景気回復の足枷となる危険性があると言うことです。問題なのは、「how serious ?」ということ。たとえば、ブッシュが予定している減税をしても、消費者が家計の痛みを修復する方向に動く(返済優先、貯蓄優先)と、せっかくの減税も景気拡大につながらない。

 多分、今の日本が景気回復の端緒にも付けないのは、日本や消費者が confidence を失っているからですが、アメリカ経済の先行きを考えると90年代あれほど高かったアメリカ人の confidence が早期に戻るかどうかでしょう。グリーンスパンもこれだけは読めないと言っている。まあ、常識的に人間の心理は変わるのに時間がかかると思うのですが。


2001年03月12日(月曜日)

 週明け月曜日も急落してアメリカの新聞各紙の一面トップになっているニューヨークの株価の下げと日本の政治状況とどちらが心配か、と聞かれれば、私は間違いなく「日本の政治状況」と答えます。なぜなら、ニューヨークの株は言ってみれば「selling climax」に近い状況になってきた。考えようによっては終わりは近い。時間が解決してくれる。付ける薬がある。

 しかし、日本の政治状況は「終わりなき絶望」に近い印象がある。酷い表と裏の乖離。それと分かっていることを、それと認めない。なお恥さらしなのは、辞めることが分かっていながらロシア、アメリカの首脳と会おうとする。いったいどういう話をするのでしょうか。失礼も極まる。

 こんなシナリオを考える政党はもう終わりでしょうな。しかし隔靴掻痒なのは、間接選挙の世界で、自民党の総裁選挙には国民に参加する余地がないということです。新顔の登場もない、野党も攻めきれない。

 日本の政治が日本経済の活力回復と言う本質論に入れるのは、かなり先になるでしょう。今の状況を「絶望」と表現したのはそういう意味です。国というものは、大勢の人間の集まりですから、素直に行くことは少ないし、実際に不合理は事はあると思う。しかし、今の日本の政治状況ほど酷い状況も少ないのではないか。火曜日の日本の株式市場も心配ですな。これは、日本の政治状況とニューヨークの株安の挟み撃ちにあっている。


2001年03月09〜11日(金〜日曜日)

 最近読んだ本で面白かったものを。実は12日に始まる週に、この本の著者と会うので読んだのですが、小沢一郎はなぜTVで殴られたのか『「視える政治」と「視えない政治」』という本は、特に前半は緊張感があってよかった。最近の政治を「見えているか」「見えていないか」の二つに分けて、潮流としては「見える政治」が前面に出ており、であるが故にあの小沢一郎が殴られるコマーシャルが作られた、と。しかし、厳然として「見えない政治」というのも存在しているし、その重みは変わっていないという内容。

 小沢一郎という人は、言ってみれば同じ保守に属しながらも、森嘉朗の対局にいるような政治家で、森首相が現在のようなことになると非自民党では首相候補に挙がってくる人。まあ、この人が辿った軌跡というのが「見えない時代」から一気にTVのコマーシャルで殴られるまでに変わってきた。その変化を追っている。後半の政治家と家などのところは冗長でちょっとだれていますが、最近読んだ政治の本では比較的良かった。
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 新聞の紙面をネットで読めるようにもうすぐなるらしい。こんな感じらしいのですが、その場合は「課金」をどうするかでしょうね。それとネット上の記事で一番問題だったのは、一覧性の欠如でしたから、今回のこのニュースビューというのがどの程度この問題を解決しているのか見てみたいものです。


2001年03月08日(木曜日)

 本当にドコモもちょっと考えたらどうなんでしょうね。ピッチ(PHS)の一種なのに、どこにも所有者が簡単に確認できる端末のID(電話番号など)が刻印されていない。

 何をぶつぶつ言っているかというと、「P-IN COMPACT」なんです。家でもオフィスでもないときに64Kでのアクセス手段として使っているのですが、このちびっ子カードは誰が持っているものも全く一緒。普通のケイタイ端末だと待ち受け画面とかストラップが違うので直ぐに誰のか分かるのですが、この「P-IN COMPACT」は全く区別できない。ストラップも誰も付けない。

 先週の金曜日だと思ったのですが、私も森本さんも「P-IN COMPACT」を便利に使っていて、お互いのPCを何かでいじっているときに、どちらがどちらだか分からなくなった。「まあ、同じだからいいじゃないですか....」てなもんでその時はどちらがどちらか確認もせず、気にしなかった。

 しかし今日になって、「あれおかしいな...」と思ったのです。仮に入れ替わっていたとしたら、使うには何の変化もなく使えるのですが、料金の支払いが入れ替わってしまうではないか....と。はたと気づいた。使っているときは全く違和感はない。この端末は人間の音を拾うものではない。データ受発信専用ですから。しかし、料金は本来の所有者にかかってくる。

 で、今自分が持っている「P-IN COMPACT」が自分のものかどうか確かめるにはどうしたら良いかを考えたのです。PCに差し込んだ状態で、ケイタイから自分の「P-IN COMPACT」に電話してみた。以前同じ事をして、「P-IN COMPACT」の二つの目のうちどちらかが緑になった記憶があったからです。しかし、ならない。

 しかたないので、ドコモに聞いたら「持ってきて下さい....」。おいおい。どこかにちょこっと、差込部分以外に電話番号くらい書いておいてくれたら良かったのに...。多分入れ替わっている。金曜日に交換しますが、この間は私の「P-IN COMPACT」使用料を森本さんが支払い、森本さんの使用料を私が支払うことになる。ワハハハハハ (^O^) 「P-IN COMPACT」を日常使っている人はお気を付けを...........。あらら、焦って自分のぴーちゃんをチェックしているのは誰ですか...........。


2001年03月07日(水曜日)

 円安は去年の末からずっと予想していたので、ニューヨーク市場で120円を付けたと聞いても、「やっぱり行ったか。道半ば」としか思わないのですが、今日は日本の経済政策論議とその展開という意味では記憶に残る一日だったと思う。

 120円になったきっかけは、『思い切った政策をトライするという意味では、「為替相場を介入により大幅な円安に誘導する」という政策も考えられます.....』という速水日銀総裁の7日の内外情勢調査会での講演だそうだが、これははっきり言ってマーケット・メディアのつまみ食いと、それに対する市場の「knee-jerk reaction」でしょう。

 同じような発言は、月曜日の朝刊にも植田審議委員の話として日経新聞に載っていた。可能性として示唆されただけで、速水総裁の講演を全文読んだ人間が騒いでいるとは思えない。「(速水さんが喋ったら)いつも全文を読もう」という気にさせてこなかったという点は問題だと思うが、円は速水発言がなくても、120円台にはいずれなったと思うし、私は今週の週報で「円はいずれ120円台の展開になる」と予想しておいた。

 それよりも7日の速水総裁の発言で私が非常に注目したのは、前半の景気判断の誤りに関する言い訳は聞き苦しいとしても、中段の「(2)今後の金融政策運営 」から下で、まず

 第3に、改めて強調したいことは、この10年間、金融政策や財政政策をフルに投入しても、なお経済の回復が確実なものとならない理由を同時に直視すべきである、ということです。

 この点を説明するため、ここで、3つの数字を申し上げます。この5年間の平均で、マネタリーベースの伸びは7.3%、マネーサプライの伸びは3.3%、名目GDPの成長率は0.4%でした。70年代から80年代にかけては、これら3者の伸びは比較的近いレベルでしたが、ただいま申し上げた3つの数字の間には大きな隔たりがあることがお分かり頂けると思います。

 まず、マネタリーベースとマネーサプライの関係です。マネタリーベースとは「現金」と「金融機関が日銀に預けている当座預金」の合計です。金融論の教科書では、日本銀行がマネタリーベースを供給すると、それをもとに金融機関が信用創造を行い、マネタリーベースの数倍のマネーサプライが産み出されるとされています。しばしば、金融政策を巡る議論においても、マネタリーベースが足りないということが問題にされています。しかし、今申し述べたように、実は、日本のマネタリーベースは、かなり高いペースで伸び続けています。それにもかかわらず、マネーサプライの伸びが一向に高まらない状態が続いているわけです。実際、経済にマネーサプライを供給する主なルートは民間金融機関の信用創造機能ですが、その中核をなす銀行貸出は、同じ最近の5年間で年率−1.4%のペースで減少しています。その代わり、銀行は国債保有を年率15.7%という高い伸びで増やしており、いわば国債発行とそれによってファイナンスされた財政というパイプを介して、資金が循環するルートが大きくなっていると言えます。

 一方、いくら低い伸びとはいえ、マネーサプライが年間3.3%、金額にして毎年20兆円ほども増加していることも事実です。それにもかかわらず、名目成長率がほとんどゼロにとどまっているわけです。以上の事実は、マネタリーベースの供給量のわりには、経済活動が活発化しにくくなっているという状況を表わしています。

 結局、これらの数字は、金融システム問題の解決や、それと裏腹の関係にある企業経営の立て直しといった、日本経済の構造的課題の重要性を浮き彫りにしているように思われます。また、そうした問題を解決することが、金融政策の効果を引き出すためにも、重要な前提となります。

 と言っている部分。日本の金融政策の有効性の著しい低下に触れているわけだが、そのあとの「4.おわりに」で「日本経済の構造的な問題」について日銀が本来すべき「具体的提言」を行っている点である。これこそ、私が中央公論の3月号で「日銀がすべきこと」として挙げた行動である。その順序も正しい。速水さんはこう述べている。
 第1に、経済成長の源泉はイノベーションを通じた民間部門の活力にあるということです。公的部門に過度に依存することなく、民間セクターの創意と工夫によってはじめて経済の潜在的な力が最大限に発揮されます。

 第2に、民間の活力は市場メカニズムをフルに活用することで引き出されるという点です。すなわち、民間部門が生産性を高めるためには、成長性、効率性、採算性の高い部門や企業と、そうでない部門や企業の間で、資本や労働といった生産要素を再配分・再配置することが必要ですが、こうしたプロセスは市場メカニズムによって最も効率的に実現されます。

 第3に、こうした改革は、どうしてもある程度の「痛み」を伴うものとならざるを得ない、ということです。構造改革を進めるプロセスにおいては、企業の淘汰や事業の再構築の動きなど、一時的にせよ、経済に対してマイナスの影響が生じる可能性があります。その際、重要なことは、いったん構造改革の波に洗われた企業や労働者に対しては、自らの競争力を発揮できる分野へ再度挑戦する機会を用意する、ということです。

 まず「民間部門の活力」を経済の力の発揮の原動力に挙げ、次にそのための「市場メカニズムのフル活用」を擁護して「成長性、効率性、採算性の高い部門や企業と、そうでない部門や企業の間で、資本や労働といった生産要素を再配分・再配置」を推奨し、最後に「やり直しの出来るシステム作り」の必要性を指摘している。その上で、日本の構造改革においては二点が重要であると指摘。それは、「銀行の不良債権問題の処理」「個人金融資産の株式市場、債券市場への誘導」である。
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 これを受けて、朝日のネットサイト(http://www.asahi.com)は7日午後11時53分に「日銀総裁が構造改革の具体策提言 政府に取り組み促す」という見出しで、以下のように書いた。朝になったら変わっているでしょうから掲載しておきますが
 日本銀行の速水優総裁は7日、東京 都内で講演し、景気回復が一段と鈍化 しているとの見方を示したうえで、日本 経済の再生策として金融機関の不良債 権の最終処理促進などを中心にした 「構造改革」の具体策を提言、政治の早 急な取り組みを促した。また、その結果 生じる企業の倒産や雇用問題には「 (日銀が)金融政策面からできる限り貢 献を果たす」と述べ、政府が構造改革を 推進することが金融緩和の条件になる ことを示唆した。

 日銀総裁が、本格的な景気回復を目 指すための「処方せん」を初めて明確に 示したといえる。金融政策が手詰まりと なる中で、政治圧力を受け続けてきた 日銀が、動きの鈍い政治に異例の注文 をつけた格好だ。

 (中略)  速水総裁は「この10年間、金融政策 や財政政策をフルに投入しても、なお経 済の回復が確実なものとならなかった 理由を直視すべきだ」と述べた。

 同総裁は、不良債権の最終処理の推 進策として、経営の思わしくない企業は 会社を分割して、健全な部門は生かし たまま、不振部門を別会社にしてその 部分だけ清算するなどして償却する方 法や、企業向けの融資(ローン)を市場 で売買する「債権売買市場」の整備を求 めた。

 銀行経営者に対しては、経営破たん の恐れはないものの不良債権化する可 能性がある「要注意債権」についても、 十分に引き当てを積むことが極めて重 要と指摘した。

 不良債権を最終処理すれば、取引先 企業の倒産などが起きて銀行に巨額の 損失が生じ、一時的に資本不足に陥る 可能性もある。しかし、同総裁は「思い 切って償却に踏み切ることも大いに期 待している」と、銀行に痛みをともなう決 断を迫った。

 また、不良債権や株式などのリスク資 産を引き受ける投資家層を広げること が金融システム安定化に欠かせないた め、「個人金融資産の金融・資本市場 への流入策」も課題に挙げた。与党3党 が検討中の株価対策でも、個人投資家 の育成策を主眼に置いたものだ。

 個人資産を証券市場への投資に振り 向けることに成功したドイツの例も引き 合いに出し、投資信託の商品性の改善 など特に家計が安心して、投資できる 環境づくりが急務だとした。(以下略) (23:52)

 寝る前の段階で、速水総裁の発言を朝日のように正しい理解で解説して、その重要性に気づいている新聞は他にはないようだ。記者とデスクの力量が試される場面ですが、指摘は私も賛成できるものである。政府は是非投げられたボールを返すべきだ。

 問題なのは速水さんが投げたボールを受け取るのが誰になるかとんと判らない点だ。速水さんは珍しく『柳沢大臣の「直接償却を推進すべき」とのご見解は、私どもの考え方と一致するものであると同時に時宜を得たものと考えます』と具体的名前まで挙げてエールを送っているが、仄聞するところによると柳沢さんは今の内閣の中では孤立しているらしい。

 マーケットが「速水発言」を斜に構えて聞く癖がついたのはご本人にも日銀にも責任があると思うし、今後の政策の手の内を明らかにしすぎて市場へのインパクトを自ら減じている嫌いはあるが、しかし7日のこの発言はある意味で私が言うところの『不必要な過去の「日銀の則(のり)」』を思い切って越えた正統かつ、妥当な発言だ。真剣に政策を遂行しようとしたら、当然ぶつかる筈だ。そういう意味では、もっと国民、企業、政府に対して旗幟を鮮明にして良いと思う。そこからまともな経済論議が生まれそうだから。


2001年03月06日(火曜日)

 小林君から午後にメール。

  本日はグリーンスパンの75回目の誕生日ですね。蛇足ですが(2歳若いのですが)私の父と同じ日だということを発見しました。
 とメール。ははは、グリーンスパンの誕生日は忘れてました。改めてここを見たら、なるほど1926年3月06日の生まれ。ほほ、75才ですか。日銀の速水総裁は今調べたら1925年の3月24日ですから、今は同い年ですか。20日間弱。合わせて150才。この二人が、世界のGDPの4割を占める日米両国の金融政策の舵取りをしている。

 中央公論の3月号にはこの二人を比べた論文を書いたのですが、このうちグリーンスパンに関しては6月刊行の予定で一冊TBSブリタニカから本を出すことになりました。あくまでグリーンスパンが中心で彼の足跡、考え方、実績、功罪などを取り上げて、あとこれからのグリーンスパンの政策の有効性や日本の金融政策にとって参考になる点などを書く予定。と言うことは、結構急いで書かないと行けないと言うことです。"(^_^;)"

 誕生日が同じと言うことでは、私は1月22日ですが、最近直近まで日経ビジネスの編集長だった小林 収さん(今は日経流通新聞だと思う)がまったく同じ日であったことがひょんなことから判明した。ははは、彼の方がいくつか若い。この番組で私が金曜日、彼が月曜日のコメンテーターだったのですが、彼は最近ちょっと苦戦している流通新聞の立て直しのためもあってか、新聞に戻った。まあ、暫く苦戦でしょうが、最近はフロントを大きく変えたりしている。成果が楽しみですな。

 本と言えば、このサイトの久保田さんから一冊送ってもらいました。まだ読んでありませんが、牛・熊がそのまま登場している。今朝の朝日には出版不況の話が載っているのですが、それでも2%とか3%の売り上げ減少。前年の出版点数の98%か97%はまだ出ている。売れている本もあるということです。
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 日経の「経済教室」は新聞の中では比較的良く読む文章ですが、6日の池尾教授の文章は「振れ」と「水準」の二つに経済現象を分ける必要を指摘し、「水準」そのものを上げることの必要性を指摘していた点で最近では非常に共感を覚えるものでした。

 日本の経済論議を聞いていて物足りないのは、池尾さんが言うとおりで「振れ」の話ばかりしていて、「水準」全体を上げる話が少ないことにある。「水準」そのものを上げなければ、国民生活全体のレベルは上がらないし、経済の活力も出てこない。下方の振れを緩和するために日本は巨額の公共投資を行ってきた。

 しかし筆者はずっと言ってきたのですが、池尾さんもいう「水準」を上げる努力をしなければ、日本経済に活力は戻ってこないし、何よりも公共投資の貴重な資金は結局息の長い効果を生むものとならない。財政政策の出動は必要でこの点を否定するつもりはない。問題はお金の使途が「何に向いているか」です。

 この「何に向いているか」の議論を日本もしていないわけではない。しかし、各論に入ることなく全体的指摘だけで終わってきた。であるが故に、実体は結局は過去の既得権構造の中でほとんど変わっていない。ここにメスを入れないといけないように思う。
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 ところで、先日を協力を依頼しましたが、私のサイトの読者にもぜひこのサイトの調査には是非参加していただきたいと思います。なかなか面白い結果がこのサイトに集まっている。


2001年03月04〜5日(日〜月曜日)

 日本の政治家は演説が下手ですな。衆議院の内閣不信任討議をちらちら見ながら、本当にそう思いました。

 第一に、与党、野党を問わず、代表演説した議員は皆下を向いてしゃべる。予め作られている草稿を読み上げるのが仕事になっているのです。ある程度草稿を読むのは仕方がない。しかし、なるべく文言を覚えて聞いている人に向いて喋らないと迫力がない。

 第二に、「間」が取れていない。発言のあちこちで拍手が起こる。しかし、発言者はその拍手を受ける「間」を取らない。間を置かずに次の文書を読み始めるから、拍手は行き場を失って必ず尻すぼみになる。発言者は自らの演説に対する拍手が起きる箇所は分かるだろうから、それを流れの中に入れる「間」を持たなければならないのに。
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 政治は、人の心を動かすものでないと「力」とはならない。歴史を見ると、間違った方向に政治家が国民を突き動かしたことは何回となくあるから、「間」も取れない政治家が大多数の日本はその危険性が少ないと言えるだろうが、逆に言えば日本の政治はよい方向へも国民を突き動かす力に欠けるということである。不信任関連討議を見ていて、「これでは駄目だ」と思いました。

 日本は巨額のお金を使って景気の回復を図ろうとした。しかし資金の使い方(対象、コンテンツ)が悪かったこともあって、目的である回復を達成できていない。たぶん資金の規模だけでは、日本経済は回復しない。政治が吹き込むべき「気持ちの部分」が全く欠如していて、企業や国民の間にコンフィデンスが生じていないからである。コンフィデンスは本来自ら持つものだが、企業や国民がそれを持つことを政治が促すことは出来る。

 著しい人材不足と日本の政治家の「ドラムを生む力の欠如」はまだしばらく続きそう。それにしても、274対192での不信任否決。全くドラマに欠け、野党の不信任案提出に何か意味でもあったのかと思う。

 これで森総理は3回の不信任決議をサバイブしたが、3度もサバイブした総理を「決議反対は信任ではない」と与党はトップのクビのすげ替えを狙っている。では誰が次ぎに。ここでもまたシナリオが全く書けない。しばらくはどうしようもないかもしれませんな。


2001年03月02〜03日(金〜土曜日)

 とても良い映画を見ました。最後に見た「The Heart of Woman」がとんでもなく出来の悪い映画だったので、今度のはどうかなと思ったのですが、終わっても久しぶりに直ぐに立てなかった。The Legend of Bagger Vanceというのです。「バガーバンスの伝説」という邦題が付いて。新宿中央口直ぐ前の武蔵野館で。

 アメリカのにおいはぷんぷんしますが、しかし嫌みはない。落ち着いた、雰囲気のある映画で、映画の中で「field(場)」という単語が繰り返し出てきたせいか、野球の「Field of Dreams」をちょっと思い出していました。監督はロバート・レッドフォード。いい映画を作りますね。

 三人と一人の子供の演技がまた秀逸です。どこかで見たな、と思って調べていたらサイダーハウス・ルールに出ていたCharlize Theron 。魅力的な女性です。バガー・バンス役のWill Smith、そしてボビー・ジョーンズ、ウォルター・ヘーゲンのそれこそゴルフの伝説に挑戦したMatt Darmon。それぞれが非常にはまっている。それに、この子もいい。これを読むと、本当に 映画の舞台の近くに住んでいる。

 「Some things can't be learned」「They must be remembered」というのが、この映画のテーマですが、まあこれ以上書かない方がいいでしょう。この映画のサイトもよく出来ている。暫くすると出てくる「Scrap Book」が実に良い。一枚につき一つの写真が思い出を綴るように各俳優ごとに展開するのです。シーンもふんだん、音楽もふんだんに見たり聞くことが出来る。


2001年03月01日(木曜日)

 月替わりだからということでもないのですが、今日はこのサイトの読者にお願いがあります。小生のネット仲間でこのサイトを運営している田中君が実に興味深いアンケート調査をやっていて、是非これに皆さんにも参加して欲しいのです。たぶん私は第一号の参加者です。

 このアンケート調査の狙いは彼の説明を引用するとこうです。

 経済の急激な変革の波が、日本の既存のシステムに及びつつあります。閉鎖的で非効率的な官僚システムは省庁再編をしたばかりです。やたらと時間がかかって仕方がない司法システムには司法改革の波が押し寄せようとしています。目先の権力に固執してビジョンが描けない政界には、国民の怒りが沸騰しています。

 しかし、これらの動きを日々報じる日本のマスメディアは、どんな自己改革の努力を してきたというのでしょうか。日々ビジネスの重要な局面を担っている人々からは、日本のマスメディアに対する不満を耳にします。

「記者が全く勉強をしていない。そのことを恥じてもいない」

「メディア自体が、専門性をもった記者を育てる必要性を感じていない。ニュースの質を高めるための真摯さが無い」

「取材者一人一人はいいのだが、会社に持ち帰って記事になると、ステレオタイプな記事になっていて愕然とする」

「哲学名や歴史観に裏打ちされた良質な記事、単行本がない。メディアの側に教養が無い」

「情報流通産業であるにも関わらず、ネットへの対応には鈍感」

などなど。  私は個人的に運営しているWebサイトにて、これまで日本のメディアの特質や問題点について考えてきました。今回は、このアンケートを通して、日々ビジネスの情報源としてメディアを利用されている方々に、日本のマスメディアのありかた、特に経済に関連した報道のあり方はどうあるべきかを教えていただきたいと思っています。

 云々。まあサイトを見れば書いてあるのでそちらを見てもらったら良いのですが、私はこのマスのメディアとインターネットのこのサイトという必ずしもマスと言えないメディアの両方に関わっていて、この二つの文化を違いを非常に身近に感じる人間なのですが、たぶんそれはこのサイトの読者も同じだと思う。

 マス(大勢の読者)にアクセス出来る力を持つというのは、それだけで一種のパワー、権力です。日本の場合はマスコミは「第四の権力」と言われる。その権力がまた他の権力と同様にいろいろな問題を抱えていることは、これも間違いない。

 私もこの国の将来、いやこれからも自分が生きていくこの国の将来を考える上で「日本のマスメディアの抱えている問題とその是正」は非常に重要なポイントだといつも思っているのです。日本のマスメディアはいったいこの国を幸せな国にしているのか、それとも間違った方向に引きずっているのか。たぶんこれは、すべての人が意見を持つでしょう。

 回答用紙(フォーム)はまあナンの変哲もないものですが、ここに思っていることを書いて彼に送ってやってください。ただし条件があります。

 ここに寄せられた声は、私の見解とともにサイトで紹介して、多くの人々の参考にしていただきたきと思います。また、私自身の日々の仕事のあり方や、職場での関わり合いのなかで、反映していきたいと思います
ということ。彼のサイトにはもうすでにかなりの回答が寄せられていますが、なかなか辛辣なのもある。

 「回答者の限定はいたしません。ビジネスマインドを持っている方であれば、会社員、自営業者はもちろんのこと、公務員や団体職員の方も、マスメディアに従事する同業者の方々の意見も歓迎いたします」ということで、あまたの方々の参加を期待します。



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