2000年03月31日(金曜日)

 ほう、期末の31日に円が急騰して対円で102円台、対ユーロが98円台ですか。対ユーロの98円というのは、史上最高でしょう。高値は、97円55銭。ドル・円の高値は102円05銭。

 「短観が良いモノになる」「日本の今年第一・四半期の成長率が2%かそれ以上になる」「ヨーロッパの構造改革の遅れは今後も続く」というのが円急騰の材料になったと海外の通信社の解説にはある。当面の円相場の動きとしては、110円台の動きがおかしくてずっと基調的な動きは円高と見ていた小生のような人間としては当然の動きに見える。

 疑問はなぜ日本の通貨当局が介入しなかったのかです。期末だったからとか、海外市場だからとかいろいろ理由は考えられる。一つ言えるのは、商いは薄かっただろうということです。ですから、来週月曜日の東京市場での当局の動きを注目しないといけない。月曜日は忙しそうだ。8時50分には短観が発表になるし、その前には当局の動きがあるでしょう。
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 3月は本当に多くの人の移動があります。「今日で最後...」と言う人が、昨年亡くなられた青山・横浜国立大学教授の後任になられた浅野さん、外資に移るニューヨークが長かった府川君、副島君も退職、山広君は外資系の通信社に移るそうだし、私のTBSの担当者も長谷川君から並木君に代わり、ラジオ短波の担当ディレクターだった倉山君はアスキーの関連会社の音楽担当となり、その後任にはニューヨークに一緒に行った土井君、この2ヶ月私の相方を勤めてくれていた小山愛子アナウンサーは師匠の職場復帰と共にとりあえずは他の番組の担当に移り、来週からは小野慶子アナウンサーが復帰......。

 考えたら大変な数の人が私の周りでは動いているのですが、それほど大きく変わっているという印象はしない。慣れたんでしょうかね。周りの人が動くことに。大リストラをしている日産が282人という大規模な中途採用をする時代ですから、その「出」と「入」を合わせれば、mobility というのは日本の社会でもかなり高まっているのでしょう。

 摩擦のないスムーズな mobility の体制が出来上がっているのかと言えば、そうはまだいっていないはずですが、とにかく動き出しているということです。動いた方には、動かれた先で活躍して欲しいと思います。
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 大リーグのメッツ対カブスの戦いを二戦とも見ていた人が居ました。小島さん。二戦とも見たという人は初めだな。

小生は2戦とも見に行きました。

 どちらかといえば第1戦の方がそれらしっかたですね。メッツの試合はニューヨーク在住時以来ですので懐かしかったです。反省すべき点は多いのでしょうが、個々のプレイのスピード感はさすがだと思いました。伊藤さんの言われるとおり、ソーサとピアザだけじゃないのに観客ぶりはまだまだですね。

 第1戦でソーサを本封したベルの返球に拍手喝采だったのが救いでありました。印象的だったのはメッツの(私設)応援団です。大きなプラカードを持ってスタンドをかけずり回っていました。フレーズは「ゴーゴーメッツ、いけいけメッツ」でした。チャンス(相手のピンチ)の時にカブスに向かって「プレイ アス」とも言ってました。

 日本人に関しては、第1戦の後半にウェイブが2周したのには驚きました。巨人、西武との練習試合はともかく興行面では成功したのでしょうか。チームを変えて(ドジャースでしょうか)来年もやるようですね。いずれにせよ、特定のファンではないのだから打撃戦がいいでしょう。

 


2000年03月30日(木曜日)

 「大リーグの試合だから、スムーズに終わるだろう」「バンドの回数よりは、ホームランの本数の方が多いだろう」などなど、試合に行く前にいくつか描いた一種の固定観念をうち砕かれた試合でした。とにかく長かった。試合が始まったのが7時ちょっと過ぎで、終わったのが11時をゆうに回っていた。つまり、4時間試合だった。

 その間「わくわくどきどき」だったら長く感じなかったのかもしれませんが、鳴り物禁止の試合で、球場全体が全体的には静かで、しかも「2−3」が非常に多い投手戦。つまり、9回を終わっても両チームのヒット数は10本に行っていなかった。両チームが最初に1点をいれあった回(5回だったかな)は、犠牲フライとダブルプレー崩れ。その間にバンドを2回見ました。

 球場が一番騒がしかったのは、10回のウラだったかな2アウト2塁でソーサに打順が回ってきたとき。ファンの期待を裏切るようにバレンタインは「敬遠」を選択した。球場全体が割れるようなブーイングでした。まあ作戦としては当たっている。結果的にメッツは勝ちましたから。しかし、恐らくソーサにとっては日本における最後の打席となると思われた場面での敬遠で、球場に来たファンはがっかりした。私も。

 つくづく思ったのは、「(私も含めて)ファンは活躍して欲しいと思っている選手の活躍を見に来る」ということです。ピアザとソーサの紹介、打席、すべてにファンの声援が全く他の選手の時と違う。それはもう気の毒なくらいです。他の選手に。で、結局この二人は一本ずつ良い当たりの外野へのライナー性の当たりはあったものの、結局ヒットはなし。脇役が活躍しても、球場は盛り上がらない。

 ニューヨークに4年間も居ましたが、メジャーの試合をそれほど回数多く見たわけではなかった。それに、年間60本以上もホームランを打つソーサが最初の試合で打たなかった。「今日は打つのでは....」と思って朝思い立ってチケットを探したのですが、なんと球場にありました。

 全体的な印象は、「日米の野球は力的に接近しているのでは」ということです。あれだったら、日本の強いチームはかなりやれる気がする。持続力がちょっと問題ですが。ヘンダーソンの盗塁が見ることが出来たのが、一つの収穫でしょうか。1335だったかな。41才。目の前で見ましたが、それほど大きくない。

 実はカブスもメッツもニューオータニに投宿していた。所用があってこのホテルに行ったら、両チームの選手は一杯居ました。31日の朝に帰って、その日からは日本のプロ野球が始まる。11回の表のハワイ出身の選手(アグバヤーニ)の代打満塁ホームランは、ぎりぎりでしたが、最後に劇的なシーンを作ってくれた印象。

 しかし、最後に印象に残ったのは見る側にすれば「やっぱり野球は7−6が最高」というもの。総括すれば「投手戦」ということでしょうが、見ている方からするとやたらにフルカウントが多くて、途中で拍手するシーンは少なかった。まあ、久しぶりに大リーグの公式試合を見れたという点では収穫でしたが、印象は「長かった......」。

 もっとも笑えたのは、あまり野球を見たことがなかった一緒に行った人が大リーグの選手を見て、「あれって、またずれしない.....」と言ったとき。確かに、あの足では歩くごとに擦れている筈だ........。
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 タイガーファンドが行き詰まった。ジュリア・ロバートソンの会社である。伝説の人にも、終わりは訪れる。NASDAQが89%上昇した年に、19%の運用損。何に投資していてやられたかが分かる。彼は「 value stocks, including US Airways Group and Federal-Mogul Corp.,"were completely obliterated" with drops of 31% and 25%, respectively, since Dec. 31.」と述べている。

 良い悪いの問題は別にして、日本でも「value stocks」への投資は日の目は見なかった。しかし、世の中とは面白いものでその戦略をとっていた会社がつぶれた頃に、その戦略が生きるような市場が出来ることがある。マーフィの法則のようなものだ。昨日のニューヨークの株式市場の動きも、hi-tech が悪くてどちらかというと value が良かった。


2000年03月29日(水曜日)

 びっくりびっくり。やっと少し手すきになったので、年初に来ていた年賀状をもって郵便局に行き、切手でももらえたらと思って当たっているやつと外れている奴をソートして頂こうと思ったのです。宝クジがそうじゃないですか。機械に通すだけ。

 大アマでした。当然あると思っていったら、「そんなものはないんですけど....」と当選番号が印刷された緑の紙を渡された。ちょちょちょ....。多いんですけど。これを全部自分で見る.....。まあ下二桁だけでいいのですが。もしかしたら、「東京駅の近くの東京中央郵便局にはあるかも.....」と問い合わせても駄目。ですから、しかたなく全部見ました。たいして当たっていなかったな。考えたら、二年前にも同じ様なことを繰り返したような。

 もう一つちょっと愚痴を。このごろメールアドレスを変える人が多い。卒業や転勤のせいでしょうかね。ツーカーから電話を i mode にしたなんてお方もいますが。そのたびにこちとらメールアドレス表を書き換える。これが結構面倒なのです。

 マザー・ファイルは決めてありますが、それを子供達に渡し直したり各端末のメールアドレス・ファイル、それに i mode に入れてあるアドレス帳などを変えるのが面倒なんですな。結構まめにやらないと、いつもファイルが同じ状態に保てない。まあ同一ファイル、例えばワード同士ならブリーフケースを使えば良いのですが。ほんまに会社のメールアドレスではなくて、少し長持ちする個人的なアドレスを皆さんお持ちになって頂きたい.....と念願しております。

 誰かのメールアドレスが変わったら、私のアドレス帳全部をうまく書き換えてくれるソフトはないんでしょうか。
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 紫蘇ジュースに関しては未だにメールが続いており、授受を続けています。

 紫蘇ジュースに関して「紫蘇と酢」についてお尋ねした松本です。早速お返事を頂きながら御礼が遅くなり申し訳ありませんでした。

 お返事を頂いた後、直ぐに友人に連絡しました。彼女はレシピどおりに作っており、飲み始めておりましたが、「よく分かった、酸っぱくても飲むは。」といっておりました。症状が和らいだかどうかまた連絡をくれるとの事。本当に「藁おも掴む」思いだったらしくとても喜んでおりました。

 しかしまた尋ねてきたのです。「花粉が飛ぶ前から飲むのか、それとも一年中飲んでいた方がより効果があがるのか」と。「今年は今から。来年は1月頃から。再来年は夏頃からにしてみれば…」と答えておきました。主婦は細かい…。お返事を頂けてとても感謝しております。本当にありがとうございました。    東京都 松 本

 といった感じです。万人に効くとは思えませんが、より多くの方の症状が軽くなれば良いと思います。私からも、私に最初にこのジュースの存在を教えてくれた山口さんには改めて感謝を。
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 「グリーンスパンの魔術」が日本経済新聞社から出版されましたので、デザイナーの和田さんに頼んで、フロントに新しい gif を埋め込みました。同一の gif なのにそれを area shape でパーティションして別々のリンクを設けるという技。さすが、プロですね。96年のサイト立ち上げの時からお世話になっています。この html は見る価値がある。

 このシエルのサイトはいつ行ってもまずフロントが綺麗。今回は一足早い桜。実は夕べはキッチン5から無垢というコースでもう少し立てば桜並木となる青山の周辺をうろうろしていたのですが、まだこんなに綺麗には咲いていなかった。もう一週間くらいでしょうか。無垢の女性の話だと、青山墓地の中にはピンクの桜が咲いた後には「黄色い桜」が咲く木が有るそうで.....。(ホントかな)。

 引き続き無垢のカクテルは凄い。夕べは、ブルー・マンデーという比較的昔からある綺麗なブルーの奴をまずジンベースで、次に比較的新しいメトロポリタン・マティニという赤いカクテルを一杯飲んだのです。美味しいんですが結構きつい。またしても足を取られてしまった。

 シエルのサイトを進んでいったら、さすが新しい技術を使ってますね。日本のサイトなどではソニーが多用しているカーソルをもっていくとその内容がフロントに出てくるシステム。ふむふむ。


2000年03月28日(火曜日)

 紀伊国屋丸善、出版元の日本経済新聞社(今月の新刊コーナー)などには、例外なく「グリーンスパンの魔術」のウェブ購入ルートが出来上がったようです。少なくとも紀伊国屋については、発売から1日か2日後にはもう出来ていた。地方にまだ本が回らないうちに、サイトには購入ルートが出来てしまうと言うことです。

 残念ながら、忙しくてまだ本屋に並んでいる姿を見てありません。明日ぐらいには、どこか大きな本屋に行ってみようと思っています。本と言えば、今週の月曜日だったと思ったのですが、南青山の石頭楼で翻訳に関わってくれた人たち、出版社の人たちとの打ち上げ会をしました。まあ、今年も寒いのは最後だろうからということで、「石鍋」を食べながら。一緒に優勝した方々が経営する店です。ここはこの「鍋」という書が良い。

 当然ですが、「一冊の本」はいろいろな方の協力で出来る。今回もいろいろな方にご支援頂きました。本にも書きましたので一々名前を上げませんが、many many tks。タイムリーな本なので、是非大勢の方に読んでいただきたいし、そうですね、一番熱心な方にはアマゾン・コムなどから原本を買って「比較読み」をして頂くと面白いかも知れない。


2000年03月26〜27日(日〜月曜日)

 沖縄というと「戦争」と「基地」は忘れられない。初めてだったので、ひめゆりの塔も見ましたし、その後ろにある資料館にも行きました。正直立ち竦む。沖縄の方々は、壮絶な経験をしたと思う。資料館にある多くの方々の写真は特に印象的でした。

 現状はと言うと、130万人の島民に対して正確には分からないが6万〜7万(軍の秘密で公表されていないそうです)のアメリカ兵がいる。日銀の前沖縄支店長の橋本さんによれば、普天間の基地を一望できる岡のような場所があるそうですが、それは残念ながら行けなかった。しかし、58号線を走っただけでも、嘉手納など基地はいくらでも目に着くし、これはタクシーの運転手が行っていたことですが、島の20%は依然として基地だそうです。米軍は対日戦争において沖縄を「不沈空母」にしようとしてその奪取に全力を投入。これに対して日本軍も戦ったのですが、随分といい加減な戦いだったらしい。

 やはり本土の人間は、沖縄に対して過重な国防上の重みが掛かっていることを考えなければならないでしょう。
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 全国どこでもそうでしょうが、沖縄でも大きな商店街の移動が見られました。有名だった「奇跡の一マイル」と言われた那覇市中心部の「国際通り」は人通りも少なく、「寂れている」という表現がぴったりでした。ビルの空室も目立つ。特に、表通りでも二階、三階の空室率は異常に高いのだそうです。

 代わって沖縄で最大の商店街となったのが、嘉手納の直ぐ下の「北谷」(チャタン)。米軍がヘリコプター基地を返還してきた58号線沿いにあって、大きな駐車場と大きな商店コンプレックスがいくつも出来て、人も出ている。4月から稼働する大きな観覧車が目安で、ここに並んでいる商品はなかなか魅力的でした。

 もっとも、駅前の昔は栄えた商店街がすっかり寂れて、駐車場を抱える新しい商店街が道路沿いに出来るのは全国的な傾向で、特に線路が一本もない「車社会」の沖縄では、その傾向が顕著だということです。
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 沖縄では、むろん「ご当地料理」も食べました。私はあまり観光本に載っている店は信用しない。大体がはずれだからです。いつもどうするかというと、「聞く」のです。例えばホテルのフロントの女性などに。男は駄目です。役に立たない。「じゃ、あなたがちょっと美味しいものを食べに行く時にはどこに行くの....」といった感じで。

 でホテルのフロントの女性から出てきたアイデアが、名護では「山吹」だった。ここは確かに美味しかった。私たちが23日の夜頂いたモノは以下の通りです。店の女性がわざわざ私の求めに応じて書いてくれた。

弥生23日のお品書き

  1. トウフヨウ
  2. 揚げ豆腐白合え
  3. もずく酢、海草アスピック、タームリンガク、空豆の甘煮
  4. モーイ豆腐(海藻オゴノリ)
  5. 近海魚三種のお造り
  6. ピーナツ豆腐揚げ出し風
  7. 牛フィレおろし風(ブロッコリ添え)
  8. 海ぶどうの土佐酢がけ
  9. 紅芋グラタン
  10. ソーメンチャンプルー、いなむるち(豚汁沖縄風)
  11. タンカン蒸しケーキ
  12. 紅山芋アイスクリームミント添え
 そうですね、珍しかったのは「海ぶどう」。海藻の一種らしいのですが、本当にぶどうの形をしている。味も良かった。あと「ソーメンチャンプルー、いなむるち」も良かったな。まあ、名護に行く機会があったら立ち寄って下さい。

 すみません突然。忘れないために、読み方を書いておきます。東(コチ)、南(ハエ)、西(イリ)、北(チャ)で、北谷は「チャタン」となるのです。


2000年03月23〜25日(木〜土曜日)

 沖縄は最南端の喜屋武(kyan)から最北端の辺戸(hedo)まで2日間で約400キロを走って回ってみました。時に一人で、時にどなたかに付き合っていただいて。タクシーの運転手によれば、島全体を一周するには350キロを走る必要があるらしいのですが、レンタカーのメーターは2日間でそれ以上の距離を示していた。夜はベース(ホテル)に戻る必要があるのでそうなるのですが、それでも行けなかった地方がある。北東部です。十分な道もないらしい。350キロと言えば、一日で走れる距離ですが、道が悪ければ行けない。

 喜屋武はちょっとサイパンのバンザイ・クリフを思い出させる。あんなに景色良く、絶壁が続いてはいませんが、高さは同じ様なものです。沖縄最南端の岬売店も何もない。碑と展望台が有るだけです。私が着いたときには他に誰もおらず、そのあと4人組の若い女性のグループが来ただけでした。北の辺戸は、着いて直ぐにアフリカの喜望峰を思い出しました。風が強いせいでしょうか。木や草が一定以上の長さにならない。皆地面に這い蹲っているのです。しかし私たちが行ったときには、風はそれほど強くはなかった。

 こちらには、大きな駐車場と売店がある。夕方だったせいか、人はここでもまばらでした。辺戸に行く途中で強く感じたのは、「沖縄の南北問題」と「東西問題」です。つまり、北の方が南より、東の方が西より開発が遅れている。だから、当然ながら北東部が一番未開発で、十分な道もないとなる。サミットがそれに拍車を掛けている。沖縄で幹線道路と言えば58号線です。沖縄本島の西側を辺戸から那覇まで走っていて、那覇から名護当たりまでは凄い改修工事が進行中で、ビルの建設も盛んです。しかし、名護を過ぎて北上すると、建設現場にはほとんどぶちあたらない。静かなものだし、車も人も少ない。

沖縄最北端の岬  ヤンバルクイナが発見されたのは、自然が豊かな沖縄の北(山原=やんばる)です。だから沖縄の中には「北の自然は残そう」という声がある一方で、「北も開発しよう」(北部開発)という動きもある。人口は沖縄の場合は日本の大体1%だそうですが、2000年2月の統計を見ると那覇(30万人)など大部分は南の大きな都市に居る。しかも台風が直撃しない西に集まっているのです。那覇は南西部にあり、空港はその南にある。
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 沖縄最大の雇用者は誰か。それは県庁だそうです。4000人以上の人を雇っている。沖縄の大学生は皆「県庁への就職」を希望するらしい。実際のところ、「県の職員は威張っている」と聞きました。次に大きな雇用者は、沖縄電力(ここも就職人気が高いらしい)の1000数百名だそうです。それに続くのは、琉球銀行だとか沖縄銀行。沖縄には都銀は一つしか来ていない。県庁の近くにある第一勧業銀行です。それも、宝くじの関係が大きいらしい。

 つまり問題は、「産業と言えるモノがない」ということです。だからサミットまでは良いとして、問題はサミット後なのです。どのようにして県の経済状態を保っていくか。いつまでも、「公共投資依存」は無理でしょう。いろいろ構想はあるらしい。「マルチメディア・アイランド構想」とか、「北部でのファイナンシャル・センター構想」など。前者に関しては、「コールセンターの誘致」ということで動き出していて、沖縄銀行によれば99年8月の段階で「ベルシステム24」「NTT-DO」「CSKコールセンター沖縄」など9社が進出して、844人を雇用しているという。沖縄の全体計画は2010年までに「24500人の情報関連産業雇用を」ということらしいので、まだ計画は動き始めたばかりということです。

 沖縄銀行のレポートにはこのコールセンターの話などが載っている。しかし、今の沖縄で一番の産業と言えば、「観光」でしょう。しかし私の印象では、まだまだ改善する余地が大きい。建物は立派になっているのですが、サービスと人が付いていっていない。これからの課題です。面白かったのは、いろいろなレポートを読んでいると、コールセンターを設置した企業の間から、「コミュニケーション能力不足」というのを沖縄が抱える問題点に挙げるところがあった。ホテルでもそういうところが多々あったのです。まあ、こちらが自分達のペースを持ち込んでいるだけの話かも知れませんが。


2000年03月22日(水曜日)

 花粉症のない沖縄からこれを発信するのは奇妙な感じがするのですが、朝日のネット版には、私や私にこれを教えてくれた方々には「ついに出たか」という記事がある。

赤シソのエキス花粉症に効果 裏付けデータで学会報告へ

 赤シソのエキスに花粉症の症状を和らげる効果がある― ―日本新薬食品開発研究所(京都市)と鐘紡化粧品研究 所(神奈川県小田原市)の共同研究グループがエキスを飲 んだ患者のデータからそう結論した。シソに含まれる成分 は花粉症を軽減する効果が期待され、民間療法などに取 り入れられているが、科学的な裏付けは乏しかった。31日 から東京都内で開かれる日本農芸化学会で報告される。

 対象となったのは花粉症によるくしゃみや鼻水、鼻づまり などの症状に悩む延べ61人の男女。赤シソの葉から抽出 したエキスを錠剤にし、1998年と99年の春の花粉症シー ズンの3カ月間、毎日0.6グラムを飲んでもらった。

 でもこの朝日の記事だけでは、「じゃどうすりゃいいんだ」ということですよね。それで少なくとも私と私の友だちが数多く試して効果があった「山口方式」はここにシソの具体的な使い方が書いてありますから、花粉症に悩んでいる方は是非お試しを。
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 「沖縄の通信事情」ということでメールをちょうだいしました。
沖縄の通信事情について、私が小耳にはさんだことをお伝えします。

サミットに向けて通信網の拡充のため、米軍のインフラも提供される上に、 日本政府からの回線の増強の仕事を、 シスコシステムズが受注し、沖縄に支店(営業所?)を設けて、 その作業が進行中とのこと。

NTTではなく、シスコが日本政府からの受注を受けたことが味噌のですが。

NTTでは出来なかったのか、 単にアメリカからの圧力(米軍のインフラを利用するため)なのか、 或いはネットワークのインフラ整備は、シスコが行うのが当然なのか。

いつも伊藤さんのHPを拝見させて頂いております。 私は、今は京都で小寺の住職をしていますが  昔JPMで外債のセールスをしていました。 私のように以前マーケットにいた者にとって、 伊藤さんのHPは、市場の雰囲気を一番伝えているHPだと思います。

 珍しい方ですね。でも、こういうメールは歓迎です。shuchou.....(酋長)さん、tks。


2000年03月21日(火曜日)

 月曜日の夕方にはまだ朝には零下になる長野県の諏訪に居たのに、火曜日の午後から沖縄に来ています。日中の温度は22度、今夜11時を過ぎたところですがまだ21度ある。沖縄でも最近にない暖かさなのでしょうが、温度差は大きい。一番のメリット.....。花粉が飛ばないことです。タクシーの運転手に聞いたら、「(花粉症といったものは沖縄では)聞いたことがない」そうです。南洋杉しかないそうで、花粉症の人は是非この季節を沖縄で過ごして、花粉症レスの生活を。

 逗留したホテルは今年7月にサミットが開かれる現在建設中の施設「万国津梁館(ばんこくしんりょうかん)」の直ぐ近くにあるBusena Terraceというホテル。良いホテルなのですが、ネットワークを確保しようとして愕然とした。

  1. 全体的にIT装備度が非常に低い
  2. 電話の他にネット接続用の専用端子がない
  3. 端子は電話の付属端子に入れて使うようになっているが、一回受話器を外してゼロ発信をしてからコンピューターの接続の手続きをとるという方式で、コンピューターがつながっている間中、接続音を聞き続けることになる
  4. 接続速度は何回も試したが11000とか19200であって、ISDNが主流の今の時代には目を覆うような低速である
  5. しかも回線が不安定である
 などなど。説明に出てきたホテルの担当者も、しどろもどろだった。で、私はもの凄く不安になった。恐らく私も不慣れだし、ホテルのサイドも不慣れで、これはサミットまでに大幅に改善されるのかもしれない。しかし万が一、サミット会場に一番近いこのホテルで今のような通信環境だったら一体どうなるのだろうか、と。恐らく各国の代表団などがかなりここを使うことになるだろうし、その代表団の主な通信手段はインターネットになるはずです。しかし、実に使い勝手が悪いし、今の状態では「使える」とは言えない。で、お節介かもしれませんがあと少し使ってみて気が付いたことはホテルのサイドにメモとして残そうかと思っています。サミットまでに大幅に改善されることを願って。
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 FRBは予想した通りFF金利、公定歩合の0.25%引き上げを実施しました。声明文は以下の通り。
Release Date: March 21, 2000

For immediate release

The Federal Open Market Committee voted today to raise its target for the federal funds rate by 25 basis points to 6 percent. In a related action, the Board of Governors approved a 25 basis point increase in the discount rate to 5-1/2 percent.

Economic conditions and considerations addressed by the Committee are essentially the same as when the Committee met in February. The Committee remains concerned that increases in demand will continue to exceed the growth in potential supply, which could foster inflationary imbalances that would undermine the economy's record economic expansion.

Against the background of its long-run goals of price stability and sustainable economic growth and of the information currently available, the Committee believes the risks are weighted mainly toward conditions that may generate heightened inflation pressures in the foreseeable future.

In taking the discount rate action, the Federal Reserve Board approved requests submitted by the Boards of Directors of the Federal Reserve Banks of Boston, New York, Philadelphia, Cleveland, Richmond, Atlanta, Chicago, St. Louis, Minneapolis, Kansas City and San Francisco. The discount rate is the rate charged depository institutions when they borrow short-term adjustment credit from their district Federal Reserve Banks.


2000年03月19〜20日(日〜月曜日)

 久しぶりに立ち寄ったビッグカメラでふっと思いついて「64MBのメモリースティックは出ているのかな....」と思って店員に聞いたら、「出ました」というので早速ゲットしました。32MBだとちょっと窮屈になってきたのです。不必要なファイルは別のメモリー媒体(DVDなど)にアンロードすればよいのですが、媒体はなるべく多くのファイルを持っていた方が仕事がしやすい。でももうちょっと安くなって欲しいですね。
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 休み中に携帯メールが入って、「誰や...」と思ったらシノビー君。「I モード始めました...」ですと。違うんだったら、「i mode だって」。「それにしてもiモード使ってみると面白いですね。ヒットする訳が良くわかりました.....」。今頃遅いって言うの。出て一年もたっているのに。

 まあ私みたいに出たその日(99年2月21日)に買うのも行き過ぎでしょうが。でもただ単に私は新しもの好きσ(^^)で買ったのではないのです。携帯にインターネットを載せたということに非常に斬新さと先取性を感じ取ったからなのです。もう携帯端末の10台に一台が i mode ですからね、大ヒットでしょう。

 ほんまに役立ちまっせ。この前、行ったもののもの凄くつまらないセミナーがあった。「やっとられん...」と思った。よっぽど出ようと思ったのですが、考えたらそれも失礼だ。で何をしたかというと、電波の通るところだったので日頃ご無沙汰している先に携帯メールを打って、エールの交換をしました。片手だけでできるし、消音しておけば周りの人に迷惑がかかる訳でもない。8通打って、6通くらい返ってきたのですが、そのうち何人かとは連打になった。結局受け、送りで20通ぐらいメールをやり取りしました。日頃のご無沙汰が解消できた。アドレスを携帯に送り込んであるので、楽です。

 しかしこれからは試験会場の試験官も大変だ。出ている問題を見て、それをメールに載せて、そして返事をもらって....なんてことが可能。辞書も三省堂なんかが入っていますから、いくらでも単語チェックができる。まあ大学入試の試験会場では持ち込み禁止なんでしょうね。
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 一つ誰か知りませんかは、たとえば携帯にたとえば「ヨドバシカメラ」と打ち込む、そうすると電話番号が出てきて、クリック一つでそこにつながるようなサービス。電話番号を調べるソフトは既にあるので、技術的には可能ななずなんですが。パソコン上では出来る。携帯電話ではどうでしょうか。

 だってそうでしょう。104でしたっけ、人を使って電話番号聞いて、それからまた番号を打って電話を掛け、人と話をするなんて二重手間、三重手間です。本当は名前を入れ、それで特定できたらそのままつながるのが良い。

 つながらなくても、その内容が自然とボイス・メーセージかメールになってくれるとありがたいな。二重手間、三重の手間がはぶける。まあ、将来はそれも可能になるでしょうが。


2000年03月17〜18日(金〜土曜日)

 金曜日に「見本」が出来て、桜井さんが私のオフィスに12冊ほど届けてくれました。最初の写真は黄色い帯を外して撮影したものですが、実際には帯が着いていて、書店に並ぶときは下のような装丁になると思います。全部で376ページ、ビジネス書としたはちょっと厚い方かもしれない。厚くなった分もあって、本体価格は2200円となりました。

 都内の一部の大きな書店では23日から、全国の大部分の書店では24日から発売となる予定です。構成は「\つの部・38の章、その他訳者解説」から出来ていて、その並びは以下の通りです。ちょっと長いのですが。

はじめにーーグリーンスパンの力

T グリーンスパン、FRB、そして株式市場

グリーンスパンの魔術

 1.世界の名士としてのFRB議長

 2.FRBの政策遂行手段

U 市場を押し上げた言葉

 3.「例外的な」経済

 4.繁栄のオアシス

 5.「祝福すべき」売り

 6.資産効果

V 市場を沈めた言葉

 7.株式市場での「根拠なき熱狂」

 8.インフレとの戦い

 9.労働市場に逼迫

 10.金融不安の連鎖

W 金融機関の改革

  11.社会保障の改革

  12.商業銀行と投資銀行の融合

  13.連邦預金保険の改革

  14.デリバティブ

X 世界の危機管理者

  15.アジア危機

  16.87年のクラッシュ

  17.湾岸戦争

Y グローバル・エコノミーでの競争

グリーンスパンの魔術

  18.アメリカの国際競争力

  19.外国の対米投資

  20.ロシア・東欧における経済改革

  21.資本主義の勝利

Z 欠かすことのできない投資

  22.アメリカの教育制度

  23.消費者の貯蓄・信用・退職

  24.企業のリストラクチャリング

  25.所得の不平等

  26.中小企業の資金調達

  27.農業

  28.モーゲージ・ファイナンス

  29.連邦財政赤字

[ 21世紀を見据えるグリーンスパン

  30.「ニュー」エコノミー

  31FRBの未来

  32.銀行システムの将来

  33.金融サービスの未来

  34.テクノロジーと未来

\ 投資家のためのグリーンスパンへのロードマップ

  35.グリーンスパン効果を解読する

  36.グリーンスパン解読のゲーム

  37.議長発言の何が問題であるのか(ないのか)

  38.グリーンスパンと株式市場の未来

 

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 訳した身から言うと、どの部(T〜\)、章(1〜38)もそれなりきの意味を持っているということになるのですが、訳していて楽しかったのは「はじめに」、T、それにXから\でしょうか。特に最後の「投資家のためのグリーンスパンへのロードマップ」はこの著者の次に言いたいことを予想しながらパズルを解くような気持ちで、実に知的に楽しめる文章になっている。経済の、しかも翻訳本にしては「読後感が良く、文章に切れがある」と思う。切れが良い翻訳本というのは珍しいのでは(^o^)ハハハ。

 読んで何の為になるか。それは第一は、この本が指摘している通り最後の読みは難しいにしても、アメリカの金融政策を司るグリーンスパンの「思考回路」が自然に理解できて、自分の知識との接点の中でFRBの「次の一手」の読みがし易くなると言うことが挙げられよう。普段日本のマスコミに登場する彼は常に「金利」と「株」について語っていて、その部分だけが取り上げられる。

 しかしグリーンスパンの考え方の基本にあるのは、「より純粋な形としての資本主義」であり「市場を最後まで尊重する気持ち」である。この二つが分かっていないと、グリーンスパン理解は進まない。その点でこの本はいつもは取り上げれないグリーンスパンの思考回路の基本に迫ろうとしている点でよくまとまっていると思う。グリーンスパンの文章をよく読む私にしても、「こことあそこが繋がっていたのか...」など、かなり勉強になった。

 第二は、グリーンスパンは政府の政策立案には関わっていないものの、今の世界をリードしているアメリカという国の選良達の経済に関する基本的な考え方を理解するのに役立つと言うことである。この本を読んでいて本当によく分かるのは、グリーンスパンは「完璧な市場信奉主義者」だということだ。「これは伸びる」と思われる産業があっても、政府はそれに対する育成策などを取るべきでないと主張する。今は政府の方が民間より情報を持っているということはないし、補助や支援は政府が経済の方向に容喙する悪しき例を作るからだという。戦後の日本経済の産業育成・保護政策を見てもうまくいったのはせいぜい半分だし、自動車などは完全に政府の思惑外で民間の力で立ち上がった。最近の公共投資政策にいたっては政策効果は極めて疑わしい。本当に伸びる産業だったら、民間資本が集まるはずだとグリーンスパンは主張するのです。政府には「教育」とか「規制の緩和」などやることがあるとする。

 無論、金融機関と監督当局の考え方、金融機関の将来、グリーンスパンの株式市場に対する姿勢、教育と成長、IT革命に対する考え方などなど実に多様な問題をこの本は取り上げている。「世界的な権威の空白」を埋めたと理解される故に一中央銀行の総裁としてはやや過ぎた注目度を集めるグリーンスパンという人物を通して、経済全般、日米経済の先行きなどに関して理解を深められる本だと思います。

 大都市、地方を問わず大きな書店では無論24日から扱いますし、ネットでは紀伊国屋丸善などのサイトを通じても買えると思います。また日本経済新聞社が直接設けている日経ブックプラザでも購入が可能です。いずれにしても、24日以降ですが。


2000年03月16日(木曜日)

 久しぶりに新聞を広告から比べ読みしました。広告は社会の鏡の面があると思っているので。例えば16日付けの日経の一面全面広告を見ると、後ろの方からソニー・スタイル大塚商会、JR山手線「目黒」駅!渋谷5分、サン・マイクロシステムズNTT communicationsNCR減らせーコクヨかっとばせ....ガラス=旭硝子デジタル時代のテレビ.....東芝低金利時代に、野村で...、とまあようけい入っている。まるで、インターネットが紙面に移動してきたような。

 これに対して、最初たまたま毎日新聞を見たのですが、全面広告は3本だけ。朝日はちょっと増えて7本でした。しかし、日経には広告を出していても、朝日には出していないところが結構多い。共通して出しているのはNTTコミュニケーションズですが、こちらは芸が細かい。三つの新聞で違う写真を使っている。日経ではビジネスウーマン的な女性、毎日や朝日ではではビジネス色を薄めた人。それでも写真は違う。

 全面広告の本数というのは、多分新聞の勢いと関係している。ページ数は朝日、日経とも40面ですから、同じ。全面広告の本数を見ていると、朝日新聞が日経を警戒するのが分かる気がする。まあ今の朝日のやや決まり切った感じの論調からは、当面 downside な気がする。どちらかと言えば、良い悪いの問題は別にして、朝日は戦後の分別くささの臭いを強く残している。ニュースステーションのコメンテーターのコメントも「こう言うだろう」とかなり予想できる。自戒しないと。

 新聞に全面広告を出すと言うことはその会社が rising であり、かつ特定の新聞に広告を出すことの効果が大きいからだと思う。そういう意味では日経は乗ってきているということでしょうな。広告主の考え方は、「日経を読んでいるくらいの人なら、コンピューターを扱えるし、e-commerce にも強く、かつ購買力もあるはず」というものでしょう。ということは、広告主は日経を取っている人とその他の新聞しか読んでいない人の間に「divide」を見つけていると言うことになる。
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 夜は3ヶ月に一回日本に来るこの人とキッチン5で食事をしました。いつも日本メシが多いので、まあこういうのも良いかなという感じですが、意外だったのはイタリア語がうまい。優子さんとイタリア語でぺらぺら。ははは、イタリア語は分っかりません。

 グリーンスパンの話になって、二人で一致したのは98年の秋の彼は明らかにパニックになっていたということ。メリウェザーでしたっけ、彼は友だちだったし too close to him で。あのとき彼は3回利下げした。私はずっと「三回目は余計」という意見でしたが、彼もこれには賛成した。「なんであんなに人気があるの」と聞いたら、「ウォール街が期待することをするから....」というのが彼の答えでしたが、私は「空白を埋めているから」という論を展開しました。

 ネットの話になって、彼のサイトは94年に立ち上げたということで私より2年早い。やはり html の勉強から始めたのだそうです。アメリカでもその当時はインターネットに詳しい人はいなくて/(-_-)\ こまった〜そうです。そのうちに彼が、「メモリー媒体に困っているんだ」という話をした。大きなメモリー媒体(なんて言ったか忘れましたが)を持ち歩いているのだそうです。で、「俺はメモリースティック」を使っているといったら、えらく興味をもってしばらくして自分のパソコンを出してきた。

 コンパックのプレサリオ。A4の大きいやつ。メモリースティック入りのカードを彼のパソコンに入れて認識するかどうかやったら問題なく。MSにデータを入れたり出したりしながら、「great stuff」を繰り返す。多分、アメリカではMSはまだ使われていないんでしょうね。「明日朝ヨドバシカメラに行って買う」といって帰っていきました。来週は韓国に行くそうです。

 日本の携帯電話にも興味を示しましたが、その話をすると長くなるので「次回に」ということで分かれました。
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 そうそうグリーンスパンと言えばこの記事は内容よりは、「printer-friendly version」というのがあること。確かに、これはプリンターと環境に優しい。


2000年03月15日(水曜日)

 ちょっと時間が出来たので、無性に人の文章が読みたくなって本を平行して何冊か読み始めています。「それでも資本主義についていくか」(ダイヤモンド)とか「経営学」(日経BP)などですが、それぞれなかなか面白い。ただし最後まで読み終えたわけではないので、印象はその時に。

 昨日読み終えた文章では、日銀の斉藤さんの論文が非常にまとまっていて良かった。個人論文ですから日銀の公式見解ということではないのですが、90年代に徐々にアメリカで進んだ生産性向上の背景を丹念に調べて、その主な要因が情報化関連投資にあることを解き明かし、そこから「日欧に対するインプリケーション」を説く。

 IT投資がアメリカ経済の活力ある、インフレなき成長の背景になっているとの考え方は私も共有するものですが、斉藤さんの研究は今まで困難とされてきた「立証」を試みているという点で価値が高いと思う。重要なのは、アメリカもIT投資の活発化、その果実の享受を馬なりで実現しているわけではなく、「(クリントン政権が)米国を支える小企業が最新技術を取り入れて、必要な投資を実行できるように投資・貯蓄税制を見直し、家計や企業の体力増強のために財政赤字削減に取り組むなどの提案を行ない」と鞭を入れている点を指摘していること。つまり政府が誘因行動を行った点を指摘している。

 その上で日・殴への教訓としては

  1. 情報化関連事業を成功させるためには、そのリスク・リターンの大きさを的確に見極めることが重要であり、それはコスト削減と比較優位な分野を絞り込む企業統治(コーポレート・ガバナンス)を砥ぎ澄ますことである
  2. リスキーでも成長性の高い情報化関連投資へ効率良く資金を供給できるように、金融資本市場の競争的環境を整備・向上すること
  3. そうした競争環境の下で、限られた資本と労働を有効に活用する大胆な事業再構築(リストラクチャリング)、業務プロセスの再設計(リエンジニアリング)を進展させること
 と指摘する。そうなんですな。日本の場合は「企業統治の研ぎ澄まし」がなかなか進んでこなかった。「経営者のデジタル・デバイド」や「日本が戦後育んできた雇用体系」がある。「2」「3」についても、日本はいろいろ問題を抱えている。ヨーロッパもそうです。ということは、IT投資が日欧の経済を牽引するには、アメリカより時間がかかるということ。多分そうでしょう。

 しかし、日本の場合は設備投資を見てもIT投資とそれへの取り組みという点では今年がここ数年の中ではもっとも活発になるとみていて、筆者には今年がターニング・ポイントかなという印象です。日本企業の中でも「企業統治の研ぎ澄まし」が完全に出来ている企業があるし、そのトレンドは生き残りのために必要となって他の企業に波及している。

 この論文について言うと、個々の情報化端末が持つ価値とそのネットワーク化の意味を分析していて興味深いのですが、「ネットワークの稼働ユニット数が増えれば増えるほど、各ユニットの価値は幾何級数的に高まる」というメカトフの法則から「ネットワーク化が進んだ中でのIT投資(企業、個人も含めて)の加速度的な経済への波及効果」を見てみるのも面白かったのではないかと思います。斉藤さんの論文でも「シナジー効果」という言葉が何回も出てきますが、ネットワークには単なるシナジーという以上の「メカトフの法則」的幾何級数的波及効果が、モノの売れ方、経済全体に対する生産性向上効果があると思うからです。
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 しかし世の中は経済だけで出来ているわけではない。だからこそ「それでも資本主義についていくか」といった本が出てくるわけです。変化は激しくなり、雇用は流動化する。それが人間にとって幸せなのかはまた別問題だし、「デジタル・デバイド」論が主に対象とする経済力(そしてその世代的継続)以上に、個人の資質や宗教的理由でIT対応していない人の問題や、それによる社会的、文化的 divide をどう乗り越えるかはこれからの問題だと思う。でも、斉藤論文はナイストライだと思いました。


2000年03月14日(火曜日)

 今日気になった統計。FRBの四半期資金循環報告によると、1999年末でアメリカの家計の富(household wealth)に占める株(個人投資勘定、ミューチャル・ファンド、401kなどを通じて所有している)の割合が31.7%に達したという。これは98年末の28.34%から大幅な上昇。かつ、米史上初めての高率。84年は確か記憶では8%だった。99年末で米家計が持つ株の総額は13兆3300億ドルで、これは一年前(10兆5700億ドル)に比べて大幅な増加。アメリカの株の時価総額はGDPの150%くらいありますから、その程度でしょうか。

 最近の株価の下落にも関わらず、アメリカ人が行っている投資の中で最も利回りが良かったのは株式で、「株を持っている」「もっていない」で「financial divide」が生じているという。これは二つのことを物語る。株が高いうちは、アメリカの消費者に対する wealth effect が強くて、消費が非常に高いレベルを続けること、逆に株価が大きく落ちたときには reverse-wealth effect が生じて、消費が大きく落ち込むこと。株以外の家計の富と言えば、預金とか不動産でしょう。
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 FRBは銀行の対ベンチャー融資(株式投資などの形での)に対する資本準備を引き上げる(リスクに対する資本のカバー率を上げる)方向での新しいガイドラインを検討中。株式を公開する前のベンチャー企業に対しては、アメリカでは年間480億ドルの資金が「ベンチャー・キャピタル」として投じられているとされているが、そのうち三分の一は銀行が行っているものだという。

 こうした資金で揺籃し、その後株式公開を通じて巨額の資金を調達してベンチャーは立ち上がったり、売却されたりして株式ブームを作り出してきたのである。その480億ドルの三分の一(160億ドル)についてFRBの新ガイドラインによって銀行がより多くの資本準備を求められると言うことは、このルートを通じての資本の流入が減少すると考えるのが自然である。銀行が資本金を充実させなければ。

 ということは、株式公開前のベンチャーの組成ペースは低下し、ブームはこの面から冷やされる可能性がある。FRBの狙いがどこにあるかは明かです。グリーンスパンは以前から経済がブームの時代における銀行の lax な貸し出し姿勢、慢心を戒めてきた。一方、今の株式市場のブームは明らかにベンチャーから立ち上がったハイテク企業に期待を集めて過熱気味の市場を形成してきた。

 FRBの新しいガイドライン設定は業際業務に関する規定が大恐慌時に出来たグラス・スティーガル法から「グラム・リーチ・ブライリー法」に代わり、「金融持株会社」により銀行の持ち株会社が広範な業務を行えるようになることに伴うもので、これら持ち株会社のマーチャント・バンキング機能に対する新しいガイドラインとなる。FRBは117の銀行に対して13日に金融持ち株会社へのステータス変更を認めた。

 新しいガイドラインは、銀行持ち株会社のベンチャー融資についても、株式投資と同様に「prudent」であることを求める内容になると言う。さて「prudent」の中味は、というのが市場の懸念の一つでしょう。ウォール・ストリート・ジャーナルを購読していない人は読めませんがこの記事です。自分の備忘のためにリンクを張っておきます。

 まあ私は、ハイテク株ブームは二つの側面を持っていると思う。株式市場の加熱を煽ったという悪しき面と、しかしこのブームがなかったらこのセクターには来なかったであろう膨大な資本をこのセクターにもたらし、経済のハイテク化を facilitate したという面です。ブームであるが故に資本が集まり、その資本が経済の構造変化を加速し、インフレなき高い成長の背景を作った。だから、この部門への資本の流れを止めるのは愚策以外のなにものでもない。

 しかし、だからといってこの資本の流れを野放図にすることはできないし、特にFRBにとっては自らが監督する銀行(銀行持ち株会社)が慢心に流れて、システム不安に晒されることは避けたい。避けるためのルールは作っておきたい、その考え方の基本は「prudent」だということでしょう。さてどんなルールが出てくるか。

 14日のニューヨークの株式市場ではNASDAQが200.23ドル下げて、4707.01ドルに。高値(確か先週の半ばだったと思った)からはもう300ドル下がった。一番下がったのはバイオテクのようですな。米英の遺伝子情報公開方針で。クリントンとブレアは、人の遺伝子に関する情報は、すべての研究者に公表されるべきであり、民間企業もそうすべきだと言っている。これは企業にとっては打撃だろう。ダウは135.89ドル安で、9811.24ドルの引け。


2000年03月13日(月曜日)

 朝9時過ぎたら直ぐに銀行さんから電話。「それでは今日お金は戻しておきますから....」。ありがとうございますσ(^^)。あれがあるとないでは、大きな違い。なかなか日本の銀行もしっかりしているではないですか。(^_^;)

 銀行と言えば、三和の行く先がついに決まったようですな。これで世界の5大銀行グループは総資産で見て

  1. みずほ(134兆円)
  2. ドイツ・ドレスナー(132兆円)
  3. 三和+東海+あさひ(103兆円)
  4. 住友+さくら(99兆円)
  5. シティーグループ(74兆円)
 となって、日本の銀行が三つも入っている。97年の秋には日本の都市銀行は10行あった。それが今は大和(ここもどこか見つけるでしょう)を除けば4大グループに集約されたことになる。「三和+東海+あさひ」の持ち株会社設立構想に関する海外の記事を少しチェックしたのですが、「脅威だ」という受け止め方は全くなかった。ああまた一つ出来たの...という簡単な取り上げ方。

 それが当たっているのでしょう。新銀行は中小、個人が主要ターゲットで、グローバルで見てもせいぜいアジアまで。欧米の銀行と競合することは当面ない。日本の銀行全体としても、システム力や海外顧客に対するアクセス力、新商品の開発力、投資銀行能力などでまだ海外のトップクラスと丁々発止やれる力はない。国内で見ても、イトーヨーカドー銀行、ソニー銀行など決済型の銀行が、主に個人顧客を狙って登場してくる。これとも戦わなければならない。

 新銀行も多分問題山積でしょう。システムの統合は予想の二倍はコストが掛かると言われているし、合計したら人間も3万4500人にもなる。まあこの辺は徐々に出てくるのでしょうが。
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 ソリューションってのは、あるものです。昨日カードスロットが一つしかないラップトップでメモリースティック・カードとランカードをいかに使い分けるかでちょっと悩んでいると書いたら、さっそくいろいろな方からメール。まず、ばぶちゃんが「こんなのありまっせ」と。

 諏訪に置いてあるラップトップは「VAIOの505ex」で、これにはカードスロットは一つしかないが、反対側にUSBポートはある。これが使えないかな....と思っていたところなので、この製品は役に立ちそう。

 KIMURA さんからは、こういう製品もあるとメールをもらいました。これはどこにでも持って歩けそう。これも魅力的。128まで対応していると書いてある。今は32を使っていますが、これでもFD20枚分のデータを入れてもまだ余裕。使い切るには大変。128あれば大丈夫な気がする。

 で、善は急げと夕方ヨドバシカメラに行って二つの製品があるかどうか聞きました。両方とも品薄。やっと後者の方が在庫にあって、一つゲットしてきました。コンピューターはこれを「リムーバブル・ディスク」として認識する。セーブなどのスピードも申し分なしです。lanegg の方は上野支店だかに三つだけ在庫があるそうで、それも後日みせてもらう予定。シラー博士からは、FD対応の情報をもらいました。tks。


2000年03月11〜12日(土〜日曜日)

 忘れ物大臣(?)の面目躍如。銀行でATMを使ってお金を下ろしたんですな。そのとき、何かに気を取られてカードは取ったものの、お金を取るのを忘れた(なんという)。で銀行のキャッシュコーナーを一度出てしまったのです。車で200メートルくらい走って気がついた。

 ありゃってなものです。案の定、戻ってみてもそのマシンには既にお金は残っていない。取られちゃったのかしら..........。自分以外人はいなかったのにな....と。しかし、念のためにATMの近くの電話で係りの人を呼んでみたのです。そしたら暫くして女性が出てきて、「ではどの台でお金を下ろしましたか.....から始まって、その銀行のカードか、それとも他の銀行のカードか、口座番号、支店番号は....」とかなり聞かれました。

 最後に、「ではこれでお客様がお金を残したままコーナーを離れたことが確認されましたので、来週の月曜日に支店の者が出社しましたら、お金をお引きだしになった口座に戻すことにいたします.....」と。

 彼女によると、お金を下ろした人が一定の時間以内にそのお金をATMの取り出し口から取らない場合は自然に戸が閉まって、お金は機械の中に取り込まれてしまうのだそうです。知りませんでした。長時間ほったままにするのではない。取られてしまいますから。本人が戻ってきたら戻す。といってもすぐには返せない。土日の場合は月曜日に支店の人が見てそれを戻すのだそうです。なかなかよくできているものですね。

 電話に出た女性は東京にいてテレホンセンターの人ですからこちらの様子は見えない筈ですが、まるで私を監視しているようにこちらの状況が把握できている。客がお金を取り忘れた場合には、直ちに関連データがセンターの方に行くのでしょう。ということは、監視カメラを使えば、取り忘れのお金を誰か他の人が取った場合でも、かなり事態は捕捉できるはずですね。ま、ちょっとした(^_^;)の経験でした。
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 東京の自宅にあった二台のデスクトップのうち一台を諏訪に移動し、東京と諏訪の両方でほぼ同じコンピューター環境、ネット環境を作りました。デスクトップとラップトップを両方に一台ずつ設置し、その二台をネットを含めて共有関係に。新宿のヨドバシカメラでランカード(LPC2-T)と二本のケーブル、それにハブを買って。少し前に比べて非常に安くなっている。

 LANの構築も非常に簡単でした。コンピューターの共有設定はすでに以前からしてありましたから、ランカードをコンピューターに認識させた段階で既に二つのコンピューターはファイルを共有し始めた。

 しかし今回悩ましかったのは、カードスロットが薄型のラップトップには一つしか付いていないこと。メモリー・スティックを主な記憶媒体として使っている私としては、どうしてもスロットは一つその為に必要(最新のマシンには専用のスロットが付いていますが)。しかし、ランカードを入れなければファイルの共有は出来ない。

 しかたがないので、最初の段階でメモリー・スティックにあるファイルをいったん全部ラップトップのデスクトップに移動し、ファイルの変更はそこでして、その間はスロットにはランカードを差し込んで使い、諏訪を離れるときにはまたデスクトップのデータをメモリー・スティックに移動するという。まあちょっと面倒ですな。だから、安いカードスロットが二段あるラップトップがほしいなああああああああ....なんて考えているのですが。

 そう言えば、買ったままになっているWindows2000をそろそろ入れようかなとも思っているのですが、周辺機器との間でトラブルが起きそう。そしたらすぐに削除する予定。


2000年03月10日(金曜日)

 これを見ると、NASDAQという市場の誕生からこれまでの動きが分かるような気がする。Date Reached は「月/日にち/年(下二桁)」です。71年の2月に100となってから1000に到達するのに24年かかっている。1000から2000になるのにちょうど3年。もうそれからは鰻登りです。

 On the Rise

Milestone  Date Reached

 100    02/08/71
1000    07/17/95
2000    07/16/98
3000    11/03/99
4000    12/29/99
5000    03/09/00

 3000から4000になるのには確か39営業日しかかかってないと思うし、4000から5000には49営業日しかかかってない。100が1000になるのと4000が5000になるのにはエネルギーがまったく違うから、所要時間が違ってくるのも当然だが、それにしても足は速い。ちょっとメモリーとして残しておきます。
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 私もその気があるのですが、花粉症の人のためのページというのを発見しました。この週末は多いらしい。花粉症では私もこういうページがありますが、今年はまだ「即効性あるジュース」を使うほど悪化はしてない。もうちょっと悪化したら、と思っているのですが。


2000年03月09日(木曜日)

 冗談じゃなくて寒い。で、夜の人出も少なかったようで、ここで昼飯を一緒に食べたあるレストランの経営者から夜メールが来ていて、「今日は3組だった。つぶれそう...」と。まあ、この寒さでは外をうろつく人も少なかったでしょう。
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 またまたポータル戦争ですか。皆さんがここを見る頃には中身が入っていると思いますが、9日の時点で見たときには coming soon になっていた。私のようにリンクページを持っている人間は、必要なページを自分のリンクの中に入れてしまいますからあまり必要性を感じないのですが、ページを持たない方々にとってはポータルというのは必要なんでしょうね。

 どんなものが出来るのか楽しみですが、ソニーなどこのあとに続くところも多いようで、少し時間が経つとこのポータルのどこに入れて貰うかが金融機関のネット上の地位に微妙に影響したりするようになる可能性もある。ネット上で「パワーシフト」が起きるわけです。ポータルの持つ力はまさに「入り口」というところにいるだけで大きい。まあポータルも競争しますから、中にどんなメンツが入ってくれるかがポイントで、一方的な力関係にはなりませんが。
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 一つ簡単に読める本を紹介しましょう。この本は特に『課長 島耕作』を読んでいた人には総まとめとして面白く読めるかも知れない。先週収録のためにラジオ短波に行ったら出版セクションの人間が私の所に持ってきて、読んで下さいと。

 本の題名は、「嫌なやつ」というんです。読んでいて、「いるだろうなこんな奴は」と思いました。まあ私は全く気にしないタイプなのですが。
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 あとフォードに続いてアメリカの企業の中には続々と全従業員のIT能力の向上をPC提供という形で実現しようとする会社が登場してきているようです。

米インテル、7万人超の全従業員に無料でPC・ネットアクセス提供へ(ロイター)

 [サンフランシスコ 7日 ロイター] 米インテルは、7万人を超える同社の正社員およびパートタイム社員に対して、パーソナルコンピューター(PC)とイン ターネットへのアクセス・サービスを無料で提供するプログラムを開始する、と発表した。

 ここ1カ月間でフォード・モーター、デルタ航空、アメリカン航空の親会社であるAMRの各社は、各従業員にPCの無償あるいは助成による提供計画を明 らかにしている。


2000年03月08日(水曜日)

 都内の道路はどこも混んでいた。タクシーの運転手の解説は、「山手通りが通れませんから、その影響でものすごく今日は混んでいるんですよ.....」と。中目黒駅は山手通りの上ですから、確かに事故から何時間はあの通りは通行止めになったはずです。それにしても、最後尾の車両が脱線し原因は9日の朝になっても分からないという不思議な事故です。
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 米大統領選挙は、ニュース解説で予想したとおり、「ブッシュ×ゴア」で決まり。ずっと見ていて、図式としては「有権者が候補者をもて遊んだ」というのが当たっていると思う。つまり今や多数派になった無党派層が、「本命に物足りない」気持ちをブラッドレーとマケインに託した。特にマケインにはその経歴から集票力があったと思う。

 しかし、ニューヨーク、カリフォルニアなど「党員しか投票できない」システムでは党を抑えている候補が優位。で着地はそうなった。しかし、無党派層はそうした結末がある程度見えていて、そうなるまではマケインなりブラッドレーを応援しようという層が多かったのではないか。つまり、有権者はある意味で「大統領選挙を遊んだ」と言える。時にマケインに勝たせ、ブラッドリーに善戦を与えた。

 だからどう見ても、遊びが終わった後の「本戦」は今までのスリリングな、「遊び心」の入る余地があった選挙が終わって、「なんだ結局あの二人か」というちょっと冷めた感じがする。しかも本選挙は半年以上先です。さらに、「争点」がぼけていると来ている。今のところ最大の波乱要素はマケインが共和党を出て第三党の候補者として出るかどうかです。本選挙で20数%はとれるかも知れないという調査も出ている。

 ゴア×ブッシュは正直言ってどちらが勝つか私も全く「no idea」です。一つ言えることは、楽勝だと思われていたブッシュが苦戦し、苦労するとみられていたゴアが比較的スムーズな ending。苦戦した方が、国民への存在感のプリント効果は多少強いかも知れない。それにしても、アメリカの国民も選択には頭を悩ますだろう。
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 日経の桜井氏に付き合って早稲田のものすごく入り組んだ出版社街にまで出向いて、最後のゲラチェックを少ししました。あの辺には、いろいろな印刷会社が軒を並べている。産業の立地というものは面白い。経済学には「path dependence =経路依存」という言葉があるのですが、多分あの辺に印刷所が多いのはほんのちょっとした出来事が企業集積につながったのでしょう。

 path dependent なものとしては、今のキーボード(qwerty)が有名ですが、早稲田に印刷所が多い理由がどこから来ているのかいつか調べても面白いなと思います。それはそうと、「グリーンスパンの魔術」は今頃はもう印刷にまわっているでしょう。仮刷りが出来るのが17日で、その段階で数冊私の所に来るはずです。書店に並び始めるのは23日です。正式な発売日は24日の予定。結構ぶ厚い本になった。最後の数章は最高に笑える。この手の本では珍しい。


2000年03月07日(火曜日)

 ほんまに久しぶりに映画を見ました。渋谷の20人くらいが入れば一杯になるスタジオで。「マネートレーダー 銀行崩壊」。「女王陛下の銀行」と言われたベアリングズ銀行を崩壊に導いたマネートレーダー、ニック・リーソンの書いた本「Rogue Trader」(日本語名は「私がベアリングズ銀行をつぶした」)の映画化です。この本の解説を書いたことから、試写会にお声がかかってきた。

 久しぶりに見た映画だから本当は「(~^T)ジーン」ときたり、「感動」する映画が良かったかとも思うのですが、この映画はそれからは遠い。扱っている内容が内容だから、エンディングは暗いし、登場する人物もどこか外れた奴が多い。「苦い」と言えば、フラッシュバックもある。相場をやっている、いた人間なら、トイレでゲロを吐きたくなるようなポジション状況に置かれたことはあるだろう。ニックも何回となく、映画の中でゲロを吐く。まあだから、綺麗といえる映画でもない。

 しかし、うまく描いていると思うのは相場の世界が「歓喜」と「恐怖」の、紙一重の世界だということ。主人公がその膨大なポジション故に上がって欲しいと願っている日経先物の相場が下がっていくサマを写している部分は迫力がある。そして、部下の失敗という考えようによっては「ほんの少しのミス」をその時に処理しなかったツケ、そこに主人公に忍び込んだ心の隙が取り返しの付かない損失に発展するプロセスはよく描けいると思う。ニックも、リサもそして銀行の主要な役員まで、実物に極めて似ている人相の人間を連れてきている。一貫してロケをシンガポールで行っていて、結構お金がかかっているとも思わせる。

 しかし見ていて残念に思ったのは、ベアリングズの倒産は取引の現場と管理を同一人物にやらせるというこの銀行の前近代的な管理体制や、この古参だった銀行がどちらにせよ時代を生き抜くに足るシステムと尖端金融技術ノウハウ、それに資本を持っていなかった事実が描き切れていないことである。役員の無能ぶりも描き切れていないと思う。ぼけっとした役員達を描くことによってその辺を出そうとしているのですが、まあ映画では限界があるでしょうね。本で読む方が迫力があった。

 解説を書くに当たって「なるほど」と思い、今でも思い出す本書の記述は、「この銀行は私がいたモルガンと比べてなにもかもいい加減で、計画性がなかった」というニックの一言だが、この映画でもその点を入れて欲しかったと思う。「金融腐食列島」もそうだが、映画を作るとどうしてもシステムの問題が「個人」の問題に帰着して、それが前面に立つ形になっている。局部だけが摘出されて「比較」がない点では同じ路線の映画だが、見た印象としては「マネートレーダー 銀行崩壊」の方が遙かに出来が良いと思う。海外の話ですから、「金融腐食列島」ほど配給収入があがるかどうかは分かりません。

 日本では7月上旬に公開されるそうです。フランスでは公開に合わせてニックが登場したという。それもちょっとやりすぎだと思いますが。笑えたのは、いよいよ損が隠しきれなくなってボーナス支給の直前の週末にマレーシアに逃げ出すのですが、逃げるに当たってビデオ屋に払い込んである180ドルの補償金を、「これからはお金が必要だから」とリサが取り戻しに行くシーン。つい声を出して笑ってしまった。ちょっと先だが、楽しみにしていて下さい。リサは事件後、ニックと離婚してまた結婚して本人かその亭主はまだシティーで働いているという。
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 午後は一時から伊藤忠キャピタルの久保田さんに誘われて、ヘッジファンドに関するセミナーに出かけました。知っていることが結構多かったのですが、ヘッジファンドの力が本当に示されるのは、

WHEN STOCK MARKET FALLS,IS CHOPPY,VOLATILE........

HEDGE FUNDS ARE SUPPOSED TO SHINE

 という部分(一般的には高い利回りが注目される)や、ヘッジファンドにお金を出しているのがアメリカでは49.2%、約半分が個人であるのに対して、アメリカ以外のヘッジファンドへの資金提供者は個人29.6%、銀行23.2%となっている点。アメリカではヘッジファンドには銀行の資金は3.2%しか入っていない。アメリカ以外の国では、銀行が資金を運用をヘッジファンドで結構やっているということでしょう。これは好ましい傾向ではない。

 あと発表者が言っていたことで「全く賛成だ」と思ったのは、「(ヘッジファンドも)規模が大きくなりすぎるとパフォーマンスが落ちてくる」という点。その分岐点の置き方は面白かった。まあ、日本の主要機関投資家はすべてこの分岐点を上回っていて、その点では SPECTACULAR なパフォーマンスを期待するのはかなり難しいということでしょう。だから「堅実な」運用を目指している訳ですが。


2000年03月04〜6日(土〜月曜日)

 相変わらず忙しい。なんか時間がないんですよ。移動が多い。土曜日はまた諏訪に行きましたし、日曜日は埼玉県の東鷲宮とかいう何もない(失礼)ところに行きました。まあ忙しいのは良い兆候ですが、もういい加減飽きてきました。ゆっくり映画でも見たい。映画といえば、火曜日にはベアリングをつぶしたニック・リーソンの映画の試写会を見ます。久しぶりの映画だな。
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 本田とハーレー、トヨタとヤマハなどなどすさまじい合従連衡が進んでいる。ホンダと聞いて、ベトナムではバイクのことを「セホンダ」と呼ぶと聞いたことを思い出しました。70年代からハーレーはアメリカで唯一残ったバイクメーカーとして何回も日本のバイク・メーカーを相手取って訴えを起こしてきた。それが今度はその中の一社と手を結ぶというのですから、なかなかダイナミックです。

 しかし考えてみれば、同じようなものを作っているわけですから、当然協力できるところは出来る。米2大自動車メーカーにダイムラー・クライスラーが加わって部品調達をネットで一本化させるなんてなかなかよく考えたスキームだと思います。

 ただしこういうときはどうするんでしょうね。もの凄く画期的な商品を企画した。その部品を調達したら、相手メーケーに分かってしまう.......。調達というのは、軍隊でも同じでしょうが、戦略そのものですから。まあその辺はどうにか秘密が保持できるようになっているんでしょう。でも、その辺も含めて実際の調達の場面を見たいものだと思っているのです。

 と思っていたら、7日の読売朝刊には三菱自動車、ダイムラーと提携へという記事がある。
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 ところで、月曜日の午後はワシントンからお客様。今は大蔵省からIADBに出向している(在ワシントン)木村さん。最近のアメリカ景気に関してしばらく話をしました。行った直後は「somewhat crazy」というの印象が強かったように見受けていましたが、最近はどうも「resilience も結構ある」という印象に変わってきたらしい。

 昨日のウォール・ストリート・ジャーナルにはアメリカの一部の地域(ニューヨークなど)で不動産が大きく値上がりを始めているという報道が出ていましたが、債務の積み上がりはまだ見られないし、銀行も担保主義で貸しているわけではないと当時の日本と事情は違う面もある。私も出張には行きますが、今住んでいる人の話は面白い。

 アメリカ経済といえば、グリーンスパンがニューエコノミーに関してスピーチを行っている。まだ全文は読んでありませんが、新聞や市場の受け止め方は「利上げ継続」ということのようで、それは当然でしょう。まあこうした要人の発言は、「cherry pick」(つまみ食い)じゃなくて、全文を読んでおきたいものです。


2000年03月03日(金曜日)

 プレステ2は4日の発売ですが、2日にプレイステーション・ドットコム・ジャパンから以下のメール。このサイトは面白かったですよ。今はどうなっているか知りませんが、最初はものすごくかっこいいテクを使ったサイトでちょっと重かった。初日に40万アクセスあってダウンしたあともしばらくはそれを維持しようとしていた。

 しかし「あかん」と思ったんでしょうね。まったく軽いサイトにした。新しいテクを使わない。多分ソニーとIBMの間でサイトをどう運営するかなどで喧々囂々の議論をしたんでしょう。オリジナルで行くべきか、いかざるべきか。最初は「ネットで予約すれば、その日に着きます」となっていたのが、しばらくしたら「一週間後」になり、今は「二週間後」となっている。

 3日の夜から並んだ連中の中には、「ネットで買うと2週間待ちだから並んだ...」」という人たちが居ましたが、ネット予約で出遅れた人たちでしょう。で、メールは不正アクセスに関するもの。予約番号が続き番号になっているのは直ぐに分かって、多分自分に割り当てられた番号と多少違った番号を入力した人が、その人の名前や住所が出てくることに気づいて問題になったのでしょう。この問題が明らかになった日(覚えてませんが)のソニーの株価はちょっと下げたんじゃなかったかな。それが原因かどうか知りませんが。

伊藤洋一 様

 プレイステーション・ドットコム・ジャパン株式会社

           お客様情報への不正アクセスの件

 拝啓 プレイステーション・ドットコム・ジャパンのショッピングサイト をご利用頂き、まことにありがとうございます。

 さて、当社サイト(www.jp.playstation.com)において、お客様よりご提 供いただいた情報の一部に不正アクセスが発生した件ですが、当社にて調査 したところ、お預かりしているデータに関しては、一部のお客様を除いて問 題が無いことが判明致しました。

 不正なアクセスが発生した可能性のあるお客様には、別途個別にメールと お電話で、事実のご報告と、お詫びを申し上げております。

 また、万が一不正アクセスを受けた場合でも、その内容は、お客様のお名 前お届先住所などの商品の配送に関するデータのみであり、クレジットカー ド番号あるいはお客様の電話番号などのデータに不正なアクセスがなされて いないことが確認されております。

 お客様には、たいへんご迷惑をおかけしておりますが、当社としてこの件 に関しては、以下の通りの対処を行っておりますので、何とぞご理解を頂き たく、ご報告申し上げます。

   3月1日 17時頃に、当社のウエブサイト上で問題の存在を認識し、日本 アイ・ビー・エム社の施設内のサーバーにおいて、他人の受注番号を使用し ての不正なアクセスがなされた痕跡を確認いたしました。

 当社では、日本アイ・ビー・エム株式会社と協力し、17時22分にこの 方法によるアクセスを防ぐ措置をとり、既に不正アクセスは防止されており ます。その後、直ちに合同の対策本部を設置し、共同で不正にアクセスされ たお客様のデータおよび不正アクセス者の特定およびシステム全体のセキュ リティの再検証を指示しました。

 まず、20時にアクセスログ収集のための解析プログラムの作成を開始し、 3月2日午前0時から、2月18日のサイトオープンから3月1日に到る全 アクセスログの収集および不正アクセスログの洗い出しを開始しました。本 作業は5時に完了し、その結果不正アクセスの対象となったお客様の総数と 不正アクセス者の総数の絞りこみが完了しました。その後引き続き不正アク セスログから不正アクセスユーザーの洗い出しに着手しました。

 一方、システム全体のセキュリティの再検証に関しては、3月2日 午前 3時に日米専門検証チームによるインフラおよびアプリケーションに到る全 システムのハッキングコンサルティングを開始し、セキュリティホールの総 点検を実施、8時30分に検証を終了しました。更に別途アプリケーション ソフトのロジック解析を実施し、論理検証が6時30分に終了しました。こ こで、今回の問題が、お届先データを取り扱うアプリケーションの不備によ るセキュリティホールであることが確認されました。

 その後、15時に不正アクセスされたお客様および不正アクセス者の特定 作業を終了し、不正アクセスの可能性があるお客様への事実の通知とお詫び のご連絡をしております。また、不正アクセス者への対応の検討も開始しています。

 ご迷惑をお掛けいたしましたお客様には、深くお詫び申し上げます。  今後は、一層のセキュリティ強化に向けて努力を続けてまいりますので、 プレイステーション・ドットコム・ジャパンのショッピングサイトを、 よろしくお願い申し上げます。

敬具

 ちょっとお粗末でしたね。一番センシティブな問題なのに。それにしても、一体今後何台売れるか。プレステは今までに世界で7000万台売れたそうですが、まあ億の単位でしょう。海外の発売は少し先ですから、台数が膨らむのは少し先になってからということでしょう。またネットがらみのサービスが始まるのは秋以降らしい。当面はあまりゲームに関心がない私としては、DVD でしょうか。


2000年03月01〜02日(水〜木曜日)

 あらら、忙しくしている間に、この下に取り付けてあるカウンターが50万を突破しました。私のサイトでカウンターが取り付けてあるのはフロントとここだけですから、サイト全体に開設(96年6月)以来一体どのくらいの方がこれまでに見えられたのかは不確か。

 他にコーナーもニュース解説のところとか、レストランとかいっぱいあるので、総アクセス数はこのカウンターの示す数字の1.5倍くらいには達していると思うのですが、サイトを作った時には想像もしなかった数字で、ネット社会の進展を目の当たりにしているようなものです。

 2日に久しぶりに古川君と香港ガーデンまで昼の食事に出かけましたが、春を実感できる陽気でした。青山墓地の周辺は桜の名所で、そういえば「メールが出来るようになった」と大先輩の女性評論家が突然メールをくれて、「花見は....」という内容。確かに間近い。そして、広がっている。
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 3日の朝日新聞に載っている東証一部上場企業の時価総額ラインキングは見ているとなかなか面白い。メンツがまず大きく違っていること。当時から残っているのは、トヨタ自動車とNTTだけです。東京三菱は当時は「三菱」(7兆3000億円)で5位に入っていたが、今回は「東京三菱」(6兆2000億円)と合体してやっと10位になっている。

 そして市場全体の時価総額は90年2月の時がおそらく600兆をちょっと下回ったぐらいで今(2000年2月末)の444兆円を大きく上回っているのに、上位10社の時価総額は現在が137兆7000億円、90年2月が78兆5000億円と今の方が2倍大きい。

 ということは、お金が上位に集中しているということです。時価総額トップのNTTドコモは42兆4000億円。10年前のトップの日本興業銀行は11兆7000億だったから、NTTドコモの時価総額の大きさは群を抜いている。親会社のNTT(11兆3000億円)の約4倍。

 産業界では「ドコモ不況」という言葉があるが、これはどうも株式市場でも言える。なぜなら、ドコモに集まっている42兆円の資金の一部が低位株に回ったとしたら、低位株の株価は急騰するだろうからだ。だから、10年前に比べて日本の株式市場はものすごく「極化」していると言える。

 多分これを「(市場の)不健全さの証」と考えることもできるでしょう。日本の投信の投資対象になっている銘柄の数は70とか80になっているという。裾野は広い方がいいのに、低位株を拾っても報われない時代はまだ続くのでしょうか..........(内藤さん、その他の皆さん、教えて.....).



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