2001年02月28日(水曜日)

 まあグリーンスパンはそうは市場の予想通りには連発しないでしょうね。12時過ぎには議事録が出ていたので読みましたが、ちょっと心が乱れているような文章構成になっていたな。迷っているんでしょうね。

 予想外に迷わず利下げを実施したのは、日銀でした。声明文の第一項目は

  1. 金融市場調節方針の変更(賛成多数)
     無担保コールレート(オーバーナイト物)を、平均的にみて0.15%前後で推移するよう促す。

  2. 公定歩合の引き下げ(賛成多数)
      公定歩合を、年0.25%とし、3月1日より実施する。
 となっている。

 日銀が一ヶ月に二度も公定歩合を引き下げるのはその歴史始まって以来ほとんど例がないことだが、過去二回の利下げの声明を比べただけで、その意味合いの違いがくっきりする。

 (2月9日の金融政策変更時の声明)

2.今回の措置は、最近における内外経済情勢や金融資本市場の動向を踏まえ、金融市場調節の柔軟性を高めるとともに、幅広く安定的に資金供給を行い、金融面から景気回復を支援する力を強化する観点から、実施することとしたものである。また、日々の金融市場調節面でも、期末に向けて潤沢に流動性を供給していく方針である。

3. 日本銀行としては、こうした施策を進めることにより、金融市場の円滑な機能の維持と安定性の確保に万全を期し、引き続き、金融面から景気回復を支援していく方針である。

(2月28日の金融政策変更時の声明)

2.日本経済の状況をみると、海外経済の減速や株価下落の影響を受けて、景気回復の動きは一段と鈍化しており、先行きの不透明感も強まっている。この間、物価は弱含みの動きを続けており、今後、需要の弱さを反映した物価低下圧力が再び強まる懸念がある。

3.今回の措置は、こうした情勢を踏まえ、金融面から景気回復を支援する力をさらに強化するとともに、物価の安定に資することを目的として行うものである。

4.日本銀行は、日本経済が民間需要主導の自律的な回復軌道に復することを目指して、今後とも、機動的・弾力的な金融政策運営に努めていく方針である。

5.日本経済の持続的な回復を確実なものとするためには、金融システム面や経済・産業面での構造改革が不可欠の条件である。日本銀行としては、各方面における構造改革に向けた取り組みが一層速やかに進展することを強く期待している。

 9日の措置は、「金融市場の柔軟性を高める」危機状態への備え的措置。今回の措置は「量的金融緩和」を含む本格的な、そして新たな一連の緩和措置への入り口の措置と読める。今回の利下げに関する声明で一番重要なポイントは、(2)でデフレ圧力を素直に認めたこと、(4)で「今後とも、機動的・弾力的な金融政策運営に努めていく」ことを約束し、状況による新たな緩和を約したこと、そして(5)でそれに当たっては「金融システム面や経済・産業面での構造改革が不可欠の条件である。日本銀行としては、各方面における構造改革に向けた取り組みが一層速やかに進展することを強く期待している」と述べて、日銀の金融面の措置に対する見返りを「金融システム面、経済・産業面での構造改革」に求めたこと。

 誰に求めたかと言えば、政府であり、銀行業界、産業界にである。多分日銀は、景気認識では「降参」を認め、政策のトレードオフの考え方に基づいて政府、産業界が「構造改革」に向けた動きをする「呼び水」を作りたかったのだろう。しかし、日銀は明日変わるかも知れない政府(柳沢金融再生大臣)からも、そして銀行業界を含む産業界からも何も「担保」をとっていない。「ワークするだろうか」というのが素直な印象である。ただし、日銀が(5)で「金融システム面や経済・産業面での構造改革」を強く政府、産業界に要請したこと自体は、筆者が中央公論で主張した点の一つでもあり、一歩前進だと思う。


2001年02月27日(火曜日)

 金利はまだ十分下げられるし、今も緊急利下げの話が出ている。また財政の余裕も大きく、減税・公共投資もその気になれば出来る......という「武器ある」アメリカ経済にあって、筆者にとってずっと一番心配だったのは「confidence」の変化だったのですが、どうもそれが良くないようです。

 昨夜発表された2月の消費者景気信頼感指数(consumer-confidence、Conference Board発表)は予想が「110.5への低下」だったにもかかわらず、一気に106.8に下がった。1月は115.7だったから実に大幅な低下。同指数はこれで5ヶ月連続の下げで、水準としては1996年6月以来の低水準に落ちた。

 グリーンスパンFRB議長は2月13日の米上院の議会証言でこう述べていた。

It is difficult for economic policy to deal with the abruptness of a break in confidence. There may not be a seamless transition from high to moderate to low confidence on the part of businesses, investors, and consumers. Looking back at recent cyclical episodes, we see that the change in attitudes has often been sudden.
 2月の同指数の大幅な、かつ予想を上回る消費者の景気に対する信頼感の低下がグリーンスパンが言うところの「the abruptness of a break in confidence」に相当するかというと、少なくとも「近い」と言わざるを得ない。分母が110の数字が10近く一ヶ月で落ちているからだ。

 問題なのは、「confidence」の変化が「human nature」に基づくもので、グリーンスパンの言うように突然変化する(sudden)ものであり、しかも景気に対する影響が極めて甚大だということだ。であるが故に、グリーンスパンも「This unpredictable rending of confidence is one reason that recessions are so difficult to forecast. 」と述べている。

 「human nature」である「confidence」は何によって変わるのだろうか。実は景気に対する「信頼」についても定説があるわけではない。「信頼」が強まると、日銀用語で言えば「期待の強気化」が生じて、人々の消費行動が強まる。80年代の日本、90年代のアメリカである。しかし、これが弱まると、GDPの日本で6割、アメリカで7割を占める消費は低下する。

 106.8という水準はどういうものだろうか。コンファランス・ボードの調査部門責任者であるLynn Francoさんは、「景気は依然として拡大を示している」として、「短期的にはかなり厳しい景気の下降が示唆されているが、それはリセッションではなく穏やかな回復と言える」と言っている。

 しかし注意を要するのは今回の信頼感の低下が、「今後6ヶ月の米経済に対する期待」の大幅な低下を背景としていることである。2月は68.7で、これは1月の79.3からの大幅な低下。1993年10月以来の低水準。High Frequency Economicsの主任エコノミストIan Shepherdsonはこの点を捉えて、「これは、対前年同期比でGDP伸び率にしてマイナス1%に相当する。アメリカはリセッションに陥ったと言うことである」と述べている。彼はさらに「今後数ヶ月、アメリカの消費者の支出の伸びは大幅に鈍化するだろう。減少するかもしれない」と述べている。

 問題はアメリカの消費者の景気信頼感が大幅に低下しているのは今回の調査で判ったとして、では「利下げ」と「減税」の二丁拳銃でこの「human nature」である「confidence」が持ち直すかである。持ち直さないと、政策は空回りしてアメリカのGDPの7割を占める消費は戻らず、景気は回復しない。

 「human nature」は理屈ではないことが「予測不可能」の根拠である。アメリカの家計の年間可処分所得に対する負債の割合が最近では20%を越えているという現実を見ると、直ぐにアメリカの消費者が景気の先行きに対して「期待の強気化」の状態になれるかというと、なかなか難しいかもしれない...と思い始めている。


2001年02月26日(月曜日)

 CD-RWの件について昨日も「わかりません」と書いたら、事情通の方から何通かメールをもらいました。tks。これでクリア。しかし将来は、ドライブ一つでいろいろな種類の板を使うことが出来るようになるのでしょうな。まず、MR.Kから頂いたメールです。

 初めてメールさせていただきます。いつもTBSラジオとHPを見せていただいております。特にラジオでは経済を判りやすく説明していただきありがとうございます。

 さて、本題ですが誰かが答えると思っていたのですが疑問に思われているようなので 簡単に説明いたします。CD-ROM、CD-R、CD-RWはその機能上の違いから構造が異なっております。従いまして実は光の反射率が異なっております。CD-ROMとCD-Rは比較的に近い値ですがCD-RWはかなり違います。

 厳密に言うとCD-ROMドライブでCD-Rは読めないのですが(事実、非常に古いCD-ROMドライブではCD-Rを読めないのが有ります。)比較的近いので最近のCD-ROMドライブはほとんど全て両方に対応しております。(オーディオ用も同様ですがパソコン用ほどは対応されていないかもしれません。我が家の1万円台のCDラジカセはCD−RでもOKです。)

 CD-RWは従ってCD-ROMドライブでは読めないことになりますが最新のCD-ROMドライブはCD-RWに対応されている物が有ります。明記されているの物、明記されていないが実は 読めるものが有ります。事実、私が使っているDVD-ROMドライブではDVD-ROM,CD-ROM,CD-R,CD-RW全てOKです。オーディオ用(車載用含む)でもMP3等の再生が可能な新しい製品は可能な確率が高いかと思います。(CD-R、CR-RWにMP3ファイルをパソコンで書き込んで使う)100曲とか200曲位入るようです。

 以下参考です。http://www.sony.co.jp/sd/ProductsPark/Consumer/Peripheral/CRX/CRX10U/index.html

 これからも放送、HP共に頑張ってください。楽しみにしております。

 非常に明確で、やっと会得した感じでした。同じようなメールは平野さんからも頂きました。
 CD-RW について、分かる範囲でコメントをさせていただきますと、CD-RW ディスクを CD-RW ドライブ以外で扱うことは基本的にできません。CD-RW ディスクを読み出すにはMultiRead 規格に対応している必要があり、CD-ROM、CD-Rドライブの多くは、この規格に対応していないためです。

  Google で「CD-RW CD-ROM 読み込めない」を検索したところ、以下のようなページが見つかりました。

▼ 再書き込み可能なCD技術「CD-RW」 その狙いと互換性の問題
 http://www.zdnet.co.jp/macweek/9611/n1107_cdrw.html

▼ CD-RWドライブを使ってみよう
 http://www.iodata.co.jp/sohot/use/aio/No1/cont4.htm

 また、古川さんのメールに若干の補足をさせていただきますと、他の PC の CD-ROM ドライブで読み出す必要のない CD-R ディスクに追記する場合は、Packet Write という 方法を用いるのが一般的です。Track at once に比べ、追記のさいに消費される容量のロスが少ないことが特長です。ただし、書き込み/読み込みの両方に専用ソフトが必要に なるため、用途は限定されます。Packet Write ソフトのPacketMan が付属した WinCDR の最新版、WinCDR 6.0 のページを付記しておきます(私も使用しています)。

▼ WinCDR6.0
 http://www.aplix.co.jp/cdr/products/software/wincdr60_new/

 毎日の更新を楽しみにしています。それでは。

 ということでした。今日はメールの多い日で、全く違う案件でもらったメールの最後に昨日書いたFOMAに関するものがありました。高橋さんからいただいたメールで、そこには
 3G携帯FOMA、NTTドコモ本当に5月にサービスが可能になるか疑問の声があるようです。増資のため現在は延期を発表できず、ぎりぎりになっての延期発表と言うのがもっぱらの噂のようです。世界で最初の3G携帯はBT、Siemens、NECが今春にIsle of Manで今春スタート予定のプロジェクトに先を越されてしまう可能性が高いのかも知れません。
 うーん、小生も今の時期になって何も決まっていないのは「ちょっとおかしい」と思っていたところでしたが。


2001年02月25日(日曜日)

 5月からドコモが売り出す次世代携帯電話・FOMAに関して、私が勘違いしていたことが判りました。FOMAは当面東京と横浜・川崎でしか使えないと思ったら、その地域でしか早いアクセスができないということで、他の地域にFOMA端末を持っていったら従来通りのサービスに関しては今まで通りの形で使えるそうです。

 自動的に受信速度を変えるそうです。ですから、FOMAを買って広島に行ったとすると新しい高速通信サービスは受けられないものの、9600での通信などは可能だと言うこと。このコーナーでちょっと間違った情報を流したと思いますので、訂正しておきます。

 まあでも、FOMAについてはいろいろ決まっていないことが多いらしい。端末の料金とか、使用料とか。ドコモも世界中の目が集まっていますから、混乱は社のイメージを壊すから相当慎重にやるでしょう。うまくいくかどうか。
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 CD-R、CD-RWに関しては引き続きいろいろな方からメールをもらっています。tks。最近では古川さんから

  1. 書き込みができなくなるのは、最初の書き込みのときに、「ディスク・アット・> ワンス」が指定されているからではないでしょうか。「トラック・アット・ワンス」を指定すれば、問題ないと思います。
  2. ソフトウエアですが、私は、Win-CDRというアプリックスという会社のソフトウ エアを使っています。私の認識では、CDR、CDRWに関しては、この会社が個人ユー スが始まる前から再大手だと思います。私は、Ver.4を使っていますが、Ver.5が最 新版だと思います
 とメールをもらいました。tks。しかし何故か、CD-RWを引き続き他のPCのCD-ROMドライブでは扱えないでいる。それぞれのメーカーのドライブの相性というのもあるのでしょうか。


2001年02月23〜24日(金〜土曜日)

 「私は新聞はスポーツ面から読む。他の面には、人間が犯した愚行が載っているが、スポーツ面には人間が残した偉大な記録があるからだ」と言ったのは確かルーズベルトでしたが、土曜日の夕刊は久しぶりに日本人が残しそうな偉大な足跡が載りました。

 新聞の一面に新たな発見のことが載るなんていいじゃないですか。久しぶりに何回も読みました。典型的な文化系の人間であるが故に、詳細まで分かるわけではない。しかし、今までの記録を19度も上回り、金属化合物の限界と言われていた絶対温度30度を超えたという。二ホウ化マグネシウムは地球上ではありふれた物質で、研究用の試薬としても出回っているという。

 新聞で読む限りでは、発見の契機が面白い。「大学4年生が卒業研究でホウ素とチタンとマグネシウムの組み合わせで実験をしていたが、なかなかうまくいかなくてもうやめようと思っていたとき、マグネシウムを多めに入れると超伝導性が上がることがわかった....」と書いてある。

 いいですね、こういうのって。新聞にこういう記事が続けて4日載ったら、株価も上がること請け合いですな。
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 金曜日だったと思ったのですが、「赤坂の田中屋に行きました...」とのメールをもらったのですが、たまたまラジオたんぱの収録を終えて赤坂を見附に向かって歩いていたら、そこは田町通り。はっと気が付くと、左に「田中屋」とある。

 ああ、ここだったのかと思って、立ち止まって店の中をちょっと眺めました。一瞬ですが。雰囲気は銀座の店にちょっと似ている。まあ、美味しそうですな。しかし、非常に気になったことがある。

 それは、煙草を吸っている人がいた。練馬の店では煙草は禁止なのです。そばの味とにおいは非常に微妙なモノですから、灰皿も置いてない。しかし、どうも赤坂の店は煙草が吸える環境になっているらしい。ちょっと気になりました。


2001年02月22日(木曜日)

 暖かい一日でした。横浜国立大学の浅野先生に頼まれて、神奈川科学技術アカデミー主催の「研究者・技術者のための経営分析基礎コース」という教育講座で講演をしたのですが、11時45分くらいに溝の口に着いたら、実に暖かい。

 12時が目標到着時間で、駅から同アカデミーのある場所まで徒歩で12分と案内に書いてあったのでこれは「散歩」に良いと歩き出したら、汗が出てきた。家を出るときからコートはもっていなかったので良かったのですが、それでも気分の良い一日でした。
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 渋谷から溝の口にかけては「日本のシリコンバレー」とよばれているそうで、実際に溝の口から「かながわサイエンスパーク」(KSP)までの間にもNECとか富士通とかの会社が並んでいる。このKSPというのもなかなか立派な建物でした。KSPは神奈川県と民間との「第三セクター」と聞いたので、「経営は大丈夫か」と思いましたが、一見人も多かったし、結構ビルは埋まっている様子。
 私の前の講師は横浜国立大学の大塚さんという教授の方で、昼を一緒にしましたがサプライチェーンなどが専門領域の方で、ネットワークなどの話題でかなり話が盛り上がった。ついでに教育問題にまで話が及んだのですが、それは深刻だそうで、大学の閉鎖性もそのまま残っている。先生に実務を経験した人が徐々に入ってはいるそうですが。

 私の後は元ソニーの常務取締役・中央研究所所長だった菊池さん。人の話を聞くのが好きなので一緒に話を聞かせてもらいましたが、トランジスター・ラジオが出来るときの話、CCD(Charge Coupled Device)が商品になるまでの話など。現場にいた人の話だけに面白かった。菊池さんの言っていたことで、「へえ」と思ったのは、  

 IT革命というが、私に言わせれば現代技術の源流を辿れば、1947年12月23日にベル研究所でトランジスターが発見された時
 という発言。ベル研究所はそれをちょうど半年秘密にしておいて、48年の6月23日に「こういう現象がある」と発表したという。まあその辺のことは、「日本の半導体40年」(中公新書)という菊池さんの本に書いてあるでしょう。歴史を知っている人にとっては、最近の騒ぎには特別の思いがあるのでしょう。


2001年02月21日(水曜日)

 CD-RWソフトである"B's CLiP"がwindows 2000 に対応していない問題に関しては、「ito」さんからメールを頂き、このサイトを教えていただきました。

 で早速ダウンロードしましたら、簡単に2000 を走らせているマシンで使えるようになりました。tks。それにしても、いろいろな記憶媒体が出てきました。FDはほ日常的にはとんど使わない。私が今一番便利に使っているのは memory stick ですが、やはり容量が小さいのと高いのがネック。64kでまだ1万5000円くらいするでしょうか。しかし、小さくて軽い。

 CD-RWは一枚100円もしませんから、安い。しかし、ちょっと大きくなってしまう。私の勉強会仲間である内藤さんからは

私はハードディスク(資料用の)取り付けて それを使うのが、もっとも適していると思います。
 とメールをもらいました。本当はお財布に入るような、で非常に安いものがいいんですが。かつては、FTPでデータを置いていたこともあったのですが、FTPというのは結構時間がかかる。それで今は止めています。


2001年02月19〜20日(月〜火曜日)

 今ちょっとCD-RとCD-RWに凝っていて、CD-Rの方は使い方とか用途をほぼ掴めたのですが、CD-RWに関してはいまいち使い方が良く判らない。まず第一に私が買ったソフトであるB'S CLIPというのは Windows2000では動かないようです。

 正直言うと、昨日は大失敗でした。CD-RWドライブで作ったCD-RWのディスクをCD-ROMで使おうとして、動かないことに気が付いた。そりゃそうだ、ROMはあくまで「読みとり専用」ですから、RWとはずいぶん違うのでしょう。

 私が想定しているCD-RWの使い方は、「データ集・書庫」なのです。つまり、「これはあとで使える」と思ったURLや新聞記事を全部ぶちこんでおいて、あとで検索をかけるとデータが出てくるようにしておきたい。そのためにはタイトルを長くつけることにしたのですが、どうも使い勝手が悪い。

 ものの本には、フォーマットすると「FDのように使うことができる」と書いてあるのですが、ファイルを移そうとすると「何々でプロテクトされている」とかいろいろメッセージが出て、うまくデータが移せなかったりする。このコーナーをお読みの方で、CD-RWをこう使っているというアイデアのある方がいたら、是非教えていただきたいと思います。また、CD-RWを扱うのに一番便利なソフトはなんでしょうか。
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 本に縁のある数日。火曜日にはテレビ東京の内山さんからの依頼でBSの番組に一つ出たのですが、私の他のゲストに「幸田真音」さんという作家が来ていて、彼女のことは最近朝日新聞で読んだので、あああの方ですか....という感じ。

 実は彼女の書いた「日本国債」はまだ読んでなかったのですが、ありがたく頂戴しました。「未達」が危機のスタートになると言うのが面白そうですな。彼女は1988年までバンカーズで実際に円債のディールやセールスをしていた。その前は秘書だったらしい。そこで感じたことをベースに小説を書いている。

 面白かったのは名前ですな。むろんペンネーム。「幸田」は「ああだこうだ」の「こうだ」を取った。では、「真音」は。これはマーケットにいる人間は思い当たるでしょう。そう、一つは「マイン(MINE)」のマイン。mine(買った)、yours(売った)のMINEです。もう一つ掛けていて、それは「真実の音」。で、「音」には「言の葉」、つまり言葉をかけているというのです。

 ほう.....なかなか考えているじゃないですか。バンカーズにいた連中はいろいろ知っている。もたい(漢字は忘れました)ちゃんは今はニューヨークに居るらしい。去年の末に会った原谷氏はいまは自分で会社をやる身。今も外銀にいる梨本某の話をしたら、「私より後の方では.....」と。そうかな...

 もう一冊は「為替相場の見方・読み方」。内山さんが持っていたので、「誰が書いたのか...」と思ったら、小池正一郎さんだった。古くからおつきあいのある先輩。もらっちゃったのですが、家に帰ったら送られてきていた。今我が家にはこの本が二冊ある<^!^>。


2001年02月17〜18日(土〜日曜日)

 何もかも大きく動いた週末でした。政局、国際金融。なかなか忙しい。私の見方は、ここにありますから、お読みください。

 コンピューターの入れ替えをやっていた中で、非常に今後役に立ちそうなキーアクションを憶えました。「alt+prtsc」。あとの方はプリントスクリーンです。これだけだと知っていたのですが、alt を付けると、アクティブなページをコピーできる。

 どう便利かといういうと、コンピューターが出してくるメッセージをそのまま担当者に送るなどの時に便利なのです。その時の画面のコピーして記憶しておくのにも良い。
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 日曜日は所用があって東北自動車道を走ったのですが、ぽかぽか陽気という雰囲気。帰りに近くを通ったら寄ることにしている練馬のうまい蕎麦の店・田中屋に寄りましたが、この店が銀座店に続いて今月の5日から赤坂に店を出したのを知りました。田町通り沿い。店も支店を数多く作り出すと味が落ちると言いますが、この店はどうでしょうか。

 住所は「港区赤坂3−11−7  03-3505-8856」とある。


2001年02月16日(金曜日)

 冗談じゃなく、ほんまに驚きました。G7用のサイトが出来るなんて。本来、その存在さえあまり明らかにせず、声明も出さないのがG7だったのに、スケジュールを見るとコンサートの予定まで載っている。まあ、声明を探す手間が省けますが。イタリア人、特にシシリーの連中はG7をサミットと間違えているのでは..........

 http://www.g7-2001.org/en/frames.htm


2001年02月15日(木曜日)

 今日読んだ文章の中では、この鼎談が面白かったな。P2Pが拡大する世の中で何が起きるかを予想している。むろん参加した3人に何か確信があるわけではない、「ああかもしれない、こうかもしれない」と話しているだけなのですが、一つの発想のもとにはなっている。

 今のように変化の激しい時代と human nature との関係をどう考えるかという問題が大きいと思う。発想を刺激される鼎談ではある。
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 今発売中の中央公論に8ページものの日銀論(グリーンスパンと速水優の比較という観点から)を書いたのですが、同誌の担当者から

伊藤様

執筆ありがとうございました。

 3月号は好評です。とくに日銀特集は、日銀内でも大きな話題を呼んでいるそうで す。利下げと発売日が重なったことも幸運でした。今後ともよろしくお願い申し上げます.......

 とメール。実際のところ、結構面白い特集になっているのではないかと思います。金融政策を含めて、日本の経済政策は大きな見直しの時期に立っていると思う。是非ご一読を。


2001年02月14日(水曜日)

 「世論」と言うものも一種の「マーケット」だと考えれば、森さんは「マーケット」から退出を迫られるのでしょうな。

 オンライン証券にはマネックスと日興ビーンズに入っているのですが、昨日のマネックスの株式コメントは素直で面白かった。

 (前略)公定歩合引き下げ、株価対策などには期待していない株式市場で、最も求めているのは政権交代という雰囲気の一日でした。ただ首相が変わるだけでなく、次の政権への期待、変化を求めている内容とも言えます。変化が感じられない政権だと、織り込み済みという反応さえしかねない相場環境です。
 どなたが書いているのか知りませんが、この欄のコメントは市場の雰囲気がマスコミ報道より比較的素直に出てくるので、しばしば比較して読んでいるのですが、正直言ってこれがマーケットの雰囲気でしょう。朝日新聞には、
 与党内でこの時期に首相の早期退陣論が強まったのは、(1)KSD事件で新たに自民党内で逮捕者が出たような場合、さらに野党が勢いづき参院選まで劣勢を余儀なくされる(2)機密費横領疑惑で河野洋平外相が引責辞任する事態になれば額賀福志郎前経済財政担当相に続く閣僚辞任となり、政権維持が困難になる(3)株価下落に歯止めがかからず、内閣支持率も低迷する現状では政権の立て直しは難しい――などの理由だ。
 と与党内の空気を伝えているが、市場はもっと真剣にさめていると言える。普通は、政権の不安定は株安要因。レーガンが暗殺事件に遭ったときでも、株価は大きく下げた。政権交代の可能性が株高につながるのは世界中政権末期。でもマネックスのレターが言っているとおり、「次」が問題。「マザコン」説が強いようですが。


2001年02月13日(火曜日)

 面白い発見がありました。夜はある新聞社の方々と三田の華都飯店(シャトーハンテン)という店で食事をしたのです。鍋好きの小生に記者の方が紹介してくださると言うことで。ところが、いざ鍋と言うときに鍋の名前を店の人に聞くと「酸菜鍋」という。

 聞いたことがある名前なのです。で直ぐに思い出しました。新宿の随園別館にも同じ名前の鍋があったことを。別館で私がしばしば食べるのは羊肉のしゃぶしゃぶなのですが、何かの大きな会合の時に、店の人からうちの売りはこの鍋です、と「酸菜鍋」を紹介されていくつか宴会のメニューに入れたことがあった。

 で、店の人に「新宿の随園別館でもこの鍋を食べたことがあるが.....」と話しかけたら、そこから話が広がった。彼によると、この三田の華都飯店(シャトーハンテン)と新宿の随園別館は同じ親族が日本に来たときに、ほぼ同じ時期に開いた店だというのです。清朝の最後の皇帝につながる人たちで、名字は「馬」ということで、一緒らしい。馬軍団の「馬」です。確かに華都飯店のマークを見ると、マルの中に「馬」と刻印されている。

 もうなくなった随園別館のおじいちゃんとはよく話をしたのでその話をしたら、華都飯店の店員は、懐かしそうな顔をした。店の雰囲気はずいぶんと違います。昔の随園は今の随園別館よりちょっと四谷寄りにあって、汚い店だった。味は良かったが。対して華都飯店は三田の三井クラブから坂をもうちょっと下ったビル(シャトービル)の地下にあって、私が入っていったときにはテレビや雑誌でお目にかかったことのある財界人がちらちらいるというちょっとハイソな店。確かIBMの椎名さんが居たと思う。夜は午後5時から、ラストオーダーは8時30分と短い。

 それにしても、随園別館の筋の店が三田にあるとは。「酸菜鍋」は読んで時のごとく酸っぱい鍋です。白菜を漬けて、それを鍋の中に大量に入れる。その上で、豚肉、牛肉などを入れる。なかなか美味しいのです。最後はそれをご飯の上にかける。パルピンなど北京よりまだ北の料理だそうで、北京でもこの鍋は食べられないと言う。多分東京で食べられるのは随園別館とこの華都飯店だけでしょう。紹介してくれたYさんには感謝。


2001年02月10〜12日(土〜月曜日)

 良い本を読みました。爽やかなる熱情というのです。忙しく本を出す水木さんですが、この本は力が入っている。著者の本では田中角栄 その巨善と巨悪も良かったが、この本も読ませる。

 日本の代表的な経済人と言うと誰が思い浮かぶだろうか。ネットを調べていたらこんな調査があったらしいが、まあこんなところでしょう。盛田さん、松下さん、本田宗一郎さんなど。新しいところでは、孫正義など。この調査では、この本の主人公である松永安左エ門は9位に位置している。

 角栄本の時も感じたが、著者の調査は徹底している。よくここまで調べたと思えるほど、事実が揃っている。多分現地にも赴き、聞き取り調査もしているのだろう。表現も生き生きしている。伝記では城山三郎の「落日燃ゆ」などが記憶に残っているのですが、この本も良かった。また別の意味で。

 読んでいてこの本がおもしろいのは、間違いなく人物がおもしろいからです。壱岐に生まれたガキ大将がそのまま大人になったような、それでいて日本に本格的な経営手法を持ち込み、日本にトインビーを紹介した人物。実は私もあまり良く知らなかった。戦前から活躍してきた財界人で、一世代前の経済人という印象もするからだ。

 この本に関しては、日経ビジネスの書評に詳しく書くのですが、9位という順序はなかなかおもしろいものだと思う。「電力のオニ」というあだ名は、戦後の電力再編や電気料金の引き上げに大いに力を発揮したからだと思うが、ある意味でそれも昔になりつつあるという時間の経過。もう一つは多分、盛田さん、本田さん、松下さんなどと違ってモノを作った人ではないというのが順序に影響している。日本人は、目に見えるモノを作る人が好きなのだ。

 この本を読んで「壱岐」に関して俄然興味がわいて、連休の間にネットをいろいろ調べていたら元寇に関してかなり詳しくなった。こうなると、モンゴルの世界制覇に関しても関心が高まってくる。徐々に調べていこうと思っています。


2001年02月09日(金曜日)

 TBSやNHKが午後1時30分には、「公定歩合の引き下げ」を報じ、午後4時半過ぎには日経がTBSと同じく0.125%の下げと「無担保コールレートと公定歩合の間の金利での新しい貸出制度」を報ずる.....。そして実際に最終的な措置が出たのが、午後5時45分。

 お世辞にも、今回の日銀の一連の金融措置発表はスマートとは言えず、現実にはその公表に関して大きな問題を残した。世界の主要中央銀行全体にとっての重要措置としての「利下げ」が、事前にリークすることなどあってはならないはずです。それがまずあった。

 次に、日銀の発表順序も今はもうネットサイトに痕跡は表面的には残っていませんが、最初はhttp://www.boj.or.jp/seisaku/01/pb/k010209a.htmだけが出て、それから暫く時間があってhttp://www.boj.or.jp/seisaku/01/pb/k010209b.htmが出てやっと今回の一連の金融措置の全貌が判るという複雑さ。最初見たときには、何が起こっているのかと思ったほどです。

 リーク的な事前情報流布段階では利下げ幅は0.125%で、実際の発表は0.15%で「リークとは言えない」という見方もできるが、はっきり言って「公定歩合の下げ」そのものが事前に予想されていなかっただけに、それが事前に確信的に流されたことは情報が漏れていたとしか思えない。すっきりしませんな。
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 政治家の反応もおもしろかった。多分「公定歩合」と「短期実効金利」との差異をご存じなく、前者が sounds important なからでしょうが、やたらと日銀の措置を称える言葉が出ていた。亀井さんや宮沢さんの口から。

 しかし、海外の新聞は当然ながらさめた目で、face-saving(FT 無担コールレートの誘導目標を動かさないままに他の措置を用意した) とか、in the face of immense political pressure(WSJ)といった見方。確かに経営状態が悪い、悪い噂に直面した銀行でも今後は0.35%での借り入れが日銀から出来るようになるから、「緊急事態対策」「システム不安感の沈静化」にはなるが、だからといって powerful と言えるような措置ではないし、この時点での日銀の打てる手の限界が改めて示された感がある。

 興味深いのは、日銀は日本経済に対する景気判断を基本的には変えないままに、アメリカ経済の減速と内外金融資本市場の動向を踏まえて公定歩合引き下げを行ったこと。このスタンスは速水総裁の記者会見を見れば判るが、とにかく動いたことは評価できるものの、それでも日銀的かたくなさが残った措置だと言える。

 発表の方法と理由付けに関して感じたことは以上ですが、措置の経済に対する影響に関してはもうちょっとじっくり分析したい。


2001年02月08日(木曜日)

 ニューヨーク・タイムズを読んでいたら驚くべき記事にぶち当たりました。私が驚いたのは、そのスピードです。何につけてもの。

Slowing Economy Forces Governors to Trim Budgets

By DAVID FIRESTONE

TLANTA, Feb. 7 With a swiftness that has taken many governors by surprise, the slowing economy has sharply reduced state tax revenues in the last few weeks, forcing a growing number of states around the South and Midwest to cut their budgets for the first time in a decade.

As many as 15 states that depend on sales and manufacturing taxes are suddenly facing spending cuts of up to 15 percent, producing the first reductions in education and health care programs in years. Coming at the same time as a steep increase in Medicaid costs, the budget reversals mean that the days of bold new programs and tax cuts are over in many states.

"We had a couple-hundred-million- dollar surplus last year, and now it's dried up and we're cutting state government by 15 percent," Gov. Jim Hodges of South Carolina said today in an interview. "It happened so fast that most of our state agencies are still in denial they don't think they can do it. But a lot of other states are going through the same thing, and when the economy slows down, it eventually happens to everyone."

Tax revenues in South Carolina have fallen $513 million short of projections for the current fiscal year. North Carolina is facing a $740 million budget deficit, and its new governor, Mike Easley, announced on Tuesday that he would probably declare a fiscal emergency in order to gain latitude for widespread spending cuts.

 アメリカの知事さん達も「税収減の現実化のスピード」に驚いたらしいが、このことは二つのことを指し示しているように思える。一つは、デジタル・エコノミーが進展する中での事態の変化のスピードの加速化。だってそうでしょう。わずか数ヶ月前まではアメリカ経済には死角がないかのように言われてきた。しかし急速な景気鈍化の中で、「過去数週間」という単位で税収が落ち込み始めていて、しかもその事態を捕捉できるということの驚異。

 ニューヨーク・タイムズの記事を読んでいくと、ノースカロライナ州は広範な歳出カットの余地を作るために「財政緊急事態宣言」を恐らく発表するという。アメリカの事だから、やると言ったら本当に州財政を引き締めるのでしょう。動きの素早さは称えるべきでしょう。しかしもしそうだとすると、グリーンスパンの減税容認姿勢につながった議会予算局の予算見通しは本当に大丈夫だろうかと思ってしまう。本当に黒字は同局の予想したほど出るのか。

 次に、「変化への受容性」が今の変化の激しい世の中では非常に重要なファクターになっているのだろう、ということです。過去数週間の税収の減少を見て、直ちに歳出カット15%を言い出してしまう。これは日本では見られない姿勢です。企業でも官庁でも。メンツがあり、予想や態度を変えなければならないことへの逡巡がある。どっちが時代の要請に合致し、欠陥を素早く是正できるかは明かです。
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 普通の音楽CDに入っている音楽をMP3にするには、このソフトが便利なようです。


2001年02月07日(水曜日)

 音楽の話題が続きますが、ニューヨークから一時帰国したS君からビートルズの全曲(207曲)が入った一枚のCDを見せてもらいました。MP3フォーマットで入っているのでそういうことが可能なのですが、実際に聞いたら音質もそれほど悪くない。全曲ですよ。普通のCDにはせいぜい15〜18曲くらいしか入らないのに。

 MP3についてはネット上からダウンして聞かないわけではないのですが、ダウンするのが面倒なのと、ファイルによっては途中で切れていたり、音質が良くなかったりであまり当てに出来ない。しかし、S君が持っていたものは音質も良かったし、じっくり聞くに値する品物でした。

 CD一枚に入っていると言うことは、PCのハードディスクに簡単に落とせると言うことです。とすると、PCにはこれから何百曲という曲を詰め込めるものになる。それは正式に買ったCDをMP3化して入れても同じ事です。

 この207曲はABC順に並んでいるのですが、これにシャッフルをかけて演奏するといままで聞いたこともないようなビートルズの曲にぶち当たるのが新鮮です。再生はこのソフトで行うのですが、なかなかスグレモノのソフトで、日本語化も可能。ははは、音楽業界も大変だ。しかしこれから、音楽の顧客層は着実に増加すると思う。
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 一冊良い本を読みました。「デジタルデバイドとは何か ?」という本で、デジタルデバイドを軸に、デジタル化、ネットワーク化が進む中での世界経済の進路、その中で日本が置かれている状況、そしてその日本に残された選択肢を諸外国の例を挙げながら指摘している。

 最近読んだこの手の本では実証的で、かつ例も豊富で一番おもしろく読めました。筆者は「ネットワークの隣接性」がもたらす世界経済の大きなうねりを指摘していて、その中で「情報化を拒み続けている日本には深い憂慮を持たざるを得ない」と主張する。この懸念は私にとっても「スピードの経済」を書いたときからのものでしたが、この本を読んでその思いを新たにしました。まあ、ネットワーク社会が進んだアメリカでもPCの家庭普及率は5割を越えたぐらいでしょうから、PCはテレビのようにはいかないことは確かなのですが。日本の場合、私は指導者の質の問題も大きいと思っているのですが。

 この本には、「サービス経済トリレンマ」という考え方が出てくるのですが、そのトリレンマの中で先進国の選択肢が決まってくるという発想が例示的で良い。トリレンマとは、製造業の一定程度の到達点での高度消費社会では「雇用確保」「財政均衡」「所得均衡」のうち二つを実現しようとすれば、一つは必ず行き詰まるという視点。アメリカは、前2者を選んだが故に所得格差が出た(それがデジタルデバイドという言葉誕生の素地となった)。対して、日本は「雇用確保」「所得均衡」をどちらかというと選んでいるので、「財政」が酷いことになったという考え方も出来る。私は日本の財政が酷いことになったのは、もっと要因(財政に対する過信、使い方の酷さ、たかりの構造)があったと思うのですが。

 この本に関しては日経さん用に書評を書きますが、なかなか良い本です。狭義のデジタルデバイド問題が九州・沖縄サミット以降なぜ消えたかが良く判る。


2001年02月06日(火曜日)

 知り合いから「デジタルと音楽の仕事にとりかかっております。ケーブルテレビの回線を使って音声や映像中心のインターネットコンテンツを企画・作成・プロデュース」する仕事です、とメールをもらいました。

 「デジタルと音楽」。この二つの言葉に、私の気持ちはピンと反応しました。というのは、私はいま今の記憶媒体を通した音楽配信システムは「途中形態だ」と強く思っているからです。

 今までの音楽というのは媒体を通して我々に音を届けている。CDもMDもそしてメモリースティックもそうです。しかし、こうした記憶媒体がないときには、好きな音楽も聴けない。確かにソニーのSO502iWMは携帯電話とウォークマンが合体して、しかも媒体には親指ほどのメモリースティックを使っているという意味ではある程度革新的ではありますが、少し使っていると面倒で、かつ嫌になる。

 なぜなら、一本のメモリースティックにCD一枚分くらいしか入らないから、結局何本もMSを持っていないと自分の好きな曲が聴けない。しかし、MSは一本64kで1万5000円以上する。これではとても普及する商品とは言えない。

 モバイル、携帯が音を持つ感覚に慣れてくると、次に欲しくなるのは「いつでも聞きたいときに聞ける音楽受信」機能を持つ端末への欲求です。たとえば、造船所で船の竣工式を見ながらロッド・スチュアートの「Sailing」を聞くとか。

 有線でも無線でもブロードバンドで音楽配信がスムーズに行われるようになれば、これはシステム的には可能になります。モバイル側に音楽再生のソフトウエアを入れておけば良い。コンピューターのソフトには音楽再生用のソフトはいくつもある。「聞きたい」と思ったときに聞きたい曲をダウンして、それを聞くという方式です。

 多分、そうなってくると思うし、あとは配信される音楽に対する課金システムをどうするかです。FOMAが音楽にどう対応しているか知りませんし、あとのPDAがどのような状況になっているか知りませんが、早くそうした「on demand」の音楽配信システムを確立して欲しいものです。


2001年02月05日(月曜日)

 レパトリの始まりですか。「日本の株が下がる」→「日本の機関投資家が決算を控えて海外に展開している資金を引き揚げる」→「それが円高に」つながる。まあパラドックスですが、かつて経済状態が良くて対外資産をもっている国ほど、一端苦境になって国内に資本を移す段階になると、国内経済環境が悪くてもその国の通貨は高くなる。

 2月から3月にかけてはこの repatriation の動きで、円には時折円高圧力がかかることになるでしょう。しかしそれは経済の苦境の反映ですから、長続きはしない。まあ5日の海外市場の円高は、「レパトリ連想」も働いていたかもしれない。あとは、ポジションの傾きでしょうか。
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 ドコモから「お客様各位」ということで封書が来ました。「SO502iWM」の不具合に関して。ニュースになっていましたから、不具合のうち「メモリースティックの音楽を再生中に着信があり、リモコンで着信応答すると電源断となる場合があります」という現象に関しては、私のマシンは問題ないことが判っていた。もう何回も経験しているのですが、電源は切れなかった。

 来た封書の文章を読むと、不具合は8項目に達していて、残りの部分に関してはチェックしてありませんから代えるかどうかはこれから検討しますが、できるなら代えたくない。メモリダイヤルの登録内容は入れ替えてもらえますが、待ち受け画面から着信音から、あとはせっかく入れたスケジューラーの内容まで全部入れ替えないといけない。やってられない。発信用の保存メールも結構ある。たかが携帯電話ではないのです、今のモバイルは。

 ちょっとけしからんと思うのは、ドコモから来た封書には、「次なる現象が起きる」という曖昧な表現ではっきりと「不具合」だと認める文章がないことと、ドコモのHPのどこにきちんとした説明があるのか不明な点。不具合を不具合として認め、HPでももっとわかりやすい形で説明すべきだと思う。

 ドコモが公式サイトの入り口を狭くしている(承認を取るのが大変なのです)ことにより、新しいビジネスのスタートが阻害されていることも確かなようです。ドコモの公式サイトは今は1300しかない。どうも成功しすぎて、ドコモもちょっと慢心があるような気がする。

 i mode のシステムの最大のポイントは代金の代行徴収システムです。これの適用を受けられれば、モバイル・ビジネスは大きく前進する。ですから、中小企業の多くは公式サイトになりたがる。ビジネスの展開が全く違ってくるのです。つまり、 i mode はネットビジネスの入り口にある。

 私的企業が今や公器になりつつあるモバイル・システムの「入り口」を押さえてるのは、いずれ問題になると思っていました。そこで、総務省は i mode の公正競争ルール作りに着手するそうですが、これは早急な作成を期待したい。これが個人にも認められるようになると、私のような個人でもいろいろなビジネスを発想することが可能です。

 入り口設定とその後のコスト(代行徴収などの)をすべてドコモに持たせるのは私企業に対する拷問のような気がしますから、何か新しいシステムが必要なんでしょうね。


2001年02月03〜04日(土〜日曜日)

 土曜日は諏訪に両親の様子を見に行き、日曜日は鍋コンと振り返ってみると結構イベントが多い週末でしたが、諏訪に行って今年の雪のすごさをまざまざと見せつけられました。あまり雪は降らないのです。諏訪というところは。降っても普通は直ぐに熔ける。

 しかし今年は一週間前に降った雪が道の両側に堆く積み上がっていて、少し脇道に入ると雪が路上に固まっている。普段は車で移動するのですが、今回はタクシーを使って移動しました。タクシーは車自体が雪対策が行き届いているし、運転手も慣れていると思ったからですが、その慣れている運転手でも夜は道が凍るので怖いと言っていました。

 寒いところに行く人は、今年の冬はよほど気を付けた方が良いのではないでしょうか。特に夜の移動には大変なリスクがあることを考えておいた方が良い気がする。諏訪湖を見たら、実に久しぶりに結氷していました。ただし雪が目立って、昔のようにスケートリンクを作って滑っている人はいない。可能性としては今年は実に久しぶりに「御神渡り」が見られるかもしれない。
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 日曜日の第五回鍋物コンテストは、過去2回と同様に新宿歌舞伎町裏のハイジア4階の東京都健康づくり推進センターで。今年は直前の天童に注力しすぎてちょっと中だるみ的雰囲気もあって7組と少ない参戦。しかし、天童市から開催に際しての祝電を頂く中で行われました。

 思うのは参加者が毎年平均一才ずつ年を取っていくせいか、「あっさり系」の鍋が増えていること。センターの責任者の人も鍋を選ぶ基準について、「コレステロールが少ない....」とか何とか言っていた。第5回鍋コンテスト終了後の全員写真

 昨年は見事優勝の我々でしたが、今年は「連覇阻止」に向ける参加諸鍋の奮迅と、投票における心理作用もあって、はるか着外と消えました。ははは、なんとビリ。鍋アラおいしという名前は冗談のような鍋ですが、ちゃんと鯛の頭をアラとして使った美味しい鍋だったのですが、ちょっとあぶらっぽかったかな。

 私は美味しかったので自分のところの鍋を一番食べたのですが、どうも票の集まりは良くなかった。まあ、過去に連覇はもちろん、二回優勝したチームもないのですから、そんなもんでしょう。おもしろいですね。結構皆が「あの鍋が行けるかもしれない....」と思った鍋には票が伸びないケースもある。

 これは作っている人自身が票を持つという特殊な投票方法による。つまり、自分の鍋ともう一つを投票するのですが、心理的には「有力な鍋への投票集中を避けよう」という力学が働く。私は自分達の鍋以外では今泉チームのチーズをベースにした鍋が美味しくて「行くかもしれない」と思ったのですが、こちらは票が伸び悩んだ。

 優勝した「玉庭鴨なべ」は鴨肉をミンチしてワンタンのようにして鍋に入れて煮込んだもので、確かに美味しかった。鍋研の女将の辻さんや、若手メンバーの代表格である石田さんのチームだったので、皆納得という感じ。ははは、今年の優勝鍋はまた来年天童に行くんでしょうね.....。今度は私は行ったとしても手伝いというわけです。辻さん、ご苦労様<^!^>。


2001年02月02日(金曜日)

 おんや、この下に付けているカウンターが2001年2月になると同時に70万アクセスを越えましたね。他のコーナーにはカウンターを付けてはいないので判りませんが、このコーナーにカウンターを付けてからどのくらいになりますか。まあ、リピーターの人が多いと思いますが、時々いただけるメールなどが非常に私には役立つのです。

 今後ともよろしゅう。フロントのカウンターよりこっちの方のカウンターの方が進むと言うことは、フロントを経ずにこちらに来ている人が多いと言うことですか。ははは。


2001年02月01日(木曜日)

 ははは、私も1月30日の「木のころ」のところは書いていて、「よほど小さな船しか駄目だな....」と思いながら書いたのですが、船の旅立ちに関してある読者の方から私の思い違いを訂正する丁寧なメールを頂きました。その一部を紹介します。

 なかなか良い機会に恵まれましたね、普通の人はなかなか(造船の会社に居てもめったに)見ることのないことですから。

 ただ、ちょっと気になることがありましたので、訂正をさせていただきたくメールしました。一つは、「木製のころの上を船が転がり落ちる」というところ、今は木製のころを使う進水(船をはじめて水に浮かべることをこういうのです)はせいぜいボートくらいのものでしょう。現在は、穴のあいた鉄板(穴のあいたおろし金のでかい奴と思ってください)に野球ボールくらいの鋼球をはめたものを進水台の上に並べ、その上で船を滑らせるのです。これは日本で開発されたやり方ですが、これ以前(昭和30年代)は進水台の上に獣脂を塗って滑らせていたのです。ただこの種の進水も今ではまれになり、伊藤さんが行かれた造船所も、おそらくドックで建造したので引渡式に支綱切断、シャンパン割を行っていたのだと思います。なにしろドックの進水ってのは、単にドックに水を張るだけのことで、面白くもおかしくもありませんから、最近は進水式そのものをやらないのが普通です。それから、船は「進水」しても「完成」はしておらず、その後船内設備などを取り付ける「艤装」を行って引渡しとなるわけです。

 つまらんことを申し上げましたので一つ情報を。伊藤さんが見たがっておられるような進水式をやるのは、商船ではいまや稀なのですが、自衛艦であればほとんどが盛大な進水式を行っていますので、自衛艦を建造している造船所に頼めばタイミングがあうと見せてくれると思います。

 伊藤さんのおっしゃるように、船の世界というのは非常に特殊な世界で、特殊な商慣行や独特なファイナンス手法など、やっていて非常に面白い分野ではあります。(為替変動には苦労させられましたが)コストでは韓国にかないませんし、品質も会社による差はあるらしいのですが、韓国製も一時ほどの粗製濫造ではないようで、残念ながら日本の造船の将来は明るいとは言えないようです。もちろん、ヨーロッパだってアメリカだって残る造船所は残っていますので、一概には言えませんが。

 とのことでした。思い出した。船会社の人が使っていた言葉で特殊だと思った言葉の一つに「艤装」があった。「ぎそう」と読みます。ブックシェルフには「船体ができたあと、航海に必要な各種の装備を整えること」と説明がある。メールtks。勉強になりました。


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